フリート・メンテナンスEM CLI操作
フリートメンテナンスでは、簡単なEM CLIコマンドでフリート全体に対して様々な操作を実行できます。フリート・メンテナンスを使用すると、対象の環境全体にわたるソフトウェア構成の標準化を簡素にできます。
フリート・メンテナンスEM CLI操作の一般的なフロー
フリート・メンテナンス操作を正常に実行するには、この項で規定されている順序で次のステップに従うことをお薦めします:- まず、ゴールド・イメージの作成、イメージの新しいバージョンの作成、イメージの新しいバージョンを"Current"に設定するなどのイメージ・メンテナンス・タスクを実行します。
- イメージの適用性の検証、ターゲットのサブスクライブ、サブスクリプションの確認などのサブスクリプション・タスクを実行します。
- イメージ・メンテナンス・タスクおよびサブスクリプション・タスクが完了したら、「デプロイ操作」に進みます。
- イメージをデプロイしたら、リスナーの移行が必要になります。
- 更新操作を実行した後に、ターゲットに対して更新操作を実行できます。
- 問題が発生した場合は、ロールバック操作を実行できます。
- パッチ適用後にクリーン・アップ操作を実行することをお薦めします。
- 緊急個別パッチ適用については、「緊急パッチ適用」を参照してください
ノート:
モニタリング資格証明はパッチ適用中にロックされ、変更、作成または削除できないため、パッチ適用期間にライフサイクル管理アクティビティを実行しないでください。パッチ適用期間に実行されないアクティビティの例: DBaaS/PDBaaSのセルフサービス・ポータルからのプロビジョニング、パッチ適用、クローニング、移行および同様のアクティビティ。使用可能なターゲット・タイプとサポートされている操作
次の表に、サポートされているターゲット・タイプおよびEM CLIコマンドのtarget_typeフィールドと-purposeフィールドに指定する必要がある値を示します。
エンティティ | ターゲット・タイプ | デプロイ操作 | 更新操作 | ロールバック操作 | ソフトウェアのクリーン・アップ操作 |
---|---|---|---|---|---|
単一インスタンス・データベース
ノート: Windowsプラットフォームで使用可能 |
oracle_database |
deploy_db_software |
update_db
詳細は「リスナーの移行」を参照 |
rollback_db |
cleanup_software |
RACデータベース | rac_database |
deploy_rac_software |
update_racdb |
rollback_rackdb |
cleanup_software |
Oracle Restart | has |
deploy_siha_software |
update_siha |
rollback_siha |
cleanup_software |
グリッド・インフラストラクチャ | cluster |
deploy_gi_software |
update_gi |
rollback_gi |
cleanup_software |
PDB | oracle_pdb |
deploy_db_software
|
update_pdb |
rollback_pdb |
該当なし |
CDB/RAC CDB | oracle_database
|
deploy_db_software
|
update_db
|
rollback_db
|
cleanup_software |
db_software_maintenance
の一般的なコード・レイアウトと情報emcli db_software_maintenance -performOperation
-name=<User Specified Operation>
-purpose=<Operation Type>
-target_type=<target type>
-target_list=<list of targets>
-normal_credential=<credential name>
-privilege_credential=<credential name>
-rolling=<true/false>
-input_file="data:<location of input file>"
name
: これは操作の一意の名前です。purpose
: エンティティ・タイプに基づくEM CLIコマンド入力の表を参照してください。target_type
: エンティティ・タイプに基づくEM CLIコマンド入力の表を参照してください。target_list
: これはパッチを適用する必要があるターゲットのカンマ区切りのリストです。同種のタイプのターゲットは、単一のフリート操作でサポートされます。
normal_credential
: <Named Credential: Credential Owner>の形式で入力する必要があります。次に各要素の説明を示します。- <Named Credential>: 新しいOracleホームがデプロイされるホストの名前付き資格証明。
- <Credential Owner>: この名前付き資格証明を所有するEnterprise Managerユーザー。
privilege_credential
: これは<Named Credential: Credential Owner>という形式で入力する必要があります。ここで、- <Named Credential>: 新しいOracleホームがデプロイされるホストの名前付き資格証明。
- <Credential Owner>: この名前付き資格証明を所有するEnterprise Managerユーザー。
rolling
: これはオプションのフラグであり、デフォルト値はtrueです。更新プロシージャはデフォルトでは「ローリング・パッチ」モードで動作しますが、必要に応じてそれをオーバーライドできます。ゴールド・イメージにOJVMパッチがある場合は、この値をfalseとマークする必要があり、これにより、RAC DBのすべてのインスタンスが更新のために停止します。このオプションは、(グリッド・インフラストラクチャまたはOracle Restartではなく) DBパッチ適用にのみ適用されます。input_file
: これはオプション・パラメータです。ここで指定できるパラメータは、workingDir =<Name of temp directory>です。
フリート管理を使用した単一インスタンス・データベースへのパッチ適用の詳細なチュートリアルは、Oracle Enterprise Managerフリート・メンテナンスを使用した単一インスタンス・データベースへのパッチ適用を参照してください。