2 WebLogic JMS .NETクライアント・ライブラリのインストールおよびコピー
この章の内容は次のとおりです。
WebLogic JMS .NETクライアントのインストール
WebLogic JMS .NETクライアントはWebLogic Server 10gリリース3以降にバンドルされています。(Windows以外のプラットフォームを含む)サポート対象のプラットフォーム上でWebLogic Serverの完全なインストールを実行すると、WebLogic JMS .NETクライアントがデフォルトでインストールされます。カスタム・インストール・オプションを選択した場合は、WebLogic ServerのWebLogic Serverクライアント・コンポーネントが選択されていることを確認してください。このコンポーネントを選択解除した場合、WebLogic JMS .NETクライアントはインストールされません。
WebLogic Serverのサポート対象プラットフォームのリストについては、「Oracle Fusion Middlewareでサポートされるシステム構成」を参照してください。
WebLogic Serverのインストールの詳細は、『Oracle WebLogic ServerおよびCoherenceのインストールと構成』を参照してください。
インストールされたコンポーネントの場所
ORACLE_HOME/wlserver/modules/com.bea.weblogic.jms.dotnetclient
ORACLE_HOME/wlserver/modules/com.bea.weblogic.jms.dotnetclient_v2
ORACLE_HOMEは、インストール・プロセス中にユーザーが選択した最上位のインストール・ディレクトリです。バージョン1とバージョン2ディレクトリの違いについては、「インストール・バージョンの選択」を参照してください。
DLLファイルとPDBファイルは、次の2つの各ディレクトリに含まれています。
-
WebLogic.Messaging.dll
- JMSクライアント・アプリケーションでクライアントが使用する、完全に管理されたJMS .NETクライアント・ライブラリ。 -
WebLogic.Messaging.pdb
- JMS .NETクライアント・アプリケーションをデバッグするために、クライアントがWebLogic.Messaging.dll
と一緒に使用できるJMS .NETクライアント・ライブラリのデバッグ・バージョン。
また、バージョン1ディレクトリにはjms.dotnet.api.zip
ファイルも含まれます。このファイルには、バージョン1とバージョン2の両方に適用可能なWebLogic JMS .NET APIのHTMLおよびWindowsヘルプ・スタイルのドキュメントが含まれています。『Oracle WebLogic ServerのためのMicrosoft .NETメッセージングAPI』を参照してください。
インストール・バージョンの選択
次の表に、各.Net JMSクライアント・バージョンでサポートされているアプリケーション、.Net環境およびOSプラットフォームを示します。
ライブラリ・バージョン | ライブラリの場所 | アプリケーション | .Netバージョン | OSプラットフォーム |
---|---|---|---|---|
バージョン1 |
|
.Net Framework |
.Net Framework 2.0から.Net Framework 3.5 .Net framework 4.8 |
Windows |
バージョン1* |
|
.Net Core |
.Net Core 3.1および.Net 5.0 |
WindowsおよびLinux |
バージョン2** |
|
.Net Core |
.Net Core 3.1および.Net 5.0 |
WindowsおよびLinux |
ノート:
- WebLogic JMS .Net Client DLLのバージョン番号は、DLLにファイル・プロパティとして埋め込まれ、値形式は'N.N.N.N'です。上記の表で'1.N.N.N'はバージョン1に対応し、'2.N.N.N'はバージョン2に対応しています。DLLのファイル・プロパティを取得する1つの方法は、Windowsファイル・エクスプローラ内からファイルを右クリックすることです。
- (*) .Net Coreアプリケーションではバージョン1ライブラリを使用できますが、Oracleでは、.Net Coreアプリケーションでバージョン2ライブラリを使用することをお勧めします。ただし、なんらかの理由により.Net Coreアプリケーションでバージョン1を使用する必要がある場合は、次の点に注意してください。
- アプリケーション構成ファイルの
<system.diagnostics>
部分が.Net Coreでサポートされていないため、app.config
のクライアント側のロギングおよびデバッグ設定は適用されません。「ロギングとデバッグの構成」を参照してください。 System.Configuration.ConfigurationManager
に関するランタイム・エラーが発生する場合があります。例:WebLogic.Messaging.MessageException: Problem creating context
System.IO.FileNotFoundException: Could not load file or assembly 'System.Configuration.ConfigurationManager, Version=4.0.3.0, Culture=neutral, PublicKeyToken=cc7b13ffcd2ddd51'. The system cannot find the file specified.
このようなエラーは、Visual StudioのManage NuGetパッケージを使用してプロジェクトにSystem.Configuration.ConfigurationManager
パッケージをインストールするか、次の例に示すように.csproj
ファイルにパッケージを直接追加することで解決できます。<ItemGroup> <PackageReference Include="System.Configuration.ConfigurationManager" Version="6.0.0-preview.5.21301.5" /> </ItemGroup>
- アプリケーション構成ファイルの
- (**) バージョン2ライブラリを使用する場合、アプリケーションは次のような追加のパッケージをインストールすることが必要な場合があります。
System.Configuration.ConfigurationManager
Microsoft.Extensions.Configuration
Microsoft.Extensions.Configuration.Binder
Microsoft.Extensions.Configuration.Json
クライアント・マシンへのライブラリのコピー
サポート対象のプラットフォームにWebLogic Serverをインストールした後で、「インストールされたコンポーネントの場所」
で示されたインストール・ディレクトリから、サポートされる.NETクライアント・マシン上の開発ディレクトリに、WebLogic.Messaging.dllライブラリをコピーする必要があります。また、.NETアプリケーションがそのライブラリを参照するようにする必要があります。JMS .NETクライアントは、完全に管理された実行時ライブラリであり、Microsoft .NET Frameworkを実行するWindowsプラットフォーム上でサポートされます。
Visual Studioを使用している場合は、次の手順に従うと、WebLogic.Messaging.dll
を参照アセンブリとしてプロジェクトに追加できます。
-
「プロジェクト」を選択し、「参照」を選択します。
-
「参照の追加」を選択し、上記でコピーした.NETマシン上のディレクトリの
WebLogic.Messaging.dll
を指定します。
また、JMS .NETクライアント・ライブラリのデバッグ・バージョンであるWebLogic.Messaging.pdb
とAPIドキュメントもクライアント・マシンにコピーできますが、必須ではありません。