4 このリリースのOracle Database Applianceに関する既知の問題

次の各項では、このリリースのOracle Database Applianceのデプロイ、更新および管理に関する既知の問題について説明します。

Oracle Database Applianceへのパッチ適用時の既知の問題

Oracle Database Applianceにこのリリースのパッチを適用する際の既知の問題について理解します。

サーバーのパッチ適用中のエラー

Oracle Database ApplianceでCX6コントローラ・ファームウェアにパッチを適用するときに、エラーが発生することがあります。

問題の説明

Oracle Database Applianceでサーバーにパッチ適用するときに、エラー・メッセージが表示されることがあります。

失敗メッセージ

LNX64-1925-CMT:LOCAL CONTROLLER FIRMWARE NOT UPDATED TO LATEST: 26.41.1000

コマンドの詳細

# odacli describe-component

ハードウェア・モデル

CX6カードが搭載されたすべてのOracle Database Appliance X10ハードウェア・モデル

回避策

次のステップに従います。
  1. パッチを適用する前に、欠落している古いファームウェア(26.37.1014)を手動で追加します:
    cat /opt/oracle/oak/pkgrepos/firmwarecontroller/mellanox/0x101f/26.41.1000/componentmetadata.xml
        <OPC_PATCHING_METADATA>
        <name>metadata.xml</name>
        <description>Mellanox Controller Firmware</description>
        <known_versions>26.33.1048,26.35.1012,26.41.1000,26.37.1014</known_versions>
        <firmware_version>26.41.1000</firmware_version>
        </OPC_PATCHING_METADATA>
  2. odacli update-serverコマンドを実行します

バグ番号

この問題は、Oracleバグ37194324で追跡されます。

サーバーへのパッチ適用時のオペレーティング・システムの更新中のエラー

サーバーへのパッチ適用時に、オペレーティング・システムが更新されないことがあります。

次のエラー・メッセージが表示されます。
DCS-10001:Internal error encountered: Failed to patch OS.
次のコマンドを実行します。
rpm -q kernel-uek

このコマンドの出力に複数のRPM名が表示された場合は、回避策を実行します。

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

次のRPMを削除します:
# yum remove kernel-uek-4.14.35-1902.11.3.1.el7uek.x86_64
# yum remove kernel-uek-4.14.35-1902.301.1.el7uek.x86_64

この問題は、Oracleバグ34154435で追跡されます。

サーバーのパッチ適用中のエラー

Oracle Database Applianceサーバーにパッチを適用するときに、エラーが発生することがあります。

問題の説明

Oracle Database Applianceでサーバーにパッチ適用するときに、エラー・メッセージが表示されることがあります。

失敗メッセージ

odacli update-serverコマンドを実行すると、Patch KVM infrastructureタスクに次のエラー・メッセージが表示されます:

DCS-10033:Service Clusterware on current node is down.

この問題は、Oracle ILOM、オペレーティング・システム、またはローカル・ストレージ・ファームウェアの更新が必要なシステムで発生することがあります。

コマンドの詳細

# odacli update-server -v version

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

次のようにOracle Clusterwareを再起動します:
$GI_HOME/bin/crsctl start crs

バグ番号

この問題は、Oracleバグ36923776で追跡されます。

DBシステムへのパッチ適用後のvdiskのアタッチ中のエラー

Oracle Database ApplianceでDBシステムをアップグレードした後、DBシステムにアタッチされたvdisksが引き続きアタッチされない場合があります。

問題の説明

DBシステムのアップグレード後、既存のvdisksはアタッチされません。DBシステムに関連付けられたvdiskメタデータのみが保持されます。仮想デバイス名がodacli upgrade-dbsystemコマンドを実行する前の名前とは異なる場合があります。

コマンドの詳細

# odacli upgrade-dbsystem

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデルX9-2、X8-2およびX7-2

回避策

VMから--forceオプションを使用してvdiskを手動でデタッチし、メタデータをリコンサイルします。次に、vdiskをそれぞれのVMにアタッチします。その後、DBシステムのデバイスにファイル・システムを手動でマウントします。

バグ番号

この問題は、Oracleバグ36885595で追跡されます。

サーバーのパッチ適用中のエラー

Oracle Database Applianceでサーバーにパッチを適用するときに、エラーが発生することがあります。

問題の説明

Oracle Database Applianceでサーバーにパッチを適用し、DCSエージェントがロードされると、スケジューラ・サービスの起動に失敗し、エラー・メッセージが表示される場合があります。

失敗メッセージ

dcs-agent.logファイルに次のエラー・メッセージが表示されます:

-----------------------
2024-07-29 14:24:30,351 WARN [backgroundjob-zookeeper-pool-7-thread-2] [] o.j.s.JobZooKeeper: JobRunr encountered a problematic exception. Please create a bug report (if possible, provide the code to reproduce this and the stacktrace) - Processing will continue.
java.lang.NullPointerException: null
        at org.jobrunr.server.zookeeper.tasks.ZooKeeperTask.pollIntervalInSecondsTimeBoxIsAboutToPass(ZooKeeperTask.java:93)
        at org.jobrunr.server.zookeeper.tasks.ZooKeeperTask.getJobsToProcess(ZooKeeperTask.java:84)
        at org.jobrunr.server.zookeeper.tasks.ZooKeeperTask.processJobList(ZooKeeperTask.java:57)
        at org.jobrunr.server.zookeeper.tasks.ProcessOrphanedJobsTask.runTask(ProcessOrphanedJobsTask.java:29)
        at org.jobrunr.server.zookeeper.tasks.ZooKeeperTask.run(ZooKeeperTask.java:47)
        at org.jobrunr.server.JobZooKeeper.lambda$runMasterTasksIfCurrentServerIsMaster$0(JobZooKeeper.java:76)
        at java.util.Arrays$ArrayList.forEach(Arrays.java:3880)
        at org.jobrunr.server.JobZooKeeper.runMasterTasksIfCurrentServerIsMaster(JobZooKeeper.java:76)
        at org.jobrunr.server.JobZooKeeper.run(JobZooKeeper.java:56)
-----------------------

