2 Oracle REST Data Servicesのインストールおよび構成
この章では、Oracle REST Data Services (ORDS)をインストール、構成およびアップグレードする方法について説明します。
2.1 Oracle REST Data Servicesのインストール
ノート:
このトピックの手順は、非CDBデータベースまたはPDBにOracle REST Data Servicesをインストールする場合に適用されます。CDB環境でのORDSの設定については、「Oracle REST Data Servicesでのマルチテナント・アーキテクチャの使用」の項を参照してください。
Oracle API for MongoDBの使用を計画している場合は、Oracle REST Data Servicesを非CDBまたはPDBにインストールする必要があります。詳細は、「Oracle Database API for MongoDBの有効化と構成」を参照してください。
次に、次のいずれかのオプションを使用してORDSをインストールできます。
2.1.1 ORDSのダウンロード
この項では、ORDSをダウンロードする方法について説明します。
ORDS Zipファイルのダウンロード
Oracle REST Data Services (ORDS)のダウンロード・ページからords_<latest>.zip
ファイルをダウンロードして、任意のフォルダにords_<latest>.zip
ファイルを解凍します。ファイルの解凍先として選択したフォルダは、ORDS製品フォルダと呼ばれます。ORDS製品フォルダには、bin
フォルダと、ORDSの実行に必要なその他のフォルダおよびファイルが含まれています。
bin
フォルダの追加 オペレーティング・システムのPATH環境変数にORDS bin
フォルダを追加することをお薦めします。
echo -e 'export PATH="$PATH:/<ords product folder>/bin"' >> ~/.bash_profile
新しいシェルを起動すると、この変更が反映されます。
SetX PATH "%PATH%;<ords product folder>\bin"
新しいコマンド・プロンプトを起動すると、この変更が反映されます。
echo -e 'export PATH="$PATH:/<ords product folder>/bin"' >> ~/.zprofile
新しいターミナルを起動すると、この変更が反映されます。
yumを使用したORDSのダウンロード
ORDSは、OL7およびOL8リポジトリで公開されます。システム管理者は、ORDSをインストールしてその依存関係を処理するために、このリポジトリをyum構成に追加できます。
OL7リポジトリ: https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/oracle/software/x86_64/
OL8リポジトリ: https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL8/oracle/software/x86_64/
sudo yum install ords
前述のコマンドは、すべてのORDS依存関係を処理し、ORDSプログラムを/usr/local/bin/ords
フォルダに配置して、ORDS構成を設定し、ORDSをデータベースにインストールまたはアップグレードします。
/etc/ords/conf
構成ディレクトリを使用することをお薦めします。次のコマンドを使用して、ORDSを構成します。ords -–config /etc/ords/config install
別のディレクトリを使用してORDS構成を配置し、Linuxシステム・サービス管理をsystem dまたはsystem vとして使用する場合は、/etc/ords.conf
フォルダにORDS config
ディレクトリを構成します。
RPMを使用したORDSのインストール
sudo rpm -i ords-22.1.X-X.elX.noarch.rpm
これにより、ORDSプログラムが/usr/local/bin/ords
フォルダに配置され、ORDS構成が設定され、データベースにORDSがインストールまたはアップグレードされます。
/etc/ords/conf
フォルダの構成ディレクトリを使用することをお薦めします。ords -–config /etc/ords/config install
別のディレクトリを使用してORDS構成を配置し、Linuxシステム・サービス管理をsystemdまたはsystem vとして使用する場合は、/etc/ords.conf
フォルダにORDS構成ディレクトリを構成します。
2.1.2 構成フォルダの構造の設定
この項では、構成フォルダの構造を設定する方法について説明します。
2.1.2.1 新しいORDS構成フォルダの指定
新規インストールでは、ORDS構成ファイルが構成フォルダに配置されます。ORDSリリース21.4.x以前の構成ファイルは、構成フォルダに移行されます。
- コマンド・オプション:
構成フォルダを指定するには、
--config
オプションを使用します。例:
ords --config /path/to/conf install
- 環境変数:
ノート:
このオプションは、ORDSコマンドライン・インタフェースを使用しているときに--config
オプションを含めるのを忘れた場合に推奨されます。ORDS_CONFIG
:ORDS_CONFIG
環境変数を作成します。LinuxまたはUNIXオペレーティング・システムの例:
Shell script containing ORDS_CONFIG cat example_env export ORDS_CONFIG=/path/to/conf echo $ORDS_CONFIG /path/to/conf
- 現行作業ディレクトリ:
--config <configuration_folder>
オプションが指定されておらず、ORDS_CONFIG
環境変数が定義されていない場合は、現行作業ディレクトリが構成フォルダとして使用されます。例:
現行作業ディレクトリが
/path/to/conf
の場合、その場所が構成フォルダに使用されます。
ノート:
-
ORDSがORDS製品フォルダに構成ディレクトリを作成しないようにすることをお薦めします。たとえば、次の場所に構成フォルダを設定できます。
/Users/<user_name>/work/dbtools-dev/config/
ベスト・プラクティスは、構成ファイルをアプリケーション・ファイルと別にすることです。これにより、メンテナンスとアップグレードが簡単になり信頼性が向上します。
-
次のコマンドは有効ではなくなりました。
例:
java -jar ords.war install
java -jar ords.war
を使用してレガシー・コマンドを指定すると、次の警告メッセージが表示されます。警告:
java -jar ords.war
の実行のサポートは非推奨になりました。ordsをPATHに追加し、ordsコマンドをかわりに使用してください。次のコマンドを実行してORDSをPATH
に追加します:<Displays an example of adding the bin folder to your PATH>
新しいターミナルを起動すると、この変更が反映されます。パスにORDS製品の
bin
フォルダを追加することをお薦めします。
2.1.3 対話型のコマンドライン・インタフェース・インストール
この項では、対話型のコマンドライン・インタフェース(CLI)インストール・プロンプトにある自動インストール機能を使用する様々なシナリオを説明します。
表2-1 ORDS CLIコマンド
ORDS CLIコマンド | 説明 |
---|---|
ords install |
データベース・プールを作成するか、既存のデータベース・プールのORDSをアップグレードします。ORDS構成に複数のデータベース・プールが存在する場合は、アップグレード・スクリプトを生成します。 |
ords install -i --db-only |
データベース・プール内のORDSをインストールまたはアップグレードするか、データベース接続を指定します。ORDS構成に複数のデータベース・プールが存在する場合は、アップグレード・スクリプトを生成します。このコマンドでは、ORDS構成は作成も更新もされません。 |
ords install -i --config-only |
データベース・プールを作成または更新します。このコマンドは、データベースのORDSをインストールまたはアップグレードしません。 |
構成フォルダ
--config <CONFIG FOLDER>
オプションを指定せずにインストール・コマンドを指定します。これは、構成ディレクトリが環境変数を介して指定されているか、現行作業ディレクトリにデフォルト設定されていることを前提としています。
