パッチ適用済Oracleホームを使用したOracleホームの更新

この項では、停止時間を最小限に抑えて、Oracleホームを他のパッチ適用済Oracleホームに切り替える方法について説明します。

データベース・タイプ 実行されるステップ
単一インスタンス
  • ターゲットがブラックアウト・モードになります。
  • 構成ファイル(spfilepasswordlistener.orasqlnet.oratnsnames.oraなど)がパッチ適用済ホームにコピーされます。
  • oratabファイルのエントリが更新されます。
  • インスタンスが停止し、パッチ適用済ホームから起動されます。
  • ターゲットがブラックアウト・モードになります。
  • 12cより前のデータベースの場合、SQLはSQL*Plusを使用して実行されます。12c以上のデータベースでは、データを変更するためにDatapatchユーティリティがコールされます。
グリッド・インフラストラクチャ
  • 関連するすべてのターゲットがブラックアウト・モードになります。
  • CRS構成ファイルをソース・ホーム・ディレクトリ$SRC_HOME/crs/utl/crsconfig_dirsからバックアップします。
  • 構成ファイル(spfilepasswordlistener.orasqlnet.oratnsnames.oraなど)がパッチ適用済ホームにコピーされます。
  • oratabファイルのエントリが更新されます。
  • HASインスタンス、ASMインスタンス、管理データベース・インスタンス、スキャン・リスナーとグリッド・リスナーおよびすべてのデータベース・インスタンスが停止され、パッチ適用済ホームで新しいOracleホームとして起動されます。
  • 構成スクリプトが実行されます。
  • すべてのターゲットでブラックアウト・モードが解除されます。
  • 管理データベースが使用されている場合、12cより前のデータベースのSQLはSQL*Plusを使用して実行されます。12c以上のデータベースでは、データを変更するためにDatapatchユーティリティがコールされます。
RACローリング・ノード 各ノードで:
  • ターゲットがブラックアウト・モードになります。
  • 構成ファイル(spfilepasswordlistener.orasqlnet.oratnsnames.oraなど)がパッチ適用済ホームにコピーされます。
  • oratabファイルのエントリが更新されます。
  • インスタンスが停止され、パッチ適用済ホームで新しいOracleホームとして起動されます。
  • ターゲットでブラックアウト・モードが解除されます。
  • 12cより前のデータベースの場合、SQLはSQL*Plusを使用して実行されます。12c以上のデータベースでは、データを変更するためにDatapatchユーティリティがコールされます。
RAC非ローリング・ノード
  • すべてのRACノードがブラックアウト・モードになります。
  • 構成ファイル(spfilepasswordlistener.orasqlnet.oratnsnames.oraなど)がパッチ適用済ホームにコピーされます。
  • oratabファイルのエントリが更新されます。
  • インスタンスが停止され、パッチ適用済ホームで新しいOracleホームとして同時に起動されます。
  • 12cより前のデータベースの場合、SQLはSQL*Plusを使用して実行されます。12c以上のデータベースでは、データを変更するためにDatapatchユーティリティがコールされます。