5 既知の問題と回避策

この章では、Oracle FormsおよびOracle Reportsに関連する既知の問題と回避策について説明します。

この項の内容は、次のとおりです。

Oracle Formsの問題点と回避策

この項では、Oracle Formsに関連する問題の詳細およびその回避策について説明します。

表5-1 Oracle Formsの問題点と回避策

問題 オペレーティング・システム 説明
Oracle Forms Builderの「フォームの実行」ボタンが失敗する すべて

Forms builderで「フォームの実行」ボタンを使用しようとすると、先にフォームがFORMS_PATHに含まれるディレクトリに保存されていない場合は失敗します。かわりに、作業ディレクトリをFORMS_PATHに追加します。これは通常MIDDLEWARE_HOME \binディレクトリです。

これは意図的な動作上の変更で、ディレクトリ・パスがURLに追加されるのを防ぎます。推奨はされませんが、FORMS_MODULE_PATHエントリ全体をdefault.envから削除(コメント化)すると、以前のバージョンの動作に戻すことができます。

WLS_FORMSがプロキシの後ろにある場合Web Startが機能しない すべて

WLS_FORMSがプロキシ・サーバーの後ろにある場合、Web Startを使用してFormsアプリケーションを起動しようとすると失敗します。この問題を修正するには、formsweb.cfgWEBSTART_CODEBASEを外部サーバーからの表示のようなCODEBASEの完全修飾パスに設定します。たとえば:

https://OHShost:OHSport/forms/java

Formsスタンドアロン・ランチャ(FSAL)プロキシ・サーバー設定が期待どおりに機能しない可能性があります すべて FSALはプロキシ・サーバー設定を取得しません。この問題により、組織の環境外のサーバーにアクセスできなくなる可能性があります。この問題は、組織内のアプリケーションにアクセスするユーザーには影響しません。リリース後のパッチが計画されています。
シグナル・チェーン機能に必要なLD_PRELOAD設定 Linux/UNIX JVMバージョン1.5以上でシグナル・チェーン機能が動作するには、default.envLD_PRELOAD設定が必要です。他の環境ファイルを作成または使用する場合、その環境ファイルでのLD_LIBRARY_PATHおよびLD_PRELOADの設定は、default.envでの設定と同じである必要があります。
一部のNLS_LANG設定を使用して一部のモジュール・タイプを生成できない Linux/UNIX

NLS_LANGの地域を一部のリージョンに設定すると、コンパイラが失敗してFRM-30312エラーがスローされる場合があります。

問題を回避するには、NLS_LANGUAGEをリージョンの一般的な言語からAMERICANに変更します。たとえば、CROATIAN_CROATIA.UTF8AMERICAN_CROATIA.UTF8に変更します。

アウトオブプレース・アップグレードの完了後、ビルダーおよびその他のFormsユーティリティが機能しません。 Microsoft Windows

アウトオブプレース・アップグレードの実行に使用するツールは、Fusion Middleware Oracleホームに関連付けられているWindowsレジストリ・キーを更新しません。その結果、Oracleホームのパスへの参照を含むすべてのサブキーは、新しい場所ではなく、古い場所を参照します。

警告:

Windowsレジストリを不適切に変更すると、オペレーティング・システムに永続的な損傷を与える可能性があるため、変更するキーまたはレジストリ全体(あるいはその両方)のバックアップを作成することが重要です。レジストリの編集に精通していない場合は、そのような変更を行った経験のある人に相談するか、Microsoft社のドキュメントを参照してください(あるいはその両方)。

問題を修正するには、このミドルウェア・インストールに関連付けられたレジストリ・キーで見つかったエントリ(たとえば、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Oracle\KEY_OracleHome<NUMBER>)を確認します。Oracleホームが以前に配置されていたパスを参照する任意のエントリを手動で修正します。修正された値は、新しいホームの場所のパスを参照する必要があります。

または、Forms Windowsヘルパー・スクリプト(frmwinconfig)を使用できます。詳細は、ユーティリティのコマンド行ヘルプを参照してください。このユーティリティは、Oracle_Home\forms\provisionディレクトリにあります。使用状況情報を表示するには、次のようにユーティリティを実行します。

frmwinconfig option=help

JAWSで動作しないショートカット・キー Microsoft Windows

Forms BuilderをJAWSと組み合せて使用すると、アイテムを作成するために[Ctrl]を押しながら[Insert]を押すキーボード・ショートカットは、機能しません。