ords install
ords install -i --config-only
ords install -i --db-only
--config <CONFIG FOLDER>
オプションを使用して、installコマンドを指定します。ORDSは、使用されたORDS CLIコマンドに応じて、その構成フォルダを使用して構成を作成または更新するか、その<CONFIG FOLDER>
の場所から既存の構成を読み取ります。
ords --config /path/to/myconfig install
ords --config /path/to/myconfig install -i --config-only
ords --config /path/to/myconfig install -i --db-only
2.1.3.1 ORDSの自動インストール
Oracle REST Data Services (ORDS)リリース24.1以降、自動インストール機能が導入されました。
自動インストール操作では、データベース接続を検出し、ユーザーに表示します。データベース・プールの作成ははるかに簡単で、ユーザーへのプロンプトを最小限に抑えるためにデフォルト設定が使用されます。継承接続が使用可能な場合は、データベースからの情報を取得し、管理者ユーザーの資格証明を使用せずにデータベースにORDSをインストールまたはアップグレードするために使用されます。
関連項目:
対話型インストールのための継承接続の設定自動インストール機能を示すシナリオの一部を次に示します:
2.1.3.1.1 シナリオ1: 新規ORDS構成およびORDSインストール
この項では、新しいORDS構成を作成するための対話型のコマンドライン・インタフェース(CLI)インストールのプロンプトについて説明します。
ords install
前述のコマンドを実行すると、対話型のインストーラはORDS構成が存在しないことを検出します。デフォルトのデータベース・プールが作成されます。「追加のデータベース・プールの作成」を参照してください。デフォルトのデータベース・プールを作成し、データベースにORDSをインストールするよう求められます。
2.1.3.1.2 シナリオ2: 単一データベース・プール(デフォルト・プール)
ords install
新しいORDS構成を作成すると、デフォルト・プールが作成されます。このシナリオでは、default
データベース・プールと呼ばれるデータベース・プールが1つのみ存在することを示します。デフォルトのデータベース・プールを選択し、データベースのORDSをアップグレードするオプションがあります。追加のデータベース・プールを作成するオプションもあります。
表2-2 単一データベース・プールのプロンプト
プロンプト | 説明 |
---|---|
|
参照先 |
2.1.3.1.3 シナリオ3: 複数のデータベース・プール
このシナリオでは、構成に複数のデータベース・プールが存在する場合、既存のデータベース・プールでORDSをアップグレードしたり、アップグレード・スクリプトを生成したり、ORDSをアップグレードするデータベース・プールを指定したり、追加のデータベース・プールを作成したりできます。
構成内のデータベース・プールのリストを表示します。デフォルトのデータベース・プールが最初に表示され、その後に他のデータベース・プールがアルファベット順に表示されます。
次のORDS CLIコマンドを実行します:ords install
表2-3 複数のデータベース・プールのプロンプト
プロンプト | 説明 |
---|---|
|
データベース・プールの合計数が9より大きい場合は、オプション |
2.1.3.1.4 シナリオ4: 構成の追加または更新のみ
ords install -i --config-only
このシナリオを使用すると、既存のデータベース・プールを更新したり、データベース・プールを作成できます。--config-only
オプションは、データベースでORDSのインストールまたはアップグレード操作を実行しません。
表2-4 構成の追加/更新のみのプロンプト
プロンプト | 説明 |
---|---|
|
参照先: |
2.1.3.1.5 シナリオ5: データベースのORDSのインストールまたはアップグレードのみ
ords install -i --db-only
- 既存のデータベース・プールでのORDSのアップグレード
- アップグレード・スクリプトの生成
- データベース接続またはデータベース・プールを指定してデータベースでORDSをインストールまたはアップグレードする
構成内のデータベース・プールのリストを表示します。
デフォルトのデータベース・プールが最初に表示され、その後に他のデータベース・プールがアルファベット順に表示されます。最大9個のデータベース・プールが表示されます。データベース・プールの最大数に達すると、オプション「ORDSをアップグレードするデータベース・プール名を指定します」
が表示されます。
表2-5 データベースのORDSのインストールまたはアップグレードのみのプロンプト
プロンプト | 説明 |
---|---|
|
データベース・プールの合計数が9より大きい場合は、オプション「ORDSをアップグレードするデータベース・プール名を指定します」 が表示されます。
|
2.1.3.1.6 追加のデータベース・プールの作成
「追加のデータベース・プールを作成します」オプション
「追加のデータベース・プールを作成します」オプションでは、次の情報の入力を求められます:
- データベース・プール名
- ORDS構成にデータベース・プールがすでに存在する場合は、データベース・プール名の入力を求められます。
ノート:
新しいORDS構成を作成する場合は、デフォルトのデータベース・プールが作成されるため、データベース・プール名の入力を求められません。
- ORDS構成にデータベース・プールがすでに存在する場合は、データベース・プール名の入力を求められます。
- 接続情報
tnsnames.ora
ファイルのTNSネット・サービス名を表示します。TNSネット・サービス名を選択するオプションがあります。- フォルダ内の
tnsnames.ora
ファイルを自動的に検索します。
- フォルダ内の
- データベース接続(
「基本」
、「TNS」
または「カスタムURL」
)を指定します。
- 管理者のユーザー名とパスワード
ノート:
継承接続を使用していて、ホストとservicenameまたはsidがデータベースに存在する場合、管理者のユーザー名とパスワードの入力を求められません。 - データベース・プールおよびスタンドアロン構成を更新するための複数のオプション
- 接続情報
- ランタイム・ユーザー
ORDS_PUBLIC_USER
パスワード - ORDSランタイム・ユーザーおよびORDSスキーマのデフォルト表領域および一時表領域
- 追加のORDS機能
- スタンドアロン・モード構成
- HTTP/HTTPSプロトコル
- プロトコル・ポート
- HTTPSプロトコルの証明書タイプ
- 自己署名証明書
- ユーザーが提供する証明書
- APEX静的リソースの場所
ノート:
APEXがデータベースに存在する場合は、「APEX静的リソースの場所」
オプションが表示されます。
データベース・プールおよびスタンドアロン構成の複数のオプションが表示され、更新を行うことができます。表示される値に問題がない場合は、オプションA
を選択し、同意および続行します。オプションに「同意して続行 - 構成を作成し、データベースのORDSをインストールします」が含まれる場合、データベース・プールが作成され、ORDSがデータベースにインストールされます。オプション「ORDSをスタンドアロン・モードで構成および起動する」
を有効にすると、スタンドアロン設定が作成または更新され、インストールの完了後にORDSが実行されます。
例2-1 追加のデータベース・プールの作成
Enter the database pool name: database2
Enter a number to select the TNS Net Service Name to use or specify the database connection
[1] TNS name: DB2 SERVICE_NAME=pdb2
[2] TNS name: DB3 SERVICE_NAME=pdb3
[3] TNS name: DB4 SERVICE_NAME=pdb4
[S] Specify the database connection
Choose [1]: 1
Connecting to administrator user: SYS AS SYSDBA for PDB service name: pdb2 using bequeath connection
ORDS is not installed in the database. ORDS installation is required.
