A サイレント・モードでOracle Management ServiceおよびOracle Management Repositoryをアップグレードするためのupgrade.rspレスポンス・ファイルの編集

この付録の内容は次のとおりです。

サイレント・モードでOracle Management ServiceおよびOracle Management Repositoryをアップグレードするためのupgrade.rspファイル編集用のパラメータ

表A-1では、サイレント・モードでOracle Management Service (OMS)およびOracle Management Repository (管理リポジトリ)をエンドツーエンドでアップグレード(通常アップグレード)するためのupgrade.rspレスポンス・ファイルで更新する必要があるパラメータについて説明します。

ノート:

次のパラメータは必須ではなく、upgrade.rspレスポンス・ファイルから無視できます。

JVM_DIAGNOSTICS_TABLESPACE_LOCATIONDATABASE_HOSTNAMELISTENER_PORTおよびSERVICENAME_OR_SID.

表A-1 サイレント・モードでOMSおよび管理リポジトリをアップグレードするためのupgrade.rspファイルのパラメータの編集

パラメータ名 適用可能なアップグレード方式 データ型 値に二重引用符が必要か? 説明

UNIX_GROUP_NAME

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。

String

はい

ユーザーが属しているUNIXグループ名。

例: UNIX_GROUP_NAME="dba"

このパラメータは、中央インベントリが存在しない場合にのみ必要です。

INVENTORY_LOCATION

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。

String

はい

インベントリの場所の絶対パス。

例: INVENTORY_LOCATION="/u01/oracle/oraInventory"

このパラメータは、中央インベントリが存在せず、アップグレードするOMSがinvPtrLoc引数を使用してインストールされた場合にのみ必要です。

INSTALL_UPDATES_SELECTION

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。

String

はい

このパラメータ値はデフォルトで、ソフトウェア更新がスキップされないことを示す"skip"に設定されています。

STAGE_LOCATION

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。

String

はい

ソフトウェア更新がステージング済で使用可能な場所。

このパラメータは、INSTALL_UPDATES_SELECTION"staged"に設定されている場合にのみ使用されます。

インストール時にソフトウェア更新をダウンロードする場合は、INSTALL_UPDATES_SELECTION="download"を設定し、 MYORACLESUPPORT_USERNAME_FOR_SOFTWAREUPDATESおよびMYORACLESUPPORT_PASSWORD_FOR_SOFTWAREUPDATESパラメータを指定します。

MYORACLESUPPORT_USERNAME_FOR_SOFTWAREUPDATES

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。

String

はい

インストール時にソフトウェア更新をダウンロードする場合は、INSTALL_UPDATES_SELECTION="download"を設定し、 MYORACLESUPPORT_USERNAME_FOR_SOFTWAREUPDATESおよびMYORACLESUPPORT_PASSWORD_FOR_SOFTWAREUPDATESパラメータを指定します。

MYORACLESUPPORT_PASSWORD_FOR_SOFTWAREUPDATES

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。

String

はい

インストール時にソフトウェア更新をダウンロードする場合は、INSTALL_UPDATES_SELECTION="download"を設定し、 MYORACLESUPPORT_USERNAME_FOR_SOFTWAREUPDATESおよびMYORACLESUPPORT_PASSWORD_FOR_SOFTWAREUPDATESを指定します。

ORACLE_MIDDLEWARE_HOME_LOCATION

通常アップグレード(エンドツーエンドのアップグレード)にのみ適用できます。

ソフトウェアのみのアップグレードには適用できません。

ソフトウェアのみのアップグレードを実行する場合は、このパラメータをコメント・アウトします。

String

はい

Oracle WebLogic Server、Java Development Kit (JDK)およびoracleホームがインストールされているミドルウェア・ホームの場所。

例: ORACLE_MIDDLEWARE_HOME_LOCATION="/u01/software/em24/mwhome"

