4 Oracle Service Busドメインの構成
Oracle Service Busをインストールすると、ドメインを構成でき、それを高可用性のために拡張することもできます。
-
Oracle Service Busのインストールおよび構成の準備
次の項を参照して、データベース・スキーマを作成し、WebLogicドメインを構成して、構成を検証します。
データベース・スキーマの作成
ドメインを構成する前に、このリリースのOracle Fusion Middlewareで使用する動作保証済データベースに、必要なスキーマをインストールする必要があります。
ノート:
Oracle Fusion Middleware 14c (14.1.2.0.0)では、新しいスキーマはエディションベースの再定義(EBR)ビューをデフォルトで有効にして作成されます。EBRを有効にすると、ダウンタイムを発生することなく、スキーマ・オブジェクトを将来のFusion Middlewareリリースにオンラインでアップグレードできます。エディションベースの再定義の使用に関する詳細は、「エディションベースの再定義の使用」を参照してください。
動作保証されたデータベースのインストールと構成
データベース・スキーマを作成する前に、動作保証されたデータベースをインストールおよび構成し、データベースが起動されて稼働していることを確認しておく必要があります。
「リポジトリ作成ユーティリティ」画面をナビゲートしてスキーマを作成
RCUの各画面に必要な情報を入力し、データベース・スキーマを作成します。
スキーマ作成の方法の選択
「リポジトリの作成」画面を使用して、コンポーネント・スキーマの作成およびデータベースへのロード方法を選択します。
-
データベースでDBAアクティビティを実行するために必要な権限を持っている場合は、「システム・ロードおよび製品ロード」を選択します。この手順は、SYSDBA権限が付与されていることを前提としています。
-
データベースでDBAアクティビティを実行するために必要な権限を持っていない場合は、この画面で「システム・ロードに対するスクリプトの準備」を選択する必要があります。このオプションによってSQLスクリプトが生成され、それをデータベース管理者が使用します。リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成のシステム・ロードと製品ロードについてを参照してください。
-
システム・ロードのためのSQLスクリプトをDBAが実行済の場合、「製品ロードの実行」を選択します。
データベース接続の詳細の指定
「データベース接続の詳細」画面で、RCUがデータベースに接続できるようにするために、データベース接続の詳細を指定します。
データベース接続の詳細を指定するには:
Oracleデータベースへの接続時に接続資格証明を指定する方法の詳細は、「Oracleデータベースと、エディションベースで再定義されるOracleデータベースに対する接続資格証明」を参照してください。
カスタム接頭辞の指定とスキーマの選択
「コンポーネントの選択」画面でカスタム接頭辞を指定し、製品データベース・スキーマを選択します。
「新規接頭辞の作成」を選択し、カスタム接頭辞を指定して、「SOAスイート」スキーマを選択します。これにより、SOA Infrastructureと、依存コンポーネントとしての次のスキーマが自動的に選択されます。
-
ユーザー・メッセージング・サービス
-
メタデータ・サービス
-
WebLogicサービス
-
Oracle Platform Security Services
-
監査サービス
-
監査サービスへの追加
-
監査サービス・ビューア
ヒント:
ここで入力したカスタム接頭辞は、後でドメイン作成プロセスで必要になるため、ノートにとっておいてください。
共通インフラストラクチャ・サービスと呼ばれるスキーマも自動的に作成されますが、このスキーマはグレー表示されます(選択や選択解除はできません)。このスキーマを使用すると、ドメインの構成中にRCUから情報を取得できるようになります。『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のサービス表スキーマの理解に関する項を参照してください。
カスタム接頭辞は、これらのスキーマをこのドメイン内でのみ使用するように論理的にグループ化するものであり、複数のドメイン間でのスキーマの共有はサポートされていないため、ドメインごとに固有のスキーマ・セットを作成する必要があります。
「次へ」をクリックして先に進み、スキーマ作成の前提条件チェックが成功したことを確認するダイアログ・ウィンドウの「OK」をクリックします。
スキーマ・パスワードの指定
「スキーマ・パスワード」画面でスキーマのパスワードをデータベースに設定する方法として希望するものを指定してから、パスワードの指定と確認を行います。
この画面で設定するパスワードは、ノートにとっておく必要があります。このパスワードは、後述するドメイン作成のプロセスで必要になります。
「次へ」をクリックします。
カスタム変数の指定
SOAインフラストラクチャ・スキーマのカスタム変数を「カスタム変数」画面で指定します。
Oracle SOA Suiteの標準インストール・トポロジでは、Database Profile、Healthcare Integrationのいずれもデフォルト値(それぞれSmall、No)のままにしておきます。
「SOA Suiteスキーマに必要なカスタム変数について」を参照してください。
この画面に示されるオプションの詳細は、『リポジトリ作成ユーティリティを使用したスキーマの作成』の カスタム変数に関する項を参照してください。
ドメインの構成
構成ウィザードを使用して、ドメインを作成および構成します。
