1 ホスト・ターゲットと非ホスト・ターゲットの検出および追加

Enterprise Managerでは、機能豊富なGUIを備えた単一のコンソールを使用して、ご使用のネットワーク全体にわたりソフトウェア・デプロイメントを検出、昇格、追加およびモニターできます。この章では、検出および昇格の概念と、Enterprise Managerを使用してこれらのタスクを実行する方法を説明します。

この章の具体的な内容は次のとおりです。

ターゲットの検出および追加の概要

この項では、検出、昇格およびモニタリングの基本概念について説明します。これは、Enterprise Managerを使用してターゲットの検出およびモニタリングを実行するための様々な方法を理解するために役立ちます。この項の具体的な内容は次のとおりです。

検出の用語の理解

ここでは、以下の項目について説明します。

ターゲットおよび管理対象ターゲットとは

ターゲットとは、Enterprise Managerで管理およびモニタリングできる、ホスト・マシン、データベース、Fusion Middlewareコンポーネント、サーバー・ターゲット(ハードウェア)などのエンティティです。

管理対象ターゲットとは、Enterprise Managerでアクティブにモニターおよび管理されているエンティティです。

検出とは

検出は、使用環境で管理対象外のホストおよびターゲットを識別するプロセスを意味します。ホストおよびターゲットを自動的にまたは手動で検出できます。

図1-1に検出プロセスを示します。

図1-1 検出


検出プロセス

昇格とは

昇格とは、ご使用のネットワークにおいて検出された管理対象外のホストおよびターゲットを、Enterprise Managerで管理対象のホストおよびターゲットに変換して、効率よくモニターおよび管理できるようにするプロセスを意味します。管理対象外ホストを管理対象ホストに変換するにはそれらのホストに管理エージェントをデプロイする必要がありますが、それらのホストで実行されている管理対象外ターゲットを管理対象ターゲットに変換する場合に必要となるのは、Enterprise Managerでターゲットを管理可能エンティティとして追加することのみであり、ホストに他のコンポーネントをデプロイする必要はありません。

図1-2に昇格プロセスを示します。

図1-2 昇格


昇格

ターゲット検出のオプション

ターゲットは次の方法のいずれかを使用して検出できます。

自動検出プロセス

ホストの検出で自動検出プロセスを使用すると、ホストで実行している管理エージェントを使用して、管理対象外ホストをスキャンするEnterprise Managerジョブを実行できます。その後、管理対象外ホストに管理エージェントをデプロイして、それらのホストを管理対象ホストに変換します。次に、これらの管理対象ホスト上でデータベースまたは他のデプロイ済のコンポーネントまたはアプリケーションを検索して、最終的に、これらのターゲットを管理対象ステータスに昇格します。

ターゲットの検出で自動検出プロセスを使用すると、ホスト上のターゲットを検索した後、Enterprise Managerを使用してそれらのターゲットを追加できます。

この手順を使用する利点は、新しいコンポーネントがインフラストラクチャに追加されたときに、定期的に、それらを見付けて管理された状態にできることです。

ガイド付き検出プロセス

ガイド付き検出プロセスを使用すると、管理対象となるターゲットを明示的に追加できます。検出ウィザードによりプロセスを通して手順が示され、必要な設定のほとんどはデフォルトで構成されます。

このプロセスを使用する利点は次のとおりです。

  • 簡単にターゲットを検出できます。

  • 自動検出が実行されていなくても、追加されたばかりの新規データベースを検出できます。

  • 自動検出結果にはすでに存在するが、詳細が変更されている、非プロンプト・データベースを検出できます。ポートなどがあります。

  • 検出が不要な場合に、管理エージェントで必要以上のリソース消費が行われないようになります。

宣言的プロセス

ターゲット・モニタリング・プロパティを宣言すると、ホスト名や場所、ターゲット名や場所および他の固有情報など、データベース・ターゲットを検出するために必要な詳細のすべてを手動で指定できます。このプロセスは、一般的に、自動検出プロセスおよびガイド付き検出プロセスが、追加する必要のあるターゲットを検出できなかった場合に使用されます。