Enter a number to update the value or select option A to Accept and Continue
[1] Connection Type: TNS
[2] TNS Connection: TNS_NAME=DB2 TNS_FOLDER=/path/to/myfolder
Administrator User: SYS AS SYSDBA via Bequeath Connect
[3] Database password for ORDS runtime user (ORDS_PUBLIC_USER): <generate>
[4] ORDS runtime user and schema tablespaces: Default: SYSAUX Temporary TEMP
[5] Additional Feature: Database Actions
[6] Configure and start ORDS in Standalone Mode: Yes
[7] Protocol: HTTPS
[8] HTTPS Port: 8443
[9] Certificate Type: Use Self-Signed Certificate
[10] SSL Hostname: myhost
[11] APEX static resources location: /path/to/apex/images
[A] Accept and Continue - Create configuration and Install ORDS in the database
[Q] Quit - Do not proceed. No changes
Choose [A]:
表2-6 追加のデータベース・プールの作成プロンプト
プロンプト | 説明 |
---|---|
|
ORDS構成がすでに存在し、データベース・プールが含まれている場合は、データベース・プール名の入力を求められます。 ノート: 新しい構成を作成する場合は、default という名前のデータベース・プールが作成されるため、データベース・プール名の入力を求められません。
「データベース・プール名の入力」を参照してください |
|
参照先 |
|
ノート: 継承接続を使用していて、ホストとservicenameおよびsidがデータベースに存在する場合、管理者のユーザー名またはパスワードの入力を求められません。 |
|
データベース・プールのデフォルト値が青色で強調表示されます。 ORDS構成にすでに存在するスタンドアロン設定を表示します。これらの設定は、オプション「ORDSをスタンドアロン・モードで構成および起動する」 の後に表示されます。
「データベース・プールおよびスタンドアロン構成の複数オプション」を参照してください |
2.1.3.1.6.1 データベース・プール名の入力
オプション「追加のデータベース・プールを作成します」
を選択すると、データベース・プール名が表示されます。データベース・プール名はマッピング・パターンを設定するため、慎重に指定します。
プロンプトが表示されたら、オプションc
を選択すると、データベース・プール名のプロンプトが表示されます。データベース・プール名を入力します。たとえば、入力したプール名がdatabase1
の場合、そのプールへのすべてのRESTリクエストは/ords/database1/
で始まります。
ノート:
- データベース・プール名に使用できるのは、小文字のアルファベットa-z、数字0-9および文字"-"、"_"および"."のみです。
- データベース・プールが作成されると、データベース・プール・フォルダも、プール固有の設定およびデータベース・ユーザー資格証明を格納するウォレットとともに作成されます。
- データベース・プール名によって、マッピング・パターンも設定されます。
新しいORDS構成を作成する場合は、データベース・プール名の入力を求められません。
2.1.3.1.6.2 番号の入力による、使用するTNSネット・サービス名の選択またはデータベース接続の指定
TNSネット・サービス名とそのサービス名またはSIDのリストは、tnsnames.ora
ファイルがフォルダにある場合に表示されます。tnsnames.ora
がフォルダに存在しない場合は、データベース接続タイプのオプションが表示されます。
2.1.3.1.6.3 データベース接続を選択するための番号の入力
データベース接続タイプを選択します。
表2-7 データベース接続の選択のプロンプト
プロンプト | 説明 |
---|---|
|
参照先: |
2.1.3.1.6.3.1 基本接続の入力
データベース・ホスト名、データベース・リスナー・ポートおよびサービス名を指定します。
表2-8 基本接続の入力のプロンプト
プロンプト | 説明 |
---|---|
|
「データベース・ホスト名の入力」を参照してください |
|
「データベース・リスナー・ポートの入力」を参照してください |
|
「データベース・サービス名の入力」を参照してください |
2.1.3.1.6.3.2 TNS接続の入力
TNSフォルダの場所を指定し、TNSネットワーク別名を選択します。
表2-9 TNS接続プロンプト
プロンプト | 説明 |
---|---|
|
「TNSの場所の入力」を参照してください |
|
「TNSネットワーク別名を選択するための番号の入力」を参照してください |
2.1.3.1.6.3.3 カスタムURL接続の入力
表2-10 カスタムURL接続プロンプト
プロンプト | 説明 |
---|---|
|
「カスタム・データベースURLの入力」を参照してください |
2.1.3.1.6.3.3.1 カスタム・データベースURLの入力
カスタム・データベースURL接続のカスタム・データベースURLを指定します。
jdbc:oracle:<driver>:@//<host>:<port>/<servicename>
jdbc:oracle:thin:@//localhost:1521/orcl
jdbc:oracle:<drivertype>:@(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=<host>)(PORT=<port>))(CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=<servicename>)))
jdbc:oracle:thin:@(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=localhost)(PORT=1521))(CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=orcl)))
2.1.3.1.7 データベース・プールおよびスタンドアロン構成の複数オプション
データベース・プールを作成または更新する場合、複数のオプションにデータベース・プールおよびスタンドアロン構成プロンプトが表示されます。スタンドアロン構成オプションは、「ORDSをスタンドアロン・モードで構成および起動する」
プロンプトの後に表示されます。
ノート:
データベース・プールがORDS構成にすでに存在する場合は、既存のスタンドアロン設定が表示されます。オプション番号を入力して、設定の値を変更します。値に問題がなければ、[Enter]キーを押し、同意および続行します。
2.1.3.1.7.1 デフォルト値を使用する複数のオプション
- ランタイム・ユーザー(
ORDS_PUBLIC_USER
)パスワードの生成 - ORDSをデータベースにインストールする場合、デフォルト表領域のデフォルト値は
SYSAUX
で、一時表領域はTEMP
です。ノート:
これらの表領域が存在しない場合は、データベースのデフォルト表領域が使用されます。 - 追加機能のデフォルトは
「データベース・アクション」
です。 - ORDSをスタンドアロン・モードでインストールする場合、
「ORDSをスタンドアロン・モードで構成および起動する」
はデフォルトで「はい」
に設定されます。 - プロトコルのデフォルトは
HTTP
です - 「選択」のデフォルト値は
[A]同意して続行
です。
表2-11 データベース・プールおよびスタンドアロン構成プロンプト
プロンプト | 説明 |
---|---|
|
接続のタイプ。基本、TNSまたはカスタムURLを表示します。
「データベース接続を選択するための番号の入力」を参照してください |
|
接続タイプが基本の場合、基本接続を表示します。
「基本接続の入力」を参照してください。 |
|
接続タイプがTNSの場合、TNS接続を表示します。
「TNS接続の入力」を参照してください |
|
接続タイプがカスタムURLの場合、カスタムURL接続を表示します。
「カスタムURL接続の入力」を参照してください |
|
デフォルトでは、パスワードが生成されます。
「パスワード・オプションの入力」を参照してください |
|
データベースにORDSをインストールする場合にのみ、「表領域」オプションを表示します。
「表領域の入力」を参照してください |
|
追加機能のデフォルトをデータベース・アクションに設定します。
「追加機能を選択するための番号の入力」を参照してください |
|
「はい」 または「いいえ」 に切り替えます。
ORDSをデータベースにインストールし、継承接続を使用しない場合のオプションを表示します。 「スタンドアロン構成」を参照してください。 |
|
「はい」または「いいえ」に切り替えます
継承接続または構成のみ( 「スタンドアロン構成」を参照してください。 |
|
プロトコルをHTTPにデフォルト設定します。
「HTTPまたはHTTPSプロトコルを使用するための番号の入力」を参照してください |
|
HTTPポートを8080にデフォルト設定します。 プロトコルがHTTPの場合、HTTPポートが表示されます。 「HTTPまたはHTTPSプロトコルを使用するための番号の入力」を参照してください |
|
「APEX静的リソースの場所の入力」を参照してください |
|
「同意して続行オプション」を参照してください。 |
2.1.3.1.7.1.1 同意して続行オプション
値の更新および確認が完了したら、オプション[A]同意して続行
を選択します。同意して続行には、実行内容に関するメッセージが表示されます。たとえば、「同意して続行 - 構成を作成し、データベースのORDSをインストールします
」オプションを指定するとデータベース・プールが作成され、ORDSがデータベースにインストールされます。スタンドアロン・モードでのORDS構成が有効になると、スタンドアロン構成も作成または更新されます。
2.1.3.1.7.1.2 パスワード・オプションの入力
ORDS_PUBLIC_USER
のランタイム・ユーザー・パスワードは、デフォルトでパスワードを生成します。パスワードを変更し、独自のパスワードを指定する場合は、オプションS
を選択してパスワードを指定します。パスワードを2回要求されます。
表2-12 パスワード・オプション・プロンプトの例
プロンプト |
---|
|
2.1.3.1.7.1.3 表領域の入力
SYSAUX
で、一時表領域のデフォルト値はTEMP
です。
表2-13 表領域プロンプトの例
プロンプト |
---|
|
|
2.1.3.1.7.2 スタンドアロン構成
この項では、Oracle REST Data Services (ORDS)を構成し、スタンドアロン・モードで実行する方法について説明します。
表2-15 スタンドアロン構成のプロンプト
プロンプト | 説明 |
---|---|
|
オプションを ノート: 「ORDSをスタンドアロン・モードで構成および起動する」 オプションは、ORDSをインストールしており、継承接続を使用していない場合にのみ表示されます。
|
|
オプションを「はい」 または「いいえ」 に切り替えられます。「はい」 は、ORDSをスタンドアロン・モードで構成することを示します。「いいえ」 は、スタンドアロン構成を変更しないことを示します。
ノート:
ORDSがデータベースにインストールされていて、ORDSをスタンドアロン・モードで実行する場合は、 |
2.1.3.1.7.2.1 HTTPまたはHTTPSプロトコルを使用するための番号の入力
ノート:
HTTPSとHTTPを使用してスタンドアロン・モードでORDSを実行することをお薦めします。2.1.3.1.7.2.2 HTTPSポートの入力
HTTPSポートを指定します。デフォルトのHTTPSポートは8443です。
表2-16 HTTPSプロトコルのプロンプト
プロンプト | 説明 |
---|---|
|
使用するプロトコル(HTTPまたはHTTPS)を選択します。 |
|
HTTPSポートを指定します。デフォルトのHTTPSポートは8443です。 |
|
参照先: |
2.1.3.1.7.2.3 証明書タイプを選択するための番号の入力
ORDSをスタンドアロン・モードで実行するときに自動的に生成される自己署名証明書を選択するか、SSL証明書とその秘密キーの両方を必要とするSSL証明書を指定できます。
2.1.3.1.7.2.4 HTTPSプロトコルおよび自己署名証明書の使用
プロンプト「自己署名証明書を使用する」
を選択すると、SSLホスト名を入力するように求められます。
表2-17 自己署名証明書の使用例
プロンプト |
---|
|
ORDSをスタンドアロン・モードで実行すると、ORDSによって自己署名証明書が生成されます。
表2-18 HTTPSプロトコルおよび自己署名証明書の使用のプロンプト
プロンプト | 説明 |
---|---|
|
|
|
SSLホスト名を指定します。 |
2.1.3.1.7.2.5 HTTPSプロトコルおよびSSL証明書の使用
「自分のSSL証明書を使用する」を選択すると、既存のSSL証明書とその秘密キーを指定する必要があります。
|
表2-19 HTTPSプロトコルおよびSSL証明書の使用のプロンプト
プロンプト | 説明 |
---|---|
|
「証明書タイプを選択するための番号の入力」を参照してください |
|
「SSL証明書のパスの入力」を参照してください |
|
「SSL証明書の秘密キーのパスの入力」を参照してください |
2.1.3.1.7.2.6 APEX静的リソースの場所の入力
ORDSは、APEXがデータベースにインストールされているかどうか、およびデータベース・ユーザーAPEX_PUBLIC_USER
が存在するかどうかを検出します。見つかった場合は、「APEX静的リソースの場所」オプションが表示されます。APEXイメージのフォルダの場所を指定します。
2.1.3.1.7.2.7 アップグレード・スクリプトの生成
オプション[G]「すべてのデータベース・プールでORDSをアップグレードするためのスクリプトを生成します」
を選択すると、スクリプトの場所の入力を求められ、アップグレード・スクリプトが生成されます。アップグレード・スクリプトには、データベースのORDSをアップグレードするためのORDS非対話型(サイレント)コマンドが含まれており、使用するデータベース・プールが含まれています。このスクリプトは、シェル環境で実行できます。
表2-20 ORDSをアップグレードするスクリプトの生成のプロンプト
プロンプト |
---|
|
host、port、servicename/sidなどのデータベース・プール接続情報に基づいて、継承接続を使用していて、ORDSがデータベースに存在する場合、非対話型(サイレント)コマンドに--bequeath-connect
オプションが含まれます。
例:
ords --config /path/to/myconfig install --db-pool exampledb1 --bequeath-connect --db-only
それ以外の場合は、--admin-user <username>
を管理者ユーザーに置き換え、--password-stdin < <file>
を管理者パスワードを含むファイルに置き換える必要があります。
ords --config /path/to/myconfig install --db-pool <pool> --admin-user <username> --db-only --password-stdin < <file>
ords --config /path/to/myconfig install --db-pool <pool> --admin-user ADMIN --db-only --password-stdin < /path/to/special.txt
生成されたアップグレード・スクリプトの例
# ------------------------------------------------------------
# Date : 24 Mar 2024 16:27:05
# Release : Oracle REST Data Services 24.1.0.r0822130
# Type : Generated Upgrade Script
# ------------------------------------------------------------
# ------------------------------------------------------------
# Database : Oracle Database 23c Free
# DB Version : 23.3.0.23.09
# Install/upgrade command using --bequeath-connect option
# ------------------------------------------------------------
ords --config /path/to/myconfig install --bequeath-connect --db-only
ords --config /path/to/myconfig install --db-pool exampledb1 --bequeath-connect --db-only
ords --config /path/to/myconfig install --db-pool exampledb2 --bequeath-connect --db-only
ords --config /path/to/myconfig install --db-pool exampledb3 --bequeath-connect --db-only
ords --config /path/to/myconfig install --db-pool fxdb50 --bequeath-connect --db-only
# ------------------------------------------------------------
# Install/upgrade command using --db-only option
# ------------------------------------------------------------
ords --config /path/to/myconfig install --db-pool hrdb105 --admin-user <username> --db-only --password-stdin < <file>
ords --config /path/to/myconfig install --db-pool sampledb7 --admin-user <username> --db-only --password-stdin < <file>
ords --config /path/to/myconfig install --db-pool sampledb8 --admin-user <username> --db-only --password-stdin < <file>
ords --config /path/to/myconfig install --db-pool sampledb9 --admin-user <username> --db-only --password-stdin < <file>
ords --config /path/to/myconfig install --db-pool testdb111 --admin-user <username> --db-only --password-stdin < <file>
ords --config /path/to/myconfig install --db-pool testdb222 --admin-user <username> --db-only --password-stdin < <file>
ords --config /path/to/myconfig install --db-pool testdb333 --admin-user <username> --db-only --password-stdin < <file>
2.1.3.1.8 対話型インストールのための継承接続の設定
継承接続を使用して、データベースでOracle REST Data Servicesをインストールおよびアップグレードできます。
継承接続により、ORDSはネットワーク・リスナーをバイパスしてOracleデータベースに直接接続できます。その後、データベースと同じサーバーでORDSを実行できます。
ORACLE_HOME
ORACLE_SID
LD_LIBRARY_PATH ($ORACLE_HOME/libを指す)
その後、次のいずれかのORDS CLIコマンドを実行してORDSをインストールできます:
ords --java-options "-DuseOracleHome=true" install
データベース・プールを作成するか、またはデータベース・プール内のORDSをアップグレードします。
ords --java-options "-DuseOracleHome=true" install -i --db-only
データベース・プール内のORDSをインストールまたはアップグレードするか、データベース接続を指定します。ここでは、構成は作成または更新されません。
2.1.4 非対話型のコマンドライン・インタフェース・インストール(サイレント)
非対話型のコマンドライン・インタフェース(CLI)インストールまたはサイレント・インストールでは、次のタスクを実行します。
- ORDS構成ファイルの作成または更新
- ORDSスキーマのインストールまたはアップグレード
- データベースでのORDSプロキシ・ユーザーおよび関連オブジェクトの作成
ords serve
コマンドを指定する必要があります。
ノート:
継承接続を使用するようにOS環境を設定している場合は、ords serve
コマンドを使用する前に、JDK_JAVA_OPTIONS
にuseOracleHome=true
が含まれていないことを確認してください。環境変数JDK_JAVA_OPTIONS
からuseOracleHome
を削除するか、JDK_JAVA_OPTIONS
を設定解除します。
非対話型インストールのコマンドライン・オプションを指定し、必要なオプション(たとえば、基本接続にはdb-port
オプションが必要)がない場合は、エラー・メッセージが表示されます。
--db-pool <pool_name>
オプションは、作成または更新するデータベース・プールを指定します。--db-pool
オプションを省略すると、default
データベース・プールにデフォルト設定されます。
2.1.4.1 継承接続を使用した非対話型(サイレント)ORDS操作
継承接続を使用して、データベースにOracle REST Data Servicesをインストールまたはアップグレード、修復およびアンインストールできます。
継承接続により、ORDSはネットワーク・リスナーをバイパスしてOracleデータベースに直接接続できます。その後、データベースと同じサーバーでORDSを実行できます。
ORACLE_HOME
ORACLE_SID
LD_LIBRARY_PATH ($ORACLE_HOME/libを指す)
