仕訳アクセス用のFBDIインポートからの仕訳インポート・アクセスの分離方法

ファイルベース・データ・インポート(FBDI)の仕訳に対して「仕訳のインポート」プロセスと「インポートのためのインタフェース・ファイルのロード」プロセスを組み合せて使用することを特定のユーザーに限定できます。

FBDIを使用して仕訳をインポートする権限がないユーザーに対して、補助元帳トランザクションの会計の作成やOracle General Ledgerの仕訳の作成などのプロセスに対してのみ仕訳インポートを発行できる権限を、アプリケーション開発フレームワーク・デスクトップ統合(ADFdi)スプレッドシートを使用して割り当てることができます。

個別の権限により、「仕訳のインポート」プロセスに対する様々なレベルのアクセス権を様々なユーザーに柔軟に割り当てられるので、セキュリティ管理を最適化して、自動化された大量インポート専用に用意されているFBDI仕訳インポート手順の妨げにならないようにできます。

仕訳のFBDIインポート以外の仕訳インポート・プロセスへのアクセスを許可する権限を次に示します:

FBDIアクセスなしの仕訳のインポート・プログラムの実行(GL_RUN_IMPORT_JOURNALS_PROGRAM_WITHOUT_FBDI_ACCESS): Oracle Fusion Enterprise Scheduler Serviceを使用した仕訳インポート・プログラムの発行を許可します。ただし、この権限には、「インポートのためのインタフェース・ファイルのロード」プログラムを発行するときに「仕訳のインポート」プロセスを使用して、ファイル・ベース・データ・インポートを使用した仕訳レコードの作成をサポートする機能は含まれていません。
FBDIの仕訳インポート・アクセスなしの補助元帳仕訳の一般会計への転記(XLA_POST_SUBLEDGER_JOURNAL_ENTRY_TO_GL_NO_JOURNAL_IMPORT_ACCESS_FOR_FBDI): 一般会計に仕訳を転送して転記するプログラムの発行を許可します。ただし、この権限には、「インポートのためのインタフェース・ファイルのロード」プログラムを発行するときに「仕訳のインポート」プロセスを使用して、ファイル・ベース・データ・インポートを使用した仕訳レコードの作成をサポートする機能は含まれていません。

これらの権限は事前定義済ロールには割り当てられていません。仕訳のFBDIインポートへのアクセスを許可する「仕訳のインポート・プログラムの実行」(GL_RUN_IMPORT_JOURNALS_PROGRAM_PRIV)および「補助元帳仕訳の一般会計への転記」(XLA_POST_SUBLEDGER_JOURNAL_ENTRY_TO_GENERAL_LEDGER_PRIV)権限の代替としてこれらを使用するには、それらをカスタム・ロールに割り当てる必要があります。

事前定義済の「一般会計担当」ジョブ・ロールに基づいてロールを作成する場合に、ユーザーがFBDI仕訳インポートは使用できないが、他のプロセスを介した仕訳インポートの発行はできるようにするために実行するステップの概要を次に示します。

セキュリティ・コンソールを使用して、事前定義済の一般会計担当ジョブ・ロールの最上位ロールと継承ロールをコピーしてディープ・コピーを作成します。継承ロールには、「仕訳管理」および「補助元帳会計マネージャ」職務ロールが含まれます。
ロールをコピーしたら、生成された「仕訳管理」カスタム職務ロールを検索します。機能セキュリティ・ポリシーのステップで次の処理を実行します:
1. 「FBDIアクセス権なしの仕訳のインポート・プログラムの実行」権限を追加します。
2. 「仕訳のインポート・プログラムの実行」権限を削除します。
生成された補助元帳会計マネージャのカスタム職務ロールを検索します。機能セキュリティ・ポリシーのステップで次の処理を実行します:
1. 「FBDIの仕訳インポート・アクセスなしの補助元帳仕訳の一般会計への転記」権限を追加します。
2. 「補助元帳仕訳の一般会計への転記」権限を削除します。

独自のカスタム・ロールを作成する場合、または既存のカスタム・ロールを使用して開始する場合は、セキュリティ・コンソールで次のステップを実行して、ユーザーがFBDI仕訳インポートを使用できないようにしながら、そのユーザーが他のプロセスを介して仕訳インポートを発行できるようにします。

「FBDIアクセスなしの仕訳のインポート・プログラムの実行」または「FBDIの仕訳インポート・アクセスなしの補助元帳仕訳の一般会計への転記」権限を追加します。
「仕訳のインポート・プログラムの実行」権限と「補助元帳仕訳の一般会計への転記」権限がロール階層のどこかに存在する場合は、それらを削除します。

ノート:「スプレッドシートからの銀行取引明細書のインポート」や「自動インボイスのインポート」などの他のインポート・プロセスに対して「インポートのためのインタフェース・ファイルのロード」をすでに発行しているユーザーは、「仕訳のインポート・プログラムの実行」および「補助元帳仕訳の一般会計への転記」権限が削除されても影響を受けません。

「FBDIアクセスなしの仕訳のインポート・プログラムの実行」または「FBDIの仕訳インポート・アクセスなしの補助元帳仕訳の一般会計への転記」権限のみを割り当てられたユーザーが「インポートのためのインタフェース・ファイルのロード」プロセスを発行すると、ジョブがエラーで終了します。ログ・ファイルには、権限が不十分であるというメッセージが表示されます。