Enterprise Managerライフサイクルでの検出およびモニタリング

図1-3に、Enterprise Managerでのターゲットの検出およびモニタリングのライフサイクル・プロセスを示します。

図1-3 Enterprise Managerライフサイクルでの検出とモニタリング


Enterprise Managerライフサイクルでの検出およびモニタリング

検出およびモニタリング・プロセス

図1-4に、ターゲットの検出とモニタリング・プロセスの概要を示します。

図1-4 検出とモニタリング・プロセス


検出およびモニタリング・プロセス

ホスト・ターゲットの検出および追加

この項の内容は次のとおりです。

リモート・エージェントへのリモート・ホストの追加

前提条件

  • リモート・エージェント・ホストからすべてのリモート・ホストへのSSH接続が有効になっていること。
  • リモート・ホスト・ターゲットに、パスワードなしのsudo構成が必要です。

ノート:

  • リモート・エージェントへのリモート・ホストの追加は、このリリースではLinux x86-64でのみサポートされています。

  • このリリースにおいては、リモート・エージェントへのリモート・ホスト・ターゲットの追加で、PowerBrokerオプションはサポートされていません。

コンソールの使用によるリモート・エージェントへのホスト・ターゲットの追加

「設定」から、「ターゲットの手動追加」に移動し、「リモート・ホスト・ターゲットの追加」をクリックし、フォームに次の内容を入力し、「送信」をクリックします。

表1-1 UI入力

入力フィールド 説明
セッション名

デフォルトでは、タスク名、ユーザー名および日付スタンプが事前に移入されています。これは、前のセッションから再利用する場合に便利です。必要に応じて変更できます。

リモート・エージェント

使用するリモート・エージェントをリストから選択します。

ホスト・モニタリング資格証明

モニタリングに使用されます。rootへのエスカレーションは必要になりません。すべてのメトリック収集で、この資格証明が使用されます。

SSHキーおよびユーザー名/パスワードがサポートされています。

ホスト管理資格証明

キャッシュ・メンテナンス操作の一部としてsbinコンテンツをプッシュするために使用されるルート資格証明

PDP設定を使用してパスワードなしでrootにエスカレートできること(sudo)が必要

SSHポート

デフォルト値22が事前に移入されています。これは必要に応じて変更できます。

権限委任設定

デフォルト・パス/usr/bin/sudo -u %RUNAS% %COMMAND%が事前に移入されています。これは必要に応じて変更できます。

リモート・キャッシュ

リモート・ホストで保持されているスクリプト、アーカイブ、モニタリング・ユーティリティおよびアプリケーション・メタデータのキャッシュ。リモート・ホストで最小でも1 GBの領域が必要です。

リモート・キャッシュSBIN

リモート・ホスト上のユーティリティ(root所有コンテンツnmosudoやnmgssheなど)が含まれているキャッシュ。リモート・エージェントには、モニタリングのためにroot所有の特定の実行可能ファイルが必要になる場合があります。

emcliの使用によるリモート・エージェントへのホスト・ターゲットの追加

リモート・エージェントにリモート・ホストを追加するには、submit_add_remote_host emcliコマンドライン・オプションを使用します。

emcli submit_add_remote_host
    -host_names=<host name>
    -remote_cache_root=<path to remote cache>
    -remote_cache_sbin_root=<path to remote cache utilities>
    -agent=<agent name> 
    -host_cred_mon=<credentials type, e.g. SSH>
    -host_cred_admin=<root credentials, e.g. SSH_ROOT>
    -privilege_delegation_setting="/usr/bin/sudo -u %RUNAS% %COMMAND%"
    -wait_for_completion

例:

emcli submit_add_remote_host
    -host_names=host1.example.com
    -remote_cache_root=/u01/app/rcache
    -remote_cache_sbin_root=/u01/app/rcacheroo
    -agent=host1.example.com:1838
    -host_cred_mon=SSH
    -host_cred_admin=SSH_ROOT
    -privilege_delegation_setting="/usr/bin/sudo -u %RUNAS% %COMMAND%"
    -wait_for_completion

手動のガイド付き検出プロセスを使用したホスト・ターゲットの追加

ホスト・ターゲットを手動で追加するには、Oracle Management Agentのインストールで説明されている手順を参照してください。

非ホスト・ターゲットの検出および追加

この項の内容は次のとおりです。

非ホスト・ターゲットの自動検出の構成

管理対象ホスト上のターゲットを検出するには、次のステップに従います。

  1. 「設定」メニューから、「ターゲットの追加」「自動検出の構成」の順に選択します。

  2. 「検出の設定」ページの「ホスト上のターゲット」タブで、「検索」を展開してから、「エージェント・ホスト名」フィールドにターゲットを確認するホストのホスト名を入力します。ホストには管理エージェントがインストールされている必要があります。


