5 クラスタ環境のアップグレード

マルチノード環境へのアップグレード・プロセスと、アップグレード後の構成タスクを実行するプロセスについて説明します。

ノート:

OHSで構成されたOracleウォレットが、アップグレード・アシスタントが起動されているマシンと同じマシンに存在しない場合、アップグレード・プロセス中にウォレットは処理できません。ウォレットが使用可能であることを確認するには、次のステップを実行する必要があります。

別のホストへのドメイン構成の伝播

アップグレードの成功を確認したら、ここに示すステップを実行して、新しくアップグレードしたファイルをもう一方のホストに伝播します。

HOST1で単一ノードのアップグレードを完了したら、ここに示すステップを実行して、新しくアップグレードしたファイルを別のノード(この例では、セカンダリ・ホストをHOST2と呼びます)に伝播します。

管理サーバーといずれかの管理対象サーバーがインストールされているサーバーでのpackコマンドの実行

このサンプル・トポロジの場合は、HOST1で次を実行します。

cd /14c_ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin

./pack.sh -domain=/12c_DOMAIN_HOME -template=domainupgradetemplate.jar -template_name=domainupgradetemplate -managed=true

この例では、次のようになります:

  • 14c_ORACLE_HOMEは、14c Oracleホーム・ディレクトリ(14c (14.1.2.0.0)ビットのインストール・ディレクトリ)への実際のパスを表します。

  • 12c_DOMAIN_HOMEは、アップグレードされたドメイン・ディレクトリへの実際のパスに置き換えます。

  • domainupgradetemplate.jarは、作成するJARファイルのサンプル名です。このファイルにドメイン構成ファイルを格納します。

  • domainupgradetemplateは、ドメイン・テンプレート・ファイルに割り当てられる名前です。

  • デフォルトでは、domainupgradetemplateは、現行ディレクトリ(packコマンドを実行したディレクトリ)に作成されます。この例では次のディレクトリに作成されますが、packコマンドの-template引数の一部としてテンプレートJARファイルのフルパスを指定できます。

    ORACLE_COMMON_HOME/common/bin/
    

packコマンドは、ドメイン全体またはドメインのサブセットのスナップショットを格納したテンプレート・アーカイブ(.jar)ファイルを作成します。ドメインのサブセットを格納したテンプレートを使用すると、リモート・マシン上に管理対象サーバーのドメインのディレクトリ階層を作成できます。

HOST2で12c Oracle Homeからunpackコマンドを実行する。

管理サーバーと管理対象サーバーが停止していることを確認してから、unpackコマンドを実行して、リモート・マシンの管理対象サーバー・ドメイン・ディレクトリに使用する完全ドメイン(またはドメインのサブセット)を作成します。unpackは、現在のインストールと互換性のあるテンプレートでのみ使用できます。

ノート:

既存のドメインの上にドメインを解凍しないようにしてください。ドメイン・アップグレード・テンプレートのjarファイルのコンテンツは、新しいドメイン・ロケーションに解凍することをお薦めします。

ドメインの解凍時に -overwrite_domain=true引数を使用する場合でも、既存ドメインのコンテンツは所定の場所に残り、サーバー起動時に問題が発生します。このため、ドメイン・テンプレートのjarファイルを新しい場所に解凍するか、解凍前に既存の場所のコンテンツを手動で削除することをお薦めします。

サンプルのunpackコマンドのコード・スニペットを次に示します。

cd /12c_ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin

./unpack.sh -template=domainupgradetemplate.jar - domain=NEW_DOMAIN_LOCATION

この例では、次のようになります:

  • 12c_ORACLE_HOMEは、12c Oracleホーム・ディレクトリ(14c (14.1.2.0.0)のインストール・ディレクトリ)への実際のパスを表します。

  • NEW_DOMAIN_LOCATIONを、アップグレードされたドメイン・ディレクトリへの実際のパスに置き換えます。

  • domainupgradetemplate.jarは、作成するJARファイルのサンプル名です。このファイルにドメイン構成ファイルを格納します。

  • domainupgradetemplateは、ドメイン・テンプレート・ファイルに割り当てられる名前です。

HOST 1で作成したテンプレート・ファイルをHOST2にコピーする。

HOST1のデプロイメントの完全アップグレードを実行し、新しい環境に適用されるアップグレード後構成を完了した後、ドメイン・テンプレートをHOST2にコピーする必要があります。

次のコマンドを使用して、HOST1から、アップグレード中に作成されたドメイン・アップグレード・テンプレートJARファイルをコピーします。

scp domaintemplate.jar company@HOST2:14c_ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin

unpack後の次の確認ステップの完了

  1. 12cドメインのsetDomainEnv.shスクリプトにあるWLS_HOMEおよびORACLE_HOMEの設定が14c (14.1.2.0.0)を指していることを確認します。

  2. HOST1とHOST2のノード・マネージャ、WebLogic管理サーバーおよび管理対象サーバーを次の順序で起動します。

    1. HOST1とHOST2で、ノード・マネージャを起動します。

    2. HOST1で、WebLogic管理サーバーを起動します。

    3. HOST1とHOST2で、管理対象サーバーを起動します。

詳細は、「サーバーおよびプロセスの起動」を参照してください。管理対象サーバーを起動する順序を十分に確認してください。