--bequeath
オプションを使用したORDSインストール・コマンドの使用例:
例2-2 基本接続
ords --java-options "-DuseOracleHome=true" --config <PATH TO CONFIG> install --db-pool <POOL NAME> --
bequeath-connect --db-hostname <DB HOST> --db-port <DB PORT> --
db-servicename <DB SERVICENAME> --proxy-user --feature-sdw true
--log-folder <LOG FOLDER> --password-stdin < <PATH TO FILE>
例2-3 TNS接続
ords --java-options "-DuseOracleHome=true" --config <PATH TO CONFIG> install --db-pool <POOL NAME> --
bequeath-connect --db-tns-alias <TNS ALIAS> --db-tns-dir <TNS
FOLDER> --proxy-user --feature-sdw true --log-folder <LOG
FOLDER> --password-stdin < <PATH TO FILE>
例2-4 カスタムURL接続
ords --java-options "-DuseOracleHome=true" --config <PATH TO CONFIG> install --db-pool <POOL NAME> --
bequeath-connect --db-custom-url <Custom URL> --proxy-user --
feature-sdw true --log-folder <LOG FOLDER> --password-stdin <
<PATH TO FILE>
ノート:
--db-pool
オプションを省略すると、設定はdefault
プール設定ファイルに書き込まれます。
既存のデータベース・プールをアップグレードするords install --db-only
コマンドの例。
ords --java-options "-DuseOracleHome=true" --config <PATH TO CONFIG> install --db-pool <POOL NAME> --bequeath-connect --db-only
ノート:
--db-pool
オプションを省略すると、default
プールを使用してアップグレードが実行されます。
ords --java-options "-DuseOracleHome=true" --config <PATH TO CONFIG> install repair --db-pool <POOL NAME> --bequeath-connect
ノート:
--db-pool
オプションを省略すると、default
プールを使用して修復が行われます。
ords --java-options "-DuseOracleHome=true" --config <PATH TO CONFIG> uninstall --db-pool <POOL NAME> --bequeath-connect
ノート:
--db-pool
オプションを省略すると、default
プールを使用してアンインストールが実行されます。
2.1.4.2 コマンドライン・インタフェース・インストールのコマンド・オプションの理解
表2-21 コマンドライン・インタフェース・インストールのコマンド・オプション
オプション | 説明 |
---|---|
--admin-user <USERNAME> |
データベースにORDSをインストールまたはアップグレードする、またはORDSステータス情報を取得する権限を持つユーザーを指定します。 |
--bequeath-connect |
クライアントがネットワーク・リスナーをバイパスしてOracleデータベースに直接接続できるようにする継承接続を指定します。これは、クライアントがデータベースと同じサーバー上に存在する場合です。環境を設定して--bequeath-connectオプションを使用するには、Oracle REST Data Servicesのドキュメントを参照してください。 |
--config <CONFIG_PATH> |
構成ファイルを含むフォルダのパスを指定します。 |
--config-only |
構成の作成または更新のみを指定します。 |
--db-only |
ORDSをデータベースにインストールまたは更新し、構成ファイルを作成または更新しないことを指定します。 |
--db-pool <POOL_NAME> |
作成、更新または使用するデータベース・プールの名前を指定します。db-pool オプションを省略すると、default データベース・プールが使用されます。
|
--db-custom-url <URL> |
データベース接続のカスタム・データベースURLを指定します。 |
--db-hostname <HOST> |
データベース・ホスト名を指定します。 |
--db-port <PORT> |
データベース・ポートを指定します。 |
--db-servicename <SERVICENAME> |
データベース・サービス名を指定します。 |
--db-sid <SID> |
データベースSIDを指定します。 |
--db-tns-alias <ALIAS_NAME> |
tnsnames.ora ファイルに存在するTNS別名を指定します。
|
--db-tns-dir <TNS_DIR> |
tnsnames.ora ファイルがあるフォルダを指定します。
|
--feature-db-api <BOOLEAN> |
DB API機能を有効にするかどうかを指定します。 使用可能な値は、true またはfalse です。
指定したオプションが |
--feature-rest-enabled-sql <BOOLEAN> |
REST対応SQL機能を有効にするかどうかを指定します。 使用可能な値は、true またはfalse です。
指定したオプションが |
--feature-sdw <BOOLEAN> |
データベース・アクション機能を有効にするかどうかを指定します。 使用可能な値は、
このオプションが
|
--gateway-mode <MODE> |
PL/SQLゲートウェイ・モードを指定します。 使用可能な値は、 デフォルト値は
|
--gateway-user <USER> |
Oracleデータベースに存在し、ストアド・プロシージャにアクセスする権限を持つユーザーを指定します。 |
--interactive, -i |
必要なすべての情報をユーザーに要求します。 |
--help, -h |
コマンドの使用方法を示します。 |
--legacy-config <FOLDER> |
改訂された構成構造に移行するレガシー構成フォルダを指定します。 |
--legacy-context <STRING> |
レガシー構成で使用されていたコンテキスト(例: ords 、apex など)を指定します。
|
--log-folder |
インストール、アップグレード、修復またはアンインストールのログをログ・フォルダに書き込みます。このオプションを省略すると、出力は標準出力に書き込まれます。 |
--password-stdin |
ORDSのインストール、アップグレード、修復またはアンインストール・コマンドを非対話的に実行するには、このオプションを使用して、入力をファイルまたはhereドキュメントにリダイレクトするときに標準入力からパスワード値を読み取ります。 |
--pdb-exclude <(PDB...)> |
CDBに適用可能なオプションを指定します。 ORDSのインストール/アップグレードまたは修復から除外されるPDBのリスト。 |
--pdb-open-readwrite-all |
CDBに適用可能なオプションを指定します。 PDBのステータスがクローズまたは読取り専用である場合に、すべてのPDBを読取り/書込みモードでオープンするかどうかを指定します。 |
--pdb-open-readwrite <(PDB...)> |
CDBに適用可能なオプションを指定します。 ORDSのインストール、アップグレード、修復またはアンインストールのために、読取り/書込みで開かれる、読取り専用またはクローズのPDBのリスト。 |
--pdb-skip-readonly |
CDBに適用可能なオプションを指定します。 読取り専用のPDBをスキップします。 このオプションを省略すると、ORDSのインストールまたはアップグレードでPDBが読取り専用であることをユーザーに通知するエラー・メッセージが返されます。 |
--pdb-skip-closed |
CDBに適用可能なオプションを指定します。 クローズ(マウント)されているPDBをスキップします。 このオプションを省略すると、ORDSのインストール/アップグレードでPDBがクローズされていることをユーザーに通知するエラー・メッセージが返されます。 |
--proxy-user |
標準入力のリダイレクト時に、ファイルまたはhere ドキュメントにあるORDSデータベース・ユーザー(ORDS_PUBLIC_USER )のパスワードを指定します。
|
--proxy-user-tablespace <TABLESPACE> |
ORDSのインストールに適用可能なオプションを指定します。 プロキシ・ユーザー( このオプションを省略すると、デフォルトのデータベースのデフォルト表領域が使用されます。 |
--proxy-user-temp-tablespace <TABLESPACE> |
ORDSのインストールに適用可能なオプションを指定します。 プロキシ・ユーザー( このオプションを省略すると、デフォルトのデータベースの一時表領域が使用されます。 |
--schema-tablespace <TABLESPACE> |
このオプションを省略すると、デフォルトのデータベースのデフォルト表領域が使用されます。 |
--schema-temp-tablespace <TABLESPACE> |
ORDSのインストールに適用可能なオプションを指定します。
このオプションを省略すると、デフォルトのデータベースの一時表領域が使用されます。 |
2.1.4.3 入力リダイレクションの使用
この項では、hereコマンドまたはファイルを使用して標準入力をリダイレクトする方法について説明します。
ファイルへのSTDINのリダイレクト
パスワードを含むファイルにSTDINをリダイレクトします。次の例では、ファイルに2つのパスワードが含まれている必要があります。各パスワードは、個別の行に指定する必要があります。
$ cat password.txt
firstpassword
secondpassword
最初のパスワードは、コマンドラインの最初のユーザー(SYS
など)に属します。2番目のパスワードは、コマンドラインの2番目のユーザー(proxy-user
など)に属します。
ords --config <configuration_folder> install --db-pool <pool_name> --admin-user <username> --proxy-user
--db-hostname <host> --db-port <port_number> --db-servicename <service_name>
--log-folder <log_folder> --feature-sdw <boolean> --password-stdin < <filename>
例:
ords --config /path/to/conf install --db-pool db1 --admin-user SYS --proxy-user --db-hostname localhost
