9 Quick Startインストールへのコンポーネントの追加
Quick Startインストールに追加可能な各コンポーネントのインストール・プロセスについてひととおり確認したり、完全に構成されたコンパクト・ドメインにコンポーネントを追加したりする場合に、ここで述べられていることを参照してください。
概要
Quick Startインストールおよび構成ロードマップは、次のとおりです。
ステップ | 説明 |
---|---|
インストールを計画します。 |
第1章を使用して、目的を満たすディストリビューションおよび構成パスを決定しました。 |
Quick Startディストリビューションをダウンロードしてインストールします |
Oracle SOA SuiteまたはOracle Business Process Management SuiteのQuick Startをダウンロードしてインストールしました。 |
コンパクト・ドメインを構成します。 |
コンパクト・ドメインを構成または再構成します。 |
アプリケーションを開発またはテストします。 |
アプリケーションを開発またはテストします。 |
Quick Startインストールへのコンポーネントの追加について
Oracle B2B、Oracle HealthcareおよびOracle Managed File TransferをQuick Startインストールに追加するには、独自のインストーラをダウンロードする必要があります。これらのインストーラについては、「Quick StartへのOracle B2BまたはOracle Managed File Transferのインストール」で説明されています。
Oracle Business Activity MonitoringおよびOracle Enterprise Scheduler向けの個別のインストーラはありません。これらのコンポーネント用のコンパクト・ドメインは、ドメイン構成ウィザードで直接構成できます。ドメイン構成ウィザードを使用してコンパクト・ドメインを更新する方法は、「コンパクト・ドメインの更新」を参照してください。
ヒント:
リポジトリ作成ユーティリティおよびFusion Middleware構成ウィザードの起動回数を最小限に抑えるには、RCUまたは構成ウィザードを起動する前に、追加対象のコンポーネントのすべてのインストーラを実行します。各インストーラによって製品固有のスキーマ・セットがアクティブになり、さらに、製品固有の一連の構成テンプレートを使用できるようになります。
Quick StartへのOracle B2BまたはOracle Managed File Transferのインストール
この項では、Oracle B2BおよびOracle Managed File TransferをQuick Startディストリビューションに追加する方法を説明します。
Quick StartへのOracle B2Bのインストール
この項では、Quick StartへのOracle B2Bのインストール方法について説明します。「Oracle B2Bについて」に記載されているOracle B2Bのインストール・オプションについて理解しておいてください。
完全なインストールなしの限定的なOracle B2Bインタフェースをアクティブ化する方法
完全なB2Bインストーラを実行せずに、限定的なOracle B2Bユーザー・インタフェースをアクティブ化するには、次のプロパティをOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlで設定します。
b2b.docPluginList=Custom
このプロパティを設定しないと、インバウンド・ドキュメントがXEngineのルックアップ・エラーで失敗します。このインタフェースではカスタム・ドキュメントを使用できます。
MBeanブラウザの使用に関する詳細は、『Oracle Fusion Middlewareの管理』のFusion Middleware ControlのMBeanブラウザの使用のスタート・ガイドに関する項を参照してください。
Quick StartへのOracle B2Bのインストール
Oracle B2BとOracle SOA Suite for Healthcare Integrationは同じインストーラを共有します。fmw_12.2.1.3.0_b2b_Disk1_1of1.zip
という名前のインストーラzipファイルを入手してください。
コマンド・プロンプトで、インストーラのダウンロード先ディレクトリに移動します。内容を解凍します。複数の.jarファイルが含まれている可能性がありますが、起動する必要があるのはfmw_12.2.1.4.0_b2bhealthcare.jar
のみです。
適切なコマンドでインストール・ウィザードを起動します:
- UNIX用の汎用インストーラ
%JAVA_HOME/bin/java -jar fmw_12.2.1.4.0_b2bhealthcare.jar
- Windows用の汎用インストーラ
スタート メニューでcmd.exeを検索します。cmd.exeを右クリックして、「管理者として実行」を選択します。
コマンド・プロンプトで、システム上のJDKに含まれるJava実行可能ファイルを使用します。コマンドは次のようになります。
%JAVA_HOME%\bin\java -jar fmw_12.2.1.4.0_b2bhealthcare.jar
インストーラを起動すると、表9-1の一連の画面が、記載されている順番でインストール・ウィザードに表示されます。
表9-1 Oracle B2Bのインストール画面
画面 | 説明 |
---|---|
ようこそ |
製品のインストーラの紹介画面です。 |
インストール場所 |
この画面を使用して、Quick StartのOracleホームの場所を指定します。新しいOracleホームは作成しません。 |
インストール・タイプ |
「B2B」オプションを選択します。これにより、Oracle B2Bユーザー・インタフェースとXEngineがインストールされます。 |
前提条件チェック |
この画面では、ご使用のシステムが最小要件を満たしていることを検証します。 |
インストール・サマリー |
この画面を使用して、選択したインストール・オプションを確認します。これらのオプションをレスポンス・ファイルに保存する場合は、「レスポンス・ファイルの保存」をクリックし、レスポンス・ファイルの場所と名前を指定します。レスポンス・ファイルは、今後、サイレント・インストールを実行する場合に使用できます。 |
インストールの進行状況 |
この画面では、インストールの進行状況を参照できます。 |
インストール完了 |
インストールが完了すると、この画面が表示されます。この画面の情報を確認してください。 |
インストール・ウィザードを終了すると、Oracle B2Bテンプレートが、ドメイン構成中に「テンプレート」画面で選択可能なオプションになります。
Quick StartへのOracle Managed File Transferのインストール
この項では、Oracle Managed File Transferのインストール・プロセスについて説明します。このインストーラは、Quick Startコンパクト・ドメインをOracle Managed File Transferランタイム・コンポーネントで構成する前に実行する必要があります。
fmw_14.1.2.0.0_mft_Disk1_1of1.zip
という名前のインストーラzipファイルを入手します。
コマンド・プロンプトで、インストーラのダウンロード先ディレクトリに移動します。内容を解凍します。複数の.jarファイルが含まれていることがありますが、起動する必要があるのはfmw_14.1.2.0.0_mft_generic.jar
のみです。
適切なコマンドでインストール・ウィザードを起動します:
- UNIX用の汎用インストーラ
%JAVA_HOME/bin/java -jar
fmw_14.1.2.0.0_mft_generic.jar
- Windows用の汎用インストーラ
スタート メニューでcmd.exeを検索します。cmd.exeを右クリックして、「管理者として実行」を選択します。
コマンド・プロンプトで、システム上のJDKに含まれるJava実行可能ファイルを使用します。コマンドは次のようになります。%JAVA_HOME%\bin\java -jar
fmw_14.1.2.0.0_mft_generic.jar
インストーラを起動すると、表9-2の一連の画面が、記載されている順番でインストール・ウィザードに表示されます。
表9-2 Oracle Managed File Transferのインストール画面
画面 | 説明 |
---|---|
ようこそ |
製品のインストーラの紹介画面です。 |
インストール場所 |
この画面を使用して、Quick StartのOracleホームの場所を指定します。新しいOracleホームは作成しません。 |
前提条件チェック |
この画面では、ご使用のシステムが最小要件を満たしていることを検証します。 |
インストール・サマリー |
この画面を使用して、選択したインストール・オプションを確認します。これらのオプションをレスポンス・ファイルに保存する場合は、「レスポンス・ファイルの保存」をクリックし、レスポンス・ファイルの場所と名前を指定します。レスポンス・ファイルは、今後、サイレント・インストールを実行する場合に使用できます。 |
インストールの進行状況 |
この画面では、インストールの進行状況を参照できます。 |
インストール完了 |
インストールが完了すると、この画面が表示されます。この画面の情報を確認してください。 |
インストール・ウィザードを終了すると、ドメイン構成でOracle Managed File Transferテンプレートを「テンプレート」画面で選択できるようになります。
Quick Startコンポーネントのスキーマの作成
必要なコンポーネントのインストーラの実行を完了した後、RCUを実行します。
コンパクト・ドメインの最初の構成が完了していない場合は、コンパクト・ドメインの構成に戻ってください。
コンポーネントを既存のコンパクト・ドメインに追加する場合、「コンパクト・ドメインの更新」を参照してください。
コンパクト・ドメインの更新
この項では、追加コンポーネントに合せてコンパクト・ドメインを再構成する場合に実行可能なアクションについて説明します。
Oracle B2BまたはManaged File Transferを追加するには、次のステップに進む前に、「Quick StartへのOracle B2BまたはOracle Managed File Transferのインストール」の説明に従って個別のインストーラを実行する必要があります。
ドメイン構成ウィザードの起動
Quick StartディストリビューションのORACLE_HOME
/oracle_common/common/bin
に移動して、構成ウィザードを起動します。
ORACLE_HOME
環境変数に対してOracleホームをすでに割り当ててある場合、次に示す例と同様のコマンドを入力できます。
- UNIXの場合
cd $ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin ./config.sh
- Windowsの場合
cd %ORACLE_HOME\oracle_common\common\bin config.cmd
続いて、次の構成画面に従って進みます。
構成テンプレートの選択
「テンプレート」画面で「製品テンプレートを使用してドメインを更新」が選択されていることを確認します。インストール済のテンプレートはグレー表示されます。
インストールに追加するコンポーネントのテンプレートを選択します。
-
Oracle SOA Suite for healthcare integration - 14.1.2.0.0 [soa]
-
Oracle B2B - 14.1.2.0.0 [soa]
-
Oracle Managed File Transfer - 14.1.2.0.0 [mft]
-
Oracle Business Activity Manager - 14.1.2.0.0 [soa]
-
Oracle Enterprise Scheduler Service Basic - 14.1.2.0.0 [oracle_common]
-
Oracle Enterprise Manager Plugin for ESS - 14.1.2.0.0 [em]
データ・ソース構成タイプの指定
「RCUデータ」を選択して、この画面に示されるフィールドをアクティブ化します。ドメインを最初に構成したときに指定した値がすべてのフィールドに自動入力されます。
「RCU構成の取得」をクリックします。「接続結果ログ」の次の出力は、操作が成功したことを示しています。
Connecting to the database server...OK Retrieving schema data from database server...OK Binding local schema components with retrieved data...OK Successfully Done.
ノート:
「RCUデータ」オプションの詳細は、『リポジトリ作成ユーティリティを使用したスキーマの作成』のサービス表スキーマに関する項を参照してください。
この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のデータベース構成タイプに関する項を参照してください
コンポーネント・データソースの確認
「コンポーネント・データソース」画面の値が、すべてのスキーマについて適切であることを確認します。前の画面で「RCUデータ」を選択した場合、スキーマ表には適切な値がすでに挿入されています。
JDBC接続のテスト
「JDBCコンポーネント・スキーマ・テスト」画面を使用して、構成したばかりのデータ・ソース接続をテストします。「ステータス」列に示される緑色のチェック・マークは、テストが成功したことを表します。
問題が発生した場合は、この画面の「接続結果ログ」セクションに示されるエラー・メッセージを確認し、問題を修正してから接続テストを再試行してください。
この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のJDBCコンポーネント・スキーマ・テストに関する項を参照してください
ドメインの構成
この画面には、最終的なディレクトリ構造およびコンパクト・ドメインに構成されるコンポーネントと拡張機能が表示されます。
この情報を確認して、「更新」をクリックします。次の画面に構成の進行状況バーが表示されます。
次のステップ
Quick Startインストールとコンパクト・ドメインの接続の確認が終了したら、次のいずれかのアクションを実施できます:
アクション | リソース |
---|---|
独自のアプリケーションを作成またはテストします。 |
『Oracle JDeveloperによるアプリケーションの開発』のOracle JDeveloperによるアプリケーション開発のスタート・ガイドに関する項を参照してください。 |
現在のQuick Startディストリビューションをアンインストールします。 |
インストールのテストが完了している場合、「Oracle Quick Startのアンインストール」を参照してください。 |
別のQuick Startディストリビューションをインストールします。 |
「Quick Startディストリビューションの導入」を参照してください。 |