コマンドの詳細

# odacli update-server

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

  1. DCSエージェントを再起動します。
    systemctl restart initdcsagent
  2. DCSエージェントが実行されていることを確認します。
    odacli ping-agent
    odacli list-jobs
    odacli describe-component

バグ番号

この問題は、Oracleバグ36896020で追跡されます。

データベースの更新中のエラー

データベースのアップグレード時にエラーが発生することがあります。

問題の説明

Oracle ASMデータベースを作成する場合、RECOディレクトリがOAKスタックとともにプロビジョニングされたシステムに作成されていない可能性があります。このディレクトリは、最初のRECOレコードが書き込まれると作成されます。データ保持再プロビジョニングを使用してOracle Database Applianceリリース19.15以降にこれらのシステムを正常にアップグレードした後、データベースをアップグレードしようとすると、エラー・メッセージが表示されることがあります。

失敗メッセージ

odacli upgrade-databaseコマンドを実行すると、次のエラー・メッセージが表示されます:

# odacli upgrade-database -i 16288932-61c6-4a9b-beb0-4eb19d95b2bd -to b969dd9b-f9cb-4e49-8e0d-575a0940d288
DCS-10001:Internal error encountered: dbStorage metadata not in place:
DCS-12013:Metadata validation error encountered: dbStorage metadata missing
Location info for database database_unique_name..

コマンドの詳細

# odacli upgrade-database

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Appliance X6-2HAおよびX5-2ハードウェア・モデル

回避策

  1. odacli list-dbstoragesコマンドで、エラーを報告したデータベースのREDOの場所に対してnullが表示されることを確認します。たとえば、次の出力には、データベースの一意の名前Fにnullまたは空の値が表示されます。
    # odacli list-dbstorages
    
    ID                                     Type   DBUnique Name  Status     
    Destination Location  Total      Used       Available      
    ---------------------------------------- ------ --------------------
    ...
    ...
    ...
    198678d9-c7c7-4e74-9bd6-004485b07c14     ASM    F            CONFIGURED   
    DATA    +DATA/F  4.89 TB    1.67 GB    4.89 TB                                                                   
    REDO    +REDO/F  183.09 GB  3.05 GB    180.04 GB                                                                                
    RECO             8.51 TB              
    ...
    ...
    ...

    前述の出力では、RECOレコードにnull値があります。

  2. このデータベースのRECOディレクトリを手動で作成します。データベースの一意の名前がdbuniqの場合は、gridユーザーとしてasmcmdコマンドを実行します。
    asmcmd
  3. mkdirコマンドを実行します。
    asmcmd> mkdir +RECO/dbuniq
  4. odacli list-dbstoragesコマンドの出力に、データベースのnullまたは空の値が表示されないことを確認します。
  5. odacli upgrade-databaseコマンドを再実行します。

バグ番号

この問題は、Oracleバグ34923078で追跡されます。

データベースのパッチ適用中のエラー

Oracle Database Applianceでデータベースのパッチを適用するときに、エラーが発生することがあります。

問題の説明

Oracle Database Applianceでデータベースのパッチ適用中にdatapatchを適用すると、エラー・メッセージが表示されることがあります。

失敗メッセージ

odacli update-databaseコマンドを実行すると、次のエラー・メッセージが表示されます。

Failed to execute sqlpatch for database …

コマンドの詳細

# odacli update-database

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

  1. 次のSQL*Plusコマンドを実行します。
    alter system set nls_sort='BINARY' SCOPE=SPFILE;
  2. srvctlコマンドを使用してデータベースを再起動します。
  3. dbhome/OPatch/datapatch -verbose -db dbUniqueNameを指定してdatapatchの適用を再試行します。

バグ番号

この問題は、Oracleバグ35060742で追跡されます。

パッチ適用後にコンポーネント・バージョンが更新されない

サーバーにOracle Database Applianceリリース19.16のパッチを適用した後、現在のバージョンが8000047Bまたは8000047Cの場合、odacli describe-componentコマンドで正しいIntel Model 0x1528 Ethernet Controllerバージョンが表示されません。

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

fwupdateコマンドを使用して、イーサネット・コントローラを00005DDまたは800005DEに手動で更新します。

この問題は、Oracleバグ34402352で追跡されます。

サーバーのパッチ適用中のエラー

すでにSTIG V1R2がデプロイされているOracle Database Applianceにパッチを適用するときに、エラーが発生することがあります。

19.25より前のリリースのOracle Database Applianceデプロイメントでは、セキュリティ技術導入ガイドライン(STIG) V1R2がすでにデプロイされている場合、19.25以前にパッチを適用してコマンドodacli update-server -f versionを実行すると、エラーが表示されることがあります。

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

STIG V1R2ルールOL7-00-040420がファイル/etc/ssh/ssh_host_rsa_keyの権限を640から600に変更しようとすることでエラーが発生します。パッチ適用中に、両方のノードでchmod 600 /etc/ssh/ssh_host_rsa_keyコマンドを実行します。

この問題は、Oracleバグ33168598で追跡されます。

update-dbhomeコマンドのパッチ前レポートでのAHFエラー

サーバーにOracle Database Applianceリリース19.25のパッチを適用するときに、odacli update-dbhomeコマンドが失敗することがあります。

次のエラー・メッセージがパッチ前レポートに表示されます。
Verify the Alternate Archive    Failed    AHF-4940: One or more log archive 
Destination is Configured to              destination and alternate log archive
Prevent Database Hangs                    destination settings are not as recommended           

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

次のステップに従います。
  1. -fオプションを指定してodacli update-dbhomeコマンドを実行します。
    /opt/oracle/dcs/bin/odacli update-dbhome --dbhomeid 7c67c5b4-f585-4ba9-865f-c719c63c0a6e -v 19.25.0.0.0 -f

この問題は、Oracleバグ33144170で追跡されます。

ORAchkまたはodacli create-prepatchreportコマンドの実行時のエラー

ORAchkまたはodacli create-prepatchreportコマンドを実行すると、エラーが発生します。

次のエラー・メッセージが表示される場合があります:
One or more log archive destination and alternate log archive destination settings are not as recommended 
Software home check failed 

