カレンダ詳細の表示の例: 計画購買オーダー
この例では、制約なしプランの計画購買オーダーのカレンダ詳細を説明します。
ヘッダー・セクションに「サプライヤ」、「サプライヤ・サイト」および「サプライヤ・サイト・タイム・ゾーン」フィールドが表示されているので、これは購買オーダーであるとわかります。 これは制約なしプランです。 仮にこれが制約付きプランであれば、ヘッダー・セクションに「最早開始日」と「最新開始日」の2つのフィールドも追加で表示されます。

計画購買オーダーの場合、すべてのリード・タイムと提示日が適用されるため、使用可能なすべての行がガント・チャートに表示されます。
プランニングでは、バックワード・スケジューリングを使用して供給日が計算されるため、「提示期日」(最終行)から日付を分析し始めます。
日付またはリード・タイム行 | 値 | 説明 |
---|---|---|
提示期日 | 2月4日 |
この例では、「提示期日」と「希望入手日」が同じです。 制約なしのプランニングでは「希望入手日」に基づいて供給がスケジュールされるため、両方の日付が同じであるのが一般的です。 マイルストンの日付が重複する場合、提示日は常にガント・チャートの最上部に表示されます。 「提示期日」マイルストンの上にカーソルを置くと、「希望入手日」と「提示期日」の両方が2月4日であることがわかります。 カーソルをあわせなくてもすぐに参照できるように、「希望入手日」もヘッダー・セクションに表示されています。 必要な場合は、プランニングによって「提示期日」が「プランニング・タイム・フェンス日」以降になるように移動されます。 このケースでは、「プランニング・タイム・フェンス日」は1月7日であるため、「提示期日」を移動する必要はありません。 「提示期日」の計算に使用されるカレンダは組織製造カレンダです。 この例では、土曜日と日曜日が非稼働日のAPSカレンダが使用されており、ガント・チャートではグレーの棒で表されています。 プランニングでは、「提示期日」は稼働日であることが常に確認されますが、プランナは非稼働日にオーダーを確定できます。 オーダーが確定されると、通常の緑色のひし形アイコンのかわりに確定日アイコン(青色の円)で「提示期日」がガント・チャートに表示されます。 この日付およびその他すべての日付のプランニング・バケット・タイプは日です。 これで、「提示期日」がプランニング・バケットの最終稼働日に移動されなかったことがわかります。集計プランニング・バケットでプランニングする際にはこうなります。 |
事後プロセスのリード・タイム | 5日 |
事後プロセスのリード・タイムの期間(日数)の値は、「品目」ページから取得され、シミュレーション・セットの上書きがある場合はそれも含まれます。 この例では、事後プロセスのリード・タイムは5日です。 「提示期日」に使用されるのと同じカレンダ(組織製造カレンダ)が、事後プロセスのリード・タイム期間の計算でも使用されます。 「事後プロセスのリード・タイム」の終了日が「提示期日」に設定されます。 事後プロセスのリード・タイムの開始日は、事後プロセスのリード・タイムの終了日から事後プロセスのリード・タイムを減算して計算されますが、稼働日のみがカウントされます。 この例では、「事後プロセスのリード・タイム」は1月29日火曜日の開始時に始まり、2月4日月曜日の終了時まで続きます(APSカレンダの非稼働日である土曜日と日曜日はスキップされます)。 |
提示納入予定日 | 1月28日 |
「提示納入予定日」は、組織受入カレンダに基づいています。 設定によっては、組織受入カレンダが、提示期日と事後プロセスのリード・タイムの計算に使用される組織製造カレンダと異なる場合があります。 組織受入カレンダは、受入組織に固有の場合もあれば、運送業者と受入組織の組合せに固有の場合もあります。 この例では、提示納期および事後プロセスのリード・タイムの計算に使用されるのと同じカレンダ(APSカレンダ)が「提示納入予定日」の計算にも使用されます。 組織受入カレンダが組織製造カレンダと異なる場合は、「提示納入予定日」を前倒しして、組織受入カレンダの稼働日になるようにする必要がある場合があります。 この例では、組織製造カレンダと組織受入カレンダの両方でAPSカレンダが使用されるため、2つのカレンダ間の稼働日の差異による調整は不要です。 事後プロセスのリード・タイムを考慮に入れれば、1月28日の提示納入予定日は想定どおりです。 |
移動リード・タイム | 2日 |
移動リード・タイムは、供給ネットワーク・モデルのUIの事業所間の出荷方法タブから取得されて、ヘッダー・セクションに表示される「出荷方法」に基づいて導出されました。 「移動リード・タイム」の計算に使用されるカレンダはAPS Calendar1で、「提示納入予定日」に使用されるカレンダとは異なる稼働日が設定されています。 APS Calendar1の稼働日は、日曜日から木曜日までのみです。 「移動リード・タイム」の終了日が「提示納入予定日」に設定されます。 「提示納入予定日」が移動カレンダで有効な稼働日でない場合、「移動リード・タイム」の終了日は移動カレンダの稼働日に前倒しされます。 この例では、「提示納入予定日」(1月28日)は移動カレンダで有効な稼働日であるため、「移動リード・タイム」の終了日を調整する必要はありません。 移動リード・タイムの開始日は、移動リード・タイムの終了日から移動リード・タイムを減算して計算されますが、移動カレンダの稼働日のみがカウントされます。 この例では、移動リード・タイムは1月27日日曜日の開始時に始まり、1月28日月曜日の終了時まで続きます。 |