この問題を回避するには、メニューのニーモニック・キーを使用します。[Alt]を押しながら[E]を押すと、「編集」メニューが開き、次に[R]を押すと「作成」を選択してアイテムを作成できます。

WLS_FORMSを停止して再起動する前に停止する必要のあるdejvm Microsoft Windows Oracle WebLogic管理対象サーバーを再起動する前に、そのサーバーにより起動されたすべてのJVMコントローラ・プロセス(dejvm)を停止する必要があります。そうしないと、停止後にWLS_FORMSが再起動しません。
クリアでないテキストおよびイメージのレンダリング Microsoft Windows

Windowsディスプレイの拡大縮小の値が100%以外の値に設定されているデスクトップで、Java 11以降をFormsスタンドアロン・ランチャで使用すると、歪みが見られることがあります。

回避策としては、Windowsのディスプレイの拡大縮小設定を100%に変更します。変更を反映して完全に適切にレンダリングされるようにするには、現在のWindowsセッションからログアウトして再度ログインする必要がある場合があります。

また、次のJavaスイッチの1つ以上を使用すると問題を軽減できる場合もあります。正確にどれが必要かは、その症状によって決まります。

  • -Dsun.java2d.dpiaware=true
  • -Dsun.java2d.uiScale=true
  • -Dsun.java2d.autoScaleThreshold=1.5
  • -Dsun.java2d.uiScale=1.0
ドメインのWindowsレジストリ・エントリは、追加のドメインの作成時に上書きされます Microsoft Windows Oracleホームに対して複数のドメインを構成しようとすると、最新のドメインのWindowsレジストリ・エントリによって、以前に構成したドメインが上書きされます。これはFormsランタイムの動作には影響しませんが、Formsツール(Builder、Compilerなど)に影響する可能性があります。
Oracle Forms Compilerのランタイム・エラー Solaris

Oracle FormsコンパイラおよびForms Builderを実行中で、かつNLS_LANGを設定している場合に、コンパイラが終了時にクラッシュする問題を解決するには、ユーザーはさらに環境変数LC_ALLを設定する必要があります。

export LC_ALL=C

フォーム実行時のHTTP 404エラー SUSE Linux

WLSドメインのインストールと作成が成功したように見えますが、その後でフォームを実行しようとすると、HTTP 404エラーが発生します。

この問題を解決するには:

  1. すべての管理対象サーバーを停止します。
  2. $DOMAIN_HOME/binディレクトリでsetStartupEnv.shファイルを見つけて、編集のために開きます。
  3. 次のエントリを、このファイルの最上部付近にあるコメントの真下(最初のコード行の上)に追加します:
    LD_LIBRARY_PATH="<ORACLE HOME>/lib${CLASSPATHSEP}${LD_LIBRARY_PATH}"
        export LD_LIBRARY_PATH

    ここで、<ORACLE HOME>は、このインストールのOracleホーム・ディレクトリへの完全修飾パスです。

  4. 変更を保存して、ファイルを閉じます。
  5. サーバーを再起動して再テストします。
FADSでは、SQLスクリプトを含むアプリケーション・パッケージのデプロイはサポートされていません IBM AIX FADSでは、SQLスクリプトを含むアプリケーション・パッケージのデプロイはサポートされていません。これは、Oracle JavaおよびSqlDeveloperはこのプラットフォームではサポートされていないためです。これらのプログラムは、FADSがSQLファイルを正しく処理するために必要です。

Oracle Reportsの問題と回避策

この項では、Oracle Reportsに関連する問題の詳細およびその回避策について説明します。

表5-2 Oracle Reportsの問題と回避策

問題 オペレーティング・システム 説明
ネーミング・サービスは、14.1.2.0の初期リリースでは使用できません。 すべて Reportsネーミング・サービスは、このリリースでは使用できません。今後、ネーミング・サービスの代替となるサポートを提供する計画が調査されています。