3 WebLogic Server
ドメインを作成する場合、管理サーバーも作成します。管理サーバーは、構成の変更をドメイン内の他のサーバーに配布します。一般的な本番環境では、1つまたは複数の管理対象サーバーをドメインに作成してビジネス・アプリケーションをホストし、管理サーバーは管理対象サーバーの構成とモニターにのみ使用します。
この章の内容は次のとおりです。
サーバーの作成
新しいサーバー・インスタンスを作成するには:
親トピック: WebLogic Server
サーバー・プロパティ
「サーバー・プロパティ」ページで、新しいサーバー・インスタンスの一般的な構成設定を定義できます。
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名前: 新しいサーバー・インスタンスに付ける名前を入力します。
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サーバー・リスニング・アドレス: サーバー・インスタンスの有効なアドレスを制限する場合は、IPアドレスまたはDNS名を入力します。入力しない場合は、そのサーバーに対するURLによって、ホスト・コンピュータのIPアドレス、IPアドレスのいずれかに対応するDNS名、または
localhost
文字列が指定されます。 -
サーバー・リスニング・ポート: サーバー・インスタンスにアクセスするポート番号を入力します。
-
クラスタ・メンバーシップ: このサーバーがスタンドアロン・サーバーになるか、またはクラスタに属するかを指定します。このサーバーがクラスタの一部ではない場合は、「いいえ、これはスタンドアロン・サーバーです。」を選択します。
このサーバーがクラスタの一部である場合は、「はい、このサーバーを既存のクラスタのメンバーにします。」を選択します。「クラスタの選択」メニューから適切なクラスタを選択するか、または「新しいクラスタの作成」をクリックします。新しいクラスタの作成の詳細は、「クラスタの作成」を参照してください。
これらのフィールドの詳細は、構成オプションを参照してください。
親トピック: サーバーの作成
サーバーのモニター
この項では、サーバー・インスタンスをモニターする方法について説明します。この項では、次のタスクを取り上げます:
- すべてのサーバー・インスタンスのステータスのモニター
- サーバー環境のモニター
- サーバー・ヘルスのモニター
- サーバー・トランザクションのモニター
- サーバーのJDBCデータソースのモニター
- サーバー・メッセージングのモニター
- サーバー・デプロイメントのモニター
- サーバー・パフォーマンス・サマリーのモニター
- サーバー・リソース・パフォーマンスのモニター
- サーバーのJVMパフォーマンスのモニター
- サーバーの非同期タスクのモニター
親トピック: WebLogic Server
サーバーの非同期タスクのモニター
即座に完了する管理タスク(デプロイメント、サービスの移行、管理対象サーバーの起動/停止の試行など)もあれば、完了するまでに要する時間が異なる管理タスクもあるため、「非同期タスク・サマリー」ページでは、すべてのタスクの完了ステータスをモニターできます。
サーバー・インスタンスの非同期タスクのステータスをモニターするには:
親トピック: サーバーのモニター
サーバーの制御
ここでは、サーバー・インスタンスを制御する方法について説明します。ドメイン内のサーバー・インスタンスの起動、再開、中断および停止ができます。サーバーがSTANDBY
またはADMIN
からRUNNING
状態に遷移する様子の詳細は、Oracle WebLogic Serverサーバーの起動と停止の管理のサーバーのライフ・サイクルの理解を参照してください。
始める前に
管理対象サーバーで制御操作を行うには、ノード・マネージャを起動する必要があります。管理対象サーバーをスタンバイ・モードで起動するには、ドメイン全体の管理ポートが必要です。
この項では、次のタスクを取り上げます:
サーバーの構成
この項では、サーバーを構成する方法について説明します。この項では、次のタスクを取り上げます:
- サーバーの一般構成の定義
- クラスタ設定の構成
- サーバー・サービスの構成
- サーバー・キーストアの構成
- サーバーのSSL設定の構成
- サーバーのSAMLフェデレーション・サービスの構成
- サーバー・デプロイメント・ステージングの構成
- サーバー移行の構成
- サーバー・チューニングの構成
- サーバー・オーバーロードの構成
- サーバー・ヘルス・モニタリングの構成
- サーバー起動の構成
- サーバーの起動と停止の設定の構成
- サーバーのWebサービスの構成
- サーバーのCoherenceクラスタ設定の構成
- サーバー・プロトコルの設定の構成
- サーバー・ノートの作成
- 動的サーバーのサーバー・テンプレートの構成
親トピック: WebLogic Server
サーバーの一般構成の定義
特定のサーバー・インスタンスの一般設定を構成するには:
起動モードの指定
起動モードでは、サーバー・インスタンスが起動されるときの状態を指定します。デフォルトでは、RUNNING
状態から起動されます。
特定のサーバー・インスタンスの起動モードを指定するには:
親トピック: サーバーの一般構成の定義
クラスタ設定の構成
