ファームウェアを更新する前に構成を保存する

Oracle ILOMシステム・ファームウェアを更新する際には、既存のリカバリ・アプライアンス構成を保持してください。

Oracle ILOMシステム・ファームウェアの更新は、ホストの電源が入っているときに行えます。Oracle ILOMファームウェア・イメージには、サービス・プロセッサ(SP、Oracle ILOM)のファームウェアおよびサーバーのホスト・コンポーネント(FPGA)が含まれています。Oracle ILOMファームウェアの更新はただちに有効になります。一方、ホスト・コンポーネントの更新は、影響を受けるホストの電源が再投入されるまでは有効になりません。Oracle ILOMの更新はホストの電源が入っている間に行えるため、この機能によってシステムの合計停止時間が短縮されます。

Oracle ILOMコマンド行インタフェースを使用してファームウェアを更新します。

ノート:

ファームウェアのアップグレード中にリカバリ・アプライアンスの構成を保存するには、「Preserve existing SP configuration (y/n)?」と尋ねられたときに「y」(はい)と答えます。
  1. 管理者権限のあるアカウントでOracle ILOMにログインします。

  2. load -sourceコマンドの後ろにインストールするファームウェア・イメージのディレクトリ・パスを指定して、ファームウェア・イメージを格納されている場所から読み込みます。次のように入力します:

    -> load -source protocol://server_IPaddress/<path_to_image>/<image.pkg>

    ここで、protocolにはhttp、https、ftp、tftp、sftp、scpのいずれかを指定可能

    たとえば、IPアドレスが198.xxx.yyy.123で、ilom/jdoeディレクトリにあり、firmware.pkgという名前の<image.pkg>を持つtftpサーバーを介してサーバーにアクセスする場合なら、次のコマンドを入力します。

    -> load -source tftp://198.xxx.yyy.123/tftpboot/ilom/jdoe/firmware.pkg

    次の情報が表示されます:

    An upgrade takes several minutes to complete. Oracle ILOM will enter a special mode to load new firmware. No other tasks can be performed in Oracle ILOM until the firmware upgrade is complete and Oracle ILOM is reset.

    You can choose to postpone the server BIOS upgrade until the next server power off. If you do not do that, you should perform a clean shutdown of the server before continuing.

  3. 次のプロンプトに対して入力します:

    Are you sure you want to load the specified file? y

    Preserve existing SP configuration (y/n)? y

    ノート:

    このプロンプトは、ファームウェアの更新が完了した後も既存のOracle ILOM設定を保持します。「y」(はい)と答えると、既存のリカバリ・アプライアンス構成が保持されます。

    Preserve existing BIOS configuration (y/n)? y

    ノート:

    このプロンプトは、ファームウェアのアップグレードが完了した後も既存のBIOS構成設定を保持します。

    Delay BIOS upgrade until the next poweroff or reset (y/n)? y

    Delay BIOS Upgradeの質問に「Y」(はい)と答えると、ホストの電源が入っており、更新するホスト・コンポーネントがある場合、ホストの電源は投入されたままになり、ホストの電源が次回切断されて再投入されるまで(次回のリセット/リブートまで)ホスト・コンポーネントは更新されません。

    Delay BIOS Upgradeの質問に「N」(いいえ)と答えると、ホストの電源が入っており、更新するホスト・コンポーネントがある場合、ホスト・コンポーネントの更新をただちに適用できるように、強制的にホストの電源が切られます。ホストの電源が強制的に切られた場合、Oracle ILOMがリブートした後に、ホストの電源が自動的に投入されます。

    ノート:

    サーバーに保留中のBIOSアップグレードがある場合は、電源のリセットが完了するまでの時間が長くなる可能性があります。BIOSファームウェアをアップグレードするためにはサーバーの電源を切って再投入することが必要であり、これは予期された動作です。アップグレードにFPGA更新が含まれている場合は、処理が完了するまでに26分かかることがあります。
  4. Oracle ILOMのステータス・メッセージが表示されるまで待って、処理が完了したことを確認してください。

ノート:

詳細は、Oracle ILOMを使用してシステム・ファームウェアを更新するを参照してください。