トランザクションの収益の認識方法
「収益の認識」プロセスを実行して、請求ルールおよび収益スケジューリング・ルールを使用する請求書およびクレジット・メモの収益配分レコードを生成します。
収益スケジューリング・ルールでは、期間数および各会計期間の記録対象の合計収益の割合を決定します。請求ルールでは、複数の会計期間にわたる請求書の売掛/未収金の認識時期を決定します。
「収益の認識」プロセスは、請求ルールおよび収益スケジューリング・ルールがあり、プログラムを最後に発行して以来まだ処理されていないすべてのトランザクションを選択します。これには、新規トランザクション、未処理のトランザクションおよび一部処理済のトランザクションがあります。「収益の認識」プロセスは、各トランザクション明細の収益スケジューリング・ルールによって指定されたすべての会計期間に対して収益配分レコードを作成します。
収益配分の作成
「収益の認識」プロセスは、請求書およびクレジット・メモ(手動で作成されたものと自動インボイスを使用してインポートされたもの両方)の配分レコードを作成します。「収益の認識」プロセスは、自動会計によって定義された会計配分を使用して、収益配分レコードの勘定科目を決定します。トランザクションに繰延収益スケジューリング・ルールが含まれる場合、「収益の認識」プロセスは、指定された前受収益勘定の配分レコードを作成します。繰延収益は、特定のトランザクションに関連付けられた偶発に従って後で認識されます。
「収益の認識」プロセスは、プロセスの発行に含まれる各トランザクションの会計日に対応する売掛/未収金、税金、運送費、および自動インボイス決済勘定の割当も作成します。
「収益の認識」プロセスは、ステータスが「オープン」、「先日付」または「未オープン」のすべての期間に対して会計配分を作成します。期間のステータスが「クローズ済」または「クローズ待ち」の場合、「収益の認識」プロセスは、次の「オープン」、「先日付」または「未オープン」の期間の配分を作成します。
後で収益配分を再分類する必要がある場合、トランザクションの個々の収益配分を更新できます。Receivablesでは、必要な逆会計仕訳が自動的に作成されます。
「収益の認識」プロセスを実行するたびに、収益認識実行レポートが生成されます。このレポートは、トランザクションの収益認識の詳細、および処理に失敗したレコードをレビューする場合に使用します。
未処理または一部処理済のトランザクションのレビュー
収益認識実行レポートには、収益認識の処理に失敗したトランザクションのための「未処理または一部処理済のトランザクション」というセクションがあります。
トランザクションは、収益認識処理に部分的にまたは完全に失敗することがあります。
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一部処理済のトランザクション: すべてのトランザクション明細ではなく、一部のトランザクション明細が正常に処理された場合、トランザクションは一部処理済と表示されます。たとえば、請求書明細が3つある請求書で明細1および2の処理が成功した場合、このレポートには明細番号3のレコードが付随する明細詳細とともに1件表示されます。
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未処理のトランザクション: すべてのトランザクション明細が処理されなかった場合、トランザクションは未処理と表示されます。たとえば、請求書の3つすべての明細書の処理が失敗した場合、このレポートには、明細ごとに1つずつ、付随する明細詳細とともに3件のレコード・エントリが表示されます。
トランザクションまたはトランザクション明細の収益の処理に失敗する主な理由は、トランザクションでのデータ破損です。データ破損の2つの例を次に示します。
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トランザクションでの会計期間が正しくない。
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トランザクションでの収益認識の処理に必要なデータが欠落している。
勘定科目が無効なトランザクションのレビュー
収益認識実行レポートには、収益認識が正常に処理されたが、無効な収益勘定科目が含まれていたトランザクションのための「勘定科目が無効なトランザクション」というセクションがあります。
「勘定科目が無効なトランザクション」セクションは、「収益の認識」プロセスが要約モードで発行された場合の実行レポートにのみ表示されます。
このセクションでは、正常に処理されたトランザクション明細の中で、無効な収益勘定科目が含まれているものがすべてリストされます。
無効な収益勘定科目により、収益認識のためのトランザクションおよびトランザクション明細の処理が妨げられることはありません。収益認識の処理に失敗したトランザクション明細がトランザクションに含まれていた場合、その失敗したトランザクション明細は、ここではなく、「未処理または一部処理済のトランザクション」セクションに表示されます。この場合、処理に失敗したトランザクション明細と、正常に処理されたが無効な収益勘定科目が含まれていたトランザクション明細の両方が存在していると、同じトランザクション番号がレポートの両セクションに表示されることがあります。