1.7 制限事項と既知の問題

Oracle Tuxedo Application Runtime for CICSの制限事項と既知の問題は次のとおりです。
  • BMSファイル名を、CICS SEND MAPおよびRECEIVE MAPコマンドのMAPSET名として使用できません。
  • COBOL-ITを使用している場合、ファイルツーファイルのシナリオで、CICSコマンドのすべてのRBAオプションおよびGenericオプションはサポートされません。
  • ISC_ENABLE=YESが設定されている場合、ART CICSは複数のCICSリージョンでLUNAMEを検証できません。
  • ユーザーがC言語でCICSアプリケーションを実装および実行する場合、いくつかの制限があります。詳細は、「CICSアプリケーションの実装」を参照してください。
  • COBOL-ITコンパイラを使用するとき、ARTSTRNを起動する前に、変数COB_ENABLE_XAを構成する必要があります。
  • COBOL-ITコンパイラを使用する際には、PROGRAM-IDがCOBOLプログラム名と同じであることを確認する必要があります。異なるCOBOLプログラムはそれぞれ異なるPROGRAM-IDを定義する必要があります。
  • APPCセッション・ネゴシエーションはサポートされません。
  • プロファイル・リソース定義はサポートされません。デフォルトのプロファイルDFHCICSAが想定されます。このプロファイルにタイムアウトのメカニズムはありません。
  • DTPを介して通信するアプリケーションは、同じOracle Tuxedoドメイン内で実行される必要があります。
  • TMA SNAを介してのART CICSとメインフレームCICS間の通信は、TMAからの次の制限を継承します。
    • LUTYPE6.1プロトコルはサポートされません。
    • 次のAPPC対話型プログラミング・モデル・シナリオのみがサポートされます。
      1. メインフレームCICS DTPサーバーに対するART CICS DTPクライアントのリクエスト/レスポンス(サーバーが制御を取得)
      2. ART CICS DTPサーバーに対するメインフレームCICS DTPクライアントのリクエスト/レスポンス(クライアントが制御を放棄)
      3. メインフレームCICS DTPサーバーに対するトランザクションART CICS DTPクライアントのリクエスト/レスポンス(サーバーが制御を取得)
      4. ART CICS DTPサーバーに対するトランザクション・メインフレームCICS DTPクライアントのリクエスト/レスポンス(クライアントが制御を放棄)

        詳細は、『Oracle® Tuxedo Mainframe Adapter for SNAリファレンス・ガイド』を参照してください。

    • SENDコマンドを使用して1回の伝送でデータを送信することはサポートされません。
    • シナリオ3および4では、トランザクション対話の中で、SEND CONFIRM/ISSUE CONFIRMATIONコマンドをサーバーおよびクライアント・コードにそれぞれ追加する必要があります。
    • 内部のART CICSおよびTMAベースのART CICSでのSYNCPOINTの実装は異なります。この2種類の同期レベルの対話が同じトランザクションで発生することはありません。
    • TMA対話サーバーはtpreturn();で終了しますが、シナリオ2および4の場合、TMAベースのART CICSでは、同期レベル0のSEND LAST (またはFREE)および同期レベル2のSEND CONFIRMのみを、tpreturn()にマップできます。その結果、以降のすべての処理は実行されません。
    • Oracle TMA対話では、同期レベル1の操作はサポートされません。SEND CONFIRM/ISSUE CONFIRMATIONは、シナリオ3および4を除き、サポートされません。
    • メインフレームからのOracle TMAコピーブック(ART Workbench経由)をART CICSアプリケーションで使用するためには、事前に位置合せが必要です。
  • 同じART for CICSアプリケーションのどのノードも(デプロイされているドメインの数にかかわらず)、同じプラットフォームで実行する必要があります(たとえば、CICS Runtimeでは、Oracle Linux 6.3プラットフォームで1つのノードを実行し、Oracle Linux 6.5プラットフォームで別のノードを実行するというシナリオはサポートされます。一方、CICS Runtimeでは、Oracle Linuxプラットフォームで1つのノードを実行し、Oracle Solarisプラットフォームで別のノードを実行すると言うシナリオはサポートされません)。ART for CICSでサポートされるすべてのプラットフォームについては、『Oracle Tuxedo Application Runtimesのインストール』ガイドの「サポート対象のプラットフォーム」を参照してください。