14.1 始める前に

Oracle Property Graphsの使用を開始する前に、Oracle Graph Server and Clientをインストールするためのワークフローを理解する必要があります。

表14-1 Oracle Graph Server and Clientをインストールするためのワークフロー

順序 タスク 説明 詳細情報
1 Oracle Databaseの要件の確認 Oracle Databaseのバージョンが19c以上であることを確認します。 データベースの互換性の確認
2 Oracle Graph Server and Clientのダウンロード Oracle Software Delivery CloudまたはOracle Technology NetworkからOracle Graph Server and Clientをダウンロードします。 Oracle Graph Server and Clientのダウンロード
4 Oracle Graph Serverのインストール ダウンロード可能な個別のパッケージとして使用可能なOracle Graph Serverをインストールします。 Oracle Graph Serverのインストール
5 Oracle Graph Clientのインストール グラフ・クライアント(グラフ・シェルCLIやグラフ・ビジュアライゼーション・アプリケーションなど)をインストールして、プロパティ・グラフを操作します。 Oracle Graph Clientのインストール
6 トランスポート層セキュリティの設定 自己署名キーストアを信頼するようにグラフ・サーバーおよびクライアントを構成します。 トランスポート層セキュリティの設定
7 グラフを公開する権限の追加 グラフを公開する権限を付与します。 グラフを公開する権限の追加

14.1.1 データベースの互換性の確認

Oracle Graph Server and Clientは、オンプレミス環境とクラウド環境の両方で、Oracle Database 19c以降と連携して機能します。クラウド環境には、すべてのバージョンのOracle Autonomous Database ServerlessおよびOracle Autonomous Database Dedicatedの操作が組み込まれています。

14.1.2 Oracle Graph Server and Clientのダウンロード

Oracle Graph Server and Clientは、Oracle Software Delivery CloudまたはOracle Technology Networkからダウンロードできます。

表14-2に、Oracle Graph Server and Clientデプロイメントに含まれるすべてのファイルの概要を示します。

表14-2でファイル名に示されている<ver>は、ダウンロードしたOracle Graph Server and Clientのバージョンを示しています。

表14-2 Oracle Graph Server and Clientデプロイメント内のコンポーネント

ファイル コンポーネント 説明
oracle-graph-<ver>.rpm Oracle Graph Server Linux x86-64向けOracle Graph Serverをデプロイするためのrpmファイル。
oracle-graph-<ver>.aarch64.rpm Oracle Graph Server Linux ARM向けOracle Graph Serverをデプロイするためのrpmファイル。
oracle-graph-client-<ver>.zip Oracle Graph Client Oracle Graph Clientを含むzipファイル。
oracle-graph-sqlcl-plugin-<ver>.zip Oracle Graph PGQL Plugin for SQLcl SQLclでPGQL問合せを実行するためのSQLcl用のプラグイン。
oracle-graph-webapps-<ver>.zip Oracle Graph Web Applications アプリケーション・サーバーにグラフ・サーバーをデプロイするための.warファイルを含むzipファイル。
oracle-graph-visualization-library-<ver>.zip Oracle Graph Visualization Library グラフ・ビジュアライゼーション・アプリケーション用のJavaスクリプト・ライブラリが含まれるzipファイル。