--db-port 1521 --db-servicename orcl --log-folder /path/to/logs --feature-sdw true
--password-stdin < password.txt
Hereドキュメントを使用した標準入力のリダイレクト
パスワードにHereドキュメント(heredocとも呼ばれる)を使用してSTDINをリダイレクトします。heredocは、<<
リダイレクション演算子と、その後に続くデリミタ・トークンで構成されます。
各パスワードは個別の行に指定する必要があり、デリミタ・トークンで終了します。
例:
最初のパスワードは、コマンドラインの最初のユーザー(SYS
など)に属します。2番目のパスワードは、コマンドラインの2番目のユーザー(proxy-user
など)に属します。
ords --config <configuration_folder> install --db-pool <pool_name> --admin-user <username> --proxy-user --db-hostname
<host> --db-port <port_number> --db-servicename <service_name> --log-folder <log_folder> --feature-sdw <boolean>
--password-stdin << EOF
<password1>
<password2>
EOF
ords --config /path/to/conf install --db-pool db1 --admin-user SYS --proxy-user --db-hostname
localhost --db-port 1521 --db-servicename orcl --log-folder /path/to/logs --feature-sdw true
--password-stdin << EOF
<password1>
<password2>
EOF
2.2 Oracle REST Data Servicesインストールの修復
ノート:
データベース内のORDSを修復するには、ORDS製品のバージョンが、データベースにインストールされているORDSスキーマのバージョンと同じである必要があります。ords [--config <folder>] install repair --interactive [--log-folder <folder>]
既存の構成がある場合は、データベース・プールのリストから選択できます。ORDSをインストールするデータベース接続を指定することもできます。管理者のユーザー名とパスワードを入力するように求められます。
例
Oracle REST Data Services - Interactive Repair
Enter a number to select the database pool to use or specify the database connection
[1] default jdbc:oracle:thin:@//localhost:1521/orcl
[2] sales jdbc:oracle:thin:@//localhost:1521/pdb1
[S] Specify the database connection
Choose [1]:
Provide database user name with administrator privileges.
Enter the administrator username: SYS
Enter the database password for SYS AS SYSDBA:
ノート:
Oracle REST Data Servicesをインストールするときに、Oracle APEXスキーマの検出が試みられ、ビューが作成されます。このビューは、APEXスキーマ内の関連する表をOracle REST Data Servicesスキーマ内の表に結合したものです。APEXの前にOracle REST Data Servicesをインストールする場合、Oracle REST Data ServicesではAPEXスキーマが見つからないため、欠落しているAPEX表のかわりにスタブ・ビューが作成されます。
Oracle REST Data ServicesをAPEXの後にインストールし、Oracle REST Data Servicesから問い合せる必要があるAPEXオブジェクトが必ず存在しているようにすることをお薦めします。Oracle REST Data ServicesをAPEXの前にインストールする場合、修復コマンドを使用して、Oracle REST Data ServicesによるAPEXスキーマに対する問合せを強制的に再構築します。
proxied
が設定されていることを確認します:ords --config <config_path> --db-pool <pool_name> get plsql.gateway.mode
次のコマンドを実行して、plsql.gateway.mode
値をproxied
に設定します:
ords --config <config_path> config --db-pool <pool_name> set plsql.gateway.mode proxied
2.2.1 修復CLIのコマンド・オプション
この項では、データベース内のORDSスキーマを修復するために使用される対話型および非対話型のインストール修復CLIコマンドについて説明します。
表2-22 修復CLIのコマンド・オプション
コマンド | 説明 |
---|---|
--admin-user <string>
|
データベースでORDSをインストール、アップグレードまたはアンインストールする権限を持つユーザーを指定します。 |
--bequeath-connect |
クライアントがネットワーク・リスナーをバイパスしてOracleデータベースに直接接続できるようにする継承接続を指定します。これは、クライアントがデータベースと同じサーバー上に存在する場合に発生します。 |
--db-custom-url <url> |
データベース接続のカスタム・データベースURLを指定します。 |
--db-hostname <string>
|
データベース・ホスト名を指定します。 |
--db-pool <string> |
データベース接続プールの名前を指定します。 |
--db-port <int> |
データベース・ポートを指定します。 |
--db-servicename <string> |
データベース・サービス名を指定します。 |
--db-sid <string> |
データベースを識別する一意の名前のシステム識別子を指定します。 |
--db-tns-alias <string> |
tnsnames.ora ファイルに存在するTNS別名を指定します。
|
--db-tns-dir <folder> |
tnsnames.ora ファイルがあるフォルダを指定します。
|
-h, --help |
コマンドの使用方法を示し、その情報を提供します。 |
-i, --interactive |
必要な情報の入力を求めます。 |
--log-folder <folder> |
インストール、アップグレードまたはアンインストールのログをログ・フォルダに書き込みます。このオプションを省略すると、出力は標準出力に書き込まれます。 |
--password-stdin |
このオプションを使用して、ords installまたはuninstallコマンドを非対話型で実行した場合に、入力をファイルまたはhere ドキュメントにリダイレクトするときに標準入力からパスワード値を読み取るように指定します。--password-stdin オプションとリダイレクト記号(「<」または「<<」)を省略すると、パスワードを必要とするコマンド・オプションに対してパスワードを入力するよう求められます。
|
--pdb-exclude <string...> |
ORDSのインストール、アップグレードまたは修復から除外されるPDBのリストを指定します。このオプションは、CDBにのみ適用されます。 |
--pdb-open-readwrite <string...> |
ORDSのインストール、アップグレード、修復またはアンインストールのために、読取り/書込みで開かれる、読取り専用またはクローズのPDBのリストを指定します。このオプションは、CDBにのみ適用されます。 |
--pdb-open-readwrite-all |
PDBのステータスがクローズまたは読取り専用の場合、すべてのPDBを読取り/書込みモードで開くことを指定します。このオプションは、CDBにのみ適用されます。 |
--pdb-skip-closed |
クローズ(マウント)されているPDBをスキップします。このオプションは、CDBにのみ適用されます。 |
--pdb-skip-readonly |
読取り専用のPDBをスキップします。このオプションは、CDBにのみ適用されます。 |
2.3 Oracle REST Data Servicesのアップグレード
この項では、Oracle REST Data Servicesの最新リリースにアップグレードする方法について説明します。
ORDS 22.1.x以降からのアップグレード
ORDS 21.4.x以前のリリースからのアップグレード
ORDS 21.4.x以前のリリースからアップグレードする場合は、「ORDS 21.4.x以前のリリースからの構成の移行およびアップグレード」を参照してください
2.3.1 ORDS 21.4.x以前のリリースからの構成の移行およびアップグレード
この項では、ORDS 21.4.x以前のリリースからアップグレードする方法について説明します。
ORDS 21.4.x以前のリリースからORDS 22.xにアップグレードするには:
以前のORDSリリース(21.4.x以前)で使用されていた構成ファイルの場所を指定します。場所がわからない場合は、以前のORDSリリース(21.4.x以前)を使用してコマンドを指定します。
java -jar /path/to/earlierRelease/ords.war configdir
java -jar /path/to/earlierRelease/ords.war configdir
INFO The config.dir value is /path/to/legacy/conf
前述の例では、/path/to/legacy/conf
が構成の場所です
2.3.1.1 対話型アップグレード
対話型アップグレード
ords --config <folder> install -i --legacy-config <folder> --log-folder
<folder>
表2-23 対話型のアップグレード・コマンド
コマンド・オプション | 説明 |
---|---|
--config <folder> |
移行した構成ファイルを格納する構成フォルダを指定します。 構成フォルダは、レガシー構成フォルダと同じ場所にしないでください。それ以外の場合は、エラーが発生します。 |
-i または--interactive |
対話型モードでコマンドを実行することを指定します。次に、情報の入力を求められます。 |
--legacy-config <folder> |
ORDS 21.4.x以前のリリースに使用した構成ファイルの場所を指定することを指定します。 |
--log-folder <folder> |
ログ・ファイルを格納する場所を指定することを指定します。 |
ords --config /path/to/new/conf install -i --legacy-config /path/to/legacy/conf --log-folder /path/to/logs
Oracle REST Data Services 24.x.x.rNNNNNN - Migrate Configuration
Migrating ORDS Configuration files located at /path/to/legacy/conf
...