ドメインを作成するその他の方法の詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のWebLogicドメインの作成、拡張および管理のためのその他のツールに関する項を参照してください。
ドメインを作成および構成するための構成ウィザード画面のナビゲート
構成ウィザードの各画面に必要な情報を入力し、トポロジ用のドメインを作成および構成します。
ノート:
この手順を使用して既存のドメインを拡張できます。この手順の説明では要件が満たされない場合は、その要件に応じた選択を行うか、サポート・ドキュメントで追加の詳細を参照してください。
ドメイン・タイプとドメイン・ホームの場所の選択
ドメイン・ホーム・ディレクトリの場所を選択する必要がありますが、Oracleホーム・ディレクトリの外が適しています。
ドメイン・タイプおよびドメイン・ホーム・ディレクトリを指定するには:
この画面上のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成タイプに関する項を参照してください。
Oracle Service Busの構成テンプレートの選択
「テンプレート」画面を使用して、必要なテンプレートを選択します。参照構成ドメインまたはクラシック・ドメインを作成するオプションがあります。
参照構成ドメイン
ノート:
参照構成ドメインをBPMに拡張することはできません。BPMに拡張するには、クラシック・ドメインを作成する必要があります。参照構成ドメインを完了するには、「参照構成パラメータの構成」で説明されている手動のステップを実行します。
参照構成ドメインの構成とプロジェクト開発のための設定の有効化の詳細は、次を参照してください。
Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteの管理の参照構成ドメインの構成に関する項。
クラシック・ドメイン
クラシック・ドメインは、参照構成設定を除くすべての機能を含むデフォルト・ドメインです。
「テンプレート」画面で、「製品テンプレートを使用してドメインを作成」が選択されていることを確認し、次のテンプレートを選択します。
Oracle Service Bus [osb]
このテンプレートを選択すると、依存性が自動的に選択されます。
この画面の詳細は、構成ウィザードを使用したWebLogicドメインの作成のテンプレートを参照してください。
ノート:
Oracle Service Busを使用して動的クラスタを使用する場合、JAX-RPCテンプレートが選択されていないことを確認します。JAX-RPCが選択されている場合、ドメインは動的クラスタをサポートしません。12c (12.2.1.1)以降、JAX-RPCテンプレートはOracle Service Busドメインでオプションです。JAX-RPCテンプレートが必要な場合、明示的に選択する必要があります。この画面の詳細は、構成ウィザードを使用したWebLogicドメインの作成のテンプレートを参照してください。
高可用性オプションの構成
この画面を使用して、高可用性に影響するサービス移行および永続設定を構成します。
自動サービス移行、永続ストアまたは両方を使用するクラスタおよび構成ウィザードを使用してドメインに追加し、選択したHAオプションを自動的に適用するすべての後続のクラスタを作成する場合、この画面が最初に表示されます。
自動サービス移行の有効化
「自動サービス移行の有効化」を選択して、固定サービスをフェイルオーバー用の正常な管理対象サーバーに自動的に移行できます。自動サービス移行およびクラスタ・リースに必要である移行可能なターゲット定義を構成します。これらのクラスタ・リース・オプションのいずれかを選択します。
-
データベース・リース - 管理対象サーバーは、リーシングに有効なJDBCシステム・リソースの表を使用します。自動移行データ・ソースに有効なJDBCシステム・リソースがある必要があります。このオプションを選択する場合、移行基準がデータベースに構成され、自動移行のデータ・ソースも構成ウィザードで自動的に構成されます。Oracle RACなどの高可用性データベースがある場合、リーシング情報を管理するには、サーバー移行用のデータベースを構成します。
-
コンセンサス・リーシング - 管理対象サーバーはメモリー内にリーシング情報を保持します。ノード・マネージャを使用して、クラスタの管理対象サーバーを制御します。(また、移行可能な(または移行可能対象をホストできる)すべてのサーバーにノード・マネージャを関連付ける必要もあります。)このオプションを選択する場合、構成ウィザードで移行基準をコンセンサスに構成します。
リーシングの詳細は、「リーシング」を参照してください。
自動サービス移行の詳細は、「サービス移行」を参照してください。
JTAトランザクション・ログ永続性
-
デフォルト永続ストア - デフォルトのファイル・ストアのサーバーのJTAトランザクション・ログ・ストアを構成します。
-
JDBC TLogストア - JDBCストアのサーバーのJTAトランザクション・ログ・ストアを構成します。
JDBC TLogストアを選択することをお薦めします。構成を完了すると、JDBC永続ストアがトランザクション・ログに設定されるクラスタが用意されます。
JMSサーバー永続性
永続的なJMSストアは、永続メッセージ・データと恒久サブスクライバを格納するための物理的なリポジトリです。ディスクベースのファイル・ストアにも、JDBC対応データベースにもなります。メモリーを消費した場合のディスクへのメッセージのページングには、JMSファイル・ストアを使用できます。
-
JMSファイル・ストア - JMSファイル・ストアを使用するコンポーネントを構成します。このオプションを選択する場合、「拡張構成」画面の「ファイル・ストア」オプションを選択して、必要に応じて設定を変更できます。「ファイル・ストア」画面で、ファイル・ストア名、ディレクトリおよび同期書込みポリシーを設定できます。
-
JMS JDBCストア - すべてのJMSサーバーのJDBCストアを使用するコンポーネントを構成します。構成を完了すると、クラスタが用意され、JDBC永続ストアがJMSサーバーに構成されます。
アプリケーション・ホームの場所の選択
「アプリケーションの場所」画面を使用して、ドメインに関連するアプリケーションを保存する場所(アプリケーション・ホーム・ディレクトリとも呼ばれる)を選択します。
アプリケーション・ホームの場所は、Oracle Fusion Middlewareの理解のOracle Fusion Middlewareの主要ディレクトリのディレクトリ構造に従って、Oracleホーム・ディレクトリの外に配置することをお薦めします。ソフトウェアのアップグレードや再インストールが必要な場合に、このディレクトリ構造は問題の予防に役立ちます。
アプリケーション・ホーム・ディレクトリの詳細は、アプリケーション・ホーム・ディレクトリについてを参照してください。
この画面の詳細は、構成ウィザードを使用したWebLogicドメインの作成のアプリケーションの場所を参照してください。
管理者アカウントの構成
「管理者アカウント」画面を使用して、ドメインに対するデフォルトのWebLogic管理者アカウントのユーザー名とパスワードを指定します。
この画面で入力するユーザー名およびパスワードをノートにとっておくことをお薦めします(これらの資格証明は、後でドメインの管理サーバーを起動して接続する際に必要になります)。
ドメイン・モードとJDKの指定
「ドメイン・モードおよびJDK」画面を使用して、本番環境のドメイン・モードおよびJava Development Kit (JDK)を指定します。
「ドメイン・モードおよびJDK」画面では、次の操作を実行します。
-
「ドメイン・モード」フィールドで、「本番」を選択します。
ノート:
WebLogic Server 14.1.2.0.0では、「本番」モードを選択すると、WebLogic Serverは「保護された本番」のセキュリティ構成の一部を自動的によりセキュアな値に設定します。ただし、手動の構成を必要とする特定のセキュリティ構成(SSL/TLSなど)があります。『Oracle WebLogic Serverセキュリティの管理』の保護された本番モードの使用に関する項を参照してください。
よりセキュアなデフォルト設定を無効にする場合は、「セキュア・モードの無効化」を選択できます。こうすると、非SSLリスニング・ポートが有効になります。
一般的に保護された本番モードのよりセキュアなデフォルト設定を保持するが、ドメインでデフォルトで有効にするポート(リスニング・ポート、SSLリスニング・ポートまたは管理ポート)を変更する場合は、次の操作を実行できます。- 「セキュア・モードの無効化」の選択は解除したままにします
- 「ドメインのデフォルト・ポートの有効化または無効化」で、デフォルトのポート選択を変更します
詳細は、『Oracle WebLogic Server本番環境の保護』のドメイン・モードがデフォルトのセキュリティ構成に与える影響の理解に関する項を参照してください。
-
「JDK」フィールドで、Oracle HotSpot JDKを選択します。
データベース構成タイプの指定
「データベース構成タイプ」画面を使用してデータベースおよびデータベース・スキーマの詳細を指定します。
「データベース構成タイプ」画面で、「RCUデータ」を選択します。このオプションによってデータベースおよびサービス表(STB)スキーマに接続し、ドメインの構成に必要なスキーマのスキーマ情報を自動的に受け取るように構成ウィザードで指定できます。
ノート:
この画面で「手動構成」を選択する場合、次の画面でスキーマのパラメータを手動で指定する必要があります。
「RCUデータ」を選択した後、次のフィールドで詳細を指定します。
フィールド | 説明 |
---|---|
ホスト名 |
データベースをホストするサーバーの名前を入力します。 例: |
DBMS/サービス |
データベースのDBMS名(サービス・タイプ・ドライバを選択している場合はサービス名)を入力します。 例: |
ポート |
データベースがリスニングするポート番号を入力します。 例: |
スキーマ所有者 スキーマ・パスワード |
データベースのサービス表スキーマに接続するためのユーザー名とパスワードを入力します。これは、RCUの「スキーマ・パスワード」画面でサービス表コンポーネントに入力したスキーマ・ユーザー名とパスワードです(「スキーマ・パスワードの指定」を参照)。 デフォルトのユーザー名は |
Autonomous Transaction Processingデータベース(Autonomous Transaction Processing専用(ATP-D)とAutonomous Transaction Processing共有(ATP-S)の両方)の場合、接続URL文字列オプションのみを使用して接続資格証明を指定し、「Autonomous Transaction Processingデータベースの接続資格証明」で説明されている次の形式で接続文字列を入力します。
データベース接続情報の指定を完了したら、「RCU構成の取得」をクリックします。「接続結果ログ」の次の出力は、操作が成功したことを示しています。
Connecting to the database server...OK Retrieving schema data from database server...OK Binding local schema components with retrieved data...OK Successfully Done.
