ランタイム構成サービス

ランタイム構成サービスは、タスク・サービスのランタイム環境で使用されるメタデータの管理メソッドを提供します。これは、主にタスク・ペイロード・マップ済属性マッピングとタスク詳細の表示に使用するURIの管理をサポートします。

タスク・サービスで使用されるタスク・オブジェクトには、多数のマップ済属性が含まれており、タスク・ペイロードからの情報を移入できます。これにより、タスク・ペイロード情報を問い合せ、タスク・リストに表示し、ヒューマン・ワークフロー・ルールに使用できます。

ランタイム構成サービスは、クライアント・アプリケーションにある特定タスク定義のインスタンスのタスク詳細を表示するURIの問