キー・マッピングの有効化

キー・バインディングは、アプリケーション機能にキーを接続します。キーを機能にバインドすると、プログラムはそのキーストロークが入力されるとバインドした機能を実行します。

Formsキー・バインディング・ファイルは、Fusion Middleware Control内からカスタマイズできます。または、UNIXでは、$DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/FORMS/instances/<FORMS Instance Name>/admin/resource/<langディレクトリ(たとえば$DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/FORMS/forms1/admin/resource/US)にあるfmrweb.resファイルでキー・バインディングを手動で定義できます。Windowsの場合、このディレクトリは$DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/FORMS/<FORMS Instance Name>です。

キー・バインディングを定義することで、様々なキーボードを統合して、アプリケーションの使い勝手に類似性を持たせることができます。ただし、プラットフォームによっては、再マップできないキーもあります。たとえば、Microsoft Windowsでは、キーはWindowsのキーボード・デバイス・ドライバで定義されるので、キーの一部を再マップできません。[Alt]+[F4](ウィンドウを閉じる)や[F1](ヘルプ)など、Windowsに必須のキーの組合せは、再マップできません。一般に、拡張キーボードの一部であるキーも再マップできません。これらのキーには、テンキー、矢印および編集キー、[Print Screen]、[Scroll Lock]および[Pause]などがあります。

ノート:

異なるNLS_LANG設定(たとえば、NLS_LANG=GERMAN_GERMANY=WE8ISO8859P15)で実行すると、異なるリソース・ファイル(fmrweb.res)が使用されます。サポートされる各言語には、リソース・ファイルがあります。これをオーバーライドするには、パラメータterm=fullpath\filename.resをOracle Formsランタイム・プロセスに渡します。

このパラメータはURL内で直接渡すことができます。次に例を示します。

http://hostname:port/forms/frmservlet?Form=test.fmx&term=fullpath/filename.res

formsweb.cfgファイルでこのパラメータを設定することもできます。たとえば:

otherParams=term=fullpath\filename.res

構成テンプレートおよびキー・バインディング・ファイルの管理

Forms Enterprise Manager Fusion Middleware Controlの「拡張構成」ページは、フリー・テキスト・エディタを使用して構成テンプレートおよびキー・バインディング・ファイルを追加、編集および削除する場合に使用します。

Forms Enterprise Manager Fusion Middleware Controlの「ホーム」ページで、「拡張構成」をクリックして「拡張構成」ページを開きます。

「拡張構成」ページには、「カテゴリの選択」リスト・ボックスと「ファイルの選択」リスト・ボックスが表示されます。「カテゴリの選択」リスト・ボックスでカテゴリを選択すると、すべての関連ファイルが「ファイルの選択」リスト・ボックスに表示されます。

この項の内容は、次のとおりです。

構成テンプレート・ファイルの追加、編集および削除

「拡張構成」ページで、既存の構成テンプレート・ファイルの追加や変更、および構成テンプレート・ファイルの削除を行います。

ファイルを作成するには:

  1. 「類似作成」ボタンをクリックしてダイアログ・ボックスを開きます。

    「カテゴリ」フィールドと「ソース・ファイル名」フィールドは、「ファイルの選択」リスト・ボックスで選択したファイルに基づいて事前に選択されています。ファイルが選択されていない場合は、特定のカテゴリを選択する必要があります。

  2. 「新規ファイル名」フィールドに名前を入力します。
  3. 「作成」ボタンをクリックして、新しいファイルを作成します。

    ノート:

    同じファイル名のファイルが存在する場合、エラー・メッセージが表示されます。

ファイルを編集するには:

  1. 「ファイルの選択」リスト・ボックスでファイルを選択し、「編集」ボックスにその内容を表示します。

    ノート:

    「編集」ボックスでは、フリー・テキスト・エディタが使用されます。
  2. 「編集」ボックスで、ファイルの内容を更新して「適用」をクリックします。

    または、

    「回復」,をクリックすると、変更が破棄されます。

    ノート:

    ファイルの内容の読取りおよび保存は、mBean操作を使用して行われます。

ファイルを削除するには:

  1. 「カテゴリの選択」リスト・ボックスでカテゴリを選択します。
  2. 「ファイルの選択」リスト・ボックスでファイルを選択します。
  3. 「削除」ボタンをクリックして、特定のファイルを削除します。

ノート:

選択したファイルがユーザー作成ファイルの場合は、「削除の確認」ダイアログ・ボックスが表示されます。選択したファイルが同梱ファイルの場合は、次のようなエラー・メッセージが表示されます: 標準ファイルは削除できません。ユーザー作成ファイルのみ削除できます。

キー・バインディング・ファイルの編集

「拡張構成」ページで、キー・バインディング・ファイルを編集します。

  1. 「キー・バインディング・ファイルの選択」をクリックします。
    「言語の選択」フィールドは、「ファイルの選択」リスト・ボックスで選択したキー・バインディング・ファイルに基づいて事前に選択されています。ファイルが選択されていない場合は、「言語の選択」フィールドで特定の言語を選択する必要があります。特定の言語に関連するファイルが表示されます。
  2. 必要に応じて、「ファイルの選択」リスト・ボックスのチェック・ボックスを選択または選択解除します。