ハードウェア・モデル

Oracle Database Applianceハードウェア・モデルのベア・メタル・デプロイメント

回避策

-skoオプションを指定してodacli update-dbhomeodacli create-prepatchreportodacli update-serverコマンドを実行します。たとえば:
odacli update-dbhome -j -v 19.25.0.0.0 -i dbhome_id -sko

この問題は、Oracleバグ30931017、31631618および31921112で追跡されます。

事前チェック・レポートへのパッチ適用中のエラー

事前チェック・レポートへのパッチ適用中にエラーが表示される場合があります。

次のエラー・メッセージが表示される場合があります。
Failure in the pre-patch report caused by “AHF-5190: operating system boot device order is not configured as recommended”

ハードウェア・モデル

Oracle Database Appliance X-7ハードウェア・モデル

回避策

-fオプションを指定してodacli update-serverコマンドまたはodacli update-dbhomeコマンドを実行します。

この問題は、Oracleバグ33631256で追跡されます。

Oracle Database Applianceへのパッチ適用が成功した場合でもエラー・メッセージが表示される

Oracle Database Applianceのパッチ適用が成功しても、エラー・メッセージが表示されることがあります。

odacli update-dcscomponentsコマンドを実行すると、次のエラーが表示されます。
# time odacli update-dcscomponents -v 19.25.0.0.0 
^[[ADCS-10008:Failed to update DCScomponents: 19.25.0.0.0
Internal error while patching the DCS components : 
DCS-10231:Cannot proceed. Pre-checks for update-dcscomponents failed. Refer  
to /opt/oracle/dcs/log/-dcscomponentsPreCheckReport.log on node 1 for  
details.   

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

これは、SSH等価の設定に関するタイミングの問題です。

odacli update-dcscomponentsコマンドを再度実行すると、操作が正常に完了します。

この問題は、Oracleバグ32553519で追跡されます。

パッチを適用するときにサーバー・ステータスがNormalに設定されない

Oracle Database Applianceにパッチを適用するときに、エラーが発生します。

アプライアンスにパッチを適用するときに、odacli update-serverコマンドは次のエラーで失敗します。

DCS-10001:Internal error encountered: Server upgrade state is not NORMAL node_name 

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

  1. 次のコマンドを実行します。
    Grid_home/bin/cluvfy stage -post crsinst -collect cluster -gi_upgrade -n all
  2. 次の2つの警告を無視します。
    Verifying OCR Integrity ...WARNING
    PRVG-6017 : OCR backup is located in the same disk group "+DATA" as OCR.
    
    Verifying Single Client Access Name (SCAN) ...WARNING
    RVG-11368 : A SCAN is recommended to resolve to "3" or more IP
  3. 出力に表示される警告が前述の2つのみになるまで、コマンドを再度実行します。Oracle Clusterwareのステータスは、再度Normalである必要があります。

  4. ステータスを確認するには、次のコマンドを使用します。
    Grid_home/bin/crsctl query crs activeversion -f

この問題は、Oracleバグ30099090で追跡されます。

12.1.0.2.190716バンドル・パッチを適用するときのエラー

Oracle Databaseリリース12.1.0.2にOracle Database 12.1.0.2.190716バンドル・パッチを適用するときに、エラーが発生します。

ODACLIジョブに次のエラーが表示されます。

DCS-10001:Internal error encountered: Failed to run SQL script: datapatch script. 

データ・パッチ・ログには、エントリPrereq check failed, exiting without installing any patches.が含まれます。

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデルのベア・メタル・デプロイメント

回避策

同じパッチを再度インストールします。

この問題は、Oracleバグ30026438および30155710で追跡されます。

M.2ドライブのパッチ適用がサポートされていない

M.2ドライブ(ローカル・ディスクSSDSCKJB48およびSSDSCKJB480G7)のパッチ適用はサポートされていません。

これらのドライブは、odacli describe-componentコマンドを実行すると表示されます。M.2ディスクの2つの既知のバージョン0112と0121のどちらのパッチ適用もサポートされていません。

ハードウェア・モデル

Oracle Database Applianceベア・メタル・デプロイメント

回避策

なし

この問題は、Oracleバグ30249232で追跡されます。

Oracle Database Applianceのデプロイ時の既知の問題

Oracle Database Applianceのプロビジョニング時またはデプロイ時の既知の問題について理解します。

Oracle AFDが有効なDBシステムの作成中のエラー

Oracle ASM Filter Driver (Oracle AFD)が有効なDBシステムを作成するときに、エラーが発生することがあります。

問題の説明

Oracle AFDが有効なDBシステムをOracle Database Applianceリリース19.22にアップグレードするときに、Oracle Grid InfrastructureまたはOracle Databaseリリース19.21以前を使用すると、"Install DB System"ステップでエラーが発生することがあります。

失敗メッセージ

database alert.logに次のエラー・メッセージが表示されます:

WARNING: group 2 (RECO) has missing disks
ORA-15040: diskgroup is incomplete
WARNING: group 2 is being dismounted

コマンドの詳細

# odacli create-dbsystem

ハードウェア・モデル

Oracle Grid Infrastructure 19.21を実行しているすべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

この問題は、Oracle Grid Infrastructure 19.22リリース更新(RU)で修正されています。Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseリリース19.22を使用してDBシステムを作成してください。

DBシステムの作成時にDBシステムJSONファイルでenableAFD=falseを指定すれば、Oracle AFDを有効にせずにDBシステムを作成できます。

Oracle AFDが有効な既存のDBシステムは、Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseのクローン・ファイルでバグ36114443の修正が使用可能になるまで、Oracle Grid InfrastructureまたはOracle Databaseリリース19.21でパッチ適用またはアップグレードしないでください。

バグ番号

この問題は、Oracleバグ36300713で追跡されます。

Oracle Database Applianceのプロビジョニング中のエラー

Oracle Database Applianceのプロビジョニング時に、エラーが発生することがあります。

問題の説明

Oracle Database Applianceをプロビジョニングすると、dnf-makecache.timerがアクティブであるため、dnf-makecache.serviceFAILED状態になります。