WebLogic Serverクラスタは、互いに連携するサーバーの集まりであり、スケーラビリティと信頼性の高いアプリケーション・プラットフォームを提供します。
特定のサーバー・インスタンスのクラスタ設定を構成するには:
親トピック: サーバーの構成
サーバー・キーストアの構成
キーストアを使用すると、秘密キーと信頼性のある認証局(CA)を安全に保管および管理できます。メッセージ送信のセキュリティの管理に役立つ様々なキーストア構成の表示および定義ができます。
特定のサーバー・インスタンスのキーストア設定を構成するには:
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「WebLogicドメイン」メニューから「環境」を選択し、「サーバー」を選択します。
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「サーバー」表で、構成するサーバー・インスタンスの名前を選択します。
「概要」ページには、サーバー・インスタンスに関連した情報が表示されます。
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「WebLogic Server」メニューから、「管理」、「キーストア」の順に選択します。
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キーストア構成を変更するには:
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「変更」をクリックします。
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「キーストア」メニューから、使用するキーストア構成を選択します。
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「保存」をクリックします。
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「キーストア」ページでは、このサーバー・インスタンスの次のような他のキーストア構成設定を定義できます。
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キーストア
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デモ・アイデンティティ・キーストア
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デモ・アイデンティティ・キーストアのタイプ
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デモ・アイデンティティ・キーストアのパスフレーズ
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デモ信頼キーストア
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デモ信頼キーストアのタイプ
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デモ信頼キーストアのパスフレーズ
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Java標準信頼キーストア
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Java標準信頼キーストアのタイプ
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Java標準信頼キーストアのパスフレーズ
これらのフィールドの詳細は、構成オプションを参照してください。
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「保存」をクリックします。
親トピック: サーバーの構成
サーバーのSSL設定の構成
サーバー・インスタンスの様々なSecure Sockets Layer (SSL)設定の表示および定義ができます。この設定は、メッセージ送信のセキュリティの管理に役立ちます。
特定のサーバー・インスタンスのSSL設定を構成するには:
親トピック: サーバーの構成
サーバーのSAMLフェデレーション・サービスの構成
WebLogic ServerインスタンスをSAMLアサーションのプロデューサまたはコンシューマとして機能するように構成し、次の目的に使用することができます。
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オンライン・ビジネス・パートナ間のWebシングル・サインオン
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Webサービス・セキュリティのアイデンティティ情報の交換
フェデレーション・サービスの構成プロセスの概要は、使用しているSAMLのバージョンによって異なります。WebLogic Serverでは、SAML 1.1とSAML 2.0の両方がサポートされています。
SAML 1.1フェデレーション・パートナとして機能するようにWebLogic Serverを構成するには、次の各項を参照してください。
SAML 2.0フェデレーション・パートナとして機能するようにWebLogic Serverを構成するには、次の各項を参照してください。
- SAML 1.1ソース・サービスの構成
- SAML 1.1宛先サービスの構成
- SAML 2.0の全般的なサービスの構成
- SAML 2.0アイデンティティ・プロバイダ・サービスの構成
- SAML 2.0サービス・プロバイダ・サービスの構成
親トピック: サーバーの構成
SAML 1.1ソース・サービスの構成
始める前に
最初に、サーバーのセキュリティ・レルムにSAML資格証明マッピングV2セキュリティ・プロバイダを構成する必要があります。
SAMLソース・サイトとして機能するようにWebLogic Serverインスタンスを構成できます。SAMLソース・サイトとは、サイト間転送サービス(Intersite Transfer Service: ITS)を提供するサイトです。ソース・サイトではアサーションが生成され、アサーションはシングル・サインオンのプロファイルの1つを使用して、宛先サイトに伝達されます。
サーバーをSAMLソース・サイトとして構成するには:
親トピック: サーバーのSAMLフェデレーション・サービスの構成
SAML 1.1宛先サービスの構成
始める前に
最初に、サーバーのセキュリティ・レルムにSAMLアイデンティティ・アサーションV2セキュリティ・プロバイダを構成する必要があります。
SAML宛先サイトとして機能するようにWebLogic Serverインスタンスを構成できます。宛先サイトは、SAMLアサーションを受け取り、これらを使用してローカルのサブジェクトを認証できます。
サーバーをSAML宛先サイトとして構成するには:
親トピック: サーバーのSAMLフェデレーション・サービスの構成
SAML 2.0の全般的なサービスの構成
サーバーの全般的なSAML 2.0サービスを構成できます。フェデレーション・パートナにSAML 2.0 Webシングル・サインオン・サービスを構成すると、フェデレーション・パートナに送信するメタデータ・ファイルで、構成するサイト情報が公開されます。
このサーバーの全般的なSAML 2.0プロパティを構成するには:
終了後
このサーバーの全般的なSAML 2.0サービスを構成した後で、「SAML 2.0アイデンティティ・プロバイダ」ページまたは「SAML 2.0サービス・プロバイダ」ページを選択し、このサーバーをそれぞれアイデンティティ・プロバイダまたはサービス・プロバイダとして構成します。
「SAML 2.0アイデンティティ・プロバイダ・サービスの構成」および「SAML 2.0サービス・プロバイダ・サービスの構成」を参照してください。
親トピック: サーバーのSAMLフェデレーション・サービスの構成
SAML 2.0アイデンティティ・プロバイダ・サービスの構成
SAML 2.0アイデンティティ・プロバイダのロールのサーバー・インスタンスを構成できます。SAML 2.0アイデンティティ・プロバイダは、プリンシパルのアイデンティティ情報を作成、維持、管理したり、フェデレーション内の他のサービス・プロバイダ・パートナのSAML 2.0アサーションを生成して、そのようなパートナにプリンシパルの認証を提供します。
サーバーをSAML 2.0アイデンティティ・プロバイダとして構成するには:
終了後
フェデレーション・パートナと調整し、このSAMLオーソリティに対して有効化したSAMLバインディングと、署名ドキュメントの要件がパートナと互換性を持つようにします。
親トピック: サーバーのSAMLフェデレーション・サービスの構成
SAML 2.0サービス・プロバイダ・サービスの構成
WebLogic ServerインスタンスをSAML 2.0サービス・プロバイダとして構成できます。サービス・プロバイダは、SAMLアサーションを受け取り、それらのアサーションからアイデンティティ情報を抽出することができるSAMLオーソリティです。抽出されたアイデンティティ情報は、ローカルのサブジェクトや必要に応じてグループにマップされ、これらが認証可能になります。
サーバーをSAML 2.0サービス・プロバイダとして構成するには:
終了後
フェデレーション・パートナと調整し、このSAMLオーソリティに対して有効化したSAMLバインディングと、署名ドキュメントの要件がパートナと互換性を持つようにします。
親トピック: サーバーのSAMLフェデレーション・サービスの構成
サーバー・チューニングの構成
チューニング設定を構成すると、サーバー・インスタンスのパフォーマンスおよび機能をチューニングできます。
特定のサーバー・インスタンスのチューニング設定を構成するには:
- ネイティブIOの有効化
- NIOSocketMuxerの有効化
- 接続バックログのバッファリングのチューニング
- スタック・スレッドの検出動作のチューニング
- 管理対象サーバー独立用のドメイン構成ファイルのレプリケート
親トピック: サーバーの構成
接続バックログのバッファリングのチューニング
追加のリクエストを拒否する前にWebLogic Serverインスタンスが受け入れる接続リクエストの数をチューニングできます。
特定のサーバー・インスタンスの接続バックログ・バッファリングをチューニングするには:
親トピック: サーバー・チューニングの構成
スタック・スレッドの検出動作のチューニング