RCUの実行時にインストールされるスキーマの詳細は、リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成のサービス表スキーマについてを参照してください。
『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のデータベース構成タイプに関する項を参照してください。
JDBCコンポーネント・スキーマ情報の指定
「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面を使用してデータベース・スキーマの詳細を指定します。
「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面に示される値が、すべてのスキーマに対して適切であることを確認します。
ヒント:
高可用性環境の場合は、Oracle RACデータベースのデータ・ソース構成に関する追加情報について、『高可用性ガイド』の次の項を参照してください。
この画面の詳細は、構成ウィザードを使用したWebLogicドメインの作成のJDBCコンポーネント・スキーマを参照してください。
JDBC接続のテスト
「JDBCコンポーネント・スキーマ・テスト」画面を使用してデータ・ソース接続をテストします。
「ステータス」列に示される緑色のチェック・マークは、テストが成功したことを表します。問題が発生した場合は、この画面の「接続結果ログ」セクションに示されるエラー・メッセージを確認し、問題を修正してから接続テストを再試行してください。
デフォルトでは、各スキーマ・コンポーネントのスキーマ・パスワードは、スキーマの作成時に指定したパスワードです。
この画面の詳細は、構成ウィザードを使用したWebLogicドメインの作成のJDBCコンポーネント・スキーマ・テストを参照してください。
キーストア証明書またはキーへのパスの指定
「キーストア」画面を使用して、各キーストアの信頼できる証明書へのパス、または各キーストアの秘密キーへのパスおよび秘密キーに関するその他の情報へのパスを指定します。
「信頼できる証明書」、「秘密キー」または「アイデンティティ証明書」フィールドをクリックすると、フィールドの右側に参照アイコンが表示されます。このアイコンをクリックして、適切なファイルを参照します。
この画面の詳細は、構成ウィザードを使用したWebLogicドメインの作成のキーストアを参照してください。
拡張構成の選択
「拡張構成」画面を使用してドメインの構成を完了します。
「拡張構成」画面で、次を選択します。
-
管理サーバー
管理サーバーのリスニング・アドレスを適切に構成するために必要です。
-
ノード・マネージャ
ノード・マネージャを構成するために必要です。
-
トポロジ
Oracle Service Bus管理対象サーバーを構成するために必要です。
オプションで、目的のインストール環境に必要なその他のオプションを選択します。このガイドでは標準インストール・トポロジのステップを説明しますが、別のステップも選択できます。インストール要件にこのガイドの範囲外のオプションが含まれる場合、それらのオプションを構成するための別の画面が表示されます。構成ウィザードのすべての画面の詳細は、構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成の構成ウィザードの画面を参照してください。
管理サーバーのリスニング・アドレスの構成
「管理サーバー」画面を使用して、「リスニング・アドレス」を選択し、管理サーバー・ポートを構成します。
ノート:
デフォルトのポート値は、ドメインの構成方法によって異なります。「SSLリスニング・ポートの有効化」はデフォルトで有効ですが、デフォルト値は変わる可能性があります。デフォルト値のリストについては、「製品およびコンポーネント別のポート番号」を参照してください。
- 管理サーバーの名前を入力します。「名前」フィールドはnullまたは空にできず、特殊文字を含めることはできません。
- 「リスニング・アドレス」の横にあるドロップダウン・リストを選択し、管理サーバーが存在するホストのIPアドレスを選択するか、単一のIPアドレスにマップされたシステム名またはDNS名を使用します。
「すべてのローカル・アドレス」
を使用しないでください。 - ポート設定を確認します。ドメイン・タイプが「本番」に設定されている場合、「SSLリスニング・ポートの有効化」オプションがデフォルトで有効になります。「管理サーバー」にサーバー・グループは指定しないでください。
ノート:
ポート値は必要に応じて変更できますが、一意である必要があります。異なるポートに同じポート番号が使用されている場合は、構成ウィザードの次のステップに移動できません。
詳細は、構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のリスニング・アドレスの指定を参照してください。
ノード・マネージャの構成
「ノード・マネージャ」画面を使用して、構成するノード・マネージャのタイプおよびノード・マネージャ資格証明を選択します。
ノード・マネージャのタイプとして「ドメインごとのデフォルトの場所」を選択して、ノード・マネージャの資格証明を指定します。
この画面の詳細は、構成ウィザードを使用したWebLogicドメインの作成のノード・マネージャを参照してください。
