デシジョン・コンポーネントを使用して静的ルーティングをオーバーライドするには:

  1. メディエータ・コンポーネントをダブルクリックして、メディエータ・エディタを開きます。

  2. 「ルーティング・ルール」セクションの下で、変更するルーティング・ルールまで下にスクロールします。

  3. 「次を使用してオーバーライド」フィールドの右側で、緑色の矢印で識別されるボタンをクリックします。図20-48に、「次を使用してオーバーライド」フィールドを示します。

    図20-48 「ルーティング・ルール」の下にある「次を使用してオーバーライド」フィールド

    図20-48の説明が続きます
    「図20-48 「ルーティング・ルール」の下にある「次を使用してオーバーライド」フィールド」の説明

    「ルーティングのオーバーライド」ダイアログが表示されます。

  4. 「デシジョン・コンポーネントの使用」を選択して、デシジョン・コンポーネントを作成したり使用します。

  5. 「デシジョン・コンポーネント」フィールドの右側で、「デシジョン・サービスの作成」(緑のプラス(+)アイコン)をクリックし、新しいデシジョン・サービス・コンポーネントを作成します。「デシジョン・サービスの作成」ダイアログが表示されます。

    ノート:

    また、「検索」アイコンで識別される「既存のデシジョン・サービス・コンポーネントを検索します。」をクリックすることで、既存のデシジョン・サービス・コンポーネント・ファイルを選択できます。

  6. デシジョン・コンポーネントで「コンポーネント名」を指定し、サービスで「サービス名」を指定します。「OK」をクリックします。新しいデシジョン・サービス・コンポーネントが作成され、「ルーティングのオーバーライド」ダイアログに戻ります。ダイアログには、デシジョン・サービス・コンポーネントの詳細が格納されます。

    このウィンドウで、新しいビジネス・ルール・サービス・コンポーネントが作成され、メディエータ・サービス・コンポーネントのSOAコンポジット内のメディエータ・サービス・コンポーネントに接続されます。

    コンポジットの設計ビューを表示する場合、静的な参照接続に加えて、メディエータに接続されたビジネス・ルール・コンポーネントを表示できます。図20-49に、サンプル・コンポジットの設計ビューを示します。

    図20-49 ビジネス・ルール・コンポーネントに接続したメディエータ

    図20-49の説明が続きます
    「図20-49 ビジネス・ルール・コンポーネントに接続したメディエータ」の説明

    ビジネス・ルール・サービス・コンポーネントには、ルール・ディクショナリが含まれています。ルール・ディクショナリは、ファクト・タイプ、ルールセット、ルール、デシジョン表など、ルール・エンジン・アーティファクトに対するメタデータ・コンテナです。ルール・ディクショナリは、ビジネス・ルール・サービス・コンポーネントの作成過程で、次のデータを使用して事前に初期化されます。

    • ファクト・タイプ・モデル

      ファクト・タイプ・モデルは、ルールのモデル化に使用できるデータ・モデルです。ルール・ディクショナリには、BPELプロセスのphaseアクティビティの入力に対応するファクト・タイプ・モデルと、メディエータ・サービス・コンポーネントとビジネス・ルール・サービス・コンポーネント間の規定の一部として必要な固定データ・モデルの一部が移入されます。

    • ルールセット

      ルールセットは、ルールのグループ化メカニズムとして使用されるルールのコンテナです。ルールセットはサービスとして公開できます。ビジネス・ルール・サービス・コンポーネントの作成過程で、1つのルールセットがルール・ディクショナリ内に作成されます。

    • デシジョン表(またはマトリックス)

      ルール・エンジンから見ると、デシジョン表は、ルールの条件およびアクション部分のファクト・タイプ・モデルの要素が同じであるルールの集合です。デシジョン表を使用すると、ルールを表形式でビジュアル化できます。ビジネス・ルール・サービス・コンポーネントの作成過程で、ルールセット内に新規デシジョン表が作成されます。

    • デシジョン・サービス

      デシジョン・サービスは、ビジネス・ルール・サービス・コンポーネントの作成過程で作成され、ルールセットをビジネス・ルール・サービス・コンポーネントのサービスとして公開します。メディエータ・サービス・コンポーネントでは、サービス・インタフェースを使用してデシジョン表を評価します。