3.19 TCP/IPソケット・リスナー構成ファイル

この構成ファイルでは、TCP/IPソケット・リスナー情報を定義します。次の表に、そのパラメータを示します。

ファイル名はlistener.descです。動的構成はサポートされません。書式は次のとおりです:

[ListenerGroupID]
<field_name_1>=<field_value_1>
<field_name_2>=<field_value_2>

表3-17 TCP/IPソケット・リスナー・パラメータ

フィールド名 説明
AF X(5) オプション リスナー・アドレス・ファミリ。INET(デフォルト)またはINET6を使用します。
APPLID X(8) オプション 将来使用するために予約済このリスナーのAPPLID
BACKLOG Short オプション このリスナーのキューに登録可能な受け入れられない接続の数。デフォルト値は20です。
CSDELAY X(6) オプション 将来使用するために予約済このパラメータはエンハンス・バージョンのリスナーに固有で、CSSTTYPICの場合にのみ適用可能です。EXEC CICS STARTコマンドで使用される遅延間隔をhhmmss (時間/分/秒)の書式で指定します。
CSSTTYP X(2) 省略可能(エンハンス・モードで使用) このパラメータはエンハンス・バージョンのリスナーに固有で、ユーザー・トランザクションのデフォルト開始方法を指定します。KC値(デフォルト)のみサポートされ、EXEC CICS STARTを使用して遅延間隔なしでユーザー・トランザクションが開始されることを示します。
CSTRAN X(4) 省略可能 (エンハンス・モードで必須) このパラメータはエンハンス・バージョンのリスナーに固有で、ARTATRN/ARTATR1でリスナーが開始するデフォルト・トランザクションを指定します。
FORMAT X(8) オプション リスナーのモード。デフォルト値のSTANDARDは、これがクライアントが標準ヘッダーを送信する必要がある元のART for CICSリスナーであることを示します。値ENHANCEDは、これがクライアントからの標準ヘッダーを必要としないエンハンスされたART for CICSリスナーであることを示します。
GIVTIME Short オプション このリスナーがTAKESOCKETへのレスポンスを待機する時間(秒)。この時間が過ぎると、リスナーはサーバー・トランザクションが開始しなかったか、TAKESOCKETが失敗したと見なします。この時点で、リスナーはサーバーが起動に失敗し、ソケット(接続)を閉じることを示すメッセージをクライアントに送信します。デフォルト値は60です。
IPADDRESS X(46) オプション IPアドレス。
MSGLEN Short 省略可能(エンハンス・モードで使用) このパラメータはエンハンス・バージョンのリスナーに固有で、クライアントから受信するデータの長さを指定します。有効な範囲は、0から999バイトです。値が0の場合、リスナーはクライアントからデータを読み込みません。
PEEKDAT Short 省略可能(エンハンス・モードで使用) このパラメータはエンハンス・バージョンのリスナーに固有で、MSGLEN0でない場合にのみ適用可能です。

NOは、リスナーがクライアント・データの標準読取りを実行することを示します。ユーザー・トランザクションでは、トランザクション入力メッセージ(TIM)のデータ領域2部分のこのデータにアクセスします。値YESは、リスナーがプレビュー・オプションを使用してデータを読み取ることを示します。データはTCP/IPのキューに残り、TIMを介したアクセスではなく、ユーザー・トランザクションで実際に読み取ります。

PORT short 必須 このリスナーが接続の受入れに使用するポート番号。
REATIME Short 省略可能 このリスナーがRECVへのレスポンスを待機する時間(秒)。この時間が過ぎると、リスナーはクライアントが失敗し、ソケットを閉じて接続を終了すると見なします。このパラメータが指定されない場合、読取りタイムアウトのチェックは実行されません。
TRANID X(4) 省略可能 将来使用するために予約済このリスナーのトランザクション名。
TYPE X(3) 省略可能 作成されるソケットのタイプ。TCPのみサポートされます。