B リリース17.0.0でのOracle JETアプリケーションの移行
Oracle JETツールを使用してOracle JETバージョン5.x.0
以降でアプリケーションをスキャフォールドしていた場合、手動でアプリケーションをバージョン17.0.0
に移行できます。
アプリケーションを移行する前に、Oracle JETのリリース・ノートで、コンポーネント、フレームワーク、またはアプリケーションに影響を及ぼす可能性のある、その他の変更について確認してください。
重要:
このプロセスはバージョン5.0.0
以前のOracle JETリリースにはサポートされていません。
ノート:
Altaテーマは、リリース10.0.0で非推奨となり、12.xリリースまでサポートされる予定です。リリース13.0.0以降では、Oracle JETはAltaの「ベスト・エフォート」サポートを提供する予定です。Altaのみの問題については、バグ修正や新機能は提供されません。Oracle JETのリリース・スケジュールの詳細は、Oracle JETのリリース・スケジュールについてを参照してください。
Oracle JETアプリケーションでAltaテーマを使用する方法を説明したコンテンツは、ドキュメントから削除されており、Oracle JETクックブックからも削除されています。ドキュメントを参照する場合は、「Oracle JET v9.0.0以降でのAltaテーマ」が最後に公開されているドキュメントのリリース11.1.0を参照してください。
リリース9.x.0以降からリリース17.0.0へのRedwoodテーマのアプリケーションの移行
Oracle JETアプリケーション・ソースをバージョン9.x.0
以降から最新バージョン17.0.0
に移行するには、NPMパッケージをアップグレードし、テーマおよびライブラリの参照パスを更新して、path_mapping.json
ファイルを置き換える必要があります。また、JETリリース9.0.0のプレビュー機能としてCSS変数を導入したoj-redwood-cssvars*.css
ファイルへの参照を置き換えます。CSS変数は、JETリリース10.0.0
の本番機能でした。最後に、ビルド時に必要なスクリプト・タグで自動的に置換されるスクリプト・インジェクタ・トークンをappDirRoot/src/index.html
に含めます。
始める前に:
-
Oracleでは、移行前にOracle JET監査フレームワーク(JAF)を使用してアプリケーションを監査することを強くお薦めします。JAFで提供される組込み監査ルールは、非推奨のコンポーネントやAPIを含む無効な機能を特定して修正するのに役立ちます。JETリリース17.0.0への移行を確実に成功させるために、細部に注意して監査結果を実装します。
Windowsでは管理者として、MacintoshおよびLinuxシステムでは
sudo
を使用して、ターミナル・ウィンドウで次のコマンドを入力します。npm install -g @oracle/oraclejet-audit
アプリケーション・ルートで、次のJAFコマンドを実行してアプリケーションの監査を初期化します。
ojaf --init
生成された
AppRootDir/oraclejafconfig.json
ファイルで、jetVer
プロパティの値をアプリケーションの移行先のリリースに設定します。たとえば、"jetVer": "17.0.0"
です。次のコマンドを実行して、アプリケーションを監査し、監査で特定された問題を確認します。
ojaf
JAFの詳細は、『Oracle JET Audit Frameworkの使用および拡張』のOracle JAFの初期化と監査の実行に関する項を参照してください。
-
Node.jsのメンテナンスまたはアクティブな長期サポート(LTS)バージョンが必要です。管理者として「コマンド・プロンプト」ウィンドウを開き、Node.jsのバージョンを確認します。
node -v
Nodejsバージョンが、Nodejs.org Webサイトのリリースに関するページでメンテナンスまたはアクティブなLTSとしてリストされているバージョンよりも前の場合は、新しいLTSバージョンをダウンロードします。Nodejs.org Webサイトに移動します。「LTS Version (Recommended for Most Users)」の下で、ご使用のシステムに対応するインストーラをダウンロードします。「ダウンロード」ダイアログ・ボックスでファイルのための場所を選択し、「保存」をクリックします。ダウンロードしたインストーラを管理者として実行し、インストール・ウィザードのステップに従ってNode.jsをインストールします。
また、追加の注意事項として、バージョン16以上のNode.jsをインストールする場合は、
appRootDir/oraclejetconfig.json
ファイルのsassVer
