勘定体系コンポーネント
Oracle Fusion Cloud Applicationsの基本勘定体系の重要な要素により、勘定科目値、セグメントとそのラベル、およびルール(セキュリティおよび検証)を定義する構造が含まれていました。
勘定科目組合せにより、セグメントの値が結び付けられて、財務トランザクションを取得するための会計メカニズムが提供されます。
この図は、勘定体系構造の主要なコンポーネントとその連携を示しています。 勘定体系は、値セットが添付されたセグメントで構成されており、これによって勘定科目組合せの作成時に使用されるそれぞれの値が決定されます。 また、セグメントには、会社間貸借一致、留保利益の要約などの総勘定元帳処理で使用する正しいセグメントを示すために、セグメント・ラベルも添付されます。 セグメントはセキュリティ・ルールで保護され、勘定科目は相互検証ルールで保護されます。

勘定体系
勘定体系では、様々なセグメントの次のような数値および属性が定義されます。
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セグメントの順序
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セグメントの幅
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プロンプト
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セグメント・ラベル(貸借一致、勘定科目、コスト・センターなど)。
さらに、勘定体系により次が定義されます。
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各セグメントに関連付けられた値セットの組合せ
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セグメントのタイプ
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セグメントのデフォルト値
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データベース表を使用して値のソースを指定する追加条件
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セグメントの必須の表示プロパティ
セグメント
勘定体系のセグメントは、勘定科目組合せのコンポーネントです。 各セグメントには、値セットが添付されており、これによってそのセグメントに使用される値のセットのフォーマットおよび検証が実施されます。 セグメントの組合せによって、財務トランザクションの記録およびレポートに使用される勘定科目組合せが作成されます。 勘定体系のセグメントの例には、会社、コスト・センター、部門、ディビジョン、地域、勘定科目、製品、プログラム、事業所などがあります。
値セットと値
値セットにより、勘定体系のセグメントに関連付けられる属性と値が定義されます。 値セットは、値のコンテナとみなすことができます。 入力したセグメント値が有効な値の表に対して自動的に検証されるように、フレックスフィールドを設定できます。 無効なセグメント値を入力すると、有効な値のリストが自動的に表示されるため、有効な値を選択できます。 単一の値セットを複数のセグメントに割り当てたり、様々なフレックスフィールド間で値セットを共有できます。
会計キー・フレックスフィールド値セットには独立検証のみ使用してください。 その他の検証を使用すると、データ・セキュリティ、レポート、勘定科目階層の統合など、勘定体系の完全な機能を使用できなくなります。 従属値セットはサポートされていません。
セグメント・ラベル
セグメント・ラベルは、勘定体系の特定のセグメントを識別し、これらのセグメントに特定の機能を割り当てます。 セグメント・ラベルは、Oracle E-Business Suiteではフレックスフィールド・クオリファイアと呼ばれていました。 勘定体系で使用できるセグメント・ラベルは次のとおりです。
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貸借一致: 残高試算表レポートで使用する各貸借一致セグメント値または複数の貸借一致セグメント値の組合せに対して、すべての仕訳が貸借一致するようにします。 3つの貸借一致セグメント・ラベルは、プライマリ貸借一致、第2貸借一致および第3貸借一致です。 プライマリ貸借一致セグメント・ラベルは必須です。
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コスト・センター: 使用可能なコスト・タイプ別の勘定科目のグループ化を容易にし、勘定科目の特定のビジネス経費を追跡できるようにします。 コスト・センターは、経費とヘッドカウントのデータを組み合せて原価にするため、詳細な分析およびレポートに役立ちます。 コスト・センターはオプションですが、Oracle Assetsにおいて減価償却、追加、およびその他のトランザクションを計上する場合、およびOracle Expensesにおいて経費承認制限を保存する場合は必須になります。 Oracle Cloud Fusion Procurementを実装する場合は、ビジネス・インテリジェンス・レポートのコスト・センターを使用して、承認のためのトランザクションをルーティングできます。
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勘定科目: 勘定科目タイプ(資産、負債、費用、収益または資本)、およびセグメント値に固有のその他の情報を決定します。 勘定科目セグメント・ラベルは必須です。
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会社間: オプションとして、会社間貸借一致機能で使用するためにセグメントを割り当てます。
すべてのセグメントには、各値の転記を可能にするセグメント・クオリファイアがあります。 事前定義済の設定では、転記は「はい」になっています。
勘定科目組合せ
勘定科目組合せは、勘定体系の勘定科目を一意に識別するセグメント値の完全なコードです。たとえば、01-2900-500-123は、InFusion America (会社)-Monitor Sales (ディビジョン)-Revenue (勘定科目)-Air Filters (製品)を表します。
ルール
勘定体系では、2つの異なるタイプのルールを使用して機能を制御します。
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セキュリティ・ルール: 特定のユーザーが特定のセグメント値にアクセスできないようにします。 たとえば、セキュリティ・ルールを作成し、各自の部門に対するアクセス権のみをユーザーに付与できます。
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相互検証ルール: データ入力中に作成できる勘定科目組合せを制御します。 たとえば、販売コスト・センター600から699が製品販売勘定科目4000から4999に対してのみ金額を入力するように決定できます。