ネゴシエーション明細
ネゴシエーション明細はネゴシエーションの核です。 ここでは、購買を希望する品目およびサービスについて説明します。
「ネゴシエーションの編集: 明細」ページでは、見込みサプライヤとネゴシエーションする明細について、ネゴシエーション情報や価格設定情報だけでなく、その他様々な側面をすべて簡単に定義できます。
ネゴシエーション明細を作成するときに、次の表の情報を使用して各明細フィールドに値を入力します。
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必須フィールドと基本フィールド
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価格の計算と管理
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追加明細情報
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スプレッドシートのインポート
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代替明細
必須フィールドと基本フィールド
ネゴシエーション明細を作成するときに、フィールドに値を入力します。 次の表では、これらのフィールドにアスタリスクが付いています。 このフィールドに値を入力する必要がありますが、多くの場合はデフォルト値がすでに設定されて表示されています。 必須フィールドは、ネゴシエーション結果に応じて異なります。 一部のフィールドはネゴシエーション結果が購買オーダーである場合にのみ表示され、その他のフィールドはネゴシエーション結果が購買契約の場合にのみ表示されます。 次の表は、必須フィールドと基本フィールド、およびこれらのフィールドを使用するネゴシエーション結果を示しています
次の表は、ネゴシエーション明細のフィールドおよびこれらのフィールドが表示されるネゴシエーション結果を示しています。
フィールド |
該当フィールドを使用するネゴシエーション結果 |
意味 |
---|---|---|
明細 |
すべて |
ネゴシエーションに含まれる明細の数。 |
購買依頼発行BU |
標準購買オーダー(オークション) |
品目またはサービスを要求するビジネス・ユニットです。 |
明細タイプ |
すべて |
明細のタイプ(商品やサービスなど)。 |
品目 |
すべて |
品目の識別子 |
改訂 |
すべて |
品目の最新改訂番号。 |
*摘要 |
すべて |
明細のテキスト説明。 |
*カテゴリ名 |
すべて |
当該品目が含まれるカテゴリ。 |
*数量 |
標準購買オーダー |
ネゴシエーションの対象となるユニット数。 |
見積数量 |
包括購買契約 |
契約期間全体における購買予定ユニット数。 |
*単位 (UOM) |
すべて |
単位 |
見積合計金額 |
包括購買契約 |
その明細に対して支払う予定の取引額見積(ネゴシエーション通貨)。 |
最小リリース金額 |
包括購買契約 |
契約に対してリリース可能な最小金額。 |
事業所 |
標準購買オーダー |
品目またはサービスの搬送先として希望する住所の名称。 事業所を入力しなかった場合、デフォルトの事業所が使用されます。 |
要求搬送日 |
情報依頼 |
バイヤーが明細の搬送を受け入れる日付。 |
要求出荷日 |
標準購買オーダー |
バイヤーがサプライヤに対して明細品目ユニットの出荷を希望する日付。 |
現在の価格 |
すべて |
現在支払われている、品目1ユニット当たりの価格。 |
開始価格 |
すべて |
ネゴシエーションへの応答が開始される品目価格。 |
ターゲット価格 |
すべて |
購買組織が支払を希望する、品目1ユニット当たりの価格 |
ターゲット価格の表示 |
すべて |
応答者にターゲット価格を表示するかどうか |
サプライヤへのノート |
すべて |
サプライヤ向けのテキスト・ノートまたはコメント。 |
代替明細の許可 |
すべて |
定義されたネゴシエーション明細とは異なる明細でサプライヤが応答することを許可。 |
編集 |
すべて |
編集アイコン。 |
価格設定の計算と管理
価格競争を管理して報告できるように2つのオプション・フィールドが用意されています。 「開始価格」の値では、応答を管理します。サプライヤは、「開始価格」の値より低い価格で初期応答を入力する必要があります。 「現在の価格」の値では、品目またはサービス1ユニット当たりに現在費やしている金額を指定します。 現在の価格値を入力すると、Oracle Sourcingによって削減金額が自動的に計算されて表示されます。 削減金額は、後で競合応答を分析する際に役立ちます。
追加明細情報
価格以外の情報を明細に追加して、見込みサプライヤとネゴシエーションすることもできます。
原価ファクタによって、品目やサービスに関連する追加原価が識別されます。 このような追加原価には、関税、保管、輸送などが含まれます。 ネゴシエーション明細でこれらの原価を識別し、サプライヤ応答を明細の合計原価に含めて分析を進めることができます。
価格設定構成のネゴシエーションでは、価格分岐と価格階層を使用できます。 価格分岐は、購買契約結果が事業所、数量および開始日/終了日に基づくネゴシエーションに対して作成できます。 価格階層は、数量のみに基づくすべてのネゴシエーション結果に対して定義できます。
明細属性を使用すると、ネゴシエーション明細に対するサプライヤの応答に関する詳細情報を取得できます。 明細属性では、価格以外にサプライヤ応答の評価時に重要となる情報を対象とします。 サプライヤに自由形式テキストの入力を許可することも、事前に定義された受理可能な値のリストから選択させることもできます。 ネゴシエーションが複数属性ネゴシエーションの場合、応答スコア値を入力すると、特定の応答のスコアがソーシングによって自動的に計算されます。 明細に複数の属性を指定して、各属性にその明細における相対的な重要度を示す加重を適用できます。
明細に属性を追加する方法は2つあります。 単一の属性を複数作成して明細に追加する方法か、事前に定義された1つ以上の属性リストを追加する方法を使用できます。 アプリケーションで「属性グループ」と呼ばれるグループ・ラベルが事前に定義されている場合、これらのラベルを使用して属性および属性リストを構成化できます。
ロットとグループ
カテゴリ・マネージャは、複数の明細のコレクションが含まれたロットを定義し、ソーシング文書を階層構成にできます。 ロットは1つの組立て製品にすることも、明細をロット別に編成して最も有利な応答を取得することもできます。 サプライヤは、ロット全体を評価し、ロット・レベルで応答を行う必要があります。 必要に応じて、サプライヤは明細レベルで応答することもできます。 カテゴリ・マネージャは、それらの応答を分析し、ロット・レベルで落札決定を行います。 カテゴリ・マネージャが落札に基づいて購買文書を作成すると、落札されたロットが購買文書明細に転送されます。
また、分析や落札が容易になるように、ネゴシエーション明細をグループ別に編成することもできます。 グループとは、関連する明細のコレクションであり、カテゴリ・マネージャはこれらの明細からマーケット・バスケットをモデル化できます。 サプライヤはグループ内の個々の明細に応答しますが、分析強化のために価格設定情報は自動的にグループ・レベルまでロールアップされます。 カテゴリ・マネージャは、グループ全体を対象として分析し、落札決定を行うことも、グループ内の個々の明細に最適なサプライヤ応答を選択することもできます。 カテゴリ・マネージャが落札に基づいて購買文書を作成した場合、落札済明細がその購買文書に転送されます。
ロットは、それ自体で完全なネゴシエーション明細です。 ロット自体が明細属性、原価ファクタおよびその他のネゴシエーション明細特性を持つことができます。 グループは、ネゴシエーション明細の単なる名前付きコレクションです。 グループは価格(すべての明細価格値の合計)以外の属性を持ちません。 ロットおよびグループには少なくとも1つの下位明細が定義されている必要があります。 グループ内にロットを挿入したり、ロット内にグループを挿入することはできません。 単独の明細はロットおよびグループに追加できます(ただし、関連購買依頼のある明細はロットに移動できません)。また、ロット明細およびグループ明細は他のロットまたはグループに移動できます。
スプレッドシートのインポート
スプレッドシート・インポート機能を使用すると、多数の明細を効率的に作成できます。 単にスプレッドシート・テンプレートをエクスポートして保存します。 参照情報に従って、スプレッドシートに明細情報を入力します。 スプレッドシートが完成した後、アプリケーションにインポートしなおします。 インポート・プロセスの実行中、各明細が検証されます。 エラーが見つかった場合は、すべての明細情報が元に戻され、アプリケーションで検出された問題に関してエラー・メッセージで警告されます。 問題を修正するには、スプレッドシートを訂正してから再インポートします。
代替明細
必要に応じて、代替明細で応答することをサプライヤに許可できます。 この代替応答明細は、ネゴシエーションに最初に定義した明細に対するサプライヤの応答とは別のものです。 サプライヤは、新しい明細を追加して、別の一連の価格分岐、原価ファクタ、明細属性または単位仕様などの代替応答情報を提示できます。 代替明細を許可するには、「ネゴシエーションの作成: 概要」トレイン・ストップで、「代替明細の許可」オプションを「はい」に設定する必要があります。 その後、別のネゴシエーション明細を定義するときに、「代替明細の許可」を「はい」に設定します。