    「ファイルの選択」リスト・ボックスには、標準ファイルと非標準ファイルが表示されます。MBeansがすでに存在する標準ファイルは、チェック・ボックスが選択された状態で表示されます。非標準ファイルは、チェック・ボックスの選択が解除された状態で表示されます。

    別の言語を選択して、「ファイルの選択」リスト・ボックスに移入されたファイル・リストをリフレッシュします。

  3. 「保存」をクリックすると、新しく選択したアイテムについてはMBeansが作成され、新しく選択を解除したアイテムについてはMBeansが削除されます。選択内容の変更がないファイルのMBeanは、削除も追加もされません。
  4. 追加の言語に対して選択プロセスを繰り返します。

fmrweb.resのカスタマイズの例

例: 入力マッピングと実行マッピングのスワッピング

USER-READABLE STRINGSとマークされたセクションで、次のエントリを検索します。

122 : 0 : "F11" : 76 : "Enter Query"
122 : 2 : "Ctrl+F11" : 77 : "Execute Query"

これを次に変更します。

122 : 2 : "Ctrl+F11" : 76 : "Enter Query"
122 : 0 : "F11" : 77 : "Execute Query"

ノート:

デフォルトでは、fmrweb.resはMicrosoft Windowsクライアント/サーバーのキーボード・マッピングを反映していません。UNIX X-Windows/Motifでクライアント/サーバーを実行している場合は、キー・マッピングを反映しています。

Microsoft Windowsのクライアント/サーバーのキーボード・マッピングを実行するfmrpcweb.resという名前のファイルも提供されます。このファイルを使用するには、Web構成内のtermパラメータを、目的のファイル名を参照するように設定します。ファイル拡張子は含めないでください(たとえば、"term = fmrpcweb")。

例外または特殊なキー・マッピング

[F2]、[Enter]、番号キーおよび[Esc]キーなどの特殊なキーをマップするには、それぞれの特殊なキーの項に示されている手順および例に従います。

内容は次のとおりです。

[F2]のマッピング

[F2]をマップするには、[F2]のデフォルトのエントリ、"List Tab Pages"を別のキーに変更します。次にデフォルトのエントリの例を示します。

113: 0 : "F2" : 95 : "List Tab Pages"

次に示すように、これを別のキー・マッピングに明示的に変更する必要があります。

113: 8 : "F2" : 95 : "List Tab Pages"

F2機能を[F2]キーにマップするには、113: 0および113: 8で始まる行を#記号でコメント・アウトし、次の行をリソース・ファイルの最後に追加します。

113: 0 : "F2" : 84 : "Function 2"
113: 8 : " " : 95 : " "

デフォルトで[F2]を使用する新しい機能が追加されたので、[F2]キーをマップするにはこの新しい機能を別のものに明示的にマップする必要があります。この機能の追加により、タブ・キャンバス・ページ間のキーボード・ナビゲーションが可能になりました。このデフォルトは[F2]です。この機能がコメント・アウトされており、[F2]に割り当てられていなくても、この機能Forms Function Number 95が別のキーにマップされないかぎり[F2]キーはマップされません。

KEY-ENTER-TRIGGERを起動する[Enter]のマッピング

デフォルトでは、クライアント/サーバーまたはWeb上のいずれの場合も[Enter]キーを押して配置すると、カーソルがブロックの次のナビゲート可能な項目に移動します。このデフォルトの動作をオーバーライドするには、フォームのリソース・ファイルを変更して、キーのマッピングの詳細を変更することが必要です。

fmrweb.resを変更して、[Return]キーに対するForms Function Number (FFN)を27から75に変更します。行は次のように変更します。

10 : 0 : "Return" : 75 : "Return"

デフォルトでは、この行のFFNは次のように27と表示されています。

10 : 0 : "Return" : 27 : "Return"

[Return]または[Enter]キーでは、実際にはFFN 27で表されるReturn関数が返されるため、この行はKey-Enter-Triggerを起動しません。FFN 75はEnter関数を表し、Key-Enter-Triggerを起動します。

数字キーのマッピング

目的は、fmrweb.resで数字0から9に対して[Ctrl]+<数字>キーをマップすることですが、fmrweb.resにはこれらの数字のためのJava関数キーがありません。[Ctrl]+[1]を「次のレコード」にマップするためのステップを示した次の例に従ってステップを実行します。

  1. fmrweb.resファイルでキー・マッピングに実装するJava関数キーの数字をリストします。次に例を示します。
    public static final int VK_1 = 0x31;
  2. 16進値は、fmrweb.resで使用する前に、10進の等価に変換する必要があります。

    ステップ1では、0x31は16進値なので10進の等価に変換する必要があります。(ノート: 1019580.6)。たとえば、

    SQL> select hextodec('31') from dual;
    HEXTODEC('31')
    --------------
    49
  3. この10進値をfmrweb.resの数字キー[1]のマッピングに使用します。たとえば、[Ctrl]+[1]は次のとおり「次のレコード」にマップされます。
    49 : 2 : "CTRL+1" : 67 : "Next Record"