Oracle Analytics拡張機能開発環境について

拡張機能開発環境を設定したら、Oracle Analytics Desktopに付属のスクリプトとSDKを使用して、カスタムのビジュアライゼーションおよびワークブック拡張機能を作成、開発、テストします。

Oracle Analytics拡張機能開発環境を設定するためのワークフロー

次に、拡張機能開発環境を設定するために完了する必要があるタスクを示します。環境を正常に設定したら、拡張機能の作成を開始できます。

タスク 説明 詳細情報

Oracle Analytics Desktopのインストール

環境を作成するために必要なスクリプトを提供し、拡張機能スケルトンを作成します。Oracle Analytics Desktopは、拡張機能を実行およびテストするローカル環境としても機能します。

MacへのOracle Analytics Desktopのインストール

WindowsへのOracle Analytics Desktopのインストール

Java JDKのインストール

拡張機能を構築するのに必要なJavaツールおよびライブラリを提供します。

MacへのJava JDKのインストール

WindowsへのJava JDKのインストール

コンピュータでの変数の設定

Oracle Analytics Desktopスクリプトが適切に動作するようにします。Macではbashプロファイルを構成し、Windowsではユーザー変数を設定します。

MacでのBashプロファイルまたはZSHRCファイルの更新と開発ディレクトリの作成

Windowsでのユーザー変数の設定と開発ディレクトリの作成

開発環境を含めるディレクトリの追加

開発環境を作成する場所を提供します。

MacでのBashプロファイルまたはZSHRCファイルの更新と開発ディレクトリの作成

Windowsでのユーザー変数の設定と開発ディレクトリの作成

拡張機能開発環境の作成

拡張機能を作成および開発するために使用するフレームワークとリソースを提供します。

Macでの拡張機能開発環境の作成

Windowsでの拡張機能開発環境の作成

Oracle Analytics拡張機能開発スクリプト

Oracle Analytics Desktopのインストールには、開発環境を作成して拡張機能を作成および操作するために使用するスクリプトが含まれます。

  • bicreateenv - このスクリプトを実行して、拡張機能を開発する環境を作成します。

  • bicreateplugin - このスクリプトを実行して、スケルトン拡張機能を作成します。このスクリプトで作成できる拡張機能のタイプの詳細は、「Oracle Analytics拡張機能のタイプ」を参照してください。

  • bideleteplugin - このスクリプトを実行して、開発環境から拡張機能を削除します。

  • bivalidate - gradlew validateコマンドを実行して、このスクリプトをコールします。bivalidateスクリプトでは、JSON構成ファイルの形式が正しいことと、適切な拡張機能構成が含まれていることが検証されます。

Oracle Analytics拡張機能のタイプ

このトピックでは、bicreatepluginスクリプトの実行時に作成できる拡張機能のタイプをリストします。

ビジュアライゼーション拡張機能

bicreatepluginコマンドを実行すると、ビジュアライゼーション拡張機能の開発に使用するファイルを含むフォルダが作成されます。ビジュアライゼーションのエントリ・ポイントは、ファイル<vizName>.jsのrender()メソッドです。render()メソッドは、ビジュアライゼーションの作成中と、サイズ変更やデータ更新などのイベント中に呼び出されます。

次のタイプのビジュアライゼーション拡張機能を作成できます。

  • basic - Oracle Analyticsのデータまたはデータ・モデル・マッピングを使用しないビジュアライゼーションを作成します。これは、Oracle Analyticsで提供されているイメージおよびテキストのビジュアライゼーション・タイプと似ています。

    たとえば、このビジュアライゼーション・タイプを使用して、拡張機能に記述された、または構成から取得されたイメージまたはテキストを表示できます。このタイプのビジュアライゼーションを使用して、書式設定を改善できます。

  • dataviz - Oracle Analyticsに登録されたデータ・ソースのデータをグラフ、表または他の形式で表示するビジュアライゼーションを作成します。

  • embeddableDataviz - Oracle Analyticsに登録されたデータ・ソースのデータをトレリスのビジュアライゼーションのセルに表示するビジュアライゼーションを作成します。

ワークブック拡張機能

ワークブック拡張機能を作成できます。

  • workbook - ワークブック・スコープの拡張機能の開発に使用するベース構造を作成します。拡張機能のエントリ・ポイントは、performMainActionメソッドです。このコードは、拡張機能コマンドによって作成された.jsファイル内に存在します(例: workbook.js)。

Oracle Analytics拡張機能開発リソース

Oracle Analyticsでは、拡張機能の開発に役立つ情報が提供されます。

  • circlePackサンプル - circlePackサンプルは、開発環境に含まれており、ビジュアライゼーション拡張機能の開発方法の学習に役立ちます。このサンプルはすぐにデプロイおよび使用できます。サンプルをコピーして、作成するビジュアライゼーション拡張機能のテンプレートとして使用することもできます。

    開発環境でのcirclePackサンプルの場所は、<your_development_directory>\src\sampleviz\sample-circlepack などです

  • 拡張機能ライブラリ - 拡張機能は、Oracle Analytics拡張機能ライブラリからダウンロードできます。

  • JS APIドキュメント - APIドキュメントには、拡張機能の開発に必要なJavaScriptリファレンス情報が含まれています。

  • Oracle Analytics製品ドキュメント - これらのリソースには、ワークブックおよびビジュアライゼーションの作成方法に関する情報が含まれています:

    ワークブックの構築およびビジュアライゼーションの作成の開始

    ビジュアライゼーションの開始のビデオ

Oracle Analytics拡張機能の制限事項

作成した拡張機能は、カスタム・コードであり、一部のブラウザまたは一部のデバイスでは適切に動作しない可能性があります。

拡張機能を作成する場合、開発者は、拡張機能をレンダリングするすべてのブラウザおよびデバイスをテストする必要があります。

また、拡張機能は、ブラウザに適用されないアプリケーション制限のため、Oracle Analyticsモバイル・アプリケーションでは動作しない可能性があります。