ミドルウェアの場所には、指定したディレクトリまたはフォルダへの書込み権限が必要です。

ノート: ミドルウェア・ホームのパスの文字数が、Unixプラットフォームでは70文字、Windowsプラットフォームでは25文字を超えていないことを確認してください。

たとえば、15文字のみを含むWindowsミドルウェア・ホームのパスC:\Oracle\MW\EMは、使用できます。ただし、Windowsプラットフォームでは、25文字を超えるパスC:\OracleSoftware\OracleMiddleware\OracleEnterpriseManager\OMS\newrelease\mwhomeは使用できません。

ミドルウェア・ホームは、Enterprise Managerにのみ使用する必要があります。他のOracle Fusion Middleware製品またはコンポーネントは、同じミドルウェア・ホームにインストールしないでください。

ORACLE_INSTANCE_HOME_LOCATION

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。

String

はい

デフォルトでは、gc_instがすべてのOMS関連構成ファイルを格納するためのOMSインスタンス・ベース・ディレクトリとしてみなされ、デフォルトでミドルウェア・ホーム外に作成されます。

  • デフォルトの場所およびディレクトリの名前を受け入れる場合は、パラメータを空白のままにします。

  • カスタムの場所およびカスタム・ディレクトリ名を使用する場合は、カスタム・ディレクトリ名までのカスタムの場所の絶対パスを入力します。

    例: ORACLE_INSTANCE_HOME_LOCATION="/u01/software/em24/gc_inst"

重要: NFSマウントされたドライブにインストール中で、OMSインスタンス・ベース・ディレクトリ(gc_inst)をこのNFSマウントされたドライブに作成している場合、インストール後に、ロック・ファイルをNFSマウントされたドライブからローカルのファイル・システムの場所に移動します。httpd.confファイルのロック・ファイルの場所を変更し、ローカルのファイル・システムの場所にマップします。手順については、「NFSマウントされたドライブからローカルのファイル・システムの場所へのロック・ファイルの移動」を参照してください。

OLD_BASE_DIR

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。

String

はい

アップグレードする古いミドルウェア・ホーム。これは、OMSが現在インストールされ、存在するミドルウェア・ホームです。

このパラメータは、ONE_SYSTEM=trueが指定されている場合に適用できます。

ORACLE_HOSTNAME

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードには適用できません。

このパラメータをコメント・アウトします。

String

はい

適用されません。

インストーラが呼び出される現在のホスト名。

デフォルトでは、マシンの完全修飾ホスト名が自動的に取得されます。アップグレード時にレスポンス・ファイルにこの値を指定する必要はありません。

この値は、非推奨となったTWO_SYSTEMアップグレードにのみ指定できます。

この値は、ONE_SYSTEMアップグレードには指定しないでください。

ORACLE_HOSTNAMEパラメータ値は、別のホスト名で構成する場合にのみ指定する必要があります。

ONE_SYSTEM

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。

Boolean

いいえ

デフォルトでは、trueに設定されています。

true値は、ONE_SYSTEMアップグレードを示します。

false値は、非推奨となったTWO_SYSTEMアップグレードを示します。

AGENT_BASE_DIR

通常アップグレード(エンドツーエンドのアップグレード)に適用できます。

ソフトウェアのみのアップグレードには適用できません。

ソフトウェアのみのアップグレードを実行する場合は、このパラメータをコメント・アウトします。

String

はい

エージェントがアップグレードされるOMSパス外のエージェント・ホームの場所。エージェントはOMSアップグレードの一部としてアップグレードされます。

例: AGENT_BASE_DIR="/u01/software/em24/agentbasedir"

