クレジット・メモによって請求書残高を増やす例

通常、原価は借方です。ただし、貸方と借方の両方に原価が存在する場合があります。

たとえば、油井の設備費を支払うために、$10000の買掛/未払金請求書を作成します。これは借方金額です。サプライヤがこの買掛/未払金請求書に対して$1000のクレジットを発行することで割引を適用する場合、合弁企業管理に取り込むこの原価トランザクションに借方と貸方の両方が存在します。次に、売掛/未収金請求書を作成して、実績原価($9000)を払い戻します。

次の例は、借方請求書明細と貸方請求書明細の両方がある合弁企業売掛/未収金請求書も示しています。請求書金額は$2339.87です。所有権定義の変更に伴い、請求書明細2および7に関連付けられている合弁企業配分を逆仕訳し、一部クレジット・メモを作成する必要があります。

この図は、複数の貸方明細および借方明細がある請求書の「請求書詳細」ページを示し、詳細は周囲のテキストで説明されています。

請求書明細2および7の当初配分と逆仕訳済配分は次のとおりです:

借方 貸方
当初配分D1 (請求書明細2) 2500 なし
当初配分D2 (請求書明細7) なし 2000
逆仕訳済配分D1RV (請求書明細2) なし 2500
逆仕訳済配分D2RV (請求書明細7) 2000 なし

クレジット・メモは、$500 (2500-2000=500)で作成されます。この金額は貸方(マイナスの符号)であるため、その分請求書金額を減らすのではなく増やします。クレジット・メモの消込後の請求書金額は$2839.87 {2339.87-(-500)=2839.87}です。

Oracle Receivablesでこのようなクレジット・メモを作成できるのは、合弁企業クレジット・メモ・トランザクション・タイプに対して「超過消込不可」チェック・ボックスがアクティブ化されていない場合のみです。このチェック・ボックスはデフォルトで選択されています。このデフォルト設定では、残高がゼロに近くなるか等しくなるトランザクションにのみ支払がReceivablesで適用されます。この例のようなクレジット・メモは作成されず、かわりにエラーが発行されます。

請求書残高を増やすクレジット・メモを作成するための合弁企業トランザクション・タイプの構成を参照してください。