Legacy configuration files located at /path/to/legacy/conf/ords are no longer being used
to configure ORDS or its connection pools.
Your migrated configuration files are now located at /path/to/new/conf
Oracle REST Data Services - Interactive Install
Enter a number to select the database pool to upgrade ORDS.
Additional options to Generate script, or Create an additional database pool.
[1] default jdbc:oracle:thin:@//localhost:1521/orcl
[2] db1 jdbc:oracle:thin:@//localhost:1521/pdb1
[3] db2 jdbc:oracle:thin:@//localhost:1521/pdb2
[G] Generate script to upgrade ORDS in all the database pools
[C] Create an additional database pool
Choose [1]:
移行されたデータベース・プールのリストが表示されます。apexという名前のレガシー構成のデータベース・プールが移行され、名前がデフォルトに変更されます。
アップグレードするデータベース・プールが複数ある場合は、「すべてのデータベース・プールでORDSをアップグレードするためのスクリプトを生成します」オプションを選択するか、構成がすでに移行されているため--legacy-config
オプションを除外してinstallコマンドを再度繰り返すことができます。
ords --config /path/to/new/conf install -i --log-folder /path/to/logs
関連項目:
シナリオ3: 複数のデータベース・プール2.3.1.2 サイレント・アップグレード
- レガシー構成の場所
- 管理者ユーザーのデータベース・パスワード
Here
ドキュメントを使用して指定できます。テキスト・ファイルを使用する場合は、アップグレードが完了したら必ずテキスト・ファイルを削除してください。apex
という名前のレガシー構成のデータベース・プールが移行され、名前がdefault
に変更されます。
--database-pool <name>
オプションを省略すると、デフォルトのデータベース・プールを使用してアップグレードします。
テキスト・ファイルの使用
ords --config <folder> install --admin-user <user> --legacy-config <folder> --log-folder <folder>
--password-stdin < <text-file>
<text-file>と1 passwordを使用する場合の例
The text file contains 1 password for --admin-user <user>
ords --config /path/to/new/conf install --admin-user SYS --legacy-config /path/to/legacy/conf
--log-folder /path/to/logs --password-stdin < adminpwd.txt
Hereドキュメントの使用
パスワードにHere
ドキュメント(heredoc
とも呼ばれる)を使用して、標準入力をリダイレクトできます。アップグレード操作が完了すると、heredoc
は、<<
リダイレクション演算子とその後のデリミタ・トークンで構成されます。パスワードを含むスクリプトを使用している場合は、スクリプトを削除します。
ords --config <folder> install --admin-user <user> --legacy-config <folder> --log-folder <folder> --password-stdin << <delimiter-token>
> <password>
> <delimiter-token>
ords --config /path/to/new/conf install --admin-user SYS --legacy-config /path/to/legacy/conf --log-folder
/path/to/logs --password-stdin << EOF
> <password for admin-user>
> EOF
2.4 Oracle REST Data Servicesのアンインストール
この項では、ORDSスキーマのアンインストールに使用される対話型および非対話型のアンインストールCLIコマンドについて説明します。
2.4.1 対話型のアンインストールCLI
対話型アンインストールCLIでは、データベースからORDSスキーマ、ORDSプロキシ・ユーザーおよび関連データベース・オブジェクトをアンインストールするために必要な情報の入力が求められます。
- uninstallコマンドのみを指定します。例:
$ ords uninstall
ノート:
構成フォルダが環境変数を介して指定されているか、現行作業ディレクトリにデフォルト設定されていることを前提としています。 - オプション
--config <configuration folder>
の後に、uninstallコマンドを指定します。例:$ ords --config /path/to/config uninstall
オプションを指定します。--interactive
例:
$ ords --config /path/to/config uninstall --interactive
表2-24 対話型アンインストールのプロンプト
プロンプト番号 | プロンプト | 説明 |
---|---|---|
1. |
|
「データベース・プールを選択するための番号の入力」を参照してください |
2. |
|
「データベース接続タイプを選択するための番号の入力」を参照してください |
3. |
|
「データベース・ホスト名の入力」を参照してください |
4. |
|
「データベース・リスナー・ポートの入力」を参照してください |
5. |
|
「データベース・サービス名の入力」を参照してください |
6. |
|
「TNSの場所の入力」を参照してください |
7. |
|
「TNSネットワーク別名を選択するための番号の入力」を参照してください |
8. |
|
「カスタム・データベースURLの入力」を参照してください |
9. |
|
「管理者ユーザー名の入力」を参照してください |
10. | Enter the database password for SYS AS SYSDBA: |
「SYS AS SYSDBAのデータベース・パスワードの入力」を参照してください |
11. |
|
「ORDSをアンインストールするためのオプションの入力」を参照してください |
2.4.1.1 データベース・プールを選択するための番号の入力
- データベース・プールを選択すると、データベース接続タイプがバイパスされ、管理者のユーザー名とパスワードの入力が求められます。
- オプション2を選択すると、プロンプト番号2が表示されます。
ノート:
構成プールが構成フォルダに存在しない場合は、データベース接続タイプを入力するように求められます。2.4.1.5 データベース・サービス名の入力
- ORDS構成ファイルのサービス名設定。存在しない場合は次が行われます
ORACLE_PDB
環境変数がチェックされます。未定義の場合は次が行われますORACLE_SID
環境変数がチェックされます。未定義の場合は次が行われますorcl
がデフォルト値として使用されます。
2.4.1.8 カスタム・データベースURLの入力
カスタム・データベースURL接続のカスタム・データベースURLを指定します。
jdbc:oracle:<driver>:@//<host>:<port>/<servicename>
jdbc:oracle:thin:@//localhost:1521/orcl
jdbc:oracle:<drivertype>:@(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=<host>)(PORT=<port>))(CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=<servicename>)))
jdbc:oracle:thin:@(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=localhost)(PORT=1521))(CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=orcl)))
2.4.2 非対話型のアンインストールCLI
非対話型アンインストールCLIでは、データベースからORDSスキーマ、ORDSプロキシ・ユーザーおよび関連データベース・オブジェクトがアンインストールされます。
非対話型アンインストールCLIのコマンド・オプションを指定します。必要なオプション(接続のdb-port
など)がない場合、プロンプトは表示されません。かわりに、エラーが返されます。
2.4.2.1 入力リダイレクションの使用
この項では、Hereドキュメントまたはファイルを使用して標準入力をリダイレクトする方法について説明します。
ファイルへの標準入力のリダイレクト
パスワードを含むファイルにSTDINをリダイレクトします。次の例では、ファイルに1つのパスワードが含まれています。
$ cat adminpwd.txt
password
このパスワードはコマンドラインの管理者ユーザー(SYS
など)に属します。この例では、configフォルダおよびdb1プールがすでに存在することを前提としています。
ords --config /path/to/conf uninstall --db-pool db1 --admin-user SYS --log-folder /path/to/logs --password-stdin < adminpwd.txt