OLD_DATABASE_CONNECTION_DESCRIPTION

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードには適用できません。

このパラメータをコメント・アウトします。

String

はい

古いリポジトリ接続記述子。

ONE_SYSTEM=falseを設定する場合、2システム・アップグレードにのみ適用できます。

OLD_DATABASE_SYSMAN_PASSWORD

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードには適用できません。

このパラメータをコメント・アウトします。

String

はい

古いリポジトリのSYSMANパスワードは、非推奨となったTWO_SYSTEMシステム・アップグレードにのみ必要です。

WLS_ADMIN_SERVER_USERNAME

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。

String

はい

WebLogicサーバーのユーザー名を入力します。

WLS_ADMIN_SERVER_PASSWORD

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。

String

はい

WebLogic管理サーバーのパスワードを入力します。

WLS_ADMIN_SERVER_CONFIRM_PASSWORD

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。

String

はい

WebLogic管理サーバーのパスワードを確認します。

NODE_MANAGER_PASSWORD

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。

String

はい

ノード・マネージャのパスワードを入力します。

NODE_MANAGER_CONFIRM_PASSWORD

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。

String

はい

ノード・マネージャのパスワードを確認します。

JVM_DIAGNOSTICS_TABLESPACE_LOCATION

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードには適用できません。

そのため、このパラメータをコメント・アウトします。

String

はい

アップグレードには適用できません。

DATABASE_HOSTNAME

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードには適用できません。

そのため、このパラメータをコメント・アウトします。

String

はい

リポジトリ・データベースのホスト名。

アップグレードには必要ありません。値は自動入力されます。

LISTENER_PORT

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードには適用できません。

そのため、このパラメータをコメント・アウトします。

String

はい

リポジトリ・データベースが稼働しているリスナー・ポート。

アップグレードには必要ありません。値は自動入力されます。

SERVICENAME_OR_SID

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードには適用できません。

そのため、このパラメータをコメント・アウトします。

String

はい

リポジトリ・データベースのサービス名(SID)。

アップグレードには必要ありません。値は自動入力されます。

SYS_PASSWORD

通常アップグレード、ソフトウェアのみのアップグレードおよび追加OMSのアップグレードに適用できます。

String

はい

リポジトリ・スキーマの作成に使用するSYSデータベース・ユーザー・パスワード。

dbUser

通常アップグレード(エンドツーエンドのアップグレード)、ソフトウェアのみのアップグレードおよび追加OMSのアップグレードに適用できます。

String

はい

アップグレード・プロセス中にリポジトリ・スキーマを作成するデータベース・ユーザー名。これは、SYS以外のデータベース・ユーザー(SYSユーザー以外のデータベース・ユーザー)です。

dbUserパラメータ値をSYSにすることはできません。

ネーミング規則: ユーザー名はSYSMAN_接頭辞で始まる必要があります。

たとえば: dbUser=SYSMAN_ADMIN

ユーザーが存在しない場合は、アップグレード・プロセスによってリポジトリ・データベースに新しいユーザーが作成されます。

このパラメータは、INSTALL_WITH_NON_SYS_USER = trueの場合にのみ必要です。

dbPassword

通常アップグレード、ソフトウェアのみのアップグレードおよび追加OMSのアップグレードに適用できます。

String

はい

リポジトリ・スキーマを作成するデータベース・ユーザーのパスワード。SYS以外のデータベース・ユーザー・パスワードです。

このパラメータは、INSTALL_WITH_NON_SYS_USER = trueの場合にのみ必要です。

SYSMAN_PASSWORD

通常アップグレード、ソフトウェアのみのアップグレードおよび追加OMSのアップグレードに適用できます。

String

はい

SYSMANユーザーのパスワード。

EMPREREQ_AUTO_CORRECTION

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。

Boolean

いいえ

EM前提条件チェックで自動修正オプションを使用するかどうかを指定します。

例: EMPREREQ_AUTO_CORRECTION=false

INSTALL_WITH_NON_SYS_USER

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。

Boolean

いいえ

SYSと異なるデータベース・ユーザーを使用してアップグレードを実行するかどうかを指定します。このユーザーは、SYS以外のユーザーとも呼ばれます。

たとえば: INSTALL_WITH_NON_SYS_USER=true

このパラメータがtrueに設定されている場合、dbUserおよびdbPasswordパラメータ(SYS以外のユーザーのユーザー名とパスワード)も指定する必要があります。

dbUserパラメータ値をSYSにすることはできず、常にSYSMAN_で始まる必要があります。

Is_oneWaySSL 通常(エンドツーエンド)アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。 Boolean いいえ