失敗メッセージ

dnf-makecache.service: Failed with result 'exit-code'

コマンドの詳細

systemctl status dnf-makecache.service

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

dnf-makecache.timerを手動で無効にして、dnf-makecache.serviceを非アクティブにします:
systemctl disable dnf-makecache.timer

バグ番号

この問題は、Oracleバグ37200569で追跡されます。

TDE対応データベースでの高可用性の有効化中のエラー

Oracle Database ApplianceのTDE対応データベースで高可用性を有効にすると、エラーが発生することがあります。

問題の説明

Oracle Key Vaultを使用してTDEキーを格納するTDE対応データベースで高可用性を有効にすると、エラー・メッセージが表示されることがあります。

失敗メッセージ

DCS-12721:OKV command "okv admin endpoint create" failed to run: Failed to create endpoint endpoint_name

コマンドの詳細

# odacli modify-database -n dbname -ha

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

データベースの作成後に高可用性を有効にするのではなく、データベースの作成中に高可用性を有効にします。

バグ番号

この問題は、Oracleバグ37182129で追跡されます。

DBシステムの作成中のエラー

DBシステムを作成するときに、エラーが発生することがあります。

問題の説明

Oracle Database ApplianceでDBシステムを作成するときに、次のエラーが発生することがあります:
DCS-10001:THE CONNECTION IS CLOSED

このエラーは、NTPが構成された状態でベア・メタル・システムがプロビジョニングされている場合、ベア・メタル・システムと標準のNTPサーバーとの間に時間差がある場合、またはNTPの構成後にDBシステムが作成された場合に発生する可能性があります。

失敗メッセージ

[DB System n1 creation] -  DCS-10001:Internal error encountered: Job 'Provision DB System 'n1'' (f91fd1db-78ec-452d-bcdb-975947849370) failed.

コマンドの詳細

odacli create-dbsystem

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

NTPを構成せずにベア・メタル・システムをプロビジョニングします。

ベア・メタル・システムと標準のNTPサーバーとの間に時間差がある場合は、現在の日付に数分加算します。

chronyを有効にします。

  1. chronyを有効にする前に、次のようにchrony構成を追加または更新します:
    --------
    # cat /etc/chrony.conf
    server 10.246.6.36 iburst
    driftfile /var/lib/chrony/drift
    makestep 1.0 -1
    rtcsync
    logdir /var/log/chrony
    ---------
  2. systemctlコマンドを実行して、chronydサービスを有効にして開始します:
    date;
    systemctl enable chronyd
    systemctl start chronyd
    systemctl status chronyd
    sleep 10;
    date;
  3. NTPが構成されたDBシステムを作成します。

バグ番号

この問題は、Oracleバグ37166091で追跡されます。

マルチユーザー・アクセス環境でのデータベース作成中のエラー

Oracle Database Applianceのマルチユーザー・アクセス環境でデータベースを作成するときに、エラーが発生することがあります。

問題の説明

マルチユーザー・アクセス環境またはパスワードなしのマルチユーザー・アクセス環境で、Oracle Database Applianceの23ai DBシステムにデータベースを作成するときに、カスタム・ユーザー名が大文字の場合、エラーが発生することがあります。

失敗メッセージ

odacli create-databaseコマンドを実行すると、次のエラー・メッセージが表示されます。

DCS-10001: FAILED TO STORE KEY STORE INTO SSO WALLET

コマンドの詳細

# odacli create-database

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

23ai DBシステムでデータベースを作成するときは、数字で始まらず、すべての文字を小文字にしてカスタム・ユーザーを作成します。

バグ番号

この問題は、Oracleバグ37090762で追跡されます。

odacli modify-dbsystemコマンドの実行時の予期しない動作

Oracle Database Applianceでodacli modify-dbsystemコマンドを実行すると、エラーが発生することがあります。

問題の説明

odacli modify-dbsystemコマンドを実行してDBシステムにvdiskをアタッチするか、DBシステムにvdiskをアタッチして、システムをOracle Database Applianceリリース19.25にパッチ適用すると、STARTおよびSTOP依存関係エントリからvdisk以外のOracle Clusterwareリソースが削除されます。

コマンドの詳細

# odacli modify-dbsystem

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

Oracle Clusterwareの依存関係でDBシステムが変更された場合、関連するリソースをロールバックするか、vdiskをアタッチするか、システムにパッチを適用してカスタム構成を再度適用します。

バグ番号

この問題は、Oracleバグ37232330で追跡されます。

Oracle ASMポートの変更後のOracle Data Guard操作のエラー

Oracle Data Guardとともに構成されたOracle Database Applianceでodacli modify-asmportコマンドを実行すると、エラーが発生することがあります。

問題の説明

MAX PROTECTIONモードを使用するOracle Data Guardとともに構成されたアプライアンスでodacli modify-asmportコマンドを実行すると、スタンバイOracle ClusterwareがOracle ASMポート変更の一環として再起動されるため、プライマリ・サイトが中断する可能性があります。

失敗メッセージ

プライマリ・ホスト上のデータベースのアラート・ログに次のエラー・メッセージが表示される場合があります:

ORA-16072: a minimum of one standby database destination is required
次のメッセージが続きます:
terminating the instance due to ORA error 16072

タスク・レベルの失敗メッセージ

ジョブは、Stop CRS on DB System(s)ステップで失敗する可能性があります。エラーの詳細がコマンド出力のMessageセクションに表示されます。

コマンドの詳細

# odacli modify-asmport

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

プライマリ・ホストでデータベース・インスタンスを起動します。

バグ番号

この問題は、Oracleバグ36931905で追跡されます。

マルチユーザー・アクセス対応システムでのデータベース作成のエラー

Oracle Database Applianceでマルチユーザー・アクセス対応システムのデータベースを作成するときに、エラーが発生することがあります。

問題の説明

マルチユーザー・アクセス対応システムでデータベースを作成するときに、エラー・メッセージが表示される場合があります。

失敗メッセージ

データベース所有者のユーザー名に小文字と大文字の両方が含まれている場合、エラー・メッセージは次のようになります:

[jobid-74f31148-ebe0-4507-9296-b9ad4ca7e03b] - [FATAL] Error in Process: /u01/app/KvEl6/product/19.0.0.0/dbhome_2/bin/orapwd
    [jobid-74f31148-ebe0-4507-9296-b9ad4ca7e03b] - Enter password for SYS:
    [jobid-74f31148-ebe0-4507-9296-b9ad4ca7e03b] - OPW-00010: Could not create the password file.
    [jobid-74f31148-ebe0-4507-9296-b9ad4ca7e03b] - ORA-00600: internal error code, arguments: [kfzpCreate02], [0], [], [], [], [], [], [], [], [], [], []
    [jobid-74f31148-ebe0-4507-9296-b9ad4ca7e03b] - ORA-15260: permission denied on ASM disk group
    [jobid-74f31148-ebe0-4507-9296-b9ad4ca7e03b] - ORA-06512: at "SYS.X$DBMS_DISKGROUP", line 679
    [jobid-74f31148-ebe0-4507-9296-b9ad4ca7e03b] - ORA-06512: at line 2
データベース所有者のユーザー名が数字で始まる場合、エラー・メッセージは次のようになります:
PRCZ-4001 : failed to execute command "/u01/app/6RXNI/product/19.0.0.0/dbhome_15//bin/dbca" using the privileged execution plugin "odaexec" on nodes "scaoda901c7n1" within 5,000 seconds
PRCZ-2103 : Failed to execute command "/u01/app/6RXNI/product/19.0.0.0/dbhome_15//bin/dbca" on node "scaoda901c7n1" as user "6RXNI". Detailed error:
[FATAL] [DBT-05801] There are no ASM disk groups detected.
  CAUSE: ASM may not be configured, or ASM disk groups are not created yet.
  ACTION: Create ASM disk groups, or change the storage location to File System.
[FATAL] [DBT-05801] There are no ASM disk groups detected.
  CAUSE: ASM may not be configured, or ASM disk groups are not created yet.
  ACTION: Create ASM disk groups, or change the storage location to File System.

コマンドの詳細

# odacli create-database

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

カスタム・ユーザー名を数字で始めたり、カスタム・ユーザー名に大文字と小文字を混在させないでください。

バグ番号

この問題は、Oracleバグ36878796で追跡されます。

Oracle ASRの構成中のエラー

Oracle ASRの構成時に、トランスポート・サーバーとの通信の問題が原因で、Oracle ASR Managerの登録時にエラーが発生することがあります。

失敗メッセージ

次のエラー・メッセージが表示されます。

DCS-10045:Validation error encountered: Registration failed : Please check the agent logs for details.

コマンドの詳細

# odacli configure-asr

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

odacli configure-asrコマンドを使用して、Oracle ASRの構成を再試行してください。

バグ番号

この問題は、Oracleバグ36363437で追跡されます。

DBシステムの起動中のエラー

Oracle Database ApplianceでDBシステムを起動するときに、エラーが発生することがあります。

問題の説明

DBVMがvirsh undefine dbvm_nameを使用して定義されていない場合、odacli start-dbsystemコマンドの実行に失敗する可能性があります。

失敗メッセージ

次のエラー・メッセージが表示される場合があります。
DCS-10001:Internal error encountered: error: failed to get domain 'dbvm_name'

ハードウェア・モデル

Oracle Database Applianceリリース19.21を実行するすべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

virsh define /u05/app/sharedrepo/dbsystem/.ACFS/snaps/vm_dbvm_name/dbvm_name.xmlを実行してVMを定義します。次に、DBシステムを起動します。

バグ番号

この問題は、Oracleバグ36051738で追跡されます。

データベースの作成中のエラー

Oracle Database Applianceでデータベースを作成するときに、エラーが発生することがあります。

問題の説明

Oracle Database Applianceでデータベースを作成するときに、createDatabaseByRHPタスクの後に操作が失敗することがあります。ただし、odacli list-databasesコマンドには、ジョブ結果で失敗したデータベースのステータスがCONFIGUREDとして表示されます。

失敗メッセージ

odacli create-databaseコマンドを実行すると、次のエラー・メッセージが表示されます。

DCS-10001:Internal error encountered: Failed to clear all listeners from database

コマンドの詳細

# odacli create-database

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

odacli describe-jobコマンドを使用して、odacli create-databaseコマンドのジョブの説明を確認します。odacli create-databaseコマンドでタスク失敗の問題を修正します。コマンドodacli delete-database -n db_nameを使用してデータベースを削除し、odacli create-databaseコマンドを再試行します。

バグ番号

この問題は、Oracleバグ34709091で追跡されます。

2つのDBシステムの作成中のエラー

2つの異なるOracle ASMディスク・グループで2つのDBシステムを同時に作成するときに、エラーが発生します。

DBシステムを起動しようとすると、次のエラー・メッセージが表示されます。
CRS-2672: Attempting to start 'vm_name.kvm' on 'oda_server'
CRS-5017: The resource action "vm_name.kvm start" encountered the following
error:
CRS-29200: The libvirt virtualization library encountered the following
error:
Timed out during operation: cannot acquire state change lock (held by
monitor=remoteDispatchDomainCreate)
. For details refer to "(:CLSN00107:)" in
"/u01/app/grid/diag/crs/<oda_server>/crs/trace/crsd_orarootagent_root.trc".
CRS-2674: Start of 'vm_name.kvm' on 'oda_server' failed
CRS-2679: Attempting to clean 'vm_name.kvm' on 'oda_server'
CRS-2681: Clean of 'vm_name.kvm' on 'oda_server' succeeded
CRS-4000: Command Start failed, or completed with errors.