    「検出の設定」ページ、

  3. ターゲットの検出(エージェントベース)ページで、「検索」を展開してから、「エージェント・ホスト名」フィールドにターゲットを確認するホストのホスト名を入力します。ホストには管理エージェントがインストールされている必要があります。

  4. 特定の管理エージェントを検索するには、「検索」 をクリックします。表にすべての管理エージェントがリストされ、検索するものに基づいてリストがフィルタされます。

  5. 表のホストを選択し、「検出モジュール」をクリックします。

  6. 検出モジュール・ページで、ホストで検出するターゲット・タイプを選択します。一部のターゲット・タイプには検索パラメータを指定する必要があります。パラメータを指定するには、「検出モジュール」列でターゲット・タイプを選択し、「パラメータの編集」をクリックします。

    • Oracleクラスタおよび高可用性サービス: パラメータは不要です。

    • Oracleデータベース、リスナーおよび自動ストレージ管理: クラスタウェア・ホームのパスを指定します。

    • Oracleホームの検出: パラメータは不要です。

    • Oracle Secure Backupドメイン: パラメータは不要です。

    • Oracle Fusion Middleware:*("アスタリスク"文字)を指定してすべてのミドルウェア・ホームを検索するか、ホスト上の1つ以上のミドルウェア・ホームのパスをそれぞれカンマで区切って指定します。


    「検出モジュール」ページ

    終了したら、「OK」をクリックします。ターゲット検出がこのホストで構成されました。

  7. 検出の設定ページの「ホスト上のターゲット」タブで、検出を実行するスケジュールを設定するホストを選択します。「収集スケジュール」をクリックして、「すべてのホスト」または「選択したホスト用」を選択します。「収集スケジュール」ダイアログ・ボックスで、選択したホストの収集を有効化または無効化します。収集を有効化した場合、収集の頻度を選択します。このスケジュールは、選択されているすべてのホストに適用されます。デフォルトでは、検出は24時間ごとに実行されます。「OK」をクリックします。

  8. 検出を構成する追加ホストごとに、これらのステップを繰り返します。

  9. 「新規に検出」をクリックしてターゲットを即時に検出します。検出はスケジュールされた間隔でも実行されます。

  10. 「設定」メニューから検出されたターゲットを確認するには、「ターゲットの追加」「自動検出の結果」の順に選択します。

  11. 昇格させるターゲットを選択し、「昇格」をクリックします。昇格させるターゲット・タイプに固有のウィザードが開きます。必要な値を指定します。


    ターゲットの昇格

  12. 「エージェントベース・ターゲット」タブをクリックします。1つまたは複数のターゲットを選択して昇格できます。

  13. 検出されたターゲットに対してオプションで「無視」をクリックできることに注意してください。ターゲットを無視すると、そのターゲットは管理しないターゲットのリストに入ります。

    無視されたターゲットは「無視されたターゲット」タブに表示され、昇格または削除するまで管理対象外ターゲットとしてEnterprise Managerに残ります。ターゲットを削除すると、次に検出が実行されたときに再検出されます。

  14. ターゲット・タイプ・ホーム・ページをチェックして、ターゲットがEnterprise Managerターゲットとして昇格されたことを確認します。ターゲットが正常に昇格された後、ターゲット・ホストにインストールされている管理エージェントは、ターゲット上でメトリック・データの収集を開始します。

    ノート:

    • 検出されたターゲットを管理対象ステータスに昇格すると、そのターゲットに必要なプラグインが、ターゲットが検出されたホストをモニターする管理エージェントに自動的にデプロイされます。プラグインをデプロイする際には、管理エージェントは保護されている必要があります。したがって、検出されたターゲットを管理対象ステータスに昇格する前に、管理エージェントが保護されていることを確認します。検出されたターゲットが管理対象ステータスに昇格した後、つまり必要なプラグインがデプロイされた後は、常に非保護でもかまいません。

      管理エージェントの保護ステータスを確認し、必要に応じて保護するには、次の方法のいずれかを使用します。

      • 「設定」メニューから、「マネージャの管理」を選択し、「エージェント」をクリックします。目的の管理エージェントをクリックします。管理エージェントが保護されているかどうかを確認します。保護されていない場合、「エージェント」メニューから、「セキュア」をクリックして保護します。

      • 次のコマンドを実行して、管理エージェントが保護されているかどうかを確認することがもできます。

        <EMSTATE>/bin/emctl status agent

        管理エージェントが保護されている場合、前のコマンドの出力に表示される管理エージェントのURLはHTTPS URLです。ただし、表示される管理エージェントのURLがHTTP URLの場合、次のコマンドを実行して、管理エージェントを保護します。

        <EMSTATE>/bin/emctl secure agent

    • Enterprise Managerでは、一部のターゲット・タイプについてのみ複数ターゲットの同時昇格がサポートされています。また、ユーザーがクラスタをまたがってRACデータベースを選択することを回避するために、データベース・ターゲットの複数選択は無効になっています。これは、ユーザー誘導型の検出機能において、クラスタ内の複数ターゲットを同一セッションで検出できないことに類似しています。

ガイド付き検出プロセスを使用した非ホスト・ターゲットの追加

ガイド付きプロセスを使用して非ホスト・ターゲットを追加するには、次のステップを実行します。

ノート:

ガイド付きプロセスを使用してターゲットを追加するときには、選択したターゲット・タイプに特有のスクリプトおよび自動化プロセスが実行されます。ガイド付きプロセスを実行するには、資格証明を入力する必要がある場合があります。

  1. 「設定」メニューから、「ターゲットの追加」「ターゲットの手動追加」の順に選択します。ターゲットの手動追加ページが表示されます。

  2. 「ターゲットの手動追加」ページで、「ガイド付きプロセスを使用した追加」を選択します。

  3. 「ガイド付きプロセスを使用した追加」ダイアログ・ボックスで、「Exalogic Elastic Cloud」「Oracleクラスタおよび高可用性サービス」「システム・インフラストラクチャ・サーバーILOM」「Oracle WebLogicドメイン」などのターゲット・タイプを選択します。「追加...」をクリックします。

  4. ターゲット・タイプの選択後、ターゲットを手動で追加するプロセスをガイドする、ターゲット・タイプに固有のウィザードに従います。

    確認後、ターゲットはEnterprise Managerの管理対象ターゲットになります。Enterprise Managerでは、単に情報が承認され、可能な場合は入力されたデータの検証が実行されて、ターゲットの監視が開始されます。

ノート:

非ホスト・ターゲットをEnterprise Managerに手動で追加すると、そのターゲットに必要なプラグインが管理エージェント(非ホスト・ターゲットが存在するホストをモニターする)に自動的にデプロイされます。プラグインをデプロイする際には、管理エージェントは保護されている必要があります。そのため、非ホスト・ターゲットをEnterprise Managerに手動で追加する前に、管理エージェントが保護されていることを確認します。ターゲットがEnterprise Managerに追加された後、つまり、必要なプラグインがデプロイされた後は、常に非保護でもかまいません。

管理エージェントの保護ステータスを確認し、必要に応じて保護するには、次の方法のいずれかを使用します。

  • 「設定」メニューから、「マネージャの管理」を選択し、「エージェント」をクリックします。目的の管理エージェントをクリックします。管理エージェントが保護されているかどうかを確認します。保護されていない場合、「エージェント」メニューから、「セキュア」をクリックして保護します。

  • 次のコマンドを実行して、管理エージェントが保護されているかどうかを確認することがもできます。

    <EMSTATE>/bin/emctl status agent

    管理エージェントが保護されている場合、前のコマンドの出力に表示される管理エージェントのURLはHTTPS URLです。ただし、表示される管理エージェントのURLがHTTP URLの場合、次のコマンドを実行して、管理エージェントを保護します。

    <EMSTATE>/bin/emctl secure agent

宣言的プロセスを使用した非ホスト・ターゲットの追加

ターゲット・モニタリング・プロパティを指定して管理対象ホスト上のターゲットを追加するには、次のステップを実行します。

  1. 「設定」メニューから、「ターゲットの追加」「ターゲットの手動追加」の順に選択します。ターゲットの手動追加ページが表示されます。

  2. 「ターゲットの手動追加」ページで、「ターゲットを宣言的に追加」を選択します。

  3. 「ターゲットを宣言的に追加」ダイアログ・ボックスで、「ADF Business Components for Java」「クラスタ・データベース」「Oracle HTTP Server」など、追加するターゲット・タイプを「ターゲット・タイプ」リストから1つ選択します。

  4. ターゲットのモニターに使用する管理エージェントを指定するか、「検索」アイコンをクリックして管理エージェントを検索して選択します。「追加...」をクリックします。

  5. ターゲット・タイプの選択後、ターゲットを手動で追加するプロセスをガイドする、ターゲット・タイプに固有のウィザードに従います。

    確認後、ターゲットはEnterprise Managerの管理対象ターゲットになります。Enterprise Managerでは、単に情報が承認され、可能な場合は入力されたデータの検証が実行されて、ターゲットの監視が開始されます。

    ノート:

    非ホスト・ターゲットをEnterprise Managerに手動で追加すると、そのターゲットに必要なプラグインが管理エージェント(非ホスト・ターゲットが存在するホストをモニターする)に自動的にデプロイされます。プラグインをデプロイする際には、管理エージェントは保護されている必要があります。そのため、非ホスト・ターゲットをEnterprise Managerに手動で追加する前に、管理エージェントが保護されていることを確認します。ターゲットがEnterprise Managerに追加された後、つまり、必要なプラグインがデプロイされた後は、常に非保護でもかまいません。

    管理エージェントの保護ステータスを確認し、必要に応じて保護するには、次の方法のいずれかを使用します。

    • 「設定」メニューから、「マネージャの管理」を選択し、「エージェント」をクリックします。目的の管理エージェントをクリックします。管理エージェントが保護されているかどうかを確認します。保護されていない場合、「エージェント」メニューから、「セキュア」をクリックして保護します。

    • 次のコマンドを実行して、管理エージェントが保護されているかどうかを確認することがもできます。

      <EMSTATE>/bin/emctl status agent

      管理エージェントが保護されている場合、前のコマンドの出力に表示される管理エージェントのURLはHTTPS URLです。ただし、表示される管理エージェントのURLがHTTP URLの場合、次のコマンドを実行して、管理エージェントを保護します。

      <EMSTATE>/bin/emctl secure agent

Oracleホームの検出および昇格

Enterprise Managerによって提供されたデプロイメント・プロシージャ以外の方法でOracleソフトウェア・コンポーネントをデプロイすると、Oracleホームは自動的には検出されず、ターゲットとして昇格されません。Oracleホーム・ターゲットを手動で検出して昇格させる必要があります。

Oracleホーム・ターゲットを検出および昇格するには、次のステップに従います。

  1. 「エンタープライズ」メニューから「ジョブ」「アクティビティ」の順に選択します。
  2. 「ジョブ・アクティビティ」ページで、表のドロップダウン・リストから「Oracleホーム昇格ターゲットの検出」を選択します。


    「ジョブ・アクティビティ」ページ

    「実行」をクリックします。

  3. 「'Oracleホーム昇格ターゲットの検出'ジョブの作成」ページの「一般」タブで、検出の名前を指定します。

    たとえば: OHDiscovery

    オプションで検出の説明を追加できます。


    Oracleホーム昇格ターゲットの検出ジョブの作成ページ

    「追加」をクリックします。

  4. 「検索と選択: ターゲット」ダイアログ・ボックスで、ターゲット・タイプの「ホスト」を選択してから、「すべて選択」をクリックしてリストされるすべてのホスト・ターゲットを選択します。

    「選択」をクリックします。


    Oracleホーム・ターゲットの「検索と選択」ダイアログ・ボックス

  5. 「'Oracleホーム昇格ターゲットの検出'ジョブの作成」ページで、選択したホスト・ターゲットが表に表示されます。

    個々のターゲット選択ページ

  6. 「パラメータ」タブを選択した後、次のいずれかを実行します。
    • 単一のOracleホームを検出するには、ホームへのパスを指定した後、管理エンティティとして「Oracleホーム」を選択します。


      単一のOracleホームの検出

    • インベントリのすべてのホームを検出するには、インベントリへのパスを指定した後、管理エンティティとして「インベントリ」を選択します。


      インベントリのすべてのホームの検出

    • ミドルウェア・ホームのすべてのホームを検出するには、ミドルウェア・ホームへのパスを指定した後、管理エンティティとして「ミドルウェア・ホーム」を選択します。


      MWホームのすべてのホームの検出

  7. 後で使用するためにジョブを保存するには、「ライブラリに保存」をクリックします。送信するには、「発行」をクリックします。検出が成功すると、「ジョブ・アクティビティ」ページに確認メッセージが表示されます。

ノート:

パスを指定せずに検出ジョブを発行すると、ホスト全体の検出が実行されます。管理エージェントでホームが検出できるようにするには、管理エージェントが認識するインベントリに登録する必要があります。デフォルトのインベントリは中央インベントリで、Unixシステムでは/etc/oraInst.loc.にあります。ここに登録されているすべてのホームが自動的に検出されます。

ホストに他のインベントリがある場合は、管理エージェントのインベントリ・リストに追加する必要があります。$EMSTATE/sysman/config/OUIinventories.addに1行追加する必要があります。

ここにインベントリが見つからない場合は、管理エージェントがその存在を認識していないことになり、そこに登録されたいずれのホームも検出されなくなります。

削除済ターゲットの取得

この項の内容は、次のとおりです。

削除済ターゲット・タイプの取得

1つ以上のターゲット(データベース・ターゲット、WebLogicドメインまたはその他のターゲットなど)を削除した場合には、それらを取得し、Enterprise Managerコンソールに再び追加できます。ターゲットが存在したホストで自動検出が構成されている場合、スケジュールされている次の自動検出操作でそれらのターゲットは自動的に検出されます。その後、自動検出されたターゲットを昇格して、コンソールに追加できます。ターゲットが存在したホストで自動検出が構成されていない場合、次の方法のいずれかを使用して、ターゲットを検出する必要があります。

  • 「非ホスト・ターゲットの自動検出の構成」の説明に従って自動検出を有効にして、次にスケジュールされている自動検出操作でターゲットを自動的に検出および昇格します。

  • 「ガイド付き検出プロセスを使用した非ホスト・ターゲットの追加」の説明に従ってガイド付き検出プロセスを使用してターゲットを手動で検出し、検出したターゲットをコンソールに追加します。

  • 「宣言的プロセスを使用した非ホスト・ターゲットの追加」の説明に従って各ターゲットのターゲット・モニタリング・プロパティを指定してターゲットを手動で検出し、検出したターゲットをコンソールに追加します。

  • 次のEM CLI動詞を使用します。

    $ emcli add_target
          -name="name"
          -type="type"
          -host="hostname"
          [-properties="pname1:pval1;pname2:pval2;..."]
          [-separator=properties="sep_string"]
          [-subseparator=properties="subsep_string"]
          [-credentials="userpropname:username;pwdpropname:password;..."]
          [-input_file="parameter_tag:file_path"]
          [-display_name="display_name"]
          [-groups="groupname1:grouptype1;groupname2:grouptype2;..."]
          [-timezone_region="gmt_offset"]
          [-monitor_mode="monitor_mode"]
          [-instances="rac_database_instance_target_name1:target_type1;..."]
          [-force]
          [-timeout="time_in_seconds"]
     
    [ ] indicates that the parameter is optional
    

    詳細は、Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース・ガイド動詞リファレンスを参照してください。

削除済ホストと対応する管理エージェント・ターゲットの取得

ホスト・ターゲットと対応する管理エージェント・ターゲットを削除すれば、それらの両方を取得できます。次のステップを実行します。

次のコマンドを対応するホストのエージェント・インスタンス・ホームから実行して、ホストおよび管理エージェントを検出して追加します。

$ emctl config agent addInternalTargets

ホストおよび管理エージェントを検出してコンソールに追加したら、そのホスト上の各ターゲットをモニター対象ターゲットとしてコンソールに追加します。これを行うには、次のEM CLI動詞を実行します。

$ emcli add_target
      -name="name"
      -type="type"
      -host="hostname"
      [-properties="pname1:pval1;pname2:pval2;..."]
      [-separator=properties="sep_string"]
      [-subseparator=properties="subsep_string"]
      [-credentials="userpropname:username;pwdpropname:password;..."]
      [-input_file="parameter_tag:file_path"]
      [-display_name="display_name"]
      [-groups="groupname1:grouptype1;groupname2:grouptype2;..."]
      [-timezone_region="gmt_offset"]
      [-monitor_mode="monitor_mode"]
      [-instances="rac_database_instance_target_name1:target_type1;..."]
      [-force]
      [-timeout="time_in_seconds"]
 
[ ] indicates that the parameter is optional

詳細は、Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース・ガイド動詞リファレンスを参照してください。