保護されたデータベースのバックアップの概要

保護されたデータベースを構成した後、保護されたデータベースのバックアップを作成し、スケジュールできます。リカバリ・アプライアンスでは、保護されたデータベースのバックアップに永久的増分バックアップ計画を使用します。この計画では、レベル0の初期増分バックアップの後でレベル1の継続的な増分バックアップが続きます。

保護されたデータベースの完全リカバリを実行できるようにするには、リアルタイムREDOトランスポートを使用している場合を除いて、すべてのバックアップにアーカイブREDOログ・ファイルを含めます。リアルタイムREDOトランスポートはアーカイブ・ログをリカバリ・アプライアンスに送信しますが、バックアップされていないファイルのアーカイブ・ログ・バックアップ操作をお薦めします。

Enterprise Manager Cloud Control (Cloud Control)は、バックアップ・ジョブの作成とスケジュールを行うためのGUIを備えています。コマンドラインを使用する場合は、バックアップ計画の実装に必要なRMANバックアップ・コマンドが含まれるスクリプトを作成してから、任意のスケジューリング・ユーティリティを使用してこのスクリプトをスケジュールします。

ノート:

スタンバイ・スナップショット・モードのデータベースのバックアップは作成しないでください。

TDE暗号化データベースをリカバリ・アプライアンスにバックアップできます。通常のDBMS操作を使用して、TDE表領域暗号化に変換する表領域を選択できます。その後、リカバリ・アプライアンスは、暗号化されていないリカバリ・ウィンドウと暗号化されたリカバリ・ウィンドウの両方を対象とする永久的増分計画を提供できます。ただし、表領域が暗号化された後にデータベースのバックアップを明示的に増分レベル0で実行するには、Oracle Database Advanced Securityガイドに従う必要があります。暗号化されたブロックは圧縮できないため、この戦略では必要な記憶域領域が増加します。

マルチテナント・データベースは、リリース19.2.1.1.1.202001以降、コンテナ(CDB)またはプラガブル・データベース(PDB)からリカバリ・アプライアンスにバックアップできます。

ノート:

CDBのリストア範囲を保持するには、新しいPDBを接続した後、read-onlyモードのままにした状態で、CDBまたはPDBのレベル1のバックアップを作成する必要があります。バックアップ後、新しく接続されたPDBをread-writeにできます。その後、CDBの通常のレベル1のバックアップを作成できます。

マルチテナント・データベースのバックアップおよびリカバリの詳細は、Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイドを参照してください。

ノート:

保護されたデータベースがNOARCHIVELOGモードで実行されている場合、一貫性バックアップを実行する必要があり、保護されたデータベースの停止が必要となります。