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

2つのDBシステムを同時に作成しないでください。かわりに、1つのDBシステムの作成を完了してから、もう1つのDBシステムを作成します。

この問題は、Oracleバグ33275630で追跡されます。

JBODの追加中のエラー

DBシステムが実行されているOracle Database Applianceデプロイメントに2つ目のJBODを追加するときに、エラーが発生します。

次のエラー・メッセージが表示されます。
ORA-15333: disk is not visible on client instance

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデルのベア・メタルおよびdbsystem

回避策

2つ目のJBODを追加する前に、dbsystemを停止します。
systemctl restart initdcsagent 

この問題は、Oracleバグ32586762で追跡されます。

cleanup.pl実行後のアプライアンスのプロビジョニング中のエラー

cleanup.plの実行後、アプライアンスをプロビジョニングするときにエラーが発生します。

cleanup.plの実行後、Oracle Grid Infrastructureイメージ(IMGGI191100)がないため、アプライアンスのプロビジョニングが失敗します。次のエラー・メッセージが表示されます。

DCS-10042:User oda-cliadmin cannot be authorized.

ハードウェア・モデル

ベア・メタル・デプロイメント用のすべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

cleanup.plの実行後、アプライアンスをプロビジョニングする前に、次のようにリポジトリを更新します。

# odacli update-repository -f /**gi** 

この問題は、Oracleバグ32707387で追跡されます。

cleanup.plを実行した後にエラーが発生する

cleanup.plの実行後、odacliコマンドを実行するときにエラーが発生します。

cleanup.plの実行後、odacliコマンドを使用しようとすると、次のエラーが発生します。

DCS-10042:User oda-cliadmin cannot be authorized.

ハードウェア・モデル

ベア・メタル・デプロイメント用のすべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

次のコマンドを実行して、エージェント・ウォレットでユーザーoda-cliadminの資格証明を設定します。

# rm -rf /opt/oracle/dcs/conf/.authconfig  
# /opt/oracle/dcs/bin/setupAgentAuth.sh 

この問題は、Oracleバグ29038717で追跡されます。

クローン・データベース操作のエラー

クローン・データベース操作がエラーにより失敗します。

ソース・データベースが単一インスタンスまたはOracle RAC One Nodeであるか、リモート・ノードで実行されている場合、制御ファイルでパスが正しく作成されていないため、クローン・データベース操作は失敗します。

ソース・データベース作成タイムスタンプがクローン操作に近すぎる場合(少なくとも60分以内)、クローン・データベース操作もエラーが発生して失敗することがあります。

ハードウェア・モデル

ベア・メタル・デプロイメント用のすべてのOracle Database Appliance高可用性ハードウェア・モデル

回避策

クローン・データベースの作成がトリガーされるのと同じノードで実行されているソース・データベース・インスタンスからクローン・データベースを作成します。

Oracle Database 12c以降の場合は、次のコマンドを実行して、クローン操作の前にソース・データベースを同期します。
SQL> alter system checkpoint;

この問題は、Oracleバグ29002563、29002004、29001906、29001855、29001631、28995153、28986643、30309971および30228362で追跡されます。

Oracle Database Applianceの管理時の既知の問題

Oracle Database Applianceの管理時の既知の問題について理解します。

Oracle Data Guardのアップグレード中のエラー

Oracle Data Guardをアップグレードするときに、エラーが発生することがあります。

問題の説明

マルチユーザー・アクセス対応のOracle Database Applianceリリース19.19システムでOracle Data Guardをodaadminユーザーとして構成した場合、odacli list-dataguardstatusコマンドを実行するときにこのOracle Data Guard構成が表示されないことがあります。データ保持再プロビジョニングを使用してこのシステムをOracle Database Applianceリリース19.23にアップグレードする場合は、Oracle Data Guardデータベースのcreate-preupgradereport事前チェックのデータベース・サービスの存在の検証ステップが失敗することがあります。

次のエラー・メッセージが表示されます。
One or more pre-checks failed for [DB]

コマンドの詳細

# odacli create-preupgradereport 
# odacli describe-preupgradereport 

タスク・レベルの失敗メッセージ

"The following services [TDG1yn_ro, TDG1yn_rw, Y6Z_ro, Y6Z_rw] created on database 
'TDG1yn' can result in a failure in 'detach-node'

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデルX9-2、X8-2およびX7-2

回避策

リストされている各サービスについて、次のことを実行します:
  1. 報告されたサービスを停止します:
    srvctl stop service -d db_unique_name -service service_name
  2. サービスを削除します:
    srvctl remove service -d db_unique_name -service service_name

バグ番号

この問題は、Oracleバグ36610040で追跡されます。

Oracle Data Guardのスイッチオーバーのエラー

Oracle Data Guardのスイッチオーバーの実行時に、エラーが発生することがあります。

問題の説明

odacli switchover-dataguardコマンドでエラーが表示されることがありますが、スイッチオーバーは実際には成功しています。

次のエラー・メッセージが表示されます。
Message: DCS-10001:Internal error encountered: Unable to switchover Dg.
DCS-10001:Internal error encountered: Unable to switchover Dg.

コマンドの詳細

# odacli switchover-dataguard 

ハードウェア・モデル

Oracle Database 23ai DBシステムを実行しているすべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

次のようにします:
  1. odacli switchover-dataguardジョブが失敗した後に、DGMGRL > SHOW CONFIGURATION;を実行して、データベース・ロールのスイッチが完了していて、Oracle Data GuardにSUCCESSステータスが表示されているかどうかを確認します。
  2. 完了している場合、エラーは無視して続行し、odacli list-dataguardstatusまたはodacli describe-dataguardstatusコマンドを実行してOracle Data Guardメタデータを更新します。

バグ番号

この問題は、Oracleバグ37191228で追跡されます。

TDE対応データベースの再配置およびキー更新中のエラー

Oracle Database ApplianceでTDE対応データベースを再配置してキー更新するときに、エラーが発生することがあります。

問題の説明

Oracle Key Vaultを使用してTDEキーを格納するTDE対応データベースをオプション--target-node、-tnで再配置し、同時にオプション--rekey-tde、-rktでキー更新すると、TDEマスター暗号化キーの設定時にエラーが発生する可能性があります。

失敗メッセージ

DCS-10164:Failed to configure TDE: Failed to set TDE Master Encryption key

コマンドの詳細

# odacli modify-database -n dbname -rkt -tn target_node_name

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

再配置操作とキー更新操作は、別々に順番に実行します。

バグ番号

この問題は、Oracleバグ37155404で追跡されます。

TDE対応データベースのリストア中のエラー

Oracle Database ApplianceでTDE対応データベースをリストアするときに、エラーが発生することがあります。

問題の説明

Oracle Key Vaultを使用してTDEキーを格納するTDE対応データベースを、データベース・タイプを高可用性が有効な単一インスタンス・データベースとし、DBロールをPRIMARYとして、NFSまたはオブジェクト・ストアのバックアップ先からリストアすると、Relocate databaseタスク中にエラー・メッセージが表示される可能性があります。

失敗メッセージ

DCS-10001:Internal error encountered: Failed to relocate database.