Hereドキュメントを使用した標準入力のリダイレクト
パスワードにHere
ドキュメント(heredocとも呼ばれる)を使用してSTDINをリダイレクトします。heredocは、<<
リダイレクション演算子と、その後に続くデリミタ・トークンで構成されます。
パスワードは個別の行に指定する必要があり、デリミタ・トークンで終了します。
例:
ords --config <configuration_folder> uninstall --db-pool <pool_name> --admin-user <username>
--db-hostname <host> --db-port <port_number> --db-servicename <service_name> --log-folder <log_folder>
--password-stdin << EOF
<password>
EOF
このパスワードはコマンドラインの管理者ユーザー(SYS
など)に属します。
ords --config /path/to/config uninstall --db-pool db1 --admin-user SYS --db-hostname
localhost --db-port 1521 --db-servicename orcl --log-folder /path/to/logs << EOF
<password>
EOF
2.4.2.2 アンインストールCLIのコマンド・オプション
表2-25 アンインストールCLIのコマンド・オプション
オプション | 説明 |
---|---|
--admin-user <USERNAME> |
データベースでORDSをインストール、アップグレード、修復またはアンインストールする権限を持つユーザーを指定します。 |
--bequeath-connect |
クライアントがネットワーク・リスナーをバイパスしてOracleデータベースに直接接続できるようにする継承接続を指定します。これは、クライアントがデータベースと同じサーバー上に存在する場合に発生します。 |
--config <CONFIG_PATH> |
構成ファイルを含むフォルダのパスを指定します。 |
--db-pool <POOL_NAME> |
データベース・プールの名前を指定します。 |
--db-custom-url <URL> |
ユーザー指定のカスタムURLを指定します。 |
-db-hostname <HOST> -
|
データベース・ホスト名を指定します。 |
--db-port <PORT> |
データベース・ポートを指定します。 |
|
データベース・サービス名を指定します。 |
--db-sid <SID> |
データベースSIDを指定します。 |
--db-tns-alias <ALIAS_NAME> |
tnsnames.ora ファイルに存在するtns別名を指定します。
|
-db-tns-dir <TNS_DIR> -
|
tnsnames.ora ファイルがあるフォルダを指定します。
|
--force |
ORDSの有効/無効なスキーマの数にかかわらず、ORDSをデータベースからアンインストールできることを指定します。 |
--help, -h |
コマンドの使用方法を示します。 |
--interactive, -i |
必要なすべての情報をユーザーに要求します。 |
--log-folder |
インストール、アップグレード、修復またはアンインストールのログをログ・フォルダに書き込みます。このオプションを省略すると、出力は標準出力に書き込まれます。 |
-password-stdin |
ORDSのインストールまたはアンインストール・コマンドを非対話的に実行する場合に指定します。このオプションを使用して、入力をファイルまたはhere ドキュメントにリダイレクトするときに標準入力からパスワード値を読み取ることができます。--password-stdin オプションとリダイレクト記号(「<」または「<<」)を省略すると、パスワードを必要とするコマンド・オプションに対してパスワードを入力するよう求められます。
|
--pdb-open-readwrite-all |
CDBに適用可能なオプションを指定します。 PDBのステータスがクローズまたは読取り専用である場合に、すべてのPDBを読取り/書込みモードでオープンするかどうかを指定します。 |
--pdb-open-readwrite <(PDB...)> |
CDBに適用可能なオプションを指定します。 ORDSをアンインストールするために、読取り/書込みで開かれる、読取り専用またはクローズのPDBのリストを指定します。 |
2.5 構成設定の更新
ORDS config
コマンドは、構成ファイル内のグローバル設定およびデータベース・プール固有の設定の内容を更新および編集するために使用されます。
config
コマンドは、サブコマンドのリストで構成されます。configコマンドには、設定を適用するデータベース・プールを識別する--db-pool
<POOL_NAME>
オプションがあります。このオプションを省略すると、デフォルトのデータベース・プール設定が更新されます。
ords config [OPTIONS] [SUB-COMMAND]
- オプション:
--db-pool <string>
: 構成するデータベース接続プールの名前-h, --help
: コマンドの使用情報を表示します
- サブコマンド:
delete
、get
、info
、list
、secret
、set
およびuser
info
指定されたキーの説明を示し、その目的を説明します。それが機密値であるかどうか、およびデフォルト値を示します。
例: ords config info <KEY>
set
config
キーを値に設定します。設定をグローバル・レベルで設定する場合は、--global
オプションを使用します。
例: ords config set [--global] <KEY> <VALUE>
secret
機密値を設定します(接続プールのパスワードなど)。ords config secret
を使用して、機密値を設定します。一部の値は機密です(例: db.password
)。Oracle Secure Coding Standardsに従って、このような値をコマンドライン引数として渡さないようにしてください。値の漏洩につながるためです(ps
出力に含められます)。
例: ords config secret --password-stdin <KEY> < <file>
ノート:
機密値に対してords config set
を実行しようとすると、エラーが返されます。
非対話型の例:
--password-stdin
オプションが指定されている場合、値はstdin
から読み取られます。
例:
ords config secret --password-stdin db.password < secret.txt
対話型の例
--password-stdin
が指定されていない場合、ユーザーはシークレット値の入力および確認を求められます。
例:
ords config secret db.password
get
構成値をstdoutにエコーします。値がシークレットの場合、その値はテキスト******
に置き換えられます。シークレットのプレーン・テキストを表示する場合は、--secret
引数を使用します。
例: ords config get [--global] [--secret] <KEY>
list
プール設定およびグローバル設定に対して明示的に構成された値をすべて表示します。シークレット値は、テキスト******
に置き換えられます。-–include-defaults
を使用して、デフォルト値を含むすべての設定をリストします。
例: ords config list [--include-defaults]
Setting
: 設定の名前Value
: 設定の値Source
: グローバル/プール固有の設定の場所
たとえば、出力は次のようになります。
Configuration: /path/to/conf/
Database pool: default
Setting Value Source
------------------- --------------- ------
db.connectionType basic Pool
db.hostname localhost Pool
db.password ****** Pool Wallet
db.port 1521 Pool
db.servicename orcl Pool
db.username ORDS_PUBLIC_USER Pool
feature.sdw true Pool
restEnabledSql.active true Pool
Default
: 設定のデフォルト値を使用しますGlobal
: 値はglobal/settings.xml構成ファイルで指定されますPool
:値はプールで明示的に構成されますPool Wallet
:(機密)値はプール・ウォレットで明示的に構成されます
user delete
構成からキーを削除します。
例: delete [--global]
user add
資格証明ファイルにユーザーとそのパスワードおよびロールを追加します。そのユーザーがすでに存在する場合は更新されます。
非対話型
STDINから読み取るためのオプション--password-stdin
を含めます。ユーザーのパスワード・ファイルが必要です。
ords config user add --password-stdin <USERNAME> roles <ROLES> < userpwd.txt
対話型
--password-stdin
オプションを省略すると、パスワードの入力を求められます。
ords config user add <USERNAME> roles <ROLES>
Enter the password:
Confirm password:
user delete
ords config user delete <USERNAME>
指定されたユーザーを削除します。
user get
ords config user get <USERNAME>
指定されたユーザーを取得します。
user list
ords config user list
資格証明ファイル内のユーザーをリストします。
関連項目: