他のヒューマン・タスクのタスク履歴の追加

この機能を使用すると、あるヒューマン・タスクを別のヒューマン・タスクで継続できるようになります。単一のBPELプロセス内に複数の関連タスクを持つシナリオは多数あります。たとえば、次のようなヒューマン・タスクがあると想定します。

  • コンピュータに対するマネージャの承認を取得するための調達プロセス

  • 間にある複数のBPELアクティビティ

  • IT部門がコンピュータを購入するための別のタスク

2番目のタスクの参加者が、マネージャが購入を承認したときに作成された承認履歴、コメントおよび添付を表示する必要があるとします。このオプションを使用して2番目のタスクを最初のタスクに連鎖すると、BPELプロセスでこれらの異なるタスクをリンクできます。

連鎖したタスクの場合は、新しいタスクのタイトルをタスク・メタデータ(.taskファイル)から設定することはできません。たとえば、既存のタスクAが新しいタスクBに連鎖し、タスクBにヒューマン・タスク・エディタで新しいタイトルが設定されている場合、このタイトルは認識されません。したがって、連鎖したタスクに異なるタイトルが必要な場合、そのタイトルは、タスク・サービスreinitiate操作をコールする前に、タスク・インスタンスに設定する必要があります。BPELプロセスがタスクを開始する場合は、ワークフロー・サービスAPIがコールされる前にタスクのタイトルを設定します。JavaプログラムがワークフローAPIをプログラムでコールしている場合は、タイトルを設定する必要があります。

タスクの履歴を他のタスクに追加するには:

  1. 「詳細」タブの「タスク履歴の追加元」チェック・ボックスを選択して、BPELプロセス内の前のワークフロー・タスクを拡張します。このチェック・ボックスを選択すると、前のタスクからタスク履歴、コメントおよび添付が追加されます。これにより、完全なエンドツーエンドの監査証跡が得られます。

    ヒューマン・タスクを別のヒューマン・タスクで続行する場合は、次の情報が新規ワークフローに引き継がれます。

    • タスク・ペイロードと、前のワークフローでペイロードに追加された変更内容

    • タスク履歴

    • 前のワークフローでタスクに追加されたコメント

    • 前のワークフローでタスクに追加された添付

    • 期日

    「タスク履歴の追加元」リストに、既存のワークフローがすべて表示されます。

  2. 特定のヒューマン・タスクを選択し、選択したヒューマン・タスクを拡張し(続け)ます。

    たとえば、雇用プロセスを使用して、新規従業員を採用します。各面接担当者は、候補者を雇用するかどうか投票します。投票者の75%が雇用に賛成の場合、候補者は採用されます。このパーセントに満たない場合、候補者は採用されません。候補者が採用されると、HRデータベースにエントリが作成され、人事担当者は雇用プロセスを完了します。人事担当者は、各面接担当者と、候補者に関するコメントを確認する必要があります。このプロセスは、雇用にパラレル参加者タイプを使用することでモデリングできます。候補者が採用された場合は、データベース・アダプタを使用してHRデータベースにエントリが作成されます。その後は、単純ワークフローにパラレル参加者タイプのタスク履歴を追加して、応募申込み書、履歴書および面接担当者のコメントを引き継ぐことができます。この単純ワークフローは、人事担当者に割り当てられます。

  3. 使用するペイロードを次の中から選択します。
    • 古いペイロードのクリアと再作成

      このオプションは、この拡張されたワークフローに含まれるヒューマン・タスクのXMLファイル内のペイロード属性が異なる場合に適用できます。たとえば、履歴を含めるヒューマン・タスクのペイロード属性に、他のヒューマン・タスクのペイロードにはない属性が3個ある場合などです。

    • 既存のペイロードの使用

      このオプションは、この拡張されたワークフローに含まれるヒューマン・タスクのXMLファイル内のペイロード属性が同じ場合に適用できます。