コマンドの詳細

# odacli irestore-database

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

なし。

バグ番号

この問題は、Oracleバグ37193435で追跡されます。

TDE対応データベースのキー更新中のエラー

Oracle Database ApplianceでTDE対応データベースをキー更新するときに、エラーが発生することがあります。

問題の説明

TDEキーのキー更新に誤ったTDEパスワードを使用すると、データベースのステータスがFAILEDに設定される可能性があります。

失敗メッセージ

Modify databaseDCS-10001:Internal error encountered: PL/SQL procedure successfully completed.
 
PL/SQL procedure successfully completed.
 
begin
*
ERROR at line 1:
ORA-28353: failed to open wallet
ORA-06512: at line 3.

コマンドの詳細

# odacli modify-database -n dbname -rkt 

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

正しいTDEパスワードを使用して操作を再試行します。データベースのステータスはCONFIGUREDに設定されます。

バグ番号

この問題は、Oracleバグ37079490で追跡されます。

TDE対応データベースの削除中のエラー

Oracle Database ApplianceでTDE対応データベースを削除するときに、エラーが発生することがあります。

問題の説明

誤った資格証明で作成されたOracle Key Vaultサーバー構成オブジェクトを削除すると、エラー・メッセージが表示される可能性があります。

失敗メッセージ

DCS-12729:Operation on the OKV object failed: /etc/OKV/okvobj88/log/okv0.log.0 (Permission denied)
{
"result" : "Failure",
"message" : "Username does not exist"
}

コマンドの詳細

# odacli delete-okvserverconfig -n okv_server_config_name

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

次のステップに従います。
  1. 次のように、/etc/OKV/okv_server_config_name/client_walletの場所にある既存のウォレットを削除します:
    rm -f /etc/OKV/okv_server_config_name/client_wallet/*
  2. Oracle Key Vaultサーバー構成オブジェクトを所有するユーザーに切り替えます。マルチユーザー・アクセス以外の環境およびパスワードなしのマルチユーザー・アクセス以外の環境の場合は、oracleユーザーに切り替えます。
  3. 次のコマンドを使用して、Oracle Key Vaultクライアント自動ログイン・ウォレットを再生成します。プロンプトが表示されたら、正しいOracle Key Vaultユーザー資格証明を指定します。
    /etc/OKV/okv_server_config_name/bin/okv admin client-wallet add --client-wallet 
    /etc/OKV/okv_server_config_name/client_wallet/ --wallet-user okv_user_name
    Password:
  4. 次のようにして、Oracle Key Vaultサーバー構成オブジェクトの削除を再試行します:
    odacli delete-okvserverconfig -n okv_server_config_name

バグ番号

この問題は、Oracleバグ37222709で追跡されます。

TDE対応データベースの再配置中のエラー

Oracle Database ApplianceでTDE対応データベースを再配置するときに、エラーが発生することがあります。

問題の説明

Oracle Key Vaultを使用してTDEキーを格納し、okvclient.jarファイルを使用して作成されたTDE対応のOracle Enterprise Edition高可用性データベースを再配置すると、エラー・メッセージが表示される可能性があります。

失敗メッセージ

DCS-10001:Internal error encountered: Failed to relocate database.DCS-10001:Internal error encountered: Failed to relocate database.

コマンドの詳細

# odacli modify-database -n dbname -rkt -tn target_node_name

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

Oracle Key Vaultサーバー構成オブジェクトを使用して、Oracle Key Vaultを使用してTDEキーを格納するTDE対応のOracle Enterprise Edition高可用性データベースを作成し、データベースを正常に再配置できるようにします。

バグ番号

この問題は、Oracleバグ37175219で追跡されます。

TDE対応データベースのリストア中のエラー

Oracle Database ApplianceでTDE対応データベースをリストアするときに、エラーが発生することがあります。

問題の説明

Oracle Key Vaultを使用してTDEキーを格納するTDE対応データベースを、データベース・タイプをOracle RAC One Nodeデータベースとし、DBロールをSTANDBYとして、NFSまたはオブジェクト・ストアのバックアップ先からリストアすると、Setting TDE Master Encryption Keyタスク中にエラー・メッセージが表示される可能性があります。

失敗メッセージ

DCS-10001:Internal error encountered: null.DCS-10001:Internal error encountered: null.

コマンドの詳細

# odacli irestore-database

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

なし。

バグ番号

この問題は、Oracleバグ37193436で追跡されます。

TDE対応データベースの削除中のエラー

Oracle Database ApplianceでTDE対応データベースを削除するときに、エラーが発生することがあります。

問題の説明

Oracle Key Vaultリリース21.8を使用してTDEキーを格納するTDE対応データベースを削除すると、OKV deleteタスク中にエラー・メッセージが表示される可能性があります。

失敗メッセージ

DCS-10001:Internal error encountered: Failed to delete Wallet <wallet_name> : okv.log.0 (Permission denied)
{
"result" : "Failure",
"message" : "Insufficient privileges on wallet"
}.

