包括的な即時利用可能なモニタリング

モニタリングは、Enterprise Managerをインストールするとすぐに始まります。Enterprise Managerの管理エージェントは、デプロイおよび起動されるとすぐに、ホストのシステム(ホストのハードウェアおよびソフトウェア構成データを含む)のモニタリングを自動的に開始します。Enterprise Managerが提供する自動検出スクリプトにより、これらのエージェントは、すべてのOracleコンポーネントを自動的に検出し、Oracle推奨のしきい値が設定された広範なメトリックのセットを使用してモニタリングを開始できます。

このモニタリング機能には、NetApp Filer、BIG-IPロード・バランサ、Checkpoint FirewallおよびIBM WebSphereなどの、Oracleエコシステムの他のコンポーネントも含まれます。すべてのモニター対象コンポーネントからのメトリックは、管理リポジトリに格納および集計され、管理者に診断情報と傾向分析データの豊富なソースを提供します。クリティカル・アラートが検出されると、迅速な解決を促す通知が管理者に送信されます。

デフォルトのEnterprise Managerのモニタリング機能は、次のとおりです。

  • オラクル社推奨のメトリックおよびしきい値による詳細なモニタリング。

  • 実行中のアプリケーションおよびサービスはもちろん、使用中のITインフラストラクチャ(Oracle製品、Oracle以外の製品を問わず)のすべてのコンポーネントのモニタリング。

  • リアルタイム・パフォーマンス・チャートへのアクセス。

  • 管理リポジトリへのメトリック・データの収集、格納および集約。これにより、傾向分析やレポート作成などの戦略的タスクを実行できます。

  • 検出したクリティカル・イベントの電子メールおよびページャによる通知。

Enterprise Managerでは、ITインフラストラクチャの多様なコンポーネント(データベース、ホストおよびルーターなど)をモニターできます。

モニターされるメトリックの例は、次のとおりです。

  • アーカイブ領域使用量(データベース)

  • コンポーネント・メモリー使用量(アプリケーション・サーバー)

  • 最大エクステントに近づいているセグメント数(データベース)

  • ネットワーク・インタフェース合計I/Oレート(ホスト)

管理エージェントなしのモニタリング

IPトラフィック・コントローラまたはリモートWebアプリケーションなど、ITインフラストラクチャの特定のコンポーネントをモニターするように管理エージェントを配置することが実用的でない場合に備えて、Enterprise Managerでは拡張ネットワークおよびクリティカルURLモニタリング機能が用意されています。この機能により、エージェントがそのデバイスに物理的に存在することなく、エージェントのビーコン機能によって、可用性および反応性について、リモート・ネットワーク・デバイスおよびURLをモニターできます。必要な作業は、特定のビーコンを選択し、主要ネットワーク・コンポーネントおよびURLをネットワークおよびURL監視リストに追加するのみです。Enterprise Managerモニタリングの概念とこの機能をサポートする基本となるサブシステムについては、次の各項で説明します。