の値を、インストールしたNode.jsバージョンと互換性のあるnode-sassのバージョンに変更してください。ojet add theming
コマンドを実行してOracle JETアプリケーションでカスタム・テーマを使用すると、Oracle JETでは、sassVer
で指定されているnode-sassのバージョンがインストールされます。たとえば、Node.jsのv16.17.1
をインストールした場合は、appRootDir/oraclejetconfig.json
ファイルに"sassVer": "7.0.0"
を設定します。 -
JETリリース9.0.0以降、TypeScript開発用に構成されたアプリケーションでは、コンパイルを実行するためにTypeScriptライブラリをローカルにインストールする必要があります。アプリケーションがTypeScript開発用に構成されている場合、それがローカルにインストールされていることを確認するには、アプリケーションのルートから次のコマンドを実行します。
ojet add typescript
JETツールは、サポートされている最新バージョンのTypeScript言語(5.4.5)をインストールします。
アプリケーションを移行するには:
RedwoodテーマCSSへの移行
Redwoodテーマは、アプリケーションのルック・アンド・フィールに関するOracle JET標準であり、アプリケーションをRedwoodテーマに移行するときに使用できます。
Altaテーマから移行する既存のアプリケーションがある場合は、JETリリース17.0.0
に移行し、Oracle JETに付属するRedwood CSSで実行されるようにアプリケーションを構成できます。アプリケーション・ソースの移行プロセスを完了すると、Redwood CSSディストリビューションを入手したことになります。
アプリケーションのAltaテーマをRedwoodテーマに移行するには、アプリケーション・レベルで変更を加える必要があります。oraclejetconfig.json
ファイルを編集して、JETツールによるビルドにRedwoodまたはAlta CSSのどちらを使用するかを制御します。設定を構成してアプリケーションをリビルドすると、アプリケーションのindex.html
ファイル内のスタイルシート・インジェクタで指定された適切なCSSがすべてのページで使用されます。
Redwoodテーマを新しいデフォルトとして設定し、アプリケーションを実行すると、アプリケーションのルック・アンド・フィールが大幅に変わっていることがわかります。Redwoodテーマに適応させるには、新しいフォント、サイズおよびパターン用のアプリケーション・レイアウトを手動で更新する必要があります。
RedwoodテーマでサポートされているCSS変数は、JETリリース9.0.0
のプレビュー機能としてoj-redwood-cssvars*.css
ファイルに導入されました。JETリリース10.0.0
では、CSS変数は本番機能になり、oj-redwood*.css
ファイルに含まれるようになりました。移行したアプリケーションのoj-redwood-cssvars*.css
ファイルへの参照をoj-redwood*.css
ファイルへの参照に置き換えます。Redwoodテーマを使用するようにアプリケーションを移行し、リリース10.0.0
より前のJETリリースでCSS変数の使用を開始した場合は、この変更に注意してください。
始める前に:
-
Redwoodテーマに移行する前に、アプリケーション・ソース・ファイルの移行を完了します。最初にAltaテーマを保持した状態で移行してから、Redwoodテーマに移行します。こうすることで、Redwoodテーマでアプリケーションをテストし、必要であれば簡単にAltaテーマに戻すことができます。詳細は、「8.3.0より前のリリースからリリース17.0.0へのAltaテーマのアプリケーションの移行」を参照してください。
-
カスタム・テーマを使用する場合、リリース・ノートのテーマの変更に関する項を確認し、カスタム・テーマを手動で更新します。
Altaテーマでオーバーライドした可能性のあるSass変数は、RedwoodテーマのCSS変数に移行する必要があることに注意してください。カスタム・テーマの移行の詳細は、「Oracle JETのCSS変数およびカスタム・テーマについて」を参照してください。
-
アプリケーションのイメージを確認し、非推奨のOracle JETフレームワーク・イメージ・ライブラリに属するイメージを、Oracle Apex Universal ThemeやFont Awesomeにあるイメージなどのパブリック・ドメイン・イメージに置き換える方法を検討してください。Oracle JETフレームワーク・イメージ・クラスは、リリース9.0.0以降のJETクックブックに表示されなくなりました。
RedwoodテーマCSSに移行するには:
8.3.0より前のリリースからリリース17.0.0へのAltaテーマのアプリケーションの移行