ノード・マネージャ・タイプの詳細は、『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理』のノード・マネージャに関する項を参照してください。
Oracle Service Busの管理対象サーバーの構成
「管理対象サーバー」画面で、管理対象サーバーを構成します。
「管理対象サーバー」画面で、デフォルトのosb_server1
という名前の新しい管理対象サーバーが自動的に作成されます。
このドキュメントではこれらのサーバー名を使用します。別の名前を選択した場合は、必要に応じて置き換えてください。
この画面の詳細は、構成ウィザードを使用したWebLogicドメインの作成の管理対象サーバーを参照してください。
管理サーバーのOracle Service Busランタイム・サーバーとしての構成
スタンドアロンOracle Service Busドメインが必要な場合、管理サーバーをOracle Service Busランタイム・サーバーとして構成できます。
管理サーバーをOracle Service Busランタイム・サーバーとして使用するには、コンパクト・ドメインを作成する必要があります。ただし、コンパクト・ドメインは開発者環境でのみサポートされており、本番環境ではサポートされていません。そのため、本番では管理サーバーで実行するOracle Service Busをサポートしていません。テストおよび開発環境においてコンパクト・ドメインを作成するには、『SOA SuiteおよびBusiness Process Management SuiteのQuick Start for Developersのインストール』のコンパクト・ドメインの構成に関する項を参照してください。
ノート:
Oracle Service BusのインストールにQuick Startインストールを使用していない場合でも、『SOA SuiteおよびBusiness Process Management SuiteのQuick Start for Developersのインストール』のステップに従って、コンパクト・ドメインを作成できます。Oracle Service Busのクラスタの構成
「クラスタ」画面を使用して、新規クラスタを作成します。
「Coherenceクラスタ」画面で次の操作を実行します。
- 「追加」をクリックします。
- 「クラスタ名」フィールドで
SOA_cluster1
を指定します。 - 「クラスタ・アドレス」フィールドは、空白のままにしておきます。
デフォルトでは、クラスタ内のサーバー・インスタンスは、ユニキャストを使用して相互に通信します。マルチキャストを使用するようにクラスタの通信を変更する場合は、『Oracle WebLogic Serverクラスタの管理』のユニキャストまたはマルチキャストを選択する際の考慮事項に関する項を参照してください。
この画面の詳細は、構成ウィザードを使用したWebLogicドメインの作成のクラスタを参照してください。
サーバー・テンプレートの定義
高可用性設定のために動的クラスタを作成する場合は、「サーバー・テンプレート」画面を使用して1つ以上のサーバー・テンプレートをドメイン用に定義します。
ノート:
デフォルトのポート値は、ドメインの構成方法によって異なります。「SSLリスニング・ポートの有効化」はデフォルトで有効ですが、デフォルト値は変わる可能性があります。デフォルト値のリストについては、「製品およびコンポーネント別のポート番号」を参照してください。
- 「追加」をクリックして
new_ServerTemplate_1
を作成します。サーバー・テンプレート名は、追加のサーバー・テンプレートが追加されると自動的に増分されます(new_ServerTemplate_2
)。 - 「セキュア本番モード」で、「SSLポートの有効化」オプションが選択されていることを確認します。デフォルトのSSLリスニング・ポートは、新しいサーバー・テンプレートを追加しても自動的に増分されません。デフォルトを「リスニング・ポートの有効化」に変更できますが、SSLを有効にするためにデフォルトを保持することをお薦めします。リスニング・ポートを有効にすると、SSLリスニング・ポートが無効になります。
ノート:
ポート値は、1から65535の範囲の整数を使用して必要に応じて変更できますが、一意である必要があります。異なるポートに同じポート番号が使用されている場合、ポートの競合エラーが発生し、サーバーを起動できなくなります。
- 管理ポートは、追加のサーバー・テンプレートを追加しても増分されません。
ノート:
リスニング・ポートが無効になっている場合は、数字ではなく
Disabled
が表示されます。
高可用性設定用の動的クラスタを作成するステップは、高可用性ガイドの動的クラスタの使用を参照してください。
動的サーバーの構成
高可用性のためのセットアップで動的クラスタを作成する場合は、「動的サーバー」画面を使用して、動的サーバーを構成します。
動的クラスタを構成しない場合は、「次へ」をクリックし、ドメインの構成を続けます。
ノート:
動的クラスタを作成するときにマシン名マッチング式を割り当てた場合、動的クラスタ用のマシンは作成する必要がありません。高可用性設定用の動的クラスタを作成するには、高可用性ガイドの動的クラスタの使用を参照してください。
クラスタへのOracle Service Bus管理対象サーバーの割当て
