SOAコンポジット・アプリケーションの実行時の動作

図1-2は、SCAテクノロジを使用したSOAコンポジット・アプリケーションの操作性を示しています。この例では、外部アプリケーション(..NET支払計算)がSOAコンポジット・アプリケーションとの接続を開始しています。

サービス、参照、サービス・コンポーネントおよびワイヤがアプリケーション内で実行するタスクの詳細は、「SOAコンポジット・アプリケーション内のサービス・コンポーネント・アーキテクチャ」を参照してください。

図1-2 SOAコンポジット・アプリケーションの実行時の動作

図1-2の説明が続きます。
「図1-2 SOAコンポジット・アプリケーションの実行時の動作」の説明

.NET支払計算は外部アプリケーションで、SOAPメッセージをSOAアプリケーションに送信して接続を開始します。サービス・インフラストラクチャは、バインディング・コンポーネントからSOAPメッセージを受信し、対象のコンポーネント・ターゲットを判断します。BPELプロセス・サービス・エンジンは、BPEL融資プロセス・アプリケーションが処理するメッセージをサービス・インフラストラクチャから受信し、処理が完了すると、そのサービス・インフラストラクチャに転送します。

表1-2は、図1-2に示すSOAコンポジット・アプリケーションの操作性を説明しています。

表1-2 SCAテクノロジを使用したSOAコンポジット・アプリケーションの概要

パート 説明 使用例 参照項目

バインディング・コンポーネント

SOAコンポジットと外部との接続を確立します。このロールには2つのタイプがあります。

  • サービス・バインディング・コンポーネントは、SOAコンポジット・アプリケーションへのエントリ・ポイントを提供します。

  • 参照バインディング・コンポーネントは、SOAコンポジット・アプリケーションから外部サービスへのメッセージの送信を可能にします。

SOAPバインディング・コンポーネント・サービスは、次のことを行います。

  • WSDLファイルでその機能を通知します。

  • .NETアプリケーションからSOAPメッセージを受信します。

  • セキュリティ・チェックのために、ポリシー・インフラストラクチャを通じてメッセージを送信します。

  • メッセージを正規化されたメッセージ(XMLフォーマットでのサービスのWSDL規約の内部表現)に変換します。

  • メッセージをサービス・インフラストラクチャに転送します。

図1-2参照バインディング・コンポーネントの例は、融資プロセス・アプリケーションです。

サービス・コンポーネント

サービス・インフラストラクチャ

内部メッセージ・トランスポートを提供します。

サービス・インフラストラクチャ:

  • SOAPサービス・バインディング・コンポーネントからメッセージを受信します。

  • 処理するメッセージを、最初にBPELプロセス・サービス・エンジンに転送し、次にヒューマン・タスク・サービス・エンジンに転送します。

サービス・インフラストラクチャ

サービス・エンジン(サービス・コンポーネントをホストするコンテナ)

サービス・コンポーネントのビジネス・ロジックまたは処理ルールをホストします。各サービス・コンポーネントには固有のサービス・エンジンがあります。

BPELプロセス・サービス・エンジン:

  • BPEL融資プロセス・アプリケーションが処理するメッセージをサービス・インフラストラクチャから受信します。

  • 処理が完了するとメッセージをサービス・インフラストラクチャに転送します。

サービス・エンジン

Universal Description, Discovery, and Integration (UDDI)およびMDS

MDSリポジトリには、使用可能なサービスの説明が保存されます。UDDIでは、これらのサービスが通知され、実行時における検出と動的バインディングを可能にします。

このコンポジット・アプリケーションで使用されるSOAPサービスは、MDSリポジトリに保存され、またUDDIに対して公開できます。

デザインタイムとの共有データの管理

SOAアーカイブ・コンポジット

(デプロイメント・ユニット)

コンポジット・アプリケーションを記述するデプロイメント・ユニット。

コンポジット・アプリケーションのSOAアーカイブ(SAR)はサービス・インフラストラクチャにデプロイされます。

デプロイ済サービス・アーカイブ