2 Javaノード・マネージャの構成

Oracle WebLogic Serverノード・マネージャのJava実装を構成する方法を学習します。

この章の内容は次のとおりです。

概要

Java実装のノード・マネージャは、デフォルトで同じドメインに属するすべてのサーバー・インスタンスを制御するように構成される、ドメインごとのノード・マネージャです。

サーバー・インスタンスは同じマシンに存在する必要はありません。1つのマシンに複数のドメインがある場合は、ドメインごとのノード・マネージャを使用すると、複数のノード・マネージャ・プロセス・インスタンスが存在することになります。「ノード・マネージャのデフォルト構成」を参照してください。

以前のバージョンのOracle WebLogic Serverでは、ノード・マネージャに特定のWebLogicドメインが関連付けられることはなく、関連付けられるのはホスト・マシンのみでした。どのWebLogicドメインに存在するサーバー・インスタンスであっても、同じマシン上に存在しているサーバー・インスタンスであるかぎり、同じノード・マネージャ・プロセスを使用して制御されていました。つまり、マシン・スコープ指定の、ホストごとのノード・マネージャでした。ホストごとのノード・マネージャも引き続き使用できますが、追加の構成が必要になります。一般的に、ホストごとのノード・マネージャを使用する目的は、複数のドメインを1つのノード・マネージャ・インスタンスで管理することです。「ホストごとのノード・マネージャの構成」を参照してください

ドメインごとのノード・マネージャを使用する場合、Oracle WebLogic Serverでは、ノード・マネージャの構成をカスタムの場所に置くこともできます。構成ウィザードまたはWLSTオフラインを使用し、PerDomainまたはCustomLocationのJavaベースのノード・マネージャ構成を選択できます。いずれのタイプのノード・マネージャ構成にも、一意のノード・マネージャ証明書を指定できますが、「ノード・マネージャのデフォルト構成」で説明しているように、NodeManagerHomeがデフォルトの場所です。NodeManagerHomeとして固有の場所を指定する場合は、CustomLocationを選択して空のディレクトリを指定するか、ディレクトリの作成を選択します。

ノード・マネージャをOracle WebLogic Server 12.1.1以前のバージョンから最新のバージョンにアップグレードする場合、またはOracle WebLogic Server 12.1.2以上のバージョンから最新のバージョンにアップグレードする場合は、『Oracle WebLogic Serverのアップグレード』「Oracle WebLogic Serverのアップグレード」を参照してください。

ノード・マネージャのデフォルト構成

作成するOracle WebLogic Serverドメインのそれぞれについて、ドメイン固有のノード・マネージャ・インスタンスがデフォルトで作成されます。デフォルトであるドメインごとのノード・マネージャ構成を使用する場合は、特に追加のステップを実行しなくてもノード・マネージャを使用してOracle WebLogic Serverドメイン内のサーバー・インスタンスの起動と停止ができるようになります。

管理サーバーのために用意されたセキュリティ資格証明を使用すると、nm_password.propertiesDOMAIN_HOME\config\nodemanagerに作成されます。DOMAIN_HOMEは、通常ORACLE_HOME\user_projects\domains\domain_nameにあります。nodemanager.propertiesファイルおよびnodemanager.domainsファイルが、DOMAIN_HOME\nodemanagerの下に作成されます。デフォルトのノード・マネージャ構成では、NodeManagerHomeの場所、DOMAIN_HOME\nodemanagerは編集はできません。

ノード・マネージャをWindowsサービスとして起動、停止、インストールおよびアンインストールするためのドメイン固有のスクリプトは、DOMAIN_HOME\binにあります。ノード・マネージャをWindowsサービスとしてインストールするには、installNodeMgrSvc.cmdスクリプトを編集して適切なリスニング・アドレスとリスニング・ポートの値を指定することが必要になる可能性があります。

  1. DOMAIN_HOME\binディレクトリに移動します。
  2. installNodeMgrSvc.cmdを編集して、ノード・マネージャのリスニング・アドレスとリスニング・ポートを指定します。

    installNodeMgrSvc.cmdの場合と同じ編集をuninstallNodeMgrSvc.cmdでも行います。そうすれば、今後必要に応じてサービスを正常にアンインストールできます。

  3. installNodeMgrSvc.cmdを実行して、ノード・マネージャをサービスとして再インストールし、更新したアドレスとポートでリスニングします。

ノート:

複数のドメインごとノード・マネージャ・インスタンスを同じマシン上で構成する場合は、ドメインごとに一意のノード・マネージャ・アドレス(hostname:port)を使用する必要があります。一意のポートを使用するのでも、一意のホスト名を使用するのでもかまいません。たとえば、ドメインごとのノード・マネージャ・インスタンス3つを同じマシン上で実行する場合に、アドレスlocalhost:5556をドメイン1に、アドレスlocalhost:5557をドメイン2に、localhost:5558をドメイン3に使用します。

ホストごとのノード・マネージャの構成

ホストごとのノード・マネージャを使用する場合は(そのためのスクリプトはWL_HOME\server\bin内にある)、前提条件となっている特定の構成ステップを最初に実行する必要があります。

ノート:

ホストごとのノード・マネージャ構成の場合は、JAVA_OPTIONSの中のweblogic.RootDirectoryの設定としてドメイン・ホームを選択しないでください。weblogic.RootDirectoryが既存のドメインを指している場合は、セキュリティ・サブシステムのデフォルトの場所が、ノード・マネージャ固有の場所ではなくドメインとなります。このときは、ノード・マネージャがドメイン固有のセキュリティ設定をデフォルトで使用することがあるため、別のドメインがそのノード・マネージャとの通信を試行した場合にSSLハンドシェイクに失敗するおそれがあります。

さらに、SSLをホストごとのノード・マネージャ構成で使用する場合は、独自の証明書ファイルを作成する必要があります。

  1. ホストごとのNodeManagerHomeの場所であるORACLE_HOME\oracle_common\common\nodemanagerに、このノード・マネージャ・インスタンスが制御するドメインを指定するnodemanager.domainsファイルを作成します。
    • このファイルは、手動で作成するかコピーできます。「nodemanager.domainsファイルの構成」を参照してください
    • あるいは、WLSTコマンドnmEnrollを使用して、WebLogicドメインをノード・マネージャに登録することも可能です。

    nodemanager.domainsファイルに複数のドメインを指定することにより、以前のOracle WebLogic Serverリリースからのノード・マネージャ機能と同様、複数のWebLogicドメインに属するサーバー・インスタンスを管理する、マシンにスコープ指定された単独ノード・マネージャ・プロセスを構成できます。

  2. ノード・マネージャ・プロセスを実行するマシンごとに、マシン定義を構成します。「ノード・マネージャを使用するためのマシンの構成」を参照してください
  3. デモ用のアイデンティティ・キーストアおよび信頼キーストアを開発目的またはテスト目的に限定して使用する場合は、DemoCertGenユーティリティを使用して作成できます。

    ノート:

    ドメインがWebLogic Server 14.1.1.0.0以前からアップグレードされた場合、DemoCertGenを使用してデモ・キーストアを構成することはできません。かわりに、ステップ4で概説しているプロセスに従う必要があります。
    1. PATH変数およびCLASSPATH変数を適切に設定するには、コマンド・プロンプトからWL_HOME\server\bin\setWLSEnv.cmdを実行します。

      ノート:

      UNIXオペレーティング・システムでは、setWLSEnv.shコマンドはすべてのコマンド・シェルで環境変数を設定しません。Kornシェルまたはbashシェルを使用してこのコマンドを実行してください。
    2. DemoCertGenユーティリティを実行して、デモンストレーション・キーストアを構成します。
      java utils.DemoCertGen -domain <DOMAIN_HOME>

      デモ用のアイデンティティ・キーストアと信頼キーストアは、DOMAIN_HOME\securityディレクトリに配置されます。

    3. DemoIdentity.p12キーストアを、NodeManagerHome\securityディレクトリにコピーします。
  4. WebLogic Server 14.1.1.0.0以前からアップグレードされたドメインの場合のみ: デモ用のアイデンティティ・キーストアおよび信頼キーストアを開発目的またはテスト目的に限定して使用する場合は、次の例に示すようにCertGenおよびImportPrivateKey Javaユーティリティを使用して作成できます。
    1. PATH変数およびCLASSPATH変数を適切に設定するには、コマンド・プロンプトからWL_HOME\server\bin\setWLSEnv.cmdを実行します。

      ノート:

      UNIXオペレーティング・システムでは、setWLSEnv.shコマンドはすべてのコマンド・シェルで環境変数を設定しません。Kornシェルまたはbashシェルを使用してこのコマンドを実行してください。
    2. 証明書と秘密キーを生成します。
      java utils.CertGen -keyfilepass DemoIdentityPassPhrase -certfile democert -keyfile demokey
      

      デフォルトではutils.CertGenは、生成される証明書で所有者CNの値として短いホスト名を使用します。完全修飾DNホスト名を使用するには、前述のコマンドに-cnオプションを追加します。たとえば:

      java utils.CertGen -keyfilepass DemoIdentityPassPhrase -certfile democert -keyfile demokey -cn abc.oracle.com
      
    3. 秘密キーと証明書をインポートします。
      java utils.ImportPrivateKey -keystore DemoIdentity.jks -storepass DemoIdentityKeyStorePassPhrase -keyfile demokey -keyfilepass
      DemoIdentityPassPhrase -certfile democert.pem -keyfile demokey.pem -alias demoidentity -storetype jks

