プロジェクト・コストのトランザクション分析

プロジェクト・アプリケーション管理者は、トランザクション分析レポートを使用して、プロジェクト・コスト・トランザクションのコスト・レートがどのように計算されたかを分析できます。レポートは、原価レートを決定できない、または原価レート値が予想どおりではない原因を特定するのに役立ちます。

「プロジェクト・コストのトランザクション分析レポート」および「未処理プロジェクト・コストのトランザクション分析レポート」を使用して、次の操作を行います:

次のような未処理のトランザクション・エラーの根本原因を特定します:
- 個人または個人ジョブのレートが見つかりませんでした。
- 非労務トランザクションのレートが見つかりませんでした。
- アプリケーションで、労務トランザクションのコスト計算ルールを見つけることができません。
- ジョブがジョブ・セットに存在しないか、ジョブ・セットの別のジョブにマップされていないため、ジョブXのレートが見つかりませんでした。
未処理および処理済のプロジェクト・コスト・トランザクションに対する直接費レートの導出方法を理解します。たとえば:
- 労務費計算上書きが使用されましたか?
- プロジェクト・コスト・レート上書きが使用されましたか?
- 正しい有効日レート・スケジュール入力が使用されましたか?
- 支出組織に正しい組織コスト計算ルールが使用されましたか?

例

プロジェクト・アプリケーション管理者が未処理プロジェクト・コスト・レポートのトランザクション分析を使用して、プロジェクト会計担当者がコスト計算エラーのトラブルシューティングを行う方法を説明する例を見てみましょう。

プロジェクト会計担当は、「コスト」作業領域の「概要」ページで、未処理のプロジェクト・コスト例外を定期的にチェックします:

プロジェクト会計担当は、「原価」作業領域の「概要」ページにナビゲートします。
「概要」ページの「未処理トランザクション」タブには、例外がある多数のトランザクションがあります。
プロジェクト会計担当は例外のある行を選択します。例外は、特定のビジネス・ユニット、トランザクション・ソースまたは文書の場合があります。「例外」列のリンクを使用して、個々の未処理のトランザクションにドリルダウンします。
プロジェクト会計担当者は、1つの未処理トランザクションの「エラーあり」列のアイコンをクリックします。「エラー」ダイアログ・ボックスが開き、次のようなエラーが表示されます: 労務トランザクションの原価計算ルールが見つかりません。
プロジェクト会計担当は、参照番号をノートにとり、この問題を解決するためにプロジェクト・アプリケーション管理者に連絡して、原価トランザクションを正常にインポートできるようにします。

プロジェクト・アプリケーション管理者は、この問題を次の方法で解決できます。

「レポートおよび分析」作業領域に移動します。
「カタログの参照」をクリックします。
「共有フォルダ」 > 「プロジェクト」 > 「プロジェクト・メンテナンス」に移動し、「未処理原価の取引分析レポート」を開きます
未処理のトランザクション参照をパラメータとして入力し、「適用」をクリックします。アプリケーションによってレポート出力がダウンロードされます。
Excelでレポート出力を開きます。レポートには4つのシートがあります。
- 「レポート詳細」 - レポート・パラメータ値、およびレポートが実行された日付やユーザー別のランタイム詳細が表示されます。
- 「トランザクション詳細」 - 分析に役立つ主要なトランザクション属性のサマリーを提供します。
- 「トランザクション・エラー」 - トランザクションに関連する既存のエラーまたは警告のサマリーが表示されます。
- 「原価計算」 - 原価処理および関連設定の詳細な内訳を提供します。
出力レポートで「Costing(原価計算)」シートを開きます。このタブには多数のセクションがあり、それぞれに詳細なガイダンスがあります。要約:
- 「原価処理」 - トランザクションがすでに原価計算されている場合、このセクションには、これらの成功したイベントの結果が表示されます。
- 「シミュレート原価処理」 - レポートが実行されると、シミュレーション・モードの原価計算によってトランザクションが再処理されます。これは次の2つの目的に役立ちます。
  - アプリケーションでレポートされたコスト計算エラーがまだ存在するかどうかをチェックします。たとえば、エラーが発生した後、別のユーザーがコスト計算設定を修正したのに、「コストのインポート」をまだ再実行していない可能性があります。
  - トランザクションがすでに原価計算されている場合、シミュレートされた結果を既存の原価結果と比較できます。たとえば、トランザクションが処理されてから原価計算設定に変更があった場所を特定できます。
- 「シミュレート済原価処理エラー」 - 前述のシミュレートされた原価処理によって発生したエラーの詳細を示します。
- 「原価処理設定」 -直接費の計算に使用される各原価計算メソッドに関連するすべてのアプリケーション設定をリストします。
プロジェクト・アプリケーション管理者は、条件付き書式設定によって、問い合せるトランザクションと一致する原価計算設定(ある場合)と、原価計算中に適用される優先順位を確認できます。たとえば、プロジェクト・アプリケーション管理者は、次のことがわかります:
- トランザクションに関連付けられた個人の労務費計算上書きがありますが、トランザクション日の時点で有効日ではありません。
- トランザクションの支出ビジネス・ユニットに一致する組織原価計算ルールがありますが、支出組織に対する一致ではありません。
前述の原価計算例外の根本原因に応じて、プロジェクト・アプリケーション管理者は必要な修正処理を実行できます。たとえば、関連するビジネス・ユニットおよび支出組織に対して新しい組織原価計算ルールを追加できます。
「コストのインポート」プロセスを実行して、未処理コストが正常にインポートされるようにします。