買掛/未払金からの元帳消込レポートに関する考慮事項

買掛/未払金からの元帳消込レポートを使用すると、買掛/未払金データの一般会計への消込が容易になります。買掛/未払金からの元帳消込レポートの対話型レポート機能により、要約された消込データと詳細な消込データの両方がレビュー用に提供されます。

要約では、買掛/未払金、会計期首残高と会計期末残高、期間中のアクティビティ要約およびアクティビティが計上された方法が示されます。要約の「差異」列内で任意の金額についてドリルダウンし、その品目の差異詳細レポートを表示できます。差異詳細レポートには、要約残高を構成するリアルタイムの詳細が表示され、実績金額と突合せ金額との差異について考えられる原因が示されます。

このレポートは、プライマリ元帳および非調整期間に対してのみ実行できます。

レポートを表示するには、元帳と要求名(「買掛管理から一般会計への突合せの準備」プロセスで入力した名前)を選択する必要があります。

ノート:

より効率的な突合せを行うには、Oracle Fusion Payables以外の一般会計ソースに、買掛/未払金勘定への転記を許可しないでください。

買掛/未払金からの元帳消込レポートを使用する場合、次の点を考慮してください。

  • トランザクション金額と計上済金額との差異

  • 要約金額と詳細金額との差異

  • 突合せレポートとその他の買掛/未払金レポートとの差異

  • 端数処理が原因の差異

  • 未検証トランザクションが原因の差異

トランザクション金額と計上済金額との差異

レポート要約で買掛/未払金トランザクション金額と計上済金額が同じになることが理想的です。買掛/未払金期首残高の会計金額は、前期間の最終日における買掛/未払金残高試算表レポートと一致している必要があります。買掛/未払金期末残高の会計金額は、突合せ対象期間の最終日における買掛/未払金残高試算表レポートと一致している必要があります。

検出するすべての差異には、調査および訂正がさらに必要です。トランザクション金額と計上済金額との間に差異が生じる一般的な理由は次のとおりです。

  • トランザクションが未計上である。

  • トランザクションに、レポートの勘定科目範囲外の補助元帳勘定科目が含まれている。

  • トランザクション金額が補助元帳仕訳明細金額と一致していない。

  • 補助元帳または一般会計に転記された仕訳のソースがPayablesではない。

  • 補助元帳仕訳が一般会計に転送または転記されていない。

相違を見つけて訂正した後、「買掛管理から一般会計への突合せの準備」プロセスを再実行し、突合せレポート要約をレビューする必要があります。

ノート:

レポート要約には、「買掛/未払金期首残高」に期間活動を考慮した金額が「買掛/未払金期末残高」と異なる場合、差異金額が含まれることがあります。これは、買掛/未払金額と会計金額の両方に適用されます。データのレビュー後に差異を説明できない場合は、ヘルプ・デスクにお問い合せください。

要約金額と詳細金額との差異

レポート要約の「非買掛/未払金期首残高」は、買掛/未払金トランザクションが発生元ではない一般会計負債勘定期首残高の一部です。期首残高の金額から総勘定元帳仕訳明細にドリルダウンできます。会計日が現会計年度内であるが突合せレポートの期間より前に設定されている仕訳明細が表示されます。

通常、これらの仕訳の仕訳ソースはPayablesではありません。ただし、Payablesソースから補助元帳に直接入力され、買掛/未払金トランザクションには必ずしもリンクされていない手動の補助元帳仕訳が表示されることはあります。これらの仕訳のほとんどは修正を表します。

現突合せ期間中に作成された手動の補助元帳仕訳は、レポート要約の「その他会計」金額に表示されます。これらの仕訳は、後続期間における「非買掛/未払金期首残高」金額の一部となります。一般会計で直接作成され、買掛/未払金勘定に影響を及ぼす可能性のある手動の一般会計仕訳は、非買掛/未払金アクティビティ金額に表示されます。

要約金額は、次のいずれかの事由により、詳細ページの合計に反映されない場合があります。

  • 特定の会計期間を対象として「買掛管理から一般会計への突合せの準備」プロセスを実行した後にデータが変更されました。たとえば、プロセスを実行してから、要約から詳細にドリルダウンするまでの間にトランザクションまたは会計が作成されました。

ノート:

「買掛管理から一般会計への突合せの準備」プロセスの実行後に補助元帳または一般会計で会計活動が行われる場合、引き続き相違が発生する可能性があります。これらの会計活動は、買掛/未払金期間をクローズしたり、準備プロセスを実行する前に行うことをお薦めします。

ヒント:

要約レポートと詳細レポートとの間の差異を制限するには、買掛管理会計期間のステータスをクローズまたは永久クローズに設定します。

  • 設定で定義されているセキュリティ・ルールにより、特定のビジネス・ユニットまたはセグメント値からのデータ参照が制限されている可能性があります。ユーザーが突合せを行うすべてのビジネス・ユニットおよび会計フレックスフィールド・セグメント値について、各ユーザーに適切なセキュリティを指定することをお薦めします。

  • 大量のデータをダウンロードし、多数のデータ操作を実行する計画である場合は、CSVフォーマットを使用します。データを参照目的でのみダウンロードする場合は、Excelフォーマットを使用します。

突合せレポートとその他の買掛/未払金レポートとの差異

買掛/未払金からの元帳消込レポートのデータは、次の買掛/未払金レポートと異なる場合があります。

  • 買掛/未払金年齢調べレポート、買掛/未払金請求書台帳、買掛/未払金支払台帳: 年齢調べレポートまたは台帳からは会社間トランザクションを除外できません。突合せレポートを実行して会社間トランザクションを除外するか、会社間トランザクションのみを表示する場合、これらのレポートには互換性のないデータが表示されます。

  • 買掛/未払金年齢調べレポート: 突合せレポートには、期間の初日および最終日の買掛/未払金残高が表示されます。年齢調べレポートは、現在の日付に対してのみ実行できます。

端数処理が原因の差異

全額支払済請求書には端数処理差異が生じる可能性があります。請求書配分の入力金額の合計と請求書支払の入力金額の合計は一致しない場合があります。

請求書の計上済金額合計と全額支払済請求書の支払負債は、常に一致します。当初請求書負債金額と支払負債の合計との間の端数処理差異は自動的に貸倒償却されます。貸倒償却は、最終支払または前払金充当の計上時に行われます。

ただし、買掛/未払金額は請求書配分および請求書支払から取得されるため、レポート要約に端数処理差異が表示される可能性があります。これらの差異は、レポート要約の買掛/未払金額列の支払差異金額に含まれています。

未検証トランザクションが原因の差異

レポート要約の「買掛/未払金期首残高」および「買掛/未払金期末残高」金額には、検証済トランザクションのみが含まれています。未検証トランザクションは「買掛/未払金差異」金額に含まれています。「請求書承認」および「請求書勘定科目コード付け」アプリケーション内通知では、「処理」メニューの「配分の編集」オプションを使用して配分を編集します。

ノート:

未検証のトランザクションは、不完全であるか、無効な勘定科目や金額の差異など検証に問題があり、修正する必要があるトランザクションです。

たとえば、当期間において200 USDの未検証請求書トランザクションが存在する場合、レポートには次のように表示されます。

  • 買掛/未払金期首残高 = 10,000 USD

  • 請求書 = 1,200 USD

  • 買掛/未払金差異 = 200 USD

  • 買掛/未払金期末残高 = 11,000 USD

ノート:

請求書詳細レポートには未検証トランザクションが含まれるため、未検証および未計上のトランザクションを識別するには、このレポートをレビューします。