Oracle JETアプリケーション・ソースをバージョン5.x.0
からバージョン8.3.0
を介して最新バージョン17.0.0に移行するには、npmパッケージをアップグレードし、テーマおよびライブラリの参照パスを更新して、path_mapping.json
ファイルを置き換える必要があります。また、JETリリース17.0.0でAlta CSSサポートを有効にするには、oraclejetconfig.json
ファイルを更新する必要があります。Redwood CSSテーマへの移行は、必要に応じて、アプリケーション・ソースの移行が成功したことを確認した後でのみ実行してください。最後に、ビルド時に必要なスクリプト・タグで自動的に置換されるスクリプト・インジェクタ・トークンをappDirRoot/src/index.html
に含めます。
始める前に:
-
JETバージョン
9.0.0
より前のリリースと互換性がない可能性があるため、Oracle JET Audit Framework (JAF)を使用してアプリケーションを監査することを強くお薦めします。JAFで提供される組込み監査ルールは、非推奨のコンポーネントやAPIを含む無効な機能を特定して修正するのに役立ちます。JETリリース17.0.0への移行を確実に成功させるために、細部に注意して監査結果を実装します。Windowsでは管理者として、MacintoshおよびLinuxシステムでは
sudo
を使用して、ターミナル・ウィンドウで次のコマンドを入力します。npm install -g @oracle/oraclejet-audit
アプリケーション・ルートで、次のJAFコマンドを実行してアプリケーションの監査を初期化します。
ojaf --init
生成された
AppRootDir/oraclejafconfig.json
ファイルで、jetVer
プロパティの値をアプリケーションの移行先のリリースに設定します。たとえば、"jetVer": "17.0.0"
です。次のコマンドを実行して、アプリケーションを監査し、監査で特定された問題を確認します。
ojaf
JAFの詳細は、『Oracle JET Audit Frameworkの使用および拡張』のOracle JAFの初期化と監査の実行に関する項を参照してください。
-
Node.jsのメンテナンスまたはアクティブな長期サポート(LTS)バージョンが必要です。管理者として「コマンド・プロンプト」ウィンドウを開き、Node.jsのバージョンを確認します。
node -v
Nodejsバージョンが、Nodejs.org Webサイトのリリースに関するページでメンテナンスまたはアクティブなLTSとしてリストされているバージョンよりも前の場合は、新しいLTSバージョンをダウンロードします。Nodejs.org Webサイトに移動します。「LTS Version (Recommended for Most Users)」の下で、ご使用のシステムに対応するインストーラをダウンロードします。「ダウンロード」ダイアログ・ボックスでファイルのための場所を選択し、「保存」をクリックします。ダウンロードしたインストーラを管理者として実行し、インストール・ウィザードのステップに従ってNode.jsをインストールします。
また、追加の注意事項として、バージョン16以上のNode.jsをインストールする場合は、
appRootDir/oraclejetconfig.json
ファイルのsassVer
の値を、インストールしたNode.jsバージョンと互換性のあるnode-sassのバージョンに変更してください。ojet add theming
コマンドを実行してOracle JETアプリケーションでカスタム・テーマを使用すると、Oracle JETでは、sassVer
で指定されているnode-sassのバージョンがインストールされます。たとえば、Node.jsのv16.17.1
をインストールした場合は、appRootDir/oraclejetconfig.json
ファイルに"sassVer": "7.0.0"
を設定します。 -
JETリリース9.0.0以降、TypeScript開発用に構成されたアプリケーションでは、コンパイルを実行するためにTypeScriptライブラリをローカルにインストールする必要があります。アプリケーションがTypeScript開発用に構成されている場合、それがローカルにインストールされていることを確認するには、アプリケーションのルートから次のコマンドを実行します。
ojet add typescript
JETツールは、サポートされている最新バージョンのTypeScript言語(5.4.5)をインストールします。
アプリケーションを移行するには:
アプリケーションを移行し、Altaテーマで実行されることを確認したら、「RedwoodテーマCSSへの移行」で説明するように、追加の別のプロセスに従ってRedwoodテーマに移行できます。