「サーバーのクラスタへの割当」画面を使用して、管理対象サーバーを新しく構成したクラスタに割り当てます。構成されたクラスタとは手動で構成したクラスタです。動的クラスタを構成している場合、この画面は使用しません。動的クラスタとは、サーバー・テンプレートに基づいて生成されたサーバー・インスタンスが1つ以上含まれたクラスタのことです。
ノート:
ドメイン内のコンポーネント・タイプのすべての管理対象サーバーは、そのクラスタに属している必要があります。たとえば、Oracle Service Busドメインでは、各ドメイン内で単一のOracle Service Busクラスタのみがサポートされます。構成済クラスタおよび動的クラスタの用語の詳細は、Oracle WebLogic Serverの理解の動的クラスタについてを参照してください。
「サーバーのクラスタへの割当」画面で、次の操作を実行します。
この画面の詳細は、構成ウィザードを使用したWebLogicドメインの作成のクラスタへのサーバーの割当を参照してください。
Coherenceクラスタの構成
「Coherenceクラスタ」画面を使用して、Coherenceクラスタを構成します。
Coherenceクラスタのリスニング・ポートとして、デフォルトのポート番号のをそのまま使用します。構成後、Coherenceクラスタがドメインに自動的に追加されます。
ノート:
ユニキャスト・リスニング・ポートを0
に設定すると、管理対象サーバー・ポート番号のオフセットが作成されます。オフセットは5000
で、管理対象サーバー・ポート番号に割り当てられる最大許容値が65535
ではなく60535
であることを意味します。
Coherenceライセンス情報については、ライセンス情報のOracle Coherence製品を参照してください。
新しいOracle Service Busマシンの作成
「マシン」画面を使用して、ドメイン内に新規マシンを作成します。ノード・マネージャがサーバーを起動および停止するために、マシンが必要です。
高可用性環境を作成する際に目的のトポロジで必要になるマシンのリストがわかっているときには、この項の手順を実行して、この時点ですべてのマシンを作成できます。スケール・アウト・ステップの詳細は、『高可用性ガイド』のオプションのスケール・アウト・ステップに関する項を参照してください。
ノート:
既存のドメインを拡張している場合は、既存のマシンにサーバーを割り当てることもできます。新しいマシンが不要な場合は、マシンを作成する必要はありません。
この画面の詳細は、構成ウィザードを使用したWebLogicドメインの作成のマシンを参照してください。
Oracle Service Busマシンへのサーバーの割当て
「サーバーのマシンへの割当」画面を使用して、作成したばかりの新しいマシンに管理サーバーと管理対象サーバーを割り当てます。
「サーバーのマシンへの割当」画面で次の操作を実行します。
この画面の詳細は、構成ウィザードを使用したWebLogicドメインの作成のマシンへのサーバーの割当を参照してください。
構成の指定内容の確認とドメインの構成
「構成サマリー」画面には、これから作成するドメインの構成情報の詳細が表示されています。
画面上の各項目について、情報が適切であることを確認します。変更を行うには、「戻る」ボタンをクリックするか、画面をナビゲーション・ペインで選択して、画面に戻ることができます。ドメイン作成は、「作成」をクリックするまでは開始されません。
この画面上のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成サマリーに関する項を参照してください。
サーバーの起動
構成が完了したらノード・マネージャを起動し、続いてWebLogic管理サーバーと管理対象サーバーを起動します。
ノート:
既存のセキュリティ設定によっては、保護された本番モードが有効になっているドメインを起動および管理する前に、追加の構成を実行する必要がある場合があります。具体的には、管理サーバーおよび管理対象サーバーの起動時にパラメータを追加する必要があります。詳細は、『Oracle WebLogic Serverセキュリティの管理』の保護された本番モードの使用に関する項を参照してください。
ドメイン管理に使用する追加のツールの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理』のOracle Fusion Middleware管理ツールの概要に関する項を参照してください。
ノード・マネージャの起動
-
-
(UNIX)
DOMAIN_HOME/bin
ディレクトリに移動します。 - (Windows)
DOMAIN_HOME\bin
ディレクトリに移動します。
-
-
次のコマンドを入力します。
-
(UNIX)
nohup
とnm.out
をサンプル出力ファイルとして使用します。nohup ./startNodeManager.sh >
LOG_DIR
/nm.out&ここで
LOG_DIR
は、ログ・ファイルを保存しようとしているディレクトリの場所です。 -
(Windows)
startNodeManager.cmd
ノート:
Windowsオペレーティング・システムでは、ノード・マネージャをスタートアップ・サービスとして、ノード・マネージャを構成することをお薦めします。これによって、システムが再起動されるたびに、ノード・マネージャが自動で起動されます。
Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理の起動サービスとしてのノード・マネージャの実行を参照してください。
-
管理サーバーの起動に関する項
この項の手順では、WLSTコマンド行またはスクリプトを使用して管理サーバーを起動する方法について説明します。Oracle Fusion Middleware ControlおよびOracle WebLogic Serverリモート・コンソールを使用することもできます。『Oracle Fusion Middlewareの管理』の管理サーバーと管理対象サーバーおよびノード・マネージャの起動と停止に関する項を参照してください。
ノート:
保護された本番モードを使用する場合は、管理サーバーを起動するための追加パラメータを指定する必要があります。『Oracle WebLogic Serverセキュリティの管理』のWLSTを使用した管理サーバーへの接続に関する項を参照してください。
- (オプション) 本番モードを使用する場合、管理サーバーを起動する前にboot.propertiesファイルを作成し、必要な権限を提供できます。このファイルを作成すると、管理サーバーの起動時にユーザー名とパスワードを指定する必要性を回避できます。詳細は、Oracle WebLogic Serverサーバーの起動と停止の管理の管理サーバー用の起動アイデンティティ・ファイルの作成に関する項を参照してください。
-
DOMAIN_HOME
/bin
ディレクトリに移動します。 -
次のコマンドを入力します。
-
(UNIX)
./startWebLogic.sh
-
(Windows)
startWebLogic.cmd
ドメインの作成時に「ドメイン・モードおよびJDK」画面で「本番モード」を選択し、オプションのboot.propetiesファイルを作成しなかった場合は、「管理者アカウント」画面の指示に従って、管理者ユーザー・ログイン資格証明のプロンプトが表示されます。
-
- ブラウザを開き、管理サーバーが起動して稼働中であることを確認します。デフォルトのポート値は、ドメインの構成方法によって異なります。「SSLリスニング・ポートの有効化」はデフォルトで有効ですが、デフォルト値は変わる可能性があります。デフォルト値のリストについては、「製品およびコンポーネント別のポート番号」を参照してください。
https://<Host_Name>:<port>
- ドメインのすべてのサーバーでポート値が一意であることを確認します。WebLogicリモート・コンソールから、各管理対象サーバーの「ローカル管理ポートのオーバーライド」フィールドを確認し、それぞれの値が一意であることを確認できます。1つ以上のポートが同じ値を使用している場合は、管理対象サーバーを起動する前にそれらを変更する必要があります。ポート値の変更の詳細は、Oracle WebLogicリモート・コンソールの管理サーバーへの接続を参照してください。
ノート:
WebLogic Server管理コンソールが削除されました。同等の機能を使用するには、WebLogicリモート・コンソールを使用する必要があります。詳細は、Oracle WebLogicリモート・コンソールを参照してください。管理対象サーバーの起動
セキュア製品モードを使用したSOA管理対象サーバーの起動
-Djavax.net.ssl.trustStore=/u01/oracle/config/keystores/soahost1/trust.p12
-Djavax.net.ssl.trustStorePassword=<your_password>
SOA管理対象サーバーでは、サーバーを起動する前に、「カスタム・アイデンティティ・キーストア・パスフレーズ」と「カスタム信頼キー・ストア・パスフレーズ」、およびSSL「サーバーの秘密キーのパスフレーズ」を構成する必要があります。詳細は、「キーストアの構成」を参照してください。
- 「ツリーの編集」で、新しく作成したSOA管理対象サーバーに移動します。たとえば、WLS_SOA1です。
- 「一般」タブの「ローカル管理ポートのオーバーライド」フィールドで、一意の番号を更新および指定します。同じマシン上のドメインの管理対象サーバーすべてので管理ポート値(>=1024)が一意であることを確認します。
- 「保存」をクリックします。
ショッピング・カートに変更が追加されたことを確認するメッセージが表示されます。
- 「セキュリティ」タブに移動し、「キーストア」を選択します。
- 「キーストア」タブで、「カスタム・アイデンティティ・キーストア・パス・フレーズ」および「カスタム信頼キーストア・パス・フレーズ」を指定します。
- 「保存」をクリックします。
ショッピング・カートに変更が追加されたことを確認するメッセージが表示されます。
- 「SSL」タブに移動し、「サーバーの秘密キーのパスフレーズ」を指定します。
- 「保存」をクリックします。
ショッピング・カートに変更が追加されたことを確認するメッセージが表示されます。
- WebLogicリモート・コンソール・ウィンドウの右上隅にあるショッピング・カートに移動し、「変更のコミット」をクリックします。
- 管理対象サーバーを起動します。パス・フレーズを構成したら、コマンド行に次のパラメータを追加します。