一方向SSL構成に適用できます。

リポジトリ・データベースが一方向SSLで構成されている場合は、これをtrueに設定します。

例: Is_oneWaySSL=true

Is_oneWaySSL=trueが設定されている場合は、TRUSTSTORE_LOCATIONおよびTRUSTSTORE_PASSWORDパラメータも指定する必要があります。

TRUSTSTORE_LOCATION 通常(エンドツーエンド)アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。 String はい

一方向または双方向SSL構成(Is_oneWaySSL=trueまたはIs_twoWaySSL=true)に適用可能です

トラスト・ストア・ウォレット・ファイルの絶対位置を指定します。

TRUSTSTORE_PASSWORD 通常(エンドツーエンド)アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。 String はい

一方向または双方向SSL構成(Is_oneWaySSL=trueまたはIs_twoWaySSL=true)に適用可能です

トラストストア・ウォレット・パスワードを指定します。

Is_twoWaySSL 通常(エンドツーエンド)アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。 Boolean   双方向SSL構成に適用できます。

リポジトリ・データベースが双方向SSLで構成されている場合は、これをtrueに設定します。

例: Is_twoWaySSL=true

Is_twoWaySSL=trueが設定されている場合は、KEYSTORE_LOCATIONKEYSTORE_PASSWORDTRUSTSTORE_LOCATIONおよびTRUSTSTORE_PASSWORDパラメータも指定する必要があります。

KEYSTORE_LOCATION 通常(エンドツーエンド)アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。 String  

双方向SSL構成に適用できます。

KeyStoreウォレット・ファイルの絶対位置。

KEYSTORE_LOCATION 通常(エンドツーエンド)アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。 String  

双方向SSL構成に適用できます。

KeyStoreウォレット・パスワード。

REPOSITORY_BACKUP_DONE

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。

追加OMSのアップグレードには適用できません。

追加OMSのアップグレードでは、このパラメータをコメント・アウトします。

Boolean

いいえ

10.2.0.5/11.1/12.1.0.1.0 /12.1.0.2.0/12.1.0.3.0 -> 12.1.0.4.0からのONE_SYSTEMアップグレード・シナリオに適用できます。

前提条件として、Enterprise Managerシステムのアップグレードを開始する前に、管理リポジトリをバックアップする必要があります。

すでにバックアップを作成済の場合は、このパラメータをtrueに設定します。それ以外の場合は、すぐにバックアップを作成し、このパラメータをtrueに設定してから、アップグレード操作を続行します。

たとえば: REPOSITORY_BACKUP_DONE=false

PLUGIN_SELECTION

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。

String

はい

アップグレード中にデプロイされる新しいプラグインのリスト。

古いEnterprise Managerシステムにデプロイされたすべてのプラグインは、新しいバージョンのプラグイン・ソフトウェアの可用性に基づいて自動的にアップグレードまたは移行されます。

文字列リストには文字列のリストが含まれ、各文字列は目的のプラグインのPLUGIN_IDです。

(DVD)/Disk1/plug-insには、DVDの一部として出荷されるプラグインのリストが含まれています。

12.1.0.4.0_oracle.sysman.empa_2000_0.oparをインストールする場合は、PLUGIN_SELECTION={"oracle.sysman.empa"}を渡します

たとえば: PLUGIN_SELECTION={'oracle.sysman.empa'}

b_upgrade

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。

Boolean

いいえ

b_upgrade=trueに設定します

EM_INSTALL_TYPE

通常アップグレードおよびソフトウェアのみのアップグレードに適用できます。

String

いいえ

EM_INSTALL_TYPE="NOSEED"に設定します。