買掛管理から一般会計への消込の設定に関する考慮事項
定期的に、買掛/未払金アプリケーションで、一般会計への転記の前後にトランザクションを突合せます。買掛管理からの一般会計突合せの準備プロセスおよびレポートは、突合せを簡略化し、必要な手動による突合せアクティビティ数を削減するのに役立ちます。
突合せプロセスでの自動アクティビティは、Oracle Fusion Financialsの設定に応じて機能します。これらの設定の一部をレビューすると、突合せプロセス全体が向上する場合があります。
Oracle Fusion Payablesから一般会計への突合せを設定する場合、次の点を考慮してください。
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ビジネス・ユニットまたは元帳による突合せ
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財務カテゴリの割当
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「突合せデータのパージ頻度」プロファイル・オプションの設定
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ユーザー・セキュリティの構成
ビジネス・ユニットまたは元帳による突合せ
プライマリ貸借一致セグメント値をビジネス・ユニットに暗黙的にマップする場合、ビジネス・ユニットに基づいて突合せることができます。ビジネス・ユニットによる突合せにより、様々なビジネス・ユニットからの従業員は、それぞれの会計活動を貸借一致させることができます。
プライマリ貸借一致セグメント値をビジネス・ユニットに暗黙的にマップしない場合、元帳に基づいて突合せる必要があります。この場合、元帳に関連付けられるすべてのビジネス・ユニットにアクセスして、徹底した突合せを実行する必要があります。また、サービス・プロバイダ・モデルを使用して支払処理を一元化する場合、元帳別に突合せる必要があります。
財務カテゴリの割当
すべての負債勘定科目値に、財務カテゴリとして「買掛/未払金」を割り当てる必要があります。このタスクは、値の管理ページで、勘定体系の勘定科目セグメントに関連付けられる値セットに対して実行します。
支払手形、会社間および税務当局の負債勘定を突合せレポートに含めるには、これらにも「買掛/未払金」カテゴリを割り当てます。
カテゴリを割り当てた後、「買掛管理から一般会計への消込の準備」プロセスを実行する場合は、「勘定科目」パラメータを空白のままにすることができます。このプロセスでは、元帳で財務カテゴリとして「買掛/未払金」が割り当てられたすべての勘定科目が対象となります。または、特定の勘定科目値を入力し、元帳内の買掛/未払金勘定のサブセットのみを消し込むようレポートを制限することもできます。
買掛/未払金からの元帳消込レポートの情報を参照するには、勘定体系内の勘定科目にこのカテゴリを割り当てておく必要があります。
「ビジネス・ユニット」フィルタは「買掛管理」列と連携し、「勘定科目」フィルタは買掛管理ダッシュボードの「会計」列と連携します。
「突合せデータのパージ頻度」プロファイル・オプションの設定
消込データを保持する日数を指定するには、「消込データのパージ頻度」 プロファイル・オプションを使用します。比較目的でデータを保持しておく必要がある場合があります。
「買掛管理から一般会計への消込の準備」プロセスを実行すると、「消込データのパージ頻度」プロファイル・オプションの値が参照されます。プロファイル・オプションに指定した日数より古い突合せデータ要求は、表からパージされます。
たとえば、プロファイルを30日に設定し、1月1日に準備プロセスを発行したものとします。1月29日に再びプロセスを発行した場合、データはパージされません。ただし、2月1日にプロセスを発行した場合、データはパージされます。
ユーザー・セキュリティの構成
通常、General Ledgerユーザーはデータ・アクセス・セットによって保護されています。データ・アクセス・セットでは、プライマリ貸借一致セグメント値に基づいて、元帳、元帳セット、および元帳の一部へのアクセスが保護されます。Payablesユーザーはビジネス・ユニットによって保護されています。
買掛/未払金からの元帳消込レポートでは、次のようになります。
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General Ledgerユーザーは、データ・アクセス・セット内の貸借一致セグメント値の一般会計データを参照できます。また、General Ledgerユーザーは、元帳にリンクされたすべてのビジネス・ユニットのPayablesまたはOracle Fusion Subledger Accountingのデータを参照できます。
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Payablesユーザーは、セキュリティ定義におけるビジネス・ユニットのPayablesおよびSubledger Accountingのデータを参照できます。また、Payablesユーザーは、元帳内のすべての貸借一致セグメント値の一般会計データを参照できます。
General Ledgerデータ・ロールまたはPayablesジョブ・ロールは、突合せレポートに影響を及ぼすことがあります。データ・ロールにより、General Ledgerユーザーには特定ビジネス・ユニットへのアクセス権が付与され、Payablesユーザーには特定データ・アクセス・セットへのアクセス権が付与されている場合、レポートには次の内容のみが含まれます。
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General Ledgerユーザーの場合、元帳内でユーザーがアクセス権を持つビジネス・ユニットのPayablesまたはSubledger Accountingのデータ
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Payablesユーザーの場合、ユーザーがアクセス権を持つデータ・アクセス・セット内に含まれる貸借一致セグメント値の一般会計データ
ビジネス・ユニットと貸借一致セグメント値が暗黙的にマップされている場合、レポートは正しく機能します。ユーザーは、アクセス権を持つビジネス・ユニットにマップされた貸借一致セグメント値についてのレポートをフィルタできます。
ビジネス・ユニットと貸借一致セグメント値が意図的または暗黙的にマップされていない場合、買掛/未払金からの元帳消込レポートに、次のような予期しない結果が表示される可能性があります。
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General Ledgerユーザーの場合、レポートには、データ・アクセス・セット内のすべての貸借一致セグメント値の一般会計データが含まれます。PayablesおよびSubledger Accountingのデータは、ユーザーがアクセス権を持つビジネス・ユニットに制限されます。
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Payablesユーザーの場合、考えられる結果の1つとして、レポートに一般会計データが一切含まれなくなります。別の結果としては、一般会計データが含まれていても、ビジネス・ユニットのPayablesまたはSubledger Accountingデータに正しくマップされていないという状況が発生します。
この問題は解決できます。General Ledgerジョブ・ロールについては特定ビジネス・ユニットに付与されたアクセス権を削除し、Payablesジョブ・ロールについては特定データ・アクセス・セットからアクセス権を削除します。