繰延および非繰延収益スケジューリング・ルールの例
収益スケジューリング・ルールでは、トランザクションの会計期間数および各会計期間の記録対象の合計収益の割合を決定します。
繰延収益スケジューリング・ルールを使用する場合、収益の認識プロセスは、前受収益勘定に転記される明細ごとに1つの配分を作成します。後で、偶発が失効したときに、または収益を手動でスケジュールすることで、収益を実現します。
繰延収益スケジューリング・ルールは、前受請求ルールが割り当てられた請求書に対してのみ使用できます。単一の会計期間で繰延収益スケジューリング・ルールを使用すると、Receivablesでは、指定した期間の収益が認識されます。
複数の会計期間で繰延収益スケジューリング・ルールを使用すると、Receivablesでは、ルールに基づいて収益認識スケジュールが作成され、指定した会計開始日によって開始日が決定されます。会計開始日がクローズ会計期間に出現する場合、Receivablesでは、収益のその部分が後続のオープン会計期間に転記されます。
複数の会計期間で非繰延収益スケジューリング・ルールを使用すると、Receivablesでは、収益の認識プロセスによって作成されたスケジュールが使用されます。会計期間がクローズされている場合、Receivablesでは、収益のその部分が後続のオープン会計期間に転記されます。
次の例は、繰延および非繰延収益スケジューリング・ルールによる収益認識を示しています。
繰延収益スケジューリング・ルールによる収益認識
この表は、3か月の繰延収益スケジューリング・ルールを使用した、元の開始日が2月2日の$300の請求書に関する収益認識を示しています。この例では、すべての会計期間がオープンです。
会計日 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
---|---|---|---|---|
2月2日 |
$100 |
$100 |
$100 |
$0 |
3月2日 |
$0 |
$100 |
$100 |
$100 |
2月2日の行は、収益スケジューリング・ルールが繰延ではない場合の元の収益認識スケジュールを示しています。ただし、ルールは繰延であるため、Receivablesは、収益の認識プロセスの実行時に前受収益勘定に転記される1つの配分明細を作成します。
その後、この請求書の収益を実現できますが、会計開始日として3月2日を入力します。Receivablesは、2月2日の行で示されている元のスケジュールを考慮しますが、トランザクションによる元の開始日は無視し、入力された3月2日の会計日を使用します。これにより、3月2日の行に示されているとおり、スケジュールが1か月分移動されます。
非繰延収益スケジューリング・ルールによる収益認識
この表は、3か月の非繰延収益スケジューリング・ルールを使用した、$300の請求書に関する収益認識を示しています。この例では、2月は当初はオープンですが、後で請求書収益の修正を終了する前にクローズされます。
会計日 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
---|---|---|---|---|
2月2日 |
$100 |
$100 |
$100 |
$0 |
3月2日 |
$0 |
$200 |
$100 |
$0 |
2月2日の行は、収益の認識プロセスを最初に実行したときにReceivablesによって作成される元の収益認識スケジュールを示しています。この段階では、2月はオープンです。
その後、スケジュールが間違っていることがわかったため、請求書収益を未収にしてから、正しく再実現します。非繰延収益スケジューリング・ルールを使用して請求書の収益を再実現すると、Receivablesでは、2月2日の行で示されている元のスケジュールが使用されます。
ただし、この時点で2月がクローズされるため、Receivablesは、3月2日の行に示されているとおり、2月の配賦を3月に転記します。