1 Oracle WebLogic Tuxedo Connectorの概要

この章では、このリリースのWebLogic ServerのOracle WebLogic Tuxedo Connectorの概念と機能について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

Oracle WebLogic Tuxedo Connectorの概要

Oracle WebLogic Tuxedo Connectorを使用すると、WebLogic ServerアプリケーションとTuxedoサービスの相互運用が実現されます。コネクタでは、WebLogic ServerクライアントがTuxedoサービスを呼び出し、Tuxedoクライアントがサービス・リクエストに応じてWebLogic Server Jakarta Enterprise Beans (EJB)を呼び出すことができます。

ノート:

Oracle WebLogic Tuxedo Connectorでは、多くの組合せにわたるWebLogic ServerとTuxedoのバージョンの相互運用を実現する相互運用性プロトコルを使用します。ただし、WebLogic Tuxedo Connectorによって実現する相互運用の完全なサポートおよびバグ修正が行われるために、エラー修正で現在サポートされているWebLogic ServerとTuxedoのバージョンを使用することをお薦めします。

主要な機能と管理機能

Oracle WebLogic Tuxedo Connectorは、Tuxedo ATMIとほぼ同じJava Application-to-Transaction Monitor Interface (JATMI)を使用することで、WebLogic ServerとTuxedoを相互運用するアプリケーションの開発とサポートを可能にします。Oracle WebLogic Tuxedo ConnectorのtBridge機能には、高度なTuxedo /QおよびJMSメッセージ・サービスが用意されています。

Oracle WebLogic Tuxedo Connectorによって、次のような双方向の相互運用性が実現します。

  • TuxedoアプリケーションからのWebLogic Serverアプリケーションの呼び出し、およびその逆

  • 既存のTuxedo環境へのWebLogic Serverアプリケーションの統合

  • トランザクション・サポート

  • CORBA JavaとCORBA C++サーバー・アプリケーション間の相互運用性を提供する機能

  • Remote Method Invocation (RMI) over Internet Inter-ORB Protocol (IIOP)アプリケーションとTuxedo CORBAリモート・オブジェクト間の相互運用性を提供する機能

  • WebLogic Integrationを使用した、Tuxedo ATMIサービス全体にわたるワークフローの管理

  • WebLogic ServerとTuxedoの間の複数接続の定義

Oracle WebLogic Tuxedo Connectorの主要な管理機能を次に示します。

  • 簡単な実装。Oracle WebLogic Tuxedo Connectorでは、既存のTuxedoアプリケーション・コードを修正する必要がありません。

    • 既存のTuxedoクライアントは、Oracle WebLogic Tuxedo Connectorを使用してWebLogic Server EJBを呼び出します。

    • 新規または修正されたWebLogic Serverクライアントは、Oracle WebLogic Tuxedo Connectorを使用してTuxedoサービスを呼び出します。

  • ドメインおよびACLセキュリティを含む、双方向のセキュリティ伝播

  • ドメイン・レベルのフェイルオーバーおよびフォールバック

  • Tuxedo /QおよびJMSが提供する高度なメッセージング・サービス

  • eLinkを使用した、メインフレームと他の従来のアプリケーションとの相互運用

既知の制限事項

Oracle WebLogic Tuxedo Connectorには次の制限があります。

  • ランタイムMBeanのサポートが存在するため、デプロイエント後に構成を変更できます。tBridgeの例外があります。tBridgeグローバルおよびtBridgeリダイレクトの変更は、WTCをアンデプロイしてから再デプロイするまで有効になりません。

  • クラスタリングされた環境での着信TGIOPはサポートされていません。

Oracle WebLogic Tuxedo ConnectorとJoltの相違点

Oracle WebLogic Tuxedo Connectorは、Joltの代替機能ではありません。それは、次の点でJoltと異なっています:

  • Oracle WebLogic Tuxedo Connectorは、Joltと似てはいるが異なるAPIを提供します。

  • Joltでは汎用的なJakartaクライアントおよび他のWebサーバー・アプリケーションの開発が可能ですが、Oracle WebLogic Tuxedo Connectorではできません。

  • Joltは、統合されたWebLogic Server-Tuxedoトランザクションのメカニズムを提供しません。

汎用的なJakartaクライアントまたは他のWebサーバー・アプリケーションが必要で、WebLogic Serverがソリューションの一部ではない場合は、ソリューションとしてOracle WebLogic Tuxedo ConnectorではなくJoltを使用してください。

プラットフォームのサポート

オブジェクト参照の詳細は、Oracle Technology NetworkのOracle Fusion Middlewareのサポートされるシステム構成ページを参照してください。

このリリースでの新機能と変更された機能

このリリースで導入されたWebLogic Serverの新機能の一覧については、Oracle WebLogic Serverの新機能を参照してください。