WebLogic Serverは、設定した期間、作業状態が継続した(アイドルでない)場合、スレッドをスタック状態と診断します。サーバーのスレッド検出動作は、スレッドがスタック状態と診断されるまでの時間を変更すること、およびサーバーがスタック・スレッドをチェックする頻度を変更することでチューニングできます。
特定のサーバー・インスタンスのスタック・スレッド検出動作を構成するには:
親トピック: サーバー・チューニングの構成
管理対象サーバー独立用のドメイン構成ファイルのレプリケート
管理対象サーバー独立(Managed Server Independence: MSI)のレプリケーションを構成するサーバー・インスタンスは、実行中である必要はありません。
ドメインの構成ファイルをレプリケートするように管理対象サーバーを構成するには:
終了後
管理対象サーバーが動作中の場合は、再起動します。
親トピック: サーバー・チューニングの構成
サーバー・オーバーロードの構成
オーバーロード時または障害時のWebLogic Serverの対応を構成できます。
特定のサーバー・インスタンスのオーバーロード設定を構成するには:
親トピック: サーバーの構成
サーバー・ヘルス・モニタリングの構成
WebLogic Serverには、自己ヘルス・モニタリング機能が備わっており、この機能を使用することでWebLogic Serverドメイン内にあるサーバーの信頼性や可用性を向上させることができます。各サーバー内の選択されたサブシステムは、そのサブシステムに固有の条件に基づいて自身のヘルス・ステータスをモニターします。
サーバーの自動ヘルス・チェックの頻度、およびノード・マネージャ・アプリケーション(オプション)がサーバーのヘルス状態をチェックする頻度を構成できます。また、このページでは、サーバーのヘルス状態が「障害」になった場合に、ノード・マネージャが自動的にサーバーを停止および再起動するかどうかを指定することもできます。
特定のサーバー・インスタンスのヘルス・モニタリング設定を構成するには:
親トピック: サーバーの構成
サーバー起動の構成
ノード・マネージャは、正常または予期しない状態にあるサーバーを起動、中断、停止および再起動するのに使用するWebLogic Serverユーティリティです。ノード・マネージャがリモート・マシンでこのサーバーを起動する際に使用する起動設定を構成できます。
特定のサーバー・インスタンスを起動するためにノード・マネージャが使用する起動オプションを構成するには:
親トピック: サーバーの構成
サーバーのWebサービスの構成
構成を表示および変更するには、先にWebサービスをインストールする必要があります。この項では、次のタスクを取り上げます:
Webサービスの信頼できるメッセージングの構成
Webサービスの信頼性のあるメッセージングとは、ある1つのアプリケーション・サーバーで実行中のアプリケーションが、別のアプリケーション・サーバーで実行中のWebサービスを確実に呼び出せるフレームワークです。ここでは、双方のサーバーでWS-Reliable Messaging仕様が実装されていることが前提となっています。信頼性のある、とは2つのWebサービス間でのメッセージの配信を保証できるということです。このページでは、Webサービス・エンドポイント上の信頼性のあるメッセージの構成をカスタマイズします。
Webサービスの信頼性のあるメッセージングを構成するには:
親トピック: サーバーのWebサービスの構成
論理ストアの表示
論理ストアは名前付きのストレージ・ユニットで、ビジネス上の構成要件を示し、Webサービスを物理ストアとバッファリング・キューに接続します。
このサーバー・インスタンスに構成された論理ストアを表示するには:
親トピック: サーバーのWebサービスの構成
サーバー・プロトコルの設定の構成
この項では、サーバー・プロトコルを構成する方法について説明します。
この項では、次のタスクを取り上げます:
- サーバー・プロトコルの一般設定の構成
- サーバーのHTTP設定の構成
- サーバーのIIOP設定の構成
- サーバーのネットワーク・チャネル設定の構成
- 特定のネットワーク・チャネルのモニター
- サーバーのネットワーク・チャネル設定の構成
親トピック: サーバーの構成
サーバーのネットワーク・チャネル設定の構成
サーバー・インスタンスのネットワーク・チャネルのプロトコル設定を構成するには:
ノート:
サーバー・テンプレートのネットワーク・チャネル設定の構成の詳細は、「サーバー・テンプレートのネットワーク・チャネル設定の構成」を参照してください。
親トピック: サーバー・プロトコルの設定の構成
JNDIツリーの表示
JNDIブラウザは、すべてのWebLogic ServerリソースのJNDI名が見つかる中心的な場所です。通常はWLSクライアント・プログラムを記述する際にJNDIブラウザでJNDI名を検索します。JNDIブラウザには、ドメインまたはサーバー内のリソースのツリーが表示されます。ツリーでノードまたはオブジェクトを選択すると、バインディング名、オブジェクト・クラス、オブジェクト・ハッシュ・コード、オブジェクトから文字列への変換結果のエントリなどの、JNDI情報が表示されます。
サーバーのJNDIツリーでオブジェクトを表示するには:
JNDIの詳細は、Oracle WebLogic Server JNDIアプリケーションの開発のWebLogic JNDIの理解を参照してください。
親トピック: WebLogic Server