      DemoIdentity.jksキーストアに、1つの秘密キーと証明書エントリが格納されました。他のファイルは削除できます。

    4. DemoIdentity.jksキーストアを、NodeManagerHome\securityディレクトリにコピーします。

本番環境でのノード・マネージャ用のSSLの構成方法については、「Javaベースのノード・マネージャでのSSLの使用」を参照してください

Oracle JRFを含むドメインでは、Oracle Platform Security Servicesのキーストア・サービス(OPSS)を使用するようにノード・マネージャを構成できます。『Oracle Fusion Middlewareの管理』OPSSキーストア・サービスを使用するノード・マネージャの構成に関する項を参照してください。

ノート:

デフォルトでは、ノード・マネージャでのSSLの使用は有効です。必要ない場合は、nodemanager.propertiesファイルでSecureListener=falseに変更することで無効にできます。nodemanager.propertiesのSSL関連プロパティを確認するには、表2-1を参照してください。

複数マシンでのノード・マネージャの構成

複数の物理的マシン上に管理対象サーバーを持つドメインを使用している場合、複数マシン上でノード・マネージャを構成するときは、どのタイプのノード・マネージャも使用できます(ドメインごと、ホストごと、カスタム)。ただし、同じノード・マネージャ・タイプをすべてのマシンに使用してください。

  1. ノード・マネージャが各マシン上にインストールされて構成されていることを確認します。

    NodeManagerHomeの場所とnodemanager.propertiesファイルを作成します。デフォルトでは、NodeManagerHomeDOMAIN_HOME\nodemanagerです。本番環境では、ノード・マネージャのルート・ディレクトリの場所をカスタマイズすることが必要な場合があります。nodemanager.propertiesファイルは、NodeManagerHomeで指定されたディレクトリに作成され、このファイルでノード・マネージャのプロパティが指定されます。「nodemanager.propertiesのレビュー」を参照してください。

    ノート:

    NodeManagerHomeの場所を複数のノード・マネージャ・インスタンスで共用しないでください。

    したがって、共有ドライブを使用するシナリオでは、NodeManagerHomeの場所がマシンごとに異なっている必要があります。たとえば、ホスト名サブディレクトリをNodeManagerHomeの下に作成し、すべてのファイルをこのホスト名サブディレクトリにコピーします。

  2. ドメインをノード・マネージャに登録するには、packおよびunpackコマンドを使用してすべての必須ドメインおよび構成情報をマシン間でコピーすることをお薦めします。『PackおよびUnpackコマンドによるテンプレートとドメインの作成』ノード・マネージャの構成に関する項を参照してください。WLSTのコマンドnmEnrollを使用してこのアクションを実行することもできます。
  3. 管理サーバー内に、各ノード・マネージャ・インスタンスを指す対応MachineMBeanを作成し、どのマシンからでもノード・マネージャを使用して管理対象サーバーを起動できるようにします。

    管理対象サーバーの起動に管理サーバーが関与する場合は、ターゲットであるMachineMBean内の情報を使用して正しいノード・マネージャ・インスタンスとの接続が作成されます。これは、nmConnectコマンドの実行後に、WebLogicリモート・コンソール、FMWCまたはWLSTを使用するときに行われます。対応するMachineMBeanを物理マシンごとに作成すると、各ノード・マネージャ・インスタンスを指してサーバー・インスタンスと適切なMachineMBeanとを関連付けるのに役立ちます。

    MachineMBeanを管理サーバー内に作成するには、次のアクションのいずれかを実行します。

    • WebLogicリモート・コンソールの「ツリーの編集」で、「環境」「マシン」の順に移動します。「新規」をクリックすると、新しいマシンを作成できます。ノード・マネージャのリスニング・アドレスとリスニング・ポートを指すようにMachineMBeanとそのNodeManagerMBean内の情報を構成します。詳細は、Oracle WebLogicリモート・コンソール・オンライン・ヘルプマシンの構成に関する項を参照してください。
    • WLSTを使用してcreateコマンドでMachineMBeanを作成します。次に、ノード・マネージャのリスニング・アドレスとリスニング・ポートを指すようにMachineMBeanの設定を変更します。
  4. ノード・マネージャをローカルで作成した場合は、必要に応じて、これまでに実行した構成ステップを繰り返します。

「ノード・マネージャへのアクセス」および『Oracle WebLogic Server WLSTコマンド・リファレンス』nmEnrollを参照してください。

WLSTを使用したノード・マネージャの制御および構成

WebLogic Scripting Tool (WLST)はコマンド行スクリプト・インタフェースです。システム管理者およびオペレータは、このインタフェースでOracle WebLogic Serverのインスタンスやドメインの監視と管理を行います。WLSTをノード・マネージャ・クライアントとして使用することで、サーバー・インスタンスをリモートまたはローカルで起動、停止、および再起動できます。加えて、WLSTではサーバーのステータスを取得し、サーバー出力のログとノード・マネージャのログの内容を取得できます。

『Oracle WebLogic Server WLSTコマンド・リファレンス』「WLSTコマンドおよび変数リファレンス」を参照してください。

WLSTオフラインを使用したノード・マネージャの構成

ノード・マネージャのユーザー名とパスワード、ノード・マネージャ・プロパティ、ノード・マネージャ・タイプ、キーストア・プロパティの設定などのタスクを実行することにより、WLSTオフラインを使用してノード・マネージャを構成できます。

例2-1に、ドメインのノード・マネージャ・リスニング・アドレスとリスニング・ポート、ノード・マネージャのユーザー名とパスワード、およびノード・マネージャ・タイプを設定する方法を示します。

ノート:

ノード・マネージャ・タイプがManualNodeManagerSetupの場合、WLSTオフラインを使用してノード・マネージャ・プロパティは編集できません。

例2-1 ノード・マネージャの構成

# Set the Node Manager listen address and listen port.
cd('/')
cd('NMProperties')
set('ListenAddress','localhost')
set('ListenPort',9001)

# Set the Node Manager user name and password.
cd('/')
cd('SecurityConfiguration/domain_name')
set('NodeManagerUsername','username')
set('NodeManagerPasswordEncrypted','password')
 
# Set the Node Manager type to custom location type and set the custom location Node Manager home.
setOption('NodeManagerType','CustomLocationNodeManager')
setOption('NodeManagerHome','C:/mydomains/nodemanager')

# Set the keystore properties
cd('/')
cd('NMProperties')
set('CustomIdentityKeyStoreFileName','identitykeystore.jks')
set('KeyStores','CustomIdentityAndCustomTrust')
set('CustomIdentityPrivateKeyPassPhrase','password')
set('CustomIdentityAlias','identitykeystore')

 

『Oracle WebLogic Server WLSTコマンド・リファレンス』setOptionを参照してください。

Javaベースのノード・マネージャのセキュリティの構成

Javaベースのノード・マネージャのセキュリティには、SSLがデフォルトで使用され、各ドメインに固有の資格証明セットに対して、着信接続が認証されます。

Oracle WebLogic Server Scripting Tool (WLST)のnmConnectコマンドを使用してJavaノード・マネージャへのコマンド行接続を確立する場合は、ノード・マネージャのユーザー名とパスワードを指定します。ノード・マネージャは、ドメインのnm_password.propertiesファイルに対してユーザー名とパスワードを検証します。

ノード・マネージャの資格証明は、WebLogicリモート・コンソールの「拡張オプション」にあります。このページにアクセスするには、「ツリーの編集」で、「環境」「ドメイン」の順に移動し、「セキュリティ」を選択します。「一般」タブで、「拡張フィールドの表示」をクリックします。

WebLogicリモート・コンソール・ユーザーは、ノード・マネージャに接続するための資格証明を明示的に指定する必要はありません。ノード・マネージャのユーザー名とパスワードはドメイン構成で使用可能であり、自動的に指定されます。

この項には次のトピックが含まれます:

ノード・マネージャのユーザー名とパスワードの指定

nm_password.propertiesファイルには、ノード・マネージャのユーザー名とパスワードが暗号化された状態で格納されます。ユーザー名とパスワードは、クライアント(たとえば管理サーバー)とノード・マネージャの間の接続を認証するために使用します。

ノート:

このユーザー名とパスワードは、ノード・マネージャとクライアントの間の接続の認証にのみ使用されます。サーバー管理IDとパスワードとは別のものです。

このファイルは、ドメインの作成時または構成ウィザードの使用時に、nmEnrollを使用して必要な構成ファイルをあるマシンから別のマシンにコピーするときに作成されます。ファイルは、DOMAIN_HOME/config/nodemanagerにあります。ここでDOMAIN_HOMEは、WebLogicドメインの場所(通常ORACLE_HOME\user_projects\domains\domain_name)です。

構成ウィザードから、初期構成用のノード・マネージャのユーザー名とパスワードを求められます。この値は、必要なファイルにローカルに移入されます。ただし、リモートに配布するためにはnmEnrollコマンドを使用する必要があります。

nm_password.propertiesが作成された後で、WebLogicリモート・コンソールを使用してノード・マネージャのパスワードやプロパティの値を変更できます。変更は、nm_password.propertiesファイルに伝播され、ノード・マネージャによって使用されます。

次のステップを使用して、ノード・マネージャの資格証明を変更できます。

  1. 管理サーバーを起動します。
  2. WebLogicリモート・コンソールを使用し、「拡張オプション」を使用してノード・マネージャの資格証明を更新します。このページにアクセスするには、「ツリーの編集」で、「環境」「ドメイン」の順に移動し、「セキュリティ」を選択します。「一般」タブで、「拡張フィールドの表示」をクリックします。
  3. WLSTを呼び出しconnectコマンド使用して管理サーバーに接続します。『WebLogic Scripting Toolの理解』を参照してください。
  4. 以下の構文を使用してnmEnrollを実行します。
    nmEnroll([domainDir], [nmHome])

    たとえば、

    nmEnroll('C:/oracle/user_projects/domains/prod_domain',
    'C:/oracle/user_projects/domains/prod_domain/nodemanager')

    nmEnroll()を実行すると、各管理対象サーバーへ、確実に正しいノード・マネージャのユーザーおよびパスワード・トークンが提供されます。

    ノート:

    存在していない場合は、SerializedSystemIni.datファイルを管理サーバーのドメイン・ディレクトリまたはドメインの既存のサーバーから手動でこの場所にコピーし(${DOMAIN_HOME}/security/SerializedSystemIni.dat)し、その後でnmEnrollコマンドを実行します。

    管理対象サーバーを実行している各マシン上でnmEnrollを実行する必要があります。各マシン上の各ドメイン・ディレクトリに対しても、nmEnrollを実行します。

ノート:

nm_password.propertiesを手動で編集した場合(非推奨)、変更が反映されるようにノード・マネージャを再起動する必要があります。ノード・マネージャを実行している状態でWebLogicリモート・コンソールを使用して値を変更した場合は、再起動は必要ありません。

nm_password.propertiesファイルは、ノード・マネージャを実行する各物理マシンのドメイン・ディレクトリに存在している必要があります。ドメインのノード・マネージャのユーザー名とパスワードを変更した場合、nm_password.propertiesファイルを同期させるために各マシンでnmEnrollを実行する必要があります。マシンに複数のドメインを構成した場合、各ドメインで異なるノード・マネージャのユーザー名とパスワードを使用できます。

一般的な開発環境では、ドメイン作成時にノード・マネージャのユーザー名とパスワードの入力を求められないことがあります。ノード・マネージャのユーザー名とパスワードは、デフォルトでは管理者の資格証明ですが、これは、WebLogicリモート・コンソールまたはWLSTで変更できます。ただし、本番環境では、ノード・マネージャのユーザー名とパスワードを明示的に設定する必要があります。

Javaベースのノード・マネージャ用のリモート・サーバー起動セキュリティ

ノード・マネージャを使用してサーバー・インスタンスを起動するには、リモート起動ユーザーのユーザー名とパスワードが必要です。管理サーバーと管理対象サーバーでは、これらの資格証明の指定方法が異なります。

  • 管理対象サーバーの資格証明 - 管理対象サーバーを起動するためにノード・マネージャを呼び出す場合、リモート起動のユーザー名とパスワードはノード・マネージャによって管理サーバーから取得されます。
  • 管理サーバーの資格証明 - ノード・マネージャを起動して管理サーバーを起動すると、次の方法でリモート起動のユーザー名およびパスワードが付与されます:

    • コマンド行。ノード・マネージャによる管理サーバーの起動方法に関する項を参照してください
    • 管理サーバーのboot.propertiesファイルから。

      構成ウィザードは、ドメインの作成時に管理サーバーのboot.propertiesファイルおよびstartup.propertiesファイルを初期化します。

    • 次のステップで保護および暗号化された方法で生成されます。
      • 次の設定で管理サーバーを起動します:
        -Dweblogic.nodemanager.ServiceEnabled=true
      • DOMAIN_HOME\servers\AdminServer\data\nodemanagerディレクトリを作成します。
      • 管理サーバーとノード・マネージャの両方が稼働している間に、任意の起動プロパティまたはサーバーの資格証明を更新します。

ノード・マネージャによって起動されたサーバー・インスタンスでは、自動再起動に使用するために、サーバーの起動に使用された資格証明が暗号化され、サーバー固有のboot.propertiesファイルに保存されます。

Javaベースのノード・マネージャでのSSLの使用

管理サーバーと管理対象サーバーは、一方向SSLを使用してJavaベースのノード・マネージャと通信します。

Oracle WebLogic Serverのデフォルト・インストールには、デモ用のアイデンティティ・キーストアおよび信頼キーストアが含まれており、すぐにSSLを使用することができます。DemoIdentity.p12およびDemoTrust.p12は、DOMAIN_HOME\securityディレクトリにインストールされます。開発目的やテスト目的の場合は、このキーストア構成で十分です。

nodemanager.propertiesにあるCustomIdentityKeyStoreFileNameのプロパティを構成してノード・マネージャの証明書を設定します。ノード・マネージャは、独自の証明書を持つことも、そのドメインの他の機能と証明書を共有することもできます。ただし、クライアントがノード・マネージャ・インスタンスと通信するには、クライアントがノード・マネージャ証明書内のアイデンティティを信頼する必要があります。ノード・マネージャ・インスタンスごとに別の証明書を用意しなくてもかまいませんが、必要であればそのように構成することもできます。本番環境では、ノード・マネージャがすべてのサーバー・インスタンスに対して同じ公開証明書を使用できます。

本番環境用のSSLの構成には、ノード・マネージャのIDを取得してから、ノード・マネージャが通信する管理サーバーおよび管理対象サーバーについて、それぞれIDと信頼を構成することが必要です。また、ホスト名検証の使用と管理ポートを考慮に入れる必要があります。nodemanager.propertiesのSSL関連プロパティを確認するには、表2-1を参照してください。詳細は、Oracle WebLogic Serverセキュリティの管理SSLの構成に関する項を参照してください。

管理対象サーバーで非SSLポートが使用不可である場合、サーバーから受信した証明書をノード・マネージャで信頼する必要があります。ノード・マネージャの信頼ストアを構成するには、ノード・マネージャの起動スクリプトに-Djavax.net.ssl.trustStoreを追加します。

ノード・マネージャの拡張構成

ノード・マネージャは、起動および停止スクリプトの使用、複数のドメインでのサーバー・インスタンスの制御、Javaベースのノード・マネージャのためのプロパティ、管理対象サーバー・インスタンスのための高度な起動プロパティなど、複数の高度な設定の構成をサポートします。

この項には次のトピックが含まれます:

管理サーバーのアドレスの定義

ノード・マネージャ・プロセスに接続する各管理サーバーのリスニング・アドレスを確実に定義する必要があります。管理サーバーのリスニング・アドレスが定義されていない場合、ノード・マネージャは、管理対象サーバーの起動時に、その管理対象サーバーに対してlocalhostにアクセスして構成情報を取得するように指示します。

「全般」ページを使用して「リスニング・アドレス」を設定します。このページにアクセスするには、WebLogicリモート・コンソールの「ツリーの編集」で、「環境」「サーバー」myServerの順に移動します。詳細は、Oracle WebLogicリモート・コンソール・オンライン・ヘルプリスニング・アドレスの指定に関する項を参照してください。

起動および停止スクリプトを使用するためのノード・マネージャの構成

スクリプトを使用して管理対象サーバーを起動、またはサーバーの停止が完了した後にスクリプトを実行するように、ノード・マネージャを構成できます。これらのスクリプトは、サーバー・インスタンスの起動前や停止後に実行する必要のあるタスクの実行に使用できます。スクリプトを使用して実行可能なタスクの一例としては、リモート・ディスクのマウントおよびアンマウントがあります。

ノート:

ノード・マネージャは、起動スクリプトを使用して任意の必要な構成を実行し、その後でサーバー・インスタンスを起動します。対照的に、停止スクリプトはサーバー・インスタンスの停止後に実行されます。

この項には次のトピックが含まれます:

スクリプトの場所

起動スクリプトと停止スクリプトは双方とも、以下のディレクトリに格納されています。

DOMAIN_HOME\bin

スクリプトは、このディレクトリを基準として実行されます。

停止スクリプト使用時のベスト・プラクティス

停止スクリプトを使用してサーバーの動作を制御する際には、提供されているスクリプトの一番上の行のみの編集をお薦めします。これにより、スクリプトの実行時に、必要なすべての環境変数が確実に使用されます。

停止スクリプトの使用

停止スクリプトを使用すると、サーバー・インスタンスの障害発生または停止の後に必要となるタスクを実行できます。

停止スクリプトを定義するには:

  1. nodemanager.propertiesファイル内のweblogic.StopScriptEnabledプロパティをtrueに設定します。
  2. nodemanager.propertiesファイル内のweblogic.StopScriptNameプロパティで、スクリプトの名前を設定します。

次の例では、UNIXシステムでディスクのアンマウントに使用できる停止スクリプトを示します。

#!/bin/sh
FS=/cluster/d2
if grep $FS /etc/mnttab > /dev/null 2>&1 ; then 
sync
   PIDS=`/usr/local/bin/lsof $FS | awk 
   '{if ($2 ~/[0-9]+/) { print $2} }' | sort -u`
kill -9 $PIDS
sleep 1
sync
   /usr/sbin/umount -f $FS
fi

nodemanager.domainsファイルの構成

nodemanager.domainsファイルには、ノード・マネージャ・インスタンスが制御するドメインを指定します。このため、スタンドアロンのクライアントではドメイン・ディレクトリを明示的に指定する必要はありません。

ノート:

ドメインごとのノード・マネージャを使用する場合は、nodemanager.domainsファイルに変更を加えないでください。ただし、ホストごとのノード・マネージャや、カスタムのノード・マネージャ・インスタンスを使用する場合は、nodemanager.domainsファイルでドメインを指定することが必要になる可能性があります。

このファイルには、ノード・マネージャ・インスタンスが制御する各ドメインのドメイン・ディレクトリを次の形式で指定するエントリが含まれている必要があります。

domain-name=domain-directory

ユーザーがドメインに対してコマンドを発行すると、ノード・マネージャはnodemanager.domainsからドメイン・ディレクトリをルックアップします。

このファイルではノード・マネージャ・クライアントのアクセスがファイル内に表示されたドメインに制限されるので、セキュリティがさらに強化されます。クライアントがコマンドを実行できるのは、nodemanager.domainsに含まれるドメインに対してのみです。

Javaベースのノード・マネージャの場合、このファイルは通常、ORACLE_HOME\user_projects\domains\domain_name\nodemanagerにあります。構成ウィザードを使用してドメインを作成した場合は、nodemanager.domainsファイルは自動的に作成されています。ホストごとのノード・マネージャ・インスタンスを構成する場合は、nodemanager.domainsファイルをORACLE_HOME\oracle_common\common\nodemanagerの下、つまりホストごとのNodeManagerHomeの場所に手動で作成するかコピーする必要があります。「ホストごとのノード・マネージャの構成」を参照してください

必要であれば、nodemanager.domainsを手動で編集して、ドメインを追加したり、1つのドメイン名の下で複数のドメインの場所を登録することもできます。

複数ドメイン登録を構成するには、手動で代替パスを次の形式でnodemanager.domainsファイルに入力します。

domainName=primaryDomainPath;alternateDomainPath1;alternateDomainPath2

primaryDomainPathは、管理対象サーバーが存在するドメインの場所へのパスで、管理対象サーバーはこの場所から実行されます。一般的に、ドメインにアクセスするためのパスが管理サーバーからノード・マネージャに渡されることはありません。ドメインには、名前によってのみアクセス可能です。

alternateDomainPathは名前とパスによるアクセスのみが可能であり、一般的には管理サーバーの場所です。ノード・マネージャに直接接続するクライアントは、ドメイン名値とドメイン・パス値の両方を使用して代替ドメイン・パスにアクセスできます。

ノート:

nodemanager.domainsでバックスラッシュ文字(\)を使用している場合は、(\\)としてエスケープする必要があります。

例2-2 nodemanager.domainsファイル

#Domains and directories created by Configuration Wizard
#Mon Jan 07 10:57:18 EST 2013
base_domain=C\:\\Oracle\\Middleware\\Oracle_Home\\user_projects\\domains\\base_domain
prod_domain=C\:\\Oracle\\Middleware\\Oracle_Home\\user_projects\\domains\\prod_domain

nodemanager.propertiesのレビュー

ノード・マネージャ・プロパティは、Javaベースのノード・マネージャ・プロセスの様々な構成設定を定義します。ノード・マネージャ・プロパティは、コマンド行で指定するかnodemanager.propertiesファイルで定義できます。コマンド行で指定された値は、nodemanager.propertiesの値をオーバーライドします。

nodemanager.propertiesは、NodeManagerHomeで指定されたディレクトリ内に作成されます。ここでNodeManagerHomeは、通常ORACLE_HOME\user_projects\domains\domain_name\nodemanagerになります。NodeManagerHomeが定義されていなければ、nodemanager.propertiesはカレント・ディレクトリ内に作成されます。

ノード・マネージャを起動すると、そのたびにカレント・ディレクトリ内にnodemanager.propertiesが存在するかどうかが検索され、存在しない場合はこのファイルが作成されます。ノード・マネージャを1回は起動しない限り、このファイルにはアクセスできません。

この項には次のトピックが含まれます:

ノード・マネージャのプロパティ

ノード・マネージャ・プロパティは、サーバー環境に応じてJavaベースのノード・マネージャ・プロセスの様々な構成設定を定義します。これらのプロパティは、コマンドラインで指定することも、nodemanager.propertiesファイルで定義することもできます。

多くの環境において、明示的に定義する必要のあるノード・マネージャ・プロパティはnodemanager.propertiesのSSL関連のプロパティのみです。ただし、nodemanager.propertiesには、環境やプリファレンスに応じて指定する必要のある、SSL以外のプロパティも格納されます。たとえば:

  • Windows以外のインストールでは、NativeVersionEnabledプロパティを指定することが適当な場合もあります。詳細は、表2-1NativeVersionEnabledを参照してください。
  • ノード・マネージャがマルチホーム・システムで動作し、それが使用するアドレスとポートを管理する必要がある場合は、ListenAddressおよびListenPortを定義します。

表2-1に、ノード・マネージャのプロパティを示します。

表2-1 ノード・マネージャのプロパティ

ノード・マネージャ・プロパティ 説明 デフォルト

AuthenticationEnabled

trueに設定すると、ノード・マネージャはドメインに対して資格証明を認証します。

true

certificateFile

SSL認証に使用される証明書ファイルのパスを指定します。

ノート: このプロパティは、Oracle WebLogic Serverバージョン7.xからバージョン9.xにアップグレードするプロセスでのみ使用されます。

none

CipherSuite

SSLリスナーで使用される暗号スイートの名前。

このプロパティはOracle WebLogic Server 12.1.3.0で非推奨となりましたが、Oracle WebLogic Server 14.1.2.0.0ではまだ完全にサポートされています。置換プロパティの詳細および現在のサポート制限は、「CipherSuites」を参照してください。

デフォルト値はJDKで、プラットフォームに依存しています。

CipherSuites

SSLリスナーで使用される暗号スイートの名前。複数の暗号スイート値を、カンマで区切って指定できます。たとえば:

CipherSuites=SUITE_A, SUITE_B, SUITE_C

Oracle WebLogic Server 12.1.3で導入されたこのプロパティは、WLSTオフラインまたはpackおよびunpackコマンドでは現在サポートされていません。これらのユーティリティを使用する場合は、かわりにCipherSuiteを使用します。

デフォルト値はJDKで、プラットフォームに依存しています。

coherence.startup.JavaHome

ノード・マネージャがJavaを直接呼び出すときに適用されます。これは、管理対象サーバーのリモート起動ページにJavaホームが構成されていない場合、このマシン上の管理対象サーバーを起動するためにノード・マネージャで使用するJavaホーム・ディレクトリです。どちらでも指定されていない場合、ノード・マネージャはノード・マネージャ・プロセスに対して定義されているJavaホームを使用します。

Oracle WebLogic Server 12.1.3で導入されたこのプロパティは、WLSTオフラインまたはpackおよびunpackコマンドでは現在サポートされていません。これらのユーティリティを使用する場合は、かわりにJavaHomeを使用します。

none

CrashRecoveryEnabled

システム・クラッシュのリカバリを有効にします。

ノート: クラッシュ・リカバリのシナリオにおいて、CrashRecoveryEnabledプロパティは、AutoRestartサーバー起動プロパティよりも優先されます。たとえば、サーバー・インスタンスにAutoRestart=falseCrashRecoveryEnabled=trueが設定されている場合、ノード・マネージャは再起動後にサーバー・インスタンスのリカバリを試みます(ノード・マネージャが実行されていないときにサーバーに障害が発生した場合)。

false

CustomIdentityAlias

秘密キーをキーストアにロードするときの別名を指定します。このプロパティは、KeystoresプロパティがCustomIdentityAndCustomTrustまたはCustomIdentityAndJavaStandardTrustに設定されている場合に必須です。

none

CustomIdentityKeyStoreFileName

アイデンティティ・キーストア(ノード・マネージャの秘密キーを格納するキーストア)のファイルの場所と名前を指定します。このプロパティは、KeystoresプロパティがCustomIdentityおよびCustomTrustまたはCustomIdentityAndJavaStandardTrustに設定されている場合に必須です。

none

CustomIdentityKeyStorePassPhrase

IDキーストアの作成時に定義されたパスワードを指定します。このフィールドが必須か省略可能かは、キーストアのタイプによって異なります。すべてのキーストアでは、キーストアへの書込みにパスフレーズが必要です。ただし、一部のキーストアでは読込みにパスワードを必要としません。Oracle WebLogic Serverはキーストアの読取りのみを行います。したがって、このプロパティを定義するかどうかは、キーストアの要件によって異なります。

none

CustomIdentityKeyStoreType

IDキーストアのタイプを指定します。通常これは、JKSまたはPKCS12です。このプロパティは省略可能です。指定しない場合、java.securityファイルのJDKのデフォルト・キーストア・タイプが使用されます。

java.securityのデフォルト・キーストア・タイプ

CustomIdentityPrivateKeyPassPhrase

IDキーストアからOracle WebLogic Serverの秘密キーを取得するために使用するパスワードを指定します。このプロパティは、KeystoresプロパティがCustomIdentityAndCustomTrustまたはCustomIdentityAndJavaStandardTrustに設定されている場合に必須です。

none

DomainsDirRemoteSharingEnabled

ノード・マネージャが共有ドメイン・ディレクトリをモニターするかどうかを指定します。指定すると、複数のノード・マネージャが別々のマシンから共有ディレクトリをモニターできます。

trueに設定すると、共有ドメイン・ディレクトリ(マウントされたディレクトリまたはWindows NFS)を持つことを示し、複数のノードが共有されることになります。このプロパティを有効にすると、複数のノード・マネージャが相互に影響を及ぼしあわずにドメインを共有できます。

false

DomainsFile

nodemanager.domainsファイルの名前。

NodeManagerHome\nodemanager.domains

DomainsFileEnabled

trueに設定されている場合は、DomainsFileで指定されているファイルが使用されます。falseに設定されている場合は、カレント・ディレクトリのドメインまたはWL_HOMEのドメインが想定されます。

true

DomainRegistrationEnabled

このプロパティはOracle WebLogic Server 12.1.3.0で非推奨となり、将来のリリースで削除される可能性があります。

複数のドメインの場所をnodemanager.domainsファイルに登録するには、「nodemanager.domainsファイルの構成」を参照してください

false
ExcludedCipherSuites 有効にしない暗号スイートのリストを指定します。この設定によって、CipherSuitesプロパティがオーバーライドされる場合があります。

文字列は完全な暗号スイート名にすることも、次のパターンに従うこともできます。

  • アスタリスクで開始および終了します。たとえば、*CBC*は、CBCを含む暗号スイートと一致します
  • アスタリスクで終わります。たとえば、TLS_RSA_*は、TLS_RSA_で始まる暗号スイートと一致します
  • アスタリスクから開始します。たとえば、*_CBC_SHAは、_CBC_SHAで終わる暗号スイートと一致します
デフォルト値は、カンマで区切られた1つ以上の文字列のリストであるTLS_RSA_*,*_CBC_*です。

IfConfigDir

この構成プロパティでは、wlsifconfig.sh/.cmdスクリプトの場所として別のディレクトリを設定します。

このプロパティはOracle WebLogic Server 12.1.3.0で非推奨となりましたが、Oracle WebLogic Server 14.1.2.0.0ではまだ完全にサポートされています。置換プロパティの詳細および現在のサポート制限は、「weblogic.IfConfigDir」を参照してください。

この場所はデフォルトで適切に設定されていますが、このプロパティを使用してスクリプトの場所を変更できます。

Interface

移行可能サーバーで使用されるプライマリ・インタフェース名。サーバーの移行では、各移行可能サーバーが使用するプライマリ・インタフェース名は同じである必要があります。

関連項目: <InterfaceName>プロパティを使用すると、複数のインタフェース、および特定のインタフェースにバインドする必要がある対応するIPアドレスの範囲をより柔軟に指定できます。

このプロパティはOracle WebLogic Server 12.1.3.0で非推奨となりましたが、Oracle WebLogic Server 14.1.2.0.0ではまだ完全にサポートされています。詳細は、「<InterfaceName>」を参照してください。

none

<InterfaceName>

インタフェース名、および移行可能サーバーが起動されたときにこの特定のネットワーク・インタフェースにバインドする必要がある対応するIPアドレスの範囲とオプションのネットマスク値。

構文: <InterfaceName>=<IP_RANGE_MIN>-<IP_RANGE_MAX>、(オプション) NetMask=<NETMASK_ADDRESS>

たとえば、1 - 4のアドレスをeth0インタフェースに、5 - 8のアドレスをbond0インタフェースにバインドするときに使用する構文は次のとおりです:

eth0=1-4,NetMask=255.255.255.0
bond0=5-8,NetMask=255.255.248.0

NetMaskの値を省略したい場合は省略して、単に次のように入力することもできます:

eth0=200.10.10.1-200.10.10.255
bond0=199.0.0.1-199.0.0.255

元のNetMaskおよびInterfaceプロパティもサポートされており、これらを指定した場合、IP範囲内で定義されていない任意のアドレスに適用されます。

たとえば、これらのプロパティを元の形式で指定しても、次に示すように新しい形式で指定した場合と同じになります:

元の形式:
Interface=oldEth0
NetMask=255.255.255.0
新しい形式:
oldEth0=*,Netmask=255.255.255.0

アスタリスク(*)は、すべてのIPを表すために使用できます。

none

JavaHome

管理対象サーバーのリモート起動ページにJavaホームが構成されていない場合、このマシン上の管理対象サーバーを起動するためにノード・マネージャで使用するJavaホーム・ディレクトリ。どちらでも指定されていない場合、ノード・マネージャはノード・マネージャ・プロセスに対して定義されているJavaホームを使用します。

ノート: このプロパティはWLST setコマンドで設定しないことをお薦めします。WLSTで設定した場合、nodemanager.propertiesファイルでこのプロパティはデフォルト値に戻ります。

このプロパティはOracle WebLogic Server 12.1.3.0で非推奨となりましたが、Oracle WebLogic Server 14.1.2.0.0ではまだ完全にサポートされています。置換プロパティの詳細および現在のサポート制限は、Oracle WebLogic Serverプロセスの場合は「weblogic.startup.JavaHome」を、Coherenceプロセスの場合は「coherence.startup.JavaHome」を参照してください。

none

JavaStandardTrustKeyStorePassPhrase

信頼キーストアの作成時に定義されたパスワードを指定します。このフィールドが必須か省略可能かは、キーストアのタイプによって異なります。すべてのキーストアで、キーストアに書き込むためにはパスワードが必須です。ただし、一部のキーストアでは読込みにパスワードを必要としません。Oracle WebLogic Serverはキーストアの読取りのみを行うため、このプロパティを定義するかどうかは、キーストアの要件によって決まります。このプロパティが必要なのは、KeystoresプロパティがCustomIdentityandJavaStandard TrustまたはDemoIdentityAndDemoTrustに設定されている場合です。

none

keyFile

管理サーバーでSSL通信に使用する秘密キー・ファイルのパス。

ノート: このプロパティは、Oracle WebLogic Serverバージョン7.xからバージョン9.xにアップグレードするプロセスでのみ使用されます。

none

keyPassword

キー・ファイル内の暗号化された秘密キーにアクセスするためのパスワード。

ノート: このプロパティは、Oracle WebLogic Serverバージョン7.xからバージョン9.xにアップグレードするプロセスでのみ使用されます。

none

KeyStores

ID(秘密キーとデジタル証明書)および信頼(信頼性のあるCA証明書)を検索するためにノード・マネージャで使用する、キーストア構成を示します。指定できる値は次のとおりです。

  • DemoIdentityAndDemoTrust - デフォルトで構成されるDOMAIN_HOME\securityディレクトリに配置されたデモ用のアイデンティティ・キーストアおよび信頼キーストアを使用します。デモ用の信頼キーストアは、Java標準信頼キーストア(JAVA_HOME\jre\lib\security\cacerts)のすべての認証局を信頼します
  • CustomIdentityAndJavaStandardTrust - 独自に作成したキーストアおよびJAVA_HOME\jre\lib\security\cacertsディレクトリのcacertsファイルで定義されている信頼性のあるCAを使用します。
  • CustomIdentityAndCustomTrust - 作成したアイデンティティ・キーストアおよび信頼キーストアを使用します。
DemoIdentityAndDemoTrust

ListenAddress

ノード・マネージャを実行しているマシンが接続リクエストをリスニングできるアドレス。この引数により、weblogic.nodemanager.listenAddressは非推奨になります。

null

この設定を使用すると、ノード・マネージャはマシンのIPアドレスでリスニングします。

ListenBacklog

リスナーが受け付けるノード・マネージャのバックログ・リクエストの最大数。バックログされたリクエストが処理されるまで、追加の着信リクエストは削除されます。通常、このプロパティを調整する必要はありません。

50

ListenPort

ノード・マネージャが接続リクエストをリスニングするTCPポート番号。この引数により、weblogic.nodemanager.listenPortは非推奨となります。

5556

LogAppend

trueに設定されている場合は、ノード・マネージャの再起動時に新しいログ・ファイルが作成されません。かわりに既存のログに追加されます。

true

LogCount

LogLimitを超過した場合に作成されるログ・ファイルの最大数。

1

LogFile

ノード・マネージャのログ・ファイルの場所。

NodeManagerHome\nodemanager.log

LogFormatter

ノード・マネージャのログ・メッセージに使用するフォーマッタ・クラスの名前。

weblogic.nodemanager.server.LogFormatter

LogLevel

ノード・マネージャのログに使用されるロギングの重大度。ノード・マネージャは、java.util.logging.levelパッケージ(http://docs.oracle.com/javase/8/docs/api/java/util/logging/Level.html)から、標準ロギング・レベルを使用します。

INFO

LogLimit

整数(バイト)で指定されたノード・マネージャ・ログの最大サイズ。この上限に達すると、新しいログ・ファイルが開始されます。

unlimited

LogToStderr

trueに設定されている場合は、ログ出力も標準エラー出力に送信されます。

false

NativeVersionEnabled

trueに設定すると、オペレーティング・システムのネイティブ・ライブラリが使用されます。

SolarisまたはLinux以外のUNIXシステムでは、このプロパティをfalseに設定してノード・マネージャを非ネイティブ・モードで実行します。

MacOSの場合、NativeVersionEnabled=falseと設定します。そうしないと、ノード・マネージャが起動に失敗します。

ノート: NativeVersionEnabled=falseの場合:

  • ノード・マネージャはPIDがアライブかどうかを問い合せたり、特定のプロセスを強制停止することはできません。
  • ノード・マネージャはモニターする必要のある既存のプロセスがあるかどうかを判断できず、クラッシュ・リカバリは完全には実装されていません。
  • nmKillは、NativeVersionEnabled=falseのときはサポートされません。
true

NetMask

ネットワークのサブネット・マスク。サーバーの移行では、サーバー間のユニキャストおよびマルチキャストの通信が行えるように、各管理対象サーバーが同じサブネット・マスクを使用する必要があります。

関連項目: <InterfaceName>プロパティを使用すると、複数のインタフェースおよび対応するネットマスク値をより柔軟に入力できます。

このプロパティはOracle WebLogic Server 12.1.3.0で非推奨となりましたが、Oracle WebLogic Server 14.1.2.0.0ではまだ完全にサポートされています。詳細は、「<InterfaceName>」を参照してください。

none

NodeManagerHome

次の構成およびログ・ファイルが格納されたノード・マネージャのルート・ディレクトリ。

  • nodemanager.domains
  • nodemanager.log
  • nodemanager.properties

「ノード・マネージャの構成ファイルとログ・ファイル」を参照してください。

ノート:
  • デフォルトでは、NodeManagerHomeDOMAIN_HOME\nodemanagerです。本番環境では、ノード・マネージャのルート・ディレクトリの場所をカスタマイズすることが必要な場合があります。
  • このプロパティはWLST setコマンドで設定しないことをお薦めします。WLSTで設定した場合、nodemanager.propertiesファイルでこのプロパティはデフォルト値に戻ります。
NodeManagerHome

PropertiesVersion

nodemanager.propertiesファイルのバージョンを指定します。この値は変更しないでください。

none

ProcessDestroyTimeout

起動スクリプトによって起動された管理対象サーバーが停止しているかどうかを確認するためにNodeManagerが待機する時間を指定します。

NativeVersionEnabledfalse (デフォルト値はtrue)に設定されている場合、起動スクリプトは監視されている管理対象サーバーを起動します。それは子プロセスになります。この場合、ProcessDestroyTimeout値(デフォルトは20秒)によって、管理対象サーバーが停止しているかどうかを確認するためにノード・マネージャが待機する時間が決定されます。

指定されたタイムアウト値内で子プロセスが停止していない場合は次のようにします。
  • 管理サーバーに接続し、管理対象サーバーに対して停止をリクエストします。停止に失敗した場合は、nmKillを使用して指定したサーバー・インスタンスを強制停止します。
  • 管理対象サーバーを停止できない場合は、オペレーティング・システム(OS)・レベルのプロセスのkillで、サーバー・インスタンスおよび関連するOSプロセスを終了します。

このプロパティはOracle WebLogic Server 12.1.2で導入され、10.3.6.xにバックポートされました。

20秒

QuitEnabled

trueに設定すると、ノード・マネージャをリモートで停止できるようになります。

WLSTは、stopNodeManager()コマンドを使用してノード・マネージャを停止時にデフォルト値falseをオーバーライドします。

false

SecureListener

trueに設定されている場合はSSLリスナーが使用され、その他の場合はプレーン・ソケットが使用されます。

true

StateCheckInterval

ノード・マネージャがサーバーの状態チェックを実行するまでに待機する間隔を指定します。

500 milliseconds

StopScriptEnabled

trueに設定すると、StopScriptNameで指定された停止スクリプトをサーバー・インスタンス停止後に実行します。「起動および停止スクリプトを使用するためのノード・マネージャの構成」を参照してください。

このプロパティはOracle WebLogic Server 12.1.3.0で非推奨となりましたが、Oracle WebLogic Server 14.1.2.0.0ではまだ完全にサポートされています。置換プロパティの詳細および現在のサポート制限は、「weblogic.StopScriptEnabled」を参照してください。

false

StopScriptName

サーバー停止後に実行されるスクリプトの名前。

このプロパティはOracle WebLogic Server 12.1.3.0で非推奨となりましたが、Oracle WebLogic Server 14.1.2.0.0ではまだ完全にサポートされています。置換プロパティの詳細および現在のサポート制限は、「weblogic.StopScriptName」を参照してください。

none

UseMACBroadcast

ARPパケットの送信時にノードのMACアドレスを使用するかどうか、つまり、arpingコマンドで-bフラグを使用するかどうかを指定します。ノード・マネージャが自動サーバー移行のためにIPアドレスをバインドするとき、arpingコマンドも使用して、マシンが仮想IPアドレスを使用することをネットワーク内のノードに通知しようとします。weblogic.UseMACBroadcast=trueのときは、ノード・マネージャはarpingコマンドで-bフラグを使用します。

このプロパティはOracle WebLogic Server 12.1.3.0で非推奨となりましたが、Oracle WebLogic Server 14.1.2.0.0ではまだ完全にサポートされています。置換プロパティの詳細および現在のサポート制限は、「weblogic.UseMACBroadcast」を参照してください。

false

WebLogicHome

Oracle WebLogic Serverがインストールされるルート・ディレクトリ。リモート起動ページにルート・ディレクトリが構成されていない管理対象サーバーで-Dweblogic.RootDirectoryのデフォルト値として使用されます。どちらの場所でも指定されていない場合、ノード・マネージャは、ノード・マネージャが実行されているディレクトリで管理対象サーバーを起動します。

none

weblogic.IfConfigDir

この構成プロパティでは、wlsifconfig.sh/.cmdスクリプトの場所として別のディレクトリを設定します。

Oracle WebLogic Server 12.1.3で導入されたこのプロパティは、WLSTオフラインまたはpackおよびunpackコマンドでは現在サポートされていません。これらのユーティリティを使用する場合は、かわりにIfConfigDirを使用します。

この場所はデフォルトで適切に設定されていますが、このプロパティを使用してスクリプトの場所を変更できます。

weblogic.startup.JavaHome

ノード・マネージャがJavaを直接呼び出すときに適用されます。このマシン上の管理対象サーバーをノード・マネージャが起動するために使用するJavaホーム・ディレクトリを指定します(その管理対象サーバーのリモート起動ページでJavaホームが構成されていない場合)。どちらでも指定されていない場合、ノード・マネージャはノード・マネージャ・プロセスに対して定義されているJavaホームを使用します。

Oracle WebLogic Server 12.1.3で導入されたこのプロパティは、WLSTオフラインまたはpackおよびunpackコマンドでは現在サポートされていません。これらのユーティリティを使用する場合は、かわりにJavaHomeを使用します。

none

weblogic.StopScriptEnabled

trueに設定すると、weblogic.StopScriptNameで指定された停止スクリプトをサーバー・インスタンス停止後に実行します。「起動および停止スクリプトを使用するためのノード・マネージャの構成」を参照してください。

Oracle WebLogic Server 12.1.3で導入されたこのプロパティは、WLSTオフラインまたはpackおよびunpackコマンドでは現在サポートされていません。これらのユーティリティを使用する場合は、かわりにStopScriptEnabledを使用します。

false

weblogic.StopScriptName

サーバー停止後に実行されるスクリプトの名前。

Oracle WebLogic Server 12.1.3で導入されたこのプロパティは、WLSTオフラインまたはpackおよびunpackコマンドでは現在サポートされていません。これらのユーティリティを使用する場合は、かわりにStopScriptNameを使用します。

none

weblogic.UseMACBroadcast

ARPパケットの送信時にノードのMACアドレスを使用するかどうか、つまり、arpingコマンドで-bフラグを使用するかどうかを指定します。ノード・マネージャが自動サーバー移行のためにIPアドレスをバインドするとき、arpingコマンドも使用して、マシンが仮想IPアドレスを使用することをネットワーク内のノードに通知しようとします。weblogic.UseMACBroadcast=trueのときは、ノード・マネージャはarpingコマンドで-bフラグを使用します。

Oracle WebLogic Server 12.1.3で導入されたこのプロパティは、WLSTオフラインまたはpackおよびunpackコマンドでは現在サポートされていません。これらのユーティリティを使用する場合は、かわりにUseMACBroadcastを使用します。

false
サーバー・インスタンスのグループのためのマシン・レベルのノード・マネージャ設定

サーバー・インスタンスのグループを同じノード・マネージャ・インスタンスで起動する場合は、特定のマシン・レベル設定をnodemanager.propertiesファイル内で一度構成するだけで、その設定をグループ内のすべてのサーバー・インスタンスに適用できます。マシン・レベルの属性を設定しておくと、共通の設定をサーバー・インスタンスごとにServerStartMBean内で構成する必要がなくなるため、構成が単純になります。

サーバー・インスタンス固有の設定を直接ServerStartMBean内で構成した場合は、その値はnodemanager.propertiesファイル内で構成された値よりも優先されます。

表2-2は、同じノード・マネージャ・インスタンスで起動されるサーバー・インスタンスのグループのためにnodemanager.propertiesで構成できる、マシン・レベルの設定の説明です。

表2-2 サーバー・インスタンスのグループのためのマシン・レベルのノード・マネージャ・プロパティ

プロパティ名 説明

coherence.startup.Arguments

サーバー・インスタンスの起動時に使用されるJava引数。

これらは、起動コマンドのJava部分の直後に付加する最初の引数です。たとえば、Javaヒープ・メモリーの設定や、任意のweblogic.nodemanager.server.provider.WeblogicCacheServerオプションの指定を行うことができます。

引数はスペースで区切ります。

coherence.startup.MW_Home

このサーバー・インスタンスの起動時に使用されるMW_HOMEディレクトリ(ノード・マネージャを実行しているマシン上のパス)。

ノード・マネージャ・マシン上の、すべてのOracle Middleware製品がインストールされているディレクトリを指定します。たとえば、C:\Oracle\Middlewareです。

weblogic.startup.Arguments

サーバー・インスタンスの起動時に使用されるJava引数。

ノード・マネージャは、JAVA_OPTIONS環境変数を使用してこの値を起動スクリプトに渡します。Javaコマンド行を発行してサーバー・インスタンスを起動するときは、ノード・マネージャは引数をオプションとして渡します。

weblogic.startup.Arguments.prepend

サーバー・インスタンス用に構成された引数の前にフラグを付加します。

weblogic.startup.ClassPath

このサーバー・インスタンスの起動時に使用するクラスパス(ノード・マネージャを実行しているマシン上のパス)。

ノード・マネージャは、CLASSPATH環境変数を使用してこの値を起動スクリプトに渡します。Javaコマンド行を発行してサーバー・インスタンスを起動するときは、クラスパスは-Djava.class.path=で定義されます。

weblogic.startup.JavaVendor

サーバー・インスタンスの起動時に使用されるJavaベンダー値。

Javaコマンド行を呼び出してサーバー・インスタンスを起動するときは、この値はノード・マネージャから渡されません。この値は、環境変数JAVA_VENDORで起動スクリプトに渡されます。

weblogic.startup.MW_Home

このサーバー・インスタンスの起動時に使用されるMW_HOMEディレクトリ(ノード・マネージャを実行しているマシン上のパス)。

この値は、ノード・マネージャから起動スクリプトに渡されません。Javaコマンド行を発行してサーバー・インスタンスを起動するときは、MW_HOME-Dbea.home=で指定されます。

weblogic.startup.SecurityPolicyFile

このサーバー・インスタンスの起動時に使用されるセキュリティ・ポリシー・ファイル(ノード・マネージャを実行しているマシン上のディレクトリおよびファイル名)。

ノード・マネージャが起動スクリプトを使用するときは、セキュリティ・ポリシー・ファイルは環境変数SECURITY_POLICYで定義されます。Javaコマンド行を発行してサーバー・インスタンスを起動するときは、セキュリティ・ポリシーが-Djava.security.policy=で定義されます。

weblogic.startup.ServerGID

サーバー・インスタンスのグループID。

weblogic.startup.ServerUID

サーバー・インスタンスのユーザーID。

リモート起動引数の構成

WebLogicリモート・コンソールで、管理対象サーバーの「サーバーの起動」ページを使用して、ノード・マネージャが管理対象サーバーの起動に使用する起動引数を指定します。このページにアクセスするには、「ツリーの編集」で、「環境」「サーバー」の順に移動します。起動引数を構成する管理対象サーバーを選択します。「詳細」タブで、「ノード・マネージャ」サブタブを選択します。詳細は、Oracle WebLogicリモート・コンソール・オンライン・ヘルプ管理対象サーバーの起動引数の構成に関する項を参照してください。

管理対象サーバーの起動引数を指定しなかった場合は、その管理対象サーバーに適したデフォルト値が使用されます。Javaベース実装を使用する場合は、ノード・マネージャ独自のプロパティが管理対象サーバー起動時のデフォルトとして使用されます。スクリプト・ベース実装を使用する場合は、起動スクリプトによってデフォルト値が設定されます。「nodemanager.propertiesのレビュー」を参照してください。

それらのデフォルトでも管理対象サーバーを起動することができますが、起動プロセスの一貫性と信頼性を確保するためには、管理対象サーバー・インスタンスごとに起動引数を構成します。指定された起動引数は管理対象サーバーの起動にのみ使用されます。ノード・マネージャによって起動される管理サーバー・インスタンスで使用されることはありません。

「起動サービスとしてのノード・マネージャの実行」に説明されているように、ノード・マネージャをWindowsサービスとして実行する場合は、ノード・マネージャの制御下に置かれる管理対象サーバーごとに-Xrs JVMプロパティを構成する必要があります。

このオプションを設定しない場合、ノード・マネージャはシステムの再起動後に管理対象サーバーを再起動できません。それは、次のような一連のイベントが発生するためです。

  1. 再起動が行われると、ノード・マネージャ・サービスと管理サーバーのオペレーティング・システム・サービスが停止される前に、実行中の管理対象サーバーが強制終了されます。
  2. 管理対象サーバーの強制終了と、ノード・マネージャ・サービスの停止の間の間隔に、ノード・マネージャは継続して管理対象サーバーをモニターし、それが強制終了されたことを検出し、再起動を行おうとします。
  3. マシンが停止しようとしているので、オペレーティング・システムは管理対象サーバーの再起動を許可しません。
  4. ノード・マネージャは障害が発生したものとして管理対象サーバーにマークを付け、マシンが再起動したときにそのサーバーを起動しません。

-Xrsオプションまたは-Xnohup オプションを使用して管理対象サーバーを起動すると、マシンの停止時に管理対象サーバーを即座に停止しないようになり、このような一連のイベントが回避されます。

サーバーの起動プロパティの設定

ノード・マネージャを使用して、サーバー・インスタンスの起動プロパティを設定できます。これらのプロパティは、startup.propertiesで定義することも、WLSTなどの管理ユーティリティを使用してオブジェクトとして渡すこともできます。起動プロパティと、その有効な値を設定する方法を、次の項で概説します。

この項には次のトピックが含まれます:

startup.properties

ノード・マネージャは、startup.propertiesファイルを使用して、サーバー・インスタンス起動時の起動構成を決定します。このファイルは、サーバー・インスタンスごとに定義されており、下記の場所に置かれています。DOMAIN_HOME/servers/server_name/data/nodemanager/startup.properties

startup.propertiesの内容は、サーバーMBeanから導出されるか、サーバー・インスタンスがクラスタの一部である場合は、クラスタMBeanから導出されます。Oracle WebLogic Server MBeanリファレンスを参照してください。

WLSTを使用して起動プロパティを設定する

WLSTのnmStartコマンドを使用するときは、サーバーの構成を直接特定することはできません。したがって、サーバーの起動プロパティをWLSTプロパティ・オブジェクトとしてnmStartコマンドに渡す必要があります。

サーバーの起動プロパティ

次に示すサーバー起動プロパティは、ノード・マネージャを使用してサーバー・インスタンスを起動するときにサーバー・インスタンスに渡すことができます。

表2-3 サーバーの起動プロパティ

プロパティ 説明

AdminURL

管理サーバーのURL。

ノート:この値は、管理対象サーバーのstartup.propertiesファイルにおいてのみ指定します。

Arguments

サーバー・インスタンスの起動時に使用される引数。

AutoKillIfFailed

サーバー・インスタンスがノード・マネージャによって起動されるときに、この属性によって、OverloadProtectionMBeanの設定がFailureAction == FORCE_SHUTDOWNおよびPanicAction == SYSTEM_EXITに変更されます。FailureActionおよびPanicActionの詳細は、Oracle WebLogic Server MBeanリファレンスOverloadProtectionMBeanに関する項を参照してください。

AutoRestart

このサーバー・インスタンスで障害が発生した場合にノード・マネージャが自動的に再起動できるかどうかを指定します。

ノート: クラッシュ・リカバリのシナリオにおいて、CrashRecoveryEnabled構成プロパティは、AutoRestartプロパティよりも優先されます。たとえば、サーバー・インスタンスにAutoRestart=falseCrashRecoveryEnabled=trueが設定されている場合、ノード・マネージャは再起動後にサーバー・インスタンスのリカバリを試みます(ノード・マネージャが実行されていないときにサーバーに障害が発生した場合)。

ClassPath

サーバー・インスタンスの起動時に使用されるクラス・パス。

JavaHome

サーバー・インスタンスの起動時に使用されるJavaホーム・ディレクトリを定義します。

OracleHome

サーバー・インスタンスの起動時に使用されるOracleホーム・ディレクトリ。

RestartDelaySeconds

ノード・マネージャがサーバー・インスタンスの再起動を試行する前に待機する秒数。

RestartInterval

障害が発生したサーバー・インスタンスの再起動をノード・マネージャが試行する時間の長さ。この期間中、ノード・マネージャはRestartMaxで定義された回数まで、障害の発生したサーバーを再起動しようとします。デフォルトでは、ノード・マネージャはFAILED_NOT_RESTARTABLE状態に到達するまで無期限にサーバー・インスタンスの再起動を試行します。

RestartMax

ノード・マネージャが、RestartIntervalで定義した間隔内で障害の発生したサーバーの再起動を試行する回数。RestarMaxが認識されるのは、RestartIntervalが定義されている場合のみです。

SecurityPolicyFile

このサーバーを起動する際に使用するセキュリティ・ポリシー・ファイルを指定します。

ServerIP

サーバーのIPアドレス。

SSLArguments

これらの引数は、ドメイン全体の管理ポートを有効化した場合に使用されます。

ノード・マネージャの環境変数の設定

デフォルトでは、ノード・マネージャを起動する前に追加の環境変数を設定する必要はありません。Oracle WebLogic Server付属のノード・マネージャのサンプル起動スクリプトおよびインストール・サービス・スクリプトは、必須の変数が設定し、ノード・マネージャのデフォルト・アドレスlocalhostでのリスニングを開始します。

デフォルト以外のアドレスでノード・マネージャのリスニングを開始するには、次のいずれかの方法を使用します。

  • nodemanager.propertiesファイルを編集します。

    LISTEN_ADDRESS変数を<host>に、LISTEN_PORT変数を<port>に設定してからstartNodeManagerスクリプトを呼び出します。「nodemanager.propertiesのレビュー」を参照してください。

  • ホストごとのノード・マネージャに対してWL_HOME\server\bin\startNodeManagerを実行する際に値を設定します。

    ノート:

    ドメインごとのノード・マネージャ(DOMAIN_HOME/bin/startNodeManager)に対して、startNodeManagerスクリプトを使用してリスニング・アドレスまたはリスニング・ポートを変更することはできません。この方法は、ホストごとのノード・マネージャに対してのみ有効です。

    startNodeManagerスクリプトは、コマンド行から入力した最初の2つの位置指定パラメータをLISTEN_ADDRESSおよびLISTEN_PORTに設定します。

    たとえば、ノード・マネージャをホストllamaおよびポート7777で起動するには次のコマンドを入力します。

    startNodeManager.cmd llama 7777 (Windows)
    sh startNodeManager.sh llama 7777 (UNIX)
    

    ノード・マネージャをホストllamaで起動するには次のコマンドを入力します。

    startNodeManager.cmd llama (Windows)
    sh startNodeManager.sh llama (UNIX)
    

本番環境では、ノード・マネージャに対してデフォルト以外のリスニング・アドレスを構成すると、他のマシンからのトラフィックがノード・マネージャまで到達しやすくなります。また、マルチホーム・マシンや複数のネットワーク・インタフェース・カードがあるマシンでは、ノード・マネージャはマシン上のいずれかのアドレスをリスニングできます。

表2-4 ノード・マネージャの環境変数

環境変数 説明
CLASSPATH

ノード・マネージャCLASSPATHは、ノード・マネージャを起動するためのjavaコマンド行のオプション、または環境変数として設定できます。

Windows NTの例:

set CLASSPATH=.;%WL_HOME%\server\lib\weblogic_sp.jar;%WL_HOME%\server\lib\ weblogic.jar
JAVA_HOME

ノード・マネージャで使用されるJDKルート・ディレクトリ。たとえば:

set JAVA_HOME=c:\jdk1.7.0_06

ノード・マネージャのJDKバージョン要件はOracle WebLogic Serverと同じです。

LD_LIBRARY_PATH

(UNIXおよびLinux)

Solarisシステムの場合、ネイティブ・ノード・マネージャ・ライブラリのパスを指定する必要があります。

Solarisの例:

LD_LIBRARY_PATH:$WL_HOME/server/lib/solaris:$WL_HOME/server/lib/solaris/oci816_8

Linuxの例:

LD_LIBRARY_PATH:$WL_HOME/server/native/linux:$WL_HOME/server/native/linux/i686

ノート: Linuxはi686ia64、またはx86_64アーキテクチャが可能です。該当するアーキテクチャに応じてパスは変わる可能性があります。

PATH

Oracle WebLogic ServerのbinディレクトリとJava実行ファイルのパスを指定する必要があります。たとえば:

set PATH=%WL_HOME%\server\bin;%JAVA_HOME%\bin;%PATH%

WL_HOME

Oracle WebLogic Serverのインストール・ディレクトリ。たとえば:

set WL_HOME=c:\Oracle\Middleware\Oracle_Home\wlserver

xinetdサービスとしてのノード・マネージャの構成

inetdまたはxinetdサービスとして実行するようにノード・マネージャを構成する場合は、次の考慮事項が適用されます。

  • NodeManagerHomeおよび他のシステム・プロパティが定義されていることを確認します。
  • xinetdlibwrapとともに構成されている場合は、NOLIBWRAPフラグを追加する必要があります。
  • hosts.denyおよびhosts.allowファイルが適切に構成されていることを確認します。
  • ネットワーク環境によっては、必要に応じて追加の構成を実行します。

次の例では、xinetd内にノード・マネージャを構成する方法を示します。

#
# Create the $domaindir/bin/startNMService.sh script or the
# $WL_HOME/server/bin/startNMService.sh script to produce output to a file.
#

#!/bin/sh
 
$domaindir/bin/startNodeManager.sh >> $NM_HOME/nmservice.out 2>&1

#
# The service can now take advantage of the startNMService script.
#

# default: off
# description:nodemanager as a service

service nodemanager-svc
{
   type            = UNLISTED
   disable         = yes
   socket_type     = stream
   protocol        = tcp
   wait            = yes
   user            = <username>
   port            = 5556
   flags           = NOLIBWRAP 
   log_on_success += DURATION HOST USERID
   server          = /scratch/jdorr/dom1213/bin/startNMService.sh
   env             = MW_HOME=/Oracle/Middleware/Oracle_Home_WLS_12.2.1 JAVA_HOME=/Java/jdk1.7.0_51LD_LIBRARY_PATH=/Oracle/Middleware/Oracle_Home_WLS_12.2.1/bea/wlserver/server/native/linux/x86_64:/usr/lib:/lib:/usr/X11R6/lib
}

systemdサービスとしてのノード・マネージャの構成

ノード・マネージャはsystemdサービスとして構成できます。この項には次のトピックが含まれます:

systemdサービスとしてのドメインごとのノード・マネージャの構成

ドメインごとのノード・マネージャをsystemdサービスとしてインストールおよび構成するには、次のステップを実行します。すべてのアクションをrootユーザーとして実行します。

  1. サービス名を決定します。以降のステップでは、このサービス名を<service name>と表記します。

    ネーミング・パターンDOMAIN_NAME-nodemanager.service (base_domain-nodemanager.serviceなど)を使用することをお薦めします。

  2. 例2-3のsystemdユニット・ファイルを/etc/systemd/systemディレクトリにコピーします。
  3. /etc/systemd/system/<service name>を編集し、使用している環境およびインストールに従って次の変数を変更します:
    • WorkingDirctory - ドメイン・ホーム・ディレクトリへのパス。
    • ExecStart - ドメイン内のstartNodeManager.shスクリプトへのパス。
    • ExecStop - ドメイン内のstopNodeManager.shスクリプトへのパス。
    • User - ノード・マネージャ・サービスが実行されているユーザー。
    • Group - ノード・マネージャ・サービスが実行されているグループ。
    • Environment:
      • MW_HOME - Oracle WebLogic Serverインストールのパス。
      • 環境変数を複数回指定して、systemdによって開始されたプロセスの環境変数名または値を指定できます。たとえば:
        • Environment="MW_HOME=/scratch/wls/Oracle/Middleware/Oracle_Home"
        • Environment="NODEMANAGER_DIR=/scratch/wls/Oracle/Middleware/Oracle_Home/oracle_common/common/nodemanager"
  4. 次の表に、ノード・マネージャ・サービスを管理するためのコマンドを示します。
    タスク コマンド

    新しく追加または変更されたサービスでsytemdを再ロードするには

    sudo systemctl daemon-reload

    サービスを起動するには

    sudo systemctl start <service name>

    サービスを停止するには

    sudo systemctl stop <service name>

    サービスのステータスを表示するには

    sudo systemctl status <service name>

    システムのブート時にサービスが開始するようにするには

    sudo systemctl enable <service name>

    システムのブート時にサービスが開始しないようにするには

    sudo systemctl disable <service name>

    ノード・マネージャ・サービスのコンソール・ログを表示するには

    sudo journalctl -flu <service name>

    詳細および追加のコマンドについては、systemctlのドキュメントを参照してください。

例2-3 systemdサービスとしてのドメインごとのノード・マネージャの構成

[Unit]
Description=WebLogic NodeManager Service for mydomain

[Service]
Type=simple
WorkingDirectory=/scratch/wls/Oracle/Middleware/Oracle_Home/user_projects/domains/mydomain
Environment="MW_HOME=/scratch/wls/Oracle/Middleware/Oracle_Home"
ExecStart=/scratch/wls/Oracle/Middleware/Oracle_Home/user_projects/domains/mydomain/bin/startNodeManager.sh
ExecStop=/scratch/wls/Oracle/Middleware/Oracle_Home/user_projects/domains/mydomain/bin/stopNodeManager.sh
User=oracle
Group=oracle

[Install]
WantedBy=multi-user.target
systemdサービスとしてのホストごとのノード・マネージャの構成

ホストごとのノード・マネージャをsystemdサービスとしてインストールおよび構成するには、次のステップを実行します。すべてのアクションをrootユーザーとして実行します。

開始する前に、ホストごとのノード・マネージャがドメイン内で正しく構成されていることを確認し、その後でこのスクリプトを使用してください。「ホストごとのノード・マネージャの構成」を参照してください

  1. サービス名を決定します。以降のステップでは、このサービス名を<service name>と表記します。

    ネーミング・パターン<a brief name for MW_HOME>-nodemanager.service (wls14.1.2-nodemanager.serviceなど)を使用することをお薦めします。

  2. 例2-4のサンプルsystemdユニット・ファイルを/etc/systemd/system/ディレクトリにコピーします。
  3. /etc/systemd/system/<service name>を編集し、使用している環境およびインストールに従って次の変数を変更します:
    • WorkingDirctory - ホストごとのノード・マネージャ用に設定されたノード・マネージャ・ディレクトリへのパス。
    • ExecStart - Oracle WebLogic ServerインストールのstartNodeManager.shスクリプトへのパス。
    • ExecStop - Oracle WebLogic ServerインストールのstopNodeManager.shスクリプトへのパス。
    • User - ノード・マネージャ・サービスが実行されているユーザー。
    • Group - ノード・マネージャ・サービスが実行されているグループ。
    • Environment:
      • MW_HOME - Oracle WebLogicインストールのパス。
      • NODEMANAGER_DIR - ホストごとのノード・マネージャ用に設定されたノード・マネージャ・ディレクトリへのパス。
      • 環境変数を複数回指定して、systemdによって開始されたプロセスの環境変数名または値を指定できます。たとえば:
        • Environment="MW_HOME=/scratch/wls/Oracle/Middleware/Oracle_Home"
        • Environment="NODEMANAGER_DIR=/scratch/wls/Oracle/Middleware/Oracle_Home/oracle_common/common/nodemanager"
  4. 次の表に、ノード・マネージャ・サービスを管理するためのコマンドを示します。
    タスク コマンド

    新しく追加または変更されたサービスでsytemdを再ロードするには

    sudo systemctl daemon-reload

    サービスを起動するには

    sudo systemctl start <service name>

    サービスを停止するには

    sudo systemctl stop <service name>

    サービスのステータスを表示するには

    sudo systemctl status <service name>

    システムのブート時にサービスが開始するようにするには

    sudo systemctl enable <service name>

    システムのブート時にサービスが開始しないようにするには

    sudo systemctl disable <service name>

    ノード・マネージャ・サービスのコンソール・ログを表示するには

    sudo journalctl -flu <service name>

    詳細および追加のコマンドについては、systemctlのドキュメントを参照してください。

例2-4 systemdサービスとしてのホストごとのノード・マネージャの構成

[Unit]
Description=WebLogic Per Host NodeManager Service

[Service]
Type=simple
WorkingDirectory=/scratch/wls/Oracle/Middleware/Oracle_Home/oracle_common/common/nodemanager
Environment="MW_HOME=/scratch/wls/Oracle/Middleware/Oracle_Home"
Environment="NODEMANAGER_DIR=/scratch/wls/Oracle/Middleware/Oracle_Home/oracle_common/common/nodemanager"
ExecStart=/scratch/wls/Oracle/Middleware/Oracle_Home/wlserver/server/bin/startNodeManager.sh
ExecStop=/scratch/wls/Oracle/Middleware/Oracle_Home/wlserver/server/bin/stopNodeManager.sh
User=joes
Group=sdsales

[Install]
WantedBy=multi-user.target