手動でクリア可能なイベントの自動クリア
自動的にクリアされるイベント(CPU使用率)と、インシデント・マネージャのUIまたはルールによって手動でクリアする必要のあるイベント(ジョブ障害やログ・メトリックなど)があります。自動クリア・イベントは、元になる問題が解決されるとEnterprise Managerによって自動的にクリアされます。CPU使用率の場合、使用率が警告しきい値を下回ると、CPU使用率のイベントは自動的にクリアされます。ただし、手動でクリアする必要のあるイベントの場合は、ユーザーが介入し、インシデント/イベントを選択して「クリア」をクリックするか、またはイベント・ルールを作成してジョブを実行する(推奨)ことによって、インシデント・マネージャを使用してイベントをクリアする必要があります。
前述のとおり、イベント・ルールによって手動でクリア可能なイベントのクリアを自動化できます。Enterprise Managerでは、手動でクリア可能なイベント(ジョブ障害やADPイベント(7日間オープンされている))を自動的にクリアする、アウトオブボックス・ルールがいくつか提供されます。ただし、モニタリングする環境のニーズをより的確に満たすために、独自のイベント・ルールを作成して、その環境に最もよく見られる手動でクリア可能なイベントを自動的にクリアすることをお薦めします。
ルールの作成プロセスでは、条件付きの処理を追加するときに「イベントのクリア」オプションを選択することによって、イベントが自動的にクリアされるように指定できます。
イベントがクリアされたときの通知
イベントのクリア処理は非同期操作であり、ルール・アクション(クリア)が開始されると、手動でクリア可能なイベントがクリアのためにキューにエンキューされますが、実際にはクリアされないことを意味します。つまり、ルールの実行時に送信された電子メール通知は、イベントがまだクリアされていないことを示します。非同期のクリアは、ルール・エンジン全体の処理負荷および処理時間を減らすことを目的としています。このイベントのクリア・ルールを、イベントがクリアされたときに通知されるようにサブスクライブしても、ほとんど意味がありません。イベントがクリアされたときに通知されるようにする場合は、新しいイベント・ルールを作成し、重大度を明示的に「クリア」に指定する必要があります。そうすることで、イベントが実際にクリアされたときに通知されるようになります。