コマンドの詳細

# odacli delete-database -n db_name

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

次のステップに従います。
  1. Oracle Key Vaultウォレットが存在するOracle Key VaultサーバーにOracle Key Vault管理者としてログインします。
  2. 「Keys & Wallets」に移動します。
  3. 削除するウォレットの編集アイコンをクリックします。
  4. 「Select Endpoint/User Group」セクションで、「Type」としてドロップダウン・リストから「Users」を選択します。
  5. Oracle Key Vaultウォレットを所有するユーザーを選択します。
  6. 「Select Access Level」セクションで、「Read and Modify」「Manage Wallet」の順に選択します。
  7. 「Save」をクリックします。
  8. データベースを削除します。

バグ番号

この問題は、Oracleバグ36640379で追跡されます。

データベース・ホームの削除中のエラー

Oracle Database Applianceでデータベース・ホームを削除するときに、エラーが発生することがあります。

問題の説明

データベース・ホームを削除しても、データベース・ホームが完全に削除されません。サブフォルダおよびファイルは対応するデータベース・ホームの場所に存在し、データベース・ホーム・エントリは/u01/app/oraInventory/ContentsXML/inventory.xmlファイルに存在します。

失敗メッセージ

odacli update-databaseコマンドを実行すると、次のエラー・メッセージが表示されます。

Failed to execute sqlpatch for database …

コマンドの詳細

# odacli delete-dbhome

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

odacli delete-dbhomeコマンドを実行する前に、コマンドを実行するノードと同じノードの/opt/oracle/rhp/RHPCheckpoints/の場所にwOraDBversion_homeidxが存在することを確認します。

バグ番号

この問題は、Oracleバグ36864228で追跡されます。

Oracle Data Guardの構成中のエラー

Oracle Database ApplianceでOracle Data Guardを構成するときに、エラーが発生することがあります。

問題の説明

Oracle Database Appliance高可用性デプロイメントのスタンバイ・システムの2番目のノードでOracle Data Guardを構成すると、タスクReset Db sizing and hidden parameters for ODA best practiceのステップConfigure Standby database (Standby site)で操作が失敗することがあります。

コマンドの詳細

odacli configure-dataguard

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデルの高可用性デプロイメント

回避策

高可用性デプロイメントのスタンバイ・システムの最初のノードでodacli configure-dataguardを実行します

バグ番号

この問題は、Oracleバグ33401667で追跡されます。

デプロイメントのクリーン・アップ中のエラー

Oracle Database Applianceをクリーン・アップするときに、エラーが発生します。

クリーン・アップ中に、NFSエクスポート・サービスがOracle ACFSベースのクローン・リポジトリを使用するため、クラスタウェアの停止が失敗します。

ハードウェア・モデル

DBシステムを含むすべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

次のステップに従います。
  1. 両方のノードでNFSサービスを停止します。
    service nfs stop
  2. ベア・メタル・システムをクリーン・アップします。ステップについては、ハードウェア・モデルのOracle Database Applianceデプロイメントおよびユーザーズ・ガイドを参照してください。

この問題は、Oracleバグ33289742で追跡されます。

ファイル・ログ・パスの表示のエラー

ファイル・ログ・パスがコンソールには正しく表示されませんが、ジョブに対して生成されたすべてのログに実際には正しいパスが記録されています。

ハードウェア・モデル

仮想プラットフォームを使用するすべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

なし。

この問題は、Oracleバグ33580574で追跡されます。

データベースのアップグレード後の適用プロセスの有効化のエラー

Oracle Data Guardデプロイメントでデータベースをアップグレード後に適用プロセスの有効化を実行するときに、エラーが発生します。

次のエラー・メッセージが表示されます。
Error: ORA-16664: unable to receive the result from a member

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

次のステップに従います。
  1. スタンバイ・データベースをアップグレード・モードで再起動します。
    srvctl stop database -d <db_unique_name> 
    Run PL/SQL command: STARTUP UPGRADE; 
  2. 適用プロセスの有効化を続行し、ログ適用プロセスがリフレッシュされるまで待機します。
  3. しばらくしてから、DGMGRLコマンドを使用してData Guardステータスを確認します。
    SHOW CONFIGURATION; 

この問題は、Oracleバグ32864100で追跡されます。

Oracle Data Guard操作後のロールの更新中のエラー

Oracle Database ApplianceでOracle Data Guardの操作を実行中、ロールを更新するときにエラーが発生します。

odacli describe-databaseコマンドの出力に示されているdbRoleコンポーネントは、Oracle Database ApplianceでのOracle Data Guardのスイッチオーバー、フェイルオーバーおよび回復の各操作後には更新されません。

ハードウェア・モデル

Oracle Data Guard構成のすべてのOracle Database Applianceハードウェア・モデル

回避策

odacli update-registry -n db --force/-fを実行して、データベース・メタデータを更新します。ジョブの完了後、odacli describe-databaseコマンドを実行して、dbRoleが更新されていることを確認します。

この問題は、Oracleバグ31378202で追跡されます。

ORAchkサマリーと詳細レポート・ページの不整合

ブラウザ・ユーザー・インタフェースのORAChkレポート・サマリーに、レポート詳細ページとは異なるクリティカル、失敗および警告の問題の数が表示される場合があります。

ハードウェア・モデル

Oracle Database Applianceハードウェア・モデルのベア・メタル・デプロイメント

回避策

ブラウザ・ユーザー・インタフェースのORAchkレポート・サマリーのクリティカル、失敗および警告の問題の数を無視します。レポート詳細ページを確認します。

この問題は、Oracleバグ30676674で追跡されます。

oakdが非クラスタ・モードで実行されているとodaeraserツールが機能しない

デプロイメントのクリーン・アップ後に、oakdが非クラスタ・モードで実行されていると、Secure Eraserツールが機能しません。

ハードウェア・モデル

すべてのOracle Database Applianceハードウェアのベア・メタル・システム

回避策

デプロイメントのクリーン・アップ後、oakdは非クラスタ・モードで起動され、odaadmcli stop oakコマンドを使用して停止することはできません。このような場合、Secure Eraseツールを実行すると、odaeraserコマンドは失敗します。

コマンドodaadmcli shutdown oakを使用して、oakdを停止します。

この問題は、Oracleバグ28547433で追跡されます。