イタリア用源泉徴収税レポート

このトピックでは、イタリア用源泉徴収税レポートについて詳しく説明します。

イタリア用源泉徴収税レポートは、イタリアの税務当局が要求したサプライヤ請求書に関する特定の源泉徴収税情報を提供します。これらのレポートを使用して、サプライヤに送付する源泉徴収税通知の生成、サプライヤに送付される源泉徴収税通知と、税金および社会保障について源泉徴収された年間金額との消込、および税務当局に対する年次申告の準備を行うことができます。

次のレポートでは、イタリアの源泉徴収税処理がサポートされています。

イタリア用源泉徴収税通知: カレンダ年内に一部または全額が支払われている購買請求書で源泉徴収されている税額および社会保障金額を確定する、イタリアのサプライヤに送信される通知を作成します。特定のサプライヤまたはすべてのサプライヤについて、印刷します。
イタリア用年次源泉徴収税レポート: 指定年度中にサプライヤの第一者法的エンティティによって源泉徴収された年間税額を、サプライヤ名、サプライヤ納税者IDまたはサプライヤ税務登録番号でソートして表示します。法的エンティティに対して源泉徴収された税額および社会保障金額の年次要約を印刷します。サプライヤおよびサプライヤ・サイトごとに、次のようになります。

重要な知見

レポートを実行する前に、以下を行ってください。

次のエンティティを設定します。
- データ・セキュリティ
- 地理情報
- 企業体系
- サプライヤ
- 税務当局
- 銀行口座
- 調達ビジネス機能
- 買掛/未払金の一般的なオプション
トランザクションを入力する前、およびトランザクション税金レポートを使用する前に、実装プロジェクトを完了します。

新規源泉税制の作成

新しい源泉徴収税制を作成する方法を次に示します。

次のステップを実行します。

「設定およびメンテナンス」領域から、「税制の管理」タスクにナビゲートします。
「税制の管理」UIを開き、「所得税」オプションに切り替えます。
「源泉徴収税制」セクションで、新しい源泉徴収税制を作成します。
新しい税制に必要な詳細を入力し、保存します。

新規源泉徴収税の作成

イタリアの源泉徴収税レポート機能を使用すると、源泉徴収税額と社会保障税額の両方についてレポートできます。これを実現するには、源泉徴収と社会保障の両方に個別の税金を設定する必要があります。

源泉徴収税の設定

新しい源泉徴収税を設定するには、次のステップを実行します:

「税金の管理」タスクにナビゲートします。
「所得税」オプションを選択し、新しい税金を作成します。
源泉徴収税の詳細を入力します。
税金ルールのデフォルトを保存して作成します。

ノート: 異なる管轄区域、ステータスまたはレートを使用するために異なるルールを指定しないかぎり、税金が適用可能な場合は常にデフォルト値が適用されます。
「間接デフォルト」領域で「税管轄区域」行を選択し、「デフォルトの作成」ボタンをクリックして「税管轄区域」タイプをアクティブにします。
「源泉徴収税管轄区域の作成」UIで、税管轄区域の詳細を入力し、保存してクローズします。
「税金ステータス」明細をアクティブ化し、「デフォルトの作成」ボタンをクリックします。
源泉徴収税ステータスの作成UIがオープンします。税金ステータスの詳細を構成し、保存してクローズします。
税率タイプをアクティブ化し、「デフォルトの作成」ボタンをクリックします。
源泉徴収税率の作成UIが開きます。税率詳細を構成します。元帳と勘定科目情報を割り当て、保存してクローズします。これで、税金のデフォルトが定義されました。
「税金レポート・コード」タブをクリックします。税金レポート・コードをN(No)に設定して、事前定義済のORA_IT SOCIAL SECURITY税金レポート・タイプを源泉徴収税に割り当てます。
この税金レポート・タイプは、イタリアの源泉徴収税レポートに使用する税金を識別するために使用されます。この税金が適用されるトランザクションは、イタリアの源泉徴収税レポートでレポートされます。
「税務当局」タブをクリックし、税務当局およびサイトを源泉徴収税に割り当てます。「トランザクションに対する税金使用可能」オプションを選択して、税金を保存し、トランザクション入力に対して有効にします。保存して閉じます。

社会保障税の設定

新しい源泉徴収税を設定するには、次のステップを実行します:

「税金の管理」UIにナビゲートし、社会保障税を定義します。
- 社会保障税が使用されていない場合でも、イタリア用源泉徴収税通知が想定どおりに機能するには、デフォルトの0%レートで税率を作成する必要があります。
- 税金ルールのデフォルトを保存して作成します。
- ノート: 特定の管轄区域、ステータスまたはレートを適用するために異なるルールを指定しないかぎり、社会保障税が適用されるたびにデフォルト値が適用されます。
「税管轄区域タイプ」レコードをアクティブ化し、「デフォルトの作成」ボタンをクリックします。「源泉徴収税管轄区域の作成」UIがオープンします。税管轄区域の詳細を入力します。保存して閉じます。
「税金ステータス」タイプをアクティブ化し、「デフォルトの作成」ボタンをクリックします。
- 源泉徴収税ステータスの作成UIがオープンします。税金ステータスの詳細を入力します。保存して閉じます。
税率タイプをアクティブ化し、「デフォルトの作成」ボタンをクリックします。
- 源泉徴収税率の作成UIが開きます。税率の詳細を入力します。
レートの元帳および勘定科目情報を割り当てます。保存して閉じます。
- これで、税金のデフォルトが定義されました。
「税金レポート・コード」タブをクリックし、税金レポート・コードY(Yes)のIT SS税金のORA_IT SOCIAL SECURITY税金レポート・タイプを割り当てます。
- このレポート・タイプ・コードは、イタリアの源泉徴収税レポートの税金を識別します。税金レポート・コードを「はい」に設定すると、この税金に対して作成された源泉徴収税額が、イタリアの源泉徴収税レポートで社会保障金額としてレポートされます。
「税務当局」タブに移動し、社会保障税の税務当局およびサイトを入力します。税務当局は、サプライヤ・タイプが「税務当局」に設定されているサプライヤとして入力されます。この情報は、「管理とデフォルト」タブで税金請求書作成が有効になっている場合に使用されます。
「トランザクション用に税金を使用可能にする」を選択して、社会保障税を保存し、使用可能にします。再度保存します。

新規税務処理基準の作成

次の例では、源泉徴収税と社会保障の税務処理基準を設定する方法を1つ示すデモンストレーションのみを目的としています。顧客の場合、税務処理基準および税金決定要因は現在の国別仕様に基づいている必要があります。

新規ユーザー定義会計分類コードの作成

次のステップを実行します。

「トランザクション・ベース会計分類の管理」タスクに移動します。
「トランザクション・ベース会計分類の管理」UIで、左上隅にある「ユーザー定義会計分類コード」に値を変更します。「作成」アイコンをクリックします。
「ユーザー定義会計分類コードの作成」UIで、源泉徴収税務処理基準の税金決定要因として使用できる新しいコードを入力します。保存してウィンドウを閉じます。

税金適用ルールの作成

新しい税金適用ルールを作成するには、次のステップに従います:

「税務処理基準の管理」UIで、左上隅にある「源泉徴収税」ラジオ・ボタンと「税務処理基準タイプ税金適用ルール」を選択します。「作成」アイコンをクリックします。
新しい税務処理基準の詳細を入力します。
「税金決定ファクタ・セット」の値リストで「作成」をクリックします。これにより、「税金決定ファクタ・セットの作成」UIが開きます。ユーザー定義会計分類コードに基づいて、新しい税金決定ファクタ・セットを定義します。
「OK」をクリックします。これにより、新しいレコードが保存され、税務処理基準の税金決定ファクタ・セットとして自動的に選択されます。
次のボタンをクリックします。
「税金条件セット」フィールドの値リストから「作成」を選択します。これにより、「条件セットの作成」UIが開きます。前の設定ステップで作成した新しいユーザー定義会計分類値を使用する新しい条件セットを入力します。
「OK」をクリックすると、新しい条件セットが自動的に保存され、税務処理基準の税金条件セットとして選択されます。
「保存して次へ」ボタンをクリックします。
「使用可能」を選択し、「発行」ボタンをクリックして、新しい税務処理基準を有効にします。これで、源泉徴収税の税金適用ルールの作成が完了します。次のステップは、社会保障税に類似した税務処理基準を作成することです。
同じUIで、社会保障税の新しい税金適用ルールの詳細を入力します。
「税金決定ファクタ・セット」フィールドで、値リストから「作成」オプションを選択します。これにより、「税金決定ファクタ・セットの作成」UIが開きます。ユーザー定義会計分類コードに基づいて、新しい税金決定ファクタ・セットを定義します。
「OK」をクリックします。これにより、新しいレコードが保存され、税務処理基準の税金決定ファクタ・セットとして自動的に選択されます。
「Next」ボタンをクリックします。
「税金条件セット」フィールドの「作成」オプションを選択します。これにより、「条件セットの作成」UIが開きます。前に作成した新しいユーザー定義会計分類値を使用する新しい条件セットを入力します。源泉徴収税務処理基準で同じものが使用されるため、この属性が請求書に入力されると、源泉徴収税と社会保障税の両方が請求書明細に適用されます。
「OK」をクリックすると、新しい条件セットが自動的に保存され、税務処理基準の税金条件セットとして選択されます。
「保存して次へ」ボタンをクリックします。
「使用可能」を選択し、「発行」ボタンをクリックして、新しい税務処理基準を有効にします。これで、社会保障税の税金適用ルールの作成が完了します。

