G プロパティ・ファイル
Oracle HTTP Serverインスタンスは、 ohs_admin.properties
、ohs_nm.properties
およびohs.plugins.nodemanager.properties
などのプロパティ・ファイルを使用して構成できます。
この付録では、Oracle HTTP Serverで使用されるプロパティ・ファイルについて説明します。該当するファイルは次のとおりです。
- ohs_admin.properties
- ohs_nm.propertiesファイル
これは、ドメインごとのファイルで、ノード・マネージャに関連するプロパティの構成に使用されます。現在サポートされているのはLogLevelパラメータのみで、ohs_nm.log
ファイルのログイン・レベルに対応しています。 - ohs.plugins.nodemanager.propertiesファイル
ohs.plugins.nodemanager.properties
ファイルは、各構成済のOracle HTTP Serverインスタンス用に存在しています。このファイルには、Oracle HTTP Serverプロセス管理を構成するためのパラメータが含まれます。
ohs_admin.properties
これは、ドメインごとのファイルで、ohs_admin.log
ファイルでのLogLevelパラメータの構成に使用されます。
WLSTでの使用: オンライン
構文
ohs_addAdminProperties(logLevel = 'value')
ohs_admin.log
のログ・レベルを変更する必要がある場合は、このコマンドを使用する必要があります。
ファイル・パス:
$DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/OHS
引数 | 説明 |
---|---|
|
ログに書き込む情報の粒度。デフォルトは
|
例
この例では、ログ・レベルをFINEST
に設定したログ・ファイルを作成します。
ohs_addAdminProperties(logLevel = 'FINEST')
親トピック: プロパティ・ファイル
ohs_nm.propertiesファイル
これは、ドメインごとのファイルで、ノード・マネージャに関連するプロパティの構成に使用されます。現在サポートされているのはLogLevelパラメータのみで、ohs_nm.log
ファイルのログイン・レベルに対応しています。
ファイル・パス:
$DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/OHS
プロパティ | 説明 |
---|---|
LogLevel |
OHSの必要性の低いプラグインのログ・レベル。 許容値:
デフォルト: INFO |
親トピック: プロパティ・ファイル
ohs.plugins.nodemanager.propertiesファイル
ohs.plugins.nodemanager.properties
ファイルは、各構成済のOracle HTTP Serverインスタンス用に存在しています。このファイルには、Oracle HTTP Serverプロセス管理を構成するためのパラメータが含まれます。
ファイル・パス:
$DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/OHS/$INSTANCE_NAME
$DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/OHS/instances/$INSTANCE_NAME
この項には次の情報が含まれます:
ノート:
ohs.plugins.nodemanager.propertiesのWindows実装に配置されるパスで、バックスラッシュを含むものについては、そのバックスラッシュをエスケープする必要があります。
これは、Oracle HTTP Server 11gからアップグレードした後に、バックスラッシュを含むパスがopmn.xmlからohs.plugins.nodemanager.propertiesに移行された状態で、手動で行う必要があります。
たとえば:
environment.TMP = C:\Users\user\AppData\Local\Temp\1
手動で、次のように修正する必要があります。
environment.TMP = C:\\Users\\user\\AppData\\Local\\Temp\\1
- クロスプラットフォーム・プロパティ
Oracle HTTP Serverインスタンスに対して、config-file
やcommand-line
,などのクロスプラットフォーム・プロパティを構成できます。 - 環境変数の構成プロパティ
SHELL
、LANG
、INSTANCE_NAME
などの環境プロパティを使用して、Oracle HTTP Serverの追加の環境変数を指定できます。 - LinuxおよびUNIXで実行するOracle HTTP Serverインスタンス固有のプロパティ
Linuxまたはその他のUNIX系のシステムで実行するOracle HTTP Serverインスタンスに対してプロパティを構成できます。これらのプロパティには、restart-mode
、stop-mode
などがあります。
親トピック: プロパティ・ファイル
クロスプラットフォーム・プロパティ
Oracle HTTP Serverインスタンスに対して、config-file
やcommand-line
などのクロスプラットフォーム・プロパティを構成できます。
次の表では、クロスプラットフォーム・プロパティについて説明します。
プロパティ | 説明 |
---|---|
|
初期Oracle HTTP Server構成ファイルのベースのファイル名。
注意: 指定した.confファイルには、デフォルトのhttpd.confと同じ方法でadmin.confが含まれている必要があります。 デフォルト: |
|
httpdの呼出しに追加される引数。
注意: これらは、通常の起動、停止および再起動のパラメータと競合することはできません。このプロパティには-Dと記号を使用できます。 デフォルト: なし |
|
Oracle HTTP Serverが起動および初期化するのを待機する最大時間(秒数)。 デフォルト: |
|
Oracle HTTP Serverが終了するのを待機する最大時間(秒数)。
デフォルト: |
|
Oracle HTTP Serverが再起動するのを待機する最大秒数。
デフォルト: |
|
Oracle HTTP Serverへの1回のヘルス・チェックのpingの完了から次回の開始までの秒数。値を0にするとpingが無効になります。
デフォルト: |
|
Oracle HTTP Serverのヘルス・チェックのpingが完了するのを待機する最大秒数。
デフォルト: |
|
ノード・マネージャ・ウォレットへのフル・パス。このウォレットには、OHS管理ポートを介したSSL通信を確立するためにノード・マネージャによって使用される、信頼できる証明書が含まれています。 ウォレットの絶対パスが構成されない場合、デフォルトの参照ディレクトリは デフォルト: |
例:
config-file = httpd.conf command-line = -DSYMBOL start-timeout = 120 stop-timeout = 60 restart-timeout = 180 ping-interval = 30 ping-timeout = 60 nm-wallet = <path to wallet directory>
環境変数の構成プロパティ
SHELL
、LANG
、INSTANCE_NAME
などの環境プロパティを使用して、Oracle HTTP Serverの追加の環境変数を指定できます。
環境プロパティの構文を次に示します。
environment[.append][.<order>].<name> = <value>
ここで:
-
オプションの
.append
は、<
name
>
の既存の値に新しい<value>を追加します。<
name
>
が定義されていない場合は、<value>が新しい値になります。 -
オプションの
.<
order
>
値は、環境変数内でこの定義の設定の順位を設定します(デフォルトは0)。順位によって、構成済の変数がプロセスの環境にいつ追加されるかが決まります(およびその評価された値)。低い順位の値を持つ環境プロパティは、高い順位の値を持つものより先に処理されます。順位の値は0以上の整数にする必要があります。 -
<
name
>
は、環境変数の名前で、文字またはアンダースコアで始まり、文字、数字またはアンダースコアで構成される必要があります。 -
<
value
>
は、環境変数<
name
>
の値です。値は、自身も含め他の環境変数名を参照できます。この値には、次の特別な参照が含まれている場合があります。
-
パス・セパレータとして"$:"
-
ファイル・セパレータとして"$/"
-
'$'として"$$"
-
これらの特殊文字の例外を使用して、UNIX変数の構文の参照(「$name」または「${name}」)およびWindows変数の構文の参照(「%name%」)がサポートされています。
同じプロパティ・ファイル内の個々のプロパティの名前は一意である必要があるため(複数のプロパティを同じ名前で定義した場合の動作は未確定)、同じ環境変数<
name
>
内に複数の定義を指定する場合は、プロパティ名を一意に保持するために.<
order
>
フィールドを使用する必要があります。
次の環境変数は、Oracle HTTP Serverプラグインによって設定されます。
-
SHELL: 環境から、デフォルトでは/bin/sh、またはWindowsの場合はcmd.exe
-
ORA_NLS33: $ORACLE_HOME/nls/dataに設定
-
NLS_LANG: 環境から、それ以外はデフォルト
-
LANG: 環境から、それ以外はデフォルト
-
LC_ALL: 環境から(設定されている場合)
-
TZ: 設定されている場合、環境から
-
ORACLE_HOME: Oracleホームへのフルパス
-
ORACLE_INSTANCE: ドメイン・ホームへのフルパス
-
INSTANCE_NAME: ドメインの名前
-
PRODUCT_HOME: Oracle HTTP Serverインストール: $ORACLE_HOME/ohsへのパス
-
PATH: デフォルトで次のように設定されます
-
UNIX:
$PRODUCT_HOME/bin:$ORACLE_HOME/bin:
$ORACLE_HOME/jdk/bin:/bin:/usr/bin:/usr/local/bin
-
Windowsの場合:
%PRODUCT_HOME%\bin;%ORACLE_HOME%\bin;
%ORACLE_HOME%\jdk\bin;%SystemRoot%;%SystemRoot%\system32
-
これらの変数はUNIXのみに適用されます。
-
TNS_ADMIN: 環境から、または$ORACLE_HOME/network/admin
-
LD_LIBRARY_PATH: $PRODUCT_HOME/lib:$ORACLE_HOME/lib:$ORACLE_HOME/jdk/lib
-
LIBPATH: LD_LIBARY_PATHと同じ
-
X_LD_LIBRARY_PATH_64: LD_LIBRARY_PATHと同じ
これらの変数はWindowsのみに適用されます。
-
ComSpec: デフォルトでシステムの%ComSpec%値に設定されます。
-
SystemRoot: デフォルトでシステムの%SystemRoot%値に設定されます。
-
SystemDrive: デフォルトでシステムの%SystemDrive%値に設定されます。
例
/oracleとしてインストールされたWeb層およびノード・マネージャの環境に設定された環境変数「MODX_RUNTIME=special」を使用するUNIX系のシステムでは、次の定義を使用します。
environment.MODX_RUNTIME = $MODX_RUNTIME environment.1.MODX_ENV = Value A environment.1.MODX_PATH = $PATH$:/opt/modx/bin environment.2.MODX_ENV = ${MODX_ENV}, Value B environment.append.2.MODX_PATH = /var/modx/bin MODX_ENV = Value A, Value B MODX_PATH = /oracle/ohs/bin:/oracle/bin:/oracle/jdk/bin:/bin:/usr/bin: /usr/local/bin:/opt/modx/bin:/var/modx/bin
前述の定義により、追加の環境変数がOracle HTTP Serverに設定されます。
MODX_RUNTIME = special
LinuxおよびUNIXで実行するOracle HTTP Serverインスタンス固有のプロパティ
Linuxまたはその他のUNIX系のシステムで実行するOracle HTTP Serverインスタンスに対してプロパティを構成できます。これらのプロパティには、restart-mode
、stop-mode
などがあります。
プロパティ | 説明 |
---|---|
|
構成の変更がアクティブ化された場合に、Oracle HTTP Serverに対して正常な再起動を使用するか、または強制的な再起動を使用するかを決定します。
デフォルト: graceful |
|
Oracle HTTP Serverを停止する場合、正常な停止を使用するか、または強制的な停止を使用するかを決定します。
デフォルト: stop |
|
Oracle HTTP Serverに対してprefork、workerまたはevent MPMを使用するかを決定します。
デフォルト: UNIXの場合 |
allow- |
Oracle HTTP Serverがクラッシュした場合に、コア・ファイルが書き込まれることを許可するために、無制限に設定するかどうかを決定します。
デフォルト: no |
例
restart-mode = graceful stop-mode = stop mpm = worker allow-corefiles = no