ルール
ルールは、着信イベント、インシデントまたは問題に対するアクションを自動化するルール・セット内の手順です。ルールは着信インシデント/イベント/問題を操作するため、新しいルールを作成した場合、そのルールはすでに発生したインシデント/イベント/問題を遡って操作しません。
各ルールは次の2つの部分から構成されます。
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基準: ルールが適用されるイベント/インシデント/問題。
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アクション: 指定したイベント、インシデントまたは問題に対する1つ以上の操作の順序付きセット。各アクションは、追加の条件に基づいて実行できます。
次の表に、ルールの基準とアクションがルールの適用を決定する方法を示します。このルール操作の例では、選択したイベントおよびインシデントで実行される3つのルールがあります。ルール・セット内で、ルールは指定された順序で実行されます。ルールの実行順序はいつでも変更可能です。デフォルトでは、ルールは作成された順番に実行されます。
表5-2 ルール操作
ルール名 | 実行順序 | 基準 | 条件 | アクション |
---|---|---|---|---|
ルール1 |
1番目 |
警告またはクリティカル重大度のCPU使用率(%)、使用済表領域(%)メトリック・アラート・イベント |
_ |
インシデントを作成します。 |
ルール2 |
2番目 |
警告またはクリティカル重大度のインシデント |
重大度=クリティカルの場合 重大度=警告の場合 |
ページャによる通知 電子メールによる通知 |
ルール3 |
3番目 |
インシデントが6時間以上未確認 |
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エスカレーション・レベルを1に設定 |
このルール操作の例では、ルール1は「CPU使用率」と使用済表領域の2つのメトリック・アラート・イベントに適用されます。これらのイベントが「警告」または「クリティカル」重大度しきい値レベルに達すると、インシデントが作成されます。
インシデントの重大度レベル(インシデントの重大度は最悪のイベントの重大度から継承されます)が「警告」に達すると、その1番目の条件に従ってルール2が適用され、Enterprise Managerにより電子メールが管理者に送信されます。インシデントの重大度レベルが「クリティカル」に達すると、ルール2の2番目の条件が適用され、Enterprise Managerによりページャが管理者に送信されます。
そのインシデントが6時間を超えてもオープンのまま残っている場合は、ルール3が適用され、インシデントのエスカレーション・レベルが「なし」から「1」にアップします。この時点で、Enterprise Managerはすべてのルール・セットおよびそのルールを最初から再び実行します。