標準化アドバイザによる編成
構成の汚染の検出
製品のライフサイクルにおいて難しいフェーズの1つは、パッチの適用です。複数のパッチ・サイクルおよび様々なデータベース構成を使用する場合は、ユーザーのパッチ適用のニーズを満たすために、個別のパッチ・セットが必要となります。これには、管理者が各データベースのパッチ競合をチェックし、同じパッチのマージ・パッチをリクエストする必要がある場合があります。このプロセスは煩雑で時間がかかることがあります。
このプロセスを簡略化するために、管理者はまず具体的なデータベース構成のニーズを把握し、環境に施行される標準の構成を選択します。
Enterprise Managerを使用すると、管理者は、すべてのターゲットのデータベース構成をスキャンして既存の環境のレポートを(オンデマンドで)生成するソフトウェア標準化アドバイザを使用できます。これにより、管理者は管理する必要がある構成の数を特定して減らすことができます。これにより、データベースごとにパッチの競合を評価する必要がなくなり、その後、Oracleからリクエストする必要があるマージ済パッチの数も削減されます。
たとえば、Linux-64 2ノードRAC環境上のOracle 19cデータベースでは、3つの異なるグループのパッチが適用されている場合があります。これらのグループのそれぞれには、複数のOracleホームおよびそれらに関連付けられたデータベースがある場合があります。この要件を満たすために、管理者は環境の単純化に役立つ標準の構成を定義できます。
また、ソフトウェア標準化アドバイザは、標準化された構成のリストを推奨し、構成が適用されるすべてのOracleホームを一覧表示します。管理者がこのレポートを四半期ごとに実行してデータベース構成の状態を把握することをお薦めします。このリストはフリート・メンテナンスの基礎になります。
サポートされているイメージでの標準化
- 管理権限のあるEnterprise Managerコンソールにログインします。
- 「ターゲット」メニューから「データベース」を選択します。
- 「管理」メニューから、「ソフトウェア標準化アドバイザ」を選択します。
- 関連するタブ「データベース」 または「グリッド・インフラストラクチャ」 を選択し、「実行/再実行」をクリックして分析を実行します。
- スプレッドシートとしてレポートを生成するには、「レポートを生成」 をクリックします。
環境の例を次に示します。
現在のシステム構成を次に示します。
製品 | リリース | プラットフォーム | Oracleホームの数 | 現在のパッチ構成 | データベースの数 | データベース |
---|---|---|---|---|---|---|
Oracle Database 12c | 12.1.0.2.0 | Linuxx86-64 | 2 | 19769480;20299023;20415564. | 1 | SI:[salesCDB.localdomain] |
Oracle Database 12c | 12.1.0.2.0 | Linuxx86-64 | 3 | 19769480;20299023. | 2 | SI:[fm1.oracle.com;HRdb0000] |
Oracle Database 19c | 19.0.0.0.1 | Linuxx86-64 | 3 | パッチ未適用 | 3 | SI:[fm2.oracle.com;db01;FINdb000] |
推奨されるシステム構成を次に示します。
製品 | リリース | プラットフォーム | Oracleホームの数 | 現在のパッチ構成 | データベースの数 | データベース |
---|---|---|---|---|---|---|
Oracle Database 19c | 19.0.0.0.6 | Linuxx86-64 | 8 | 19769480;20299023;20415564. | 6 | SI:[HRdb0000;fm2.oracle.com;salesCDB.localdomain;fm1.oracle.com;FINdb000;db01] |