A Oracle Fusion Middleware製品をインストールおよび構成した後のJDKの更新

サポートされていないJDKバージョンがマシンにインストールされているとします。Oracle Fusion Middleware製品をインストールおよび構成するときに、構成ウィザード(config.sh|exe)、OPatchまたはRCUなどのユーティリティはデフォルトのJDKを指します。このリリースでサポートされているJDKのバージョンはjdk17.0.12で、セキュリティ拡張機能とバグ修正が含まれています。既存のJDKを新しいバージョンにアップグレード可能であり、すべての製品スタックが新しいバージョンのJDKを指し示すようにできます。

複数のバージョンのJDKを保持し、必要に応じてバージョンを切り替えることができます。

Oracle Fusion Middleware製品のインストール後におけるJDKの場所の更新について

Oracleホームおよびドメイン・ホーム内のバイナリおよび他のメタデータおよびRCUまたは構成ウィザードなどのユーティリティ・スクリプトは、ソフトウェアのインストール中に使用されたJDKのバージョンを使用し、同じバージョンのJDKへの参照を継続します。JDKのパスは、ORACLE_HOME/ouiディレクトリ内の.globalEnv.propertiesファイルに一元的に配置されるJAVA_HOMEという変数に格納されます。

config.sh|cmd、launch.shまたはopatchなどのユーティリティ・スクリプトはORACLE_HOMEに置かれ、これらを起動すると、.globalEnv.propertiesファイル内にあるJAVA_HOME変数を参照します。これらのスクリプトおよびユーティリティを新しいバージョンのJDKを指すようにするには、「既存のOracleホームでのJDKの場所の更新」に記載された指示に従って、.globalEnv.propertiesファイル内のJAVA_HOME変数の値を更新する必要があります。

ドメイン・ホーム・ディレクトリ内のスクリプトおよびファイルを新しいバージョンのJDKに指定するには、次のいずれかの方法に従います。
  • 構成ウィザードの実行中に、新しいJDKへのパスを「ドメイン・モードおよびJDK」画面で指定します。

    たとえば、Oracle Fusion Middleware InfrastructureをJDKバージョン8u191でインストールしたとします。そのため、Configuration Assistantを使用してWebLogicドメインを構成中に、構成ウィザードの「ドメイン・モードおよびJDK」画面で新しいJDKのパスを選択できます。例: /scratch/jdk/jdk17.0.12

  • grep (Linux)またはfindstr (WINDOWS)コマンドを使用して、JDKの参照を含むファイルを手動で特定し、各参照を更新します。

    「既存のOracleホームにおけるJDKの場所の更新」を参照してください。

ノート:

新しいバージョンのJDKをファイルをオーバーライドして既存のJDKとして同じ場所にインストールする場合、なにもする必要ありません。

既存のOracleホームにおけるJDKの場所の更新

getProperty.sh|cmdスクリプトを使用して、.globalEnv.propertiesファイルからJAVA_HOMEなどの変数の値が表示されます。setProperty.sh|cmdスクリプトは、.globalEnv.propertiesファイルの新旧のJDKの場所を含むOLD_JAVA_HOMEまたはJAVA_HOMEなどの変数の値を設定するために使用されます。

getProperty.sh|cmdおよびsetProperty.sh|cmdスクリプトは次の場所にあります。

(Linux) ORACLE_HOME/oui/bin

(Windows) ORACLE_HOME\oui\bin

ここで、ORACLE_HOMEは、jdk17.0.12など、現在のバージョンのJDKを使用する製品が含まれるディレクトリです。

.globalEnv.propertiesファイル内のJDKの場所を更新するには:
  1. getProperty.sh|cmdスクリプトを使用して、現在のJDKのパスをJAVA_HOME変数から表示します。たとえば:

    (Linux) ORACLE_HOME/oui/bin/getProperty.sh JAVA_HOME

    (Windows) ORACLE_HOME\oui\bin\getProperty.cmd JAVA_HOME

    echo JAVA_HOME

    JAVA_HOMEは、JDKの場所を含む.globalEnv.propertiesファイルの変数です。

  2. 現在のJDKからOLD_JAVA_HOMEなどの別の変数へのパスを.globalEnv.propertiesファイルにバックアップするには、次のコマンドを入力します。

    (Linux) ORACLE_HOME/oui/bin/setProperty.sh -name OLD_JAVA_HOME -value specify_the_path_of_current_JDK

    (Windows) ORACLE_HOME\oui\bin\setProperty.cmd -name OLD_JAVA_HOME -value specify_the_path_of_current_JDK

    このコマンドにより、OLD_JAVA_HOMEと呼ばれる新しい変数が.globalEnv.propertiesファイルに、指定した値で作成されます。
  3. .globalEnv.propertiesファイルのJAVA_HOME変数にJDKの新しい場所を設定するには、次のコマンドを入力します。

    (Linux) ORACLE_HOME/oui/bin/setProperty.sh -name JAVA_HOME -value specify_the_location_of_new_JDK

    (Windows) ORACLE_HOME\oui\bin\setProperty.cmd -name JAVA_HOME -value specify_the_location_of_new_JDK

    このコマンドを実行すると、.globalEnv.propertiesファイルのJAVA_HOME変数に新しいJDKのパス(jdk17.0.12など)が含まれます。

既存のドメイン・ホームにおけるJDKの場所の更新

現在のJDK (たとえば1.8.0_191)への参照を手動で検索し、これらのインスタンスを新しいJDKの場所で置換する必要があります。

grepコマンドまたはfindstrコマンドを使用して、JDK関連の参照を検索できます。

次の3ファイルのJDKの場所の更新が必要になる場合があります。

(Linux) DOMAIN_HOME/bin/setNMJavaHome.sh

(Windows) DOMAIN_HOME\bin\setNMJavaHome.cmd

(Linux) DOMAIN_HOME/nodemanager/nodemanager.properties

(Windows)DOMAIN_HOME\nodemanager\nodemanager.properties

(Linux) bashを起動し、DOMAIN_HOME/bin>source setDomainEnv.shを実行します

(Windows)DOMAIN_HOME\bin\setDomainEnv.cmd