ドメイン値マップの概要
異なるドメイン間で情報を送信する場合に、各ドメインで同じエンティティを表すのに異なる用語や処理コードを使用している場合があります。たとえば、あるドメインではメッセージ内で完全な都市名(Boston
)を使用し、別のドメインでは都市を示すコード(BO
)を使用している可能性があります。各ドメインでこれらのデータをいずれかの用語セットに標準化しなくても、ドメイン値マップを使用して、あるドメインで使用されている用語と他のドメインで使用されている用語をマップできます。ドメイン値マップは、実行時にアプリケーションを介して送信されるメッセージ内の実際の値に対して機能します。
通常、各ドメイン値マップでは、1つのフィールドまたはカテゴリのみのマッピングを定義しますが、1つのSOAコンポジットで複数のカテゴリのマッピングが必要になる場合もあります。そのため、1つのSOAコンポジットに複数のドメイン値マップを含めることもできます。たとえば、都市名のマッピングを定義したドメイン値マップと、州名のマッピングを定義したドメイン値マップと、国名のマッピングを定義したドメイン値マップを使用できます。
2つ以上のドメインの間で直接値をマップする方法は、ポイントツーポイント・マッピングと呼ばれます。表45-1に、2つのドメインの間で都市名をポイントツーポイント・マッピングする方法を示します。
表45-1 ポイントツーポイント・マッピング
CityCode | CityName |
---|---|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
ドメイン値マップの値は静的です。ドメイン値マップの値は、設計時にOracle JDeveloperを使用して指定し、実行時にアプリケーションによってドメイン値マップの値のルックアップが実行されます。Oracle SOAコンポーザを使用して実行時のドメイン値マップを編集する方法の詳細は、「ドメイン値マップでのOracle SOAコンポーザの使用」を参照してください。
ノート:
アプリケーション間の各値を動的に統合するために、Oracle SOA Suiteの相互参照機能を使用できます。相互参照の詳細は、「相互参照の使用」を参照してください。