3 Oracle Managed File Transferソフトウェアのインストール

この項のステップに従って、Oracle Managed File Transferソフトウェアをインストールします。

インストールを開始する前に、前提条件を確認したことと、Oracle Managed File Transferのインストールと構成の準備で示されているすべてのステップを完了してあることを確認してください。

インストール・チェックリストの確認

インストール・プロセスでは、特定の情報の入力が必要になります。

表3-1は、Oracle Managed File Transferのインストール前に理解しておく必要のある重要な項目と、インストール中に決定する必要のある重要な項目を示しています。

表3-1 インストール・チェックリスト

情報 値の例 説明

JAVA_HOME

/home/Oracle/Java/jdk17.0.12

Java JDK ホーム・ディレクトリを指す環境変数。

データベース・ホスト

examplehost.exampledomain

データベースを実行しているホストの名前とドメイン。

データベース・ポート

1521

データベースのリスニング・ポートの番号。デフォルトのOracleデータベースのリスニング・ポートは1521です。

データベース・サービス名

orcl.exampledomain

Oracleデータベースには一意のサービス名が必要です。デフォルトのサービス名は、orclです。

DBAユーザー名

SYS

データベース管理権限を持つユーザーの名前。OracleデータベースのデフォルトのDBAユーザーは、SYSです。

DBAパスワード

password

データベース管理権限を持つユーザーのパスワード。

ORACLE_HOME

/home/Oracle/product/ORACLE_HOME

ソフトウェアをインストールするディレクトリ。

このディレクトリには、必要に応じてOracle Fusion Middleware InfrastructureOracle Managed File Transferが含まれます。

WebLogic Serverのホスト名

examplehost.exampledomain

Oracle WebLogic ServerおよびOracle Managed File Transferコンソールのホスト名。

コンソール・ポート

ノート:

デフォルトのポート値は、ドメインの構成方法によって異なります。デフォルト値のリストについては、「製品およびコンポーネント別のポート番号」を参照してください。

Oracle Managed File Transferコンソールのポート。

DOMAIN_HOME

/home/Oracle/config/domains/mft_domain

ドメイン・データの格納場所。

APPLICATION_HOME

/home/Oracle/config/applications/mft_domain

アプリケーション・データの格納場所。

WebLogicドメインの管理者のユーザー名

weblogic

Oracle WebLogic Serverの管理権限を持つユーザーの名前。デフォルトの管理者ユーザーは、weblogicです。

管理者ユーザーのパスワード

password

Oracle WebLogic Server管理権限を持つユーザーのパスワード。

RCU

ORACLE_HOME/oracle_common/bin

リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)へのパス。

RCUスキーマの接頭辞

MFT

Oracle Managed File Transferが使用するデータベース・スキーマの名前の接頭辞。

RCUスキーマのパスワード

password

Oracle Managed File Transferが使用するデータベース・スキーマのパスワード。

構成ユーティリティ

ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin

ドメインの作成と構成のための構成ウィザードへのパス。

インストール・プログラムの起動

インストール・プログラムを実行する前に、JDKおよび前提条件のソフトウェアがインストールされていることを確認する必要があります。

インストール・プログラムを起動するには:

  1. ホスト・システムにログインします。
  2. インストール・プログラムがダウンロードされたディレクトリに変更します。
  3. Oracle Fusion Middleware Infrastructure 14c (14.1.2.0.0)がインストールされている必要があります。手順については、Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールと構成Infrastructureソフトウェアのインストールを参照してください。
  4. JDKディレクトリからjava実行可能ファイルを実行して、インストール・プログラムを起動します。

ノート:

インストーラ画面を起動するのではなく、保存済の応答ファイルを使用してインストーラをサイレント・モードで起動することもできます。サイレント・インストールまたはコマンド・ライン・インストールの詳細は、『Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストール』「サイレント・モードでのOracle Universal Installerの使用」を参照してください。

インストール・プログラムが表示されたら、インストールの準備は完了です。

インストール画面への移動

インストーラにより、情報を確認または入力する一連の画面が表示されます。

次の表に、インストーラ画面が表示される順序を示します。インストーラ画面に関して詳細な情報が必要な場合は、「ヘルプ」をクリックします。

表3-2 インストール画面

画面 説明

インストール・インベントリの設定

LinuxまたはUnixオペレーティング・システムでは、このホスト上にOracle製品をインストールするのが初めての場合、この画面が開きます。中央インベントリを作成する場所を指定します。この画面で選択したオペレーティング・システム・グループ名には、中央インベントリの場所への書込み権限があることを確認してください。

『Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストール』Oracle中央インベントリについてに関する項を参照してください。

ようこそ

情報を参照してすべての前提条件が満たされていることを確認し、「終了」をクリックします。

自動更新

自動更新をスキップする選択をするか、パッチを選択するか、My Oracle Supportアカウントを使用して、重要なセキュリティ更新を含む最新のソフトウェア更新を検索します。

インストールの場所

Oracleホーム・ディレクトリの場所を指定します。

このOracleホームには、Oracle Fusion Middleware Infrastructure、およびインストール済のその他の14c (14.1.2.0.0)製品が含まれている必要があります。

「表示」をクリックすると、インストール先のOracleホームが正しいことを確認できます。

インストール・タイプ

この画面は、Managed File Transferのインストールでは該当しません。

前提条件チェック

この画面では、ご使用のシステムが最小要件を満たしていることを検証します。

検証済のタスクのリストを表示するには、「正常なタスクの表示」を選択します。ログの詳細を表示するには、「ログの表示」を選択します。前提条件のチェックが失敗すると、エラー・メッセージが画面の下方に表示されます。エラーを修正し、「再実行」をクリックして再試行します。エラー・メッセージや警告メッセージを無視してインストールを続けるには、「スキップ」をクリックします(非推奨)。

インストールの進行状況

この画面はインストールの進行状況を示します。

進行状況バーが100%完了になったら、「終了」をクリックしてインストーラを閉じるか、「次へ」をクリックしてサマリーを表示します。

インストール完了

この画面には、「インストールの場所およびインストールされた機能セットが表示されます。情報を確認し、「終了」をクリックしてインストーラを閉じます。

インストールの確認

インストールの完了後、一連のタスクを実行して、成功したかどうかを確認します。

インストール・ログ・ファイルの確認

インストール・ログ・ファイルの内容を確認し、インストーラに何も問題が発生しなかったことを確認します。

デフォルトでは、インストーラによってLinuxまたはUNIXオペレーティング・システムのOracle_Inventory_Location/logsディレクトリにログ・ファイルが書き込まれます。

ログ・ファイルとその場所の詳細は、『Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストール』インストール・ログ・ファイルに関する項を参照してください。

ディレクトリ構造のチェック

インストールの内容は、インストール中に選択したオプションによって異なります。

Oracle Fusion Middlewareの理解Oracle Fusion Middlewareの主要なディレクトリに関する項を参照してください。

Oracleホームの内容の表示

viewInventoryスクリプトを使用すると、Oracleホーム・ディレクトリの内容を表示することができます。

『Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストール』Oracleホームの内容の表示に関する項を参照してください。

MFTのスキーマ統合

統合されたスキーマ・ドメインで、マテリアライズド・ビューはデフォルトで有効ではありません。

スキーマ統合を使用してMFTをインストールする場合、ダッシュボード・メトリックはグラフに表示されません。グラフにメトリックを表示するには、マテリアライズド・ビューを有効化します。

次のスクリプトを実行して、マテリアライズド・ビューを有効化します。
EXECUTE IMMEDIATE 'ALTER MATERIALIZED VIEW MV_MFT_SOURCE_MESSAGE REFRESH  NEXT SYSDATE+1/144;   
    EXECUTE IMMEDIATE 'ALTER MATERIALIZED VIEW MV_MFT_TRANSFER_COUNT_INFO  REFRESH NEXT SYSDATE+1/144;   
    EXECUTE IMMEDIATE 'ALTER MATERIALIZED VIEW MV_MFT_SOURCE_INFO REFRESH  NEXT SYSDATE+1/144;   
    EXECUTE IMMEDIATE 'ALTER MATERIALIZED VIEW MV_MFT_TARGET_INFO REFRESH  NEXT SYSDATE+1/144;   
    EXECUTE IMMEDIATE 'ALTER MATERIALIZED VIEW MV_MFT_PAYLOAD_INFO REFRESH  NEXT SYSDATE+1/144;   
    EXECUTE IMMEDIATE 'ALTER MATERIALIZED VIEW MV_MFT_TRANSFER REFRESH NEXT  SYSDATE+1/144;