管理グループとは

管理グループは、グループへの加入時に、ターゲットに対するモニタリングおよびその他の管理設定の適用を完全に自動化するために使用される特別なタイプのグループです。ターゲットがグループに追加されるときに、Enterprise Managerにより、モニタリング・テンプレート、コンプライアンス標準およびEnterprise Managerポリシーからなるテンプレート・コレクションを使用してその設定が適用されます。これにより、管理者の仲介は完全に必要なくなります。次の図に標準的な管理グループのワークフローを示します。


標準的な管理グループのワークフロー

最初のステップとして、ターゲットが最初にモニタリング対象としてEnterprise Managerに追加されるときの、ターゲットの「ライフサイクル・ステータス」プロパティの設定があります。その時点で、ターゲットが属する優先度階層を決定します。最高のレベルは「基幹」で、最低のレベルは「開発」です。ターゲットのライフサイクル・ステータスの優先度には、次のようなレベルがあります。

  • 基幹(最高の優先度)

  • 本番

  • ステージング

  • テスト

  • 開発(最低の優先度)

図のステップ2に示すように、ライフサイクル・ステータスが設定されると、Enterprise Mangerはそれを使用してターゲットがどの管理グループに属するかを判断します。

同じターゲットに異なるモニタリング設定が適用されないように、管理グループは、グループのメンバーシップに関して他の管理グループと相互排他的に設計されています。管理グループを使用して組織のターゲットを階層的に分類し、ターゲットは1つの管理グループに属することになります。このことは、Enterprise Managerデプロイメントにおいて管理グループの階層は1つのみであることも意味します。

たとえば、前述の図では、ProductionターゲットおよびTestターゲットの2つのサブグループから構成される管理グループの階層があり、各サブグループにはそれぞれの所有するテンプレート・コレクションがあります。この例では、Productionグループはモニタリング・テンプレートAのモニタリング設定を継承し、Testグループのターゲットはモニタリング・テンプレートBのモニタリング設定を継承しています。