サンプル・コマンド:
cd /domains/base_domain_1/bin ./startManagedWebLogic.sh soa_server1 https://host:<port> -Djavax.net.ssl.trustStore=/u01/oracle/config/keystores/soahost1/trust.p12 -Djavax.net.ssl.trustStorePassword=<your_password>
セキュア製品モードに設定されていないWebLogic管理対象サーバーを起動するには、startManagedWebLogic
スクリプトを使用します。
-
(UNIX)
NEW_DOMAIN_HOME/bin/startManagedWebLogic.sh managed_server_name
-
(Windows)
NEW_DOMAIN_HOME\bin\startManagedWebLogic.cmd managed_server_name
ノート:
保護された本番モードを使用する場合は、管理対象サーバーを起動するための追加パラメータを指定する必要があります。『Oracle WebLogic Serverセキュリティの管理』の起動スクリプトを使用した管理対象サーバーの起動に関する項を参照してください。
参照構成パラメータの構成
コマンドを実行して、参照構成ドメインの作成を構成し、完了します。
- cd
$ORACLE_HOME/soa/common/tools/refconfig
$ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin/wlst.sh $ORACLE_HOME/soa/common/tools/refconfig/soaWLSParams.py –domain <domain name> –user <domain user> –adminhost <admin host> –adminport <admin port>
- cd
$ORACLE_HOME/soa/common/tools/refconfig
$ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin/wlst.sh $ORACLE_HOME/soa/common/tools/refconfig/soaDBParams.py -host <host name> -port <port number> -sid <sid value>
データベースを再起動して、データベース・パラメータを有効にします。
構成の確認
構成ステップがすべて完了したら、ドメインが適切に構成されていることを検証する追加のステップを実行できます。
ドメインが適切に構成されていることを確認するには、「追加ドメイン構成タスクの実行」を参照してください。
Oracle Service BusのWindowsサービスとしての起動
この項では、Oracle Service BusドメインをWindowsサービスとして起動するための環境の構成方法について説明します。
この手順ではWindowsレジストリの変更が必要になるため、続行する前に、Windowsレジストリをバックアップする必要があります。
-
WL_HOME\server\bin\installSvc.cmd
スクリプトを実行して、Oracle Service BusドメインをWindowsサービスとして起動するように設定します。 -
必要な環境変数をWindowsレジストリに追加します。続行する前に、作成したWindowsサービスの名前を確認する必要があります。通常、サービス名は「
beasvc [DOMAIN_NAME]_[SERVER_NAME]
」です。-
Windowsレジストリをバックアップします。
-
Windows regeditユーティリティを実行します。Windowsで、「スタート」>「ファイル名を指定して実行」を選択します。「ファイル名を指定して実行」ダイアログ・ボックスでregeditと入力し、「OK」をクリックします。
-
Windowsサービスの次のレジストリ・キーを検索します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\services\beasvc [DOMAIN_NAME]_[SERVER_NAME]
-
Environmentという名前の新しい複数行文字列値を作成します。
-
次のエントリを追加することによって、新しい環境値を編集します。
ALSB_HOME=C:\oracle12c\osb
ここで、C:\oracle12cはOracle Fusion Middlewareのインストールのルートです。
-
Windows XP 32ビットの場合のみ: コマンド・ウィンドウで、一時ファイルの作成場所にディレクトリを変更し、次のコマンドを実行します: set > env.txt。
env.txtファイルを開き、そのコンテンツ全体をコピーして、ALSB_HOMEエントリの下に作成したEnvironmentレジストリ値に貼り付けます。
-
複数行文字列値のダイアログ・ボックスで「OK」をクリックして、Windowsレジストリ・エディタを閉じます。
-
-
サービスを開始する前に、必ずOracle Service Busドメインで使用されている任意のデータベースを起動してください。