構成所有者税金オプションの作成

「構成所有者税金オプションの管理」UIに移動して、「所得税」オプションを選択します。「作成」アイコンをクリックして、新しいレコードを入力します。
構成所有者として第一者法的エンティティを選択します。標準請求書および前払金請求書イベント区分の処理管理を入力します。イタリアでは、支払がサプライヤに送信されるときに源泉徴収税を作成する必要があります。このため、両方のイベント区分の税金計算ポイントを「支払」に設定します。保存して閉じます。

ビジネス・ユニット税金プロファイルの更新

「パーティ税金プロファイルの管理」UIを開き、検索オプションを「ビジネス・ユニット税金プロファイル」に変更します。名前でビジネス・ユニットを検索します。
「編集」アイコンをクリックして、「ビジネス・ユニット税金プロファイルの編集」UIを開きます。
「管理とデフォルト」タブで法的エンティティ源泉徴収税サブスクリプションの使用を有効にします。保存して閉じます。

これで、イタリアの源泉徴収税に必要な最小設定が完了しました。

サプライヤの設定

個人である源泉徴収税サプライヤについては、サプライヤUIのリージョン情報セクションで生年月日と生年月日を追加できます。これらの追加属性を表示するには、「リージョン情報」フィールドの値リストから「イタリアの源泉徴収税」を選択します。入力した情報は、イタリア用源泉徴収税通知レポートで使用されます。

トランザクション詳細の入力

請求書作成

「ナビゲータ」に移動し、「買掛管理」をクリックし、「請求書」を選択して「請求書の作成」を選択します。
請求書ヘッダーおよび明細情報を入力します。
「ユーザー定義会計分類」フィールドに、設定で作成した値を入力します。この設定では、この属性が源泉徴収税の税金決定要因として使用されます。
請求書を検証して計上します。

支払作成

「ナビゲータ」に移動し、「買掛管理」をクリックし、「支払」を選択して「支払の作成」を選択します。
支払金額が全請求書金額未満であることに注意してください。違いは源泉徴収額です。支払を計上します。

源泉徴収税明細のレビュー

請求書を再度問い合せて、作成された源泉徴収税明細を確認します。

レポート

「ナビゲータ」メニューの「ツール」セクションで、「スケジュール済プロセス・レポート」および「スケジュール済プロセス」からすべてのレポートにアクセスできます。

レポートは次のとおりです:

イタリア用源泉徴収税通知

イタリア用源泉徴収税通知レポートを実行して、レポート年に一部または全額支払われたすべての源泉徴収税トランザクションに関する通知を作成し、サプライヤに印刷します。

このレポートのパラメータは次のとおりです:

レポートを実行する法的エンティティと課税年度を選択します。
また、特定のサプライヤを1つのみ、またはレポートのサプライヤの範囲を選択することもできます。または、最後の2つのパラメータを空白のままにして、その年のすべての源泉徴収トランザクションについてレポートすることもできます。

イタリア用年次源泉徴収税レポート

イタリア用年次源泉徴収税レポートは、税年度のすべての源泉徴収トランザクションをリストするために使用されます。

このレポートのパラメータは次のとおりです:

レポートを実行する法的エンティティと課税年度を選択します。
情報は、サプライヤ名、サプライヤ納税者IDまたは税務登録番号で順序付けできます。
- レポート出力には、各税率の要約情報がサプライヤ別およびレポート全体別に表示されます。

レポートのパラメータ

次の表では、プロセス・パラメータの一部について説明しています。

名前	説明
法的エンティティ	レポート対象の法的エンティティを指定します。
年	源泉徴収税のレポートに含めるカレンダ年を指定します。

FAQ

次の表は、イタリア用源泉徴収税レポートのよくある質問をリストしたものです。

FAQ	回答
どうすればレポートが見られますか。	「ナビゲータ」メニューの「スケジュール済プロセス」ワークエリアでこのレポートをスケジュールおよび実行します。
これらのレポートは誰が使用しますか。	税金マネージャ税金会計士買掛管理マネージャ買掛管理担当者
これらのレポートを使用するのはいつですか。	次のことに使用します。イタリアで、源泉徴収税額を確認するためのサプライヤ用の通知を作成します。サプライヤに送付された源泉徴収税通知を消し込みます。各請求書またはサプライヤの源泉徴収税をレビューします。第一者法的エンティティのカレンダ年別に源泉徴収税をレビューします。
これらはどのようなタイプのレポートですか。	Oracle Analytics Publisher。