提示出荷日 | 1月24日 |
サプライヤ出荷カレンダは、購買オーダーの提示出荷日の計算に使用されます。 この例では、サプライヤ出荷カレンダが見つからなかったため、すべての日が稼働日とみなされます。 すべての日が稼働日であるため、「提示出荷日」が稼働日になるようにプラン実行中に調整する必要はありませんでした。 提示日が1月24日木曜日になっているのはなぜでしょうか。 ウィンドウに表示される移動リード・タイムの開始が1月27日日曜日の開始時だったとすると、出荷日は1月26日土曜日になりそうです。 考えられる原因として、プラン実行中に移動リード・タイムが計算されたときに、移動リード・タイムの終了日が正確にその日の終わりになっておらず、その日のそれより前の時点であった可能性があります。 そうであれば、(金曜日と土曜日が移動カレンダの非稼働日であった場合は)移動リード・タイムの開始日が1月24日木曜日のいずれかの時点になります。 したがって、プラン実行時に使用されるタイムスタンプと、リード・タイムを計算するために「カレンダ詳細」ウィンドウで使用されるタイム・スタンプの差異が原因で、この「提示出荷日」はギャップがあるとはいえ、つじつまが合います。 |
プロセス・リード・タイム | 1日 |
プロセス・リード・タイムの期間(日数)の値は、サプライヤのUIで表示される承認済サプライヤ・リスト(ASL)から取得されます。 サプライヤ/サプライヤ・サイト/品目の組合せに対してASLが存在しない場合、プロセス・リード・タイムの期間(日数)の値は「品目」ページから取得され、シミュレーション・セットの上書きがある場合はそれも含まれます。 サプライヤ生産能力カレンダは、プロセス・リード・タイムの計算に使用されます。 この例では、サプライヤ生産能力カレンダがないため、すべての日がサプライヤの稼働日とみなされます。 「プロセス・リード・タイム」の終了日が「提示出荷日」に設定されます。 「プロセス・リード・タイム」の終了日がサプライヤ生産能力カレンダの非稼働日である場合は、稼働日に前倒しされます。 この例では、「提示出荷日」(1月24日)が有効な稼働日であるため、「プロセス・リード・タイム」の終了日を調整する必要はありません。 プロセス・リード・タイムの開始日は、プロセス・リード・タイムの終了日からプロセス・リード・タイムを減算して計算されますが、稼働日のみがカウントされます。 この例では、プロセス・リード・タイムは1月24日の開始時に始まり、同じ日の終了時まで続きます。 |
提示開始日 | 1月23日 |
サプライヤ生産能力カレンダが「提示開始日」の計算に使用されます。 この例では、サプライヤ生産能力カレンダが見つからなかったため、すべての日が稼働日とみなされます。 プロセス・リード・タイムを考慮に入れれば、1月23日の提示開始日は想定どおりです。 |
事前プロセスのリード・タイム | 2日 |
事前プロセスのリード・タイムの期間(日数)の値は、「品目」ページから取得され、シミュレーション・セットの上書きがあればそれも含まれます。 「事前プロセスのリード・タイム」と「提示オーダー日」は、組織がオーダーを発行するのにかかる時間を考慮に入れるために使用します。 そのため、「事前プロセスのリード・タイム」と「提示オーダー日」の計算には組織製造カレンダを使用します。 このケースでは、APSカレンダを使用します。 事前プロセスのリード・タイム終了日が「提示開始日」に設定されます。 「事前プロセスのリード・タイム」の終了日が組織製造カレンダの有効な稼働日ではない場合は、稼働日に前倒しされます。 この例では、「提示開始日」(1月23日)は有効な稼働日であるため、「事前プロセスのリード・タイム」の終了日を調整する必要はありません。 事前プロセスのリード・タイムの開始日は、事前プロセスのリード・タイムの終了日から事前プロセスのリード・タイムを減算して計算されますが、稼働日のみがカウントされます。 この例では、「事前プロセスのリード・タイム」は1月22日の開始時に始まり、1月23日の終了時まで続きます。 |
提示オーダー日 | 1月21日 |
組織製造カレンダが「提示オーダー日」の計算に使用されます。 この例では、APSカレンダを使用します。 事前プロセスのリード・タイムを考慮に入れれば、1月21日の提示オーダー日は想定どおりです。 購買オーダーまたは購買依頼の供給日は「カレンダ詳細の表示」処理を使用して、計画購買オーダーの供給日の分析と同じ方法で分析できます。 唯一の違いは、「事前プロセスのリード・タイム」が購買オーダーおよび購買依頼にはデフォルトで適用されないことです。 計画オーダーがリリースされてソース・システムでオーダーが作成されると、オーダー・プロセスが完了するので、オーダーの発行にかかる時間を考慮に入れる必要はありません。 そのため、購買オーダーおよび購買依頼に対して「事前プロセスのリード・タイム」行は適用されません(したがって表示されません)。 「事前プロセスのリード・タイム」が適用されないと、「提示オーダー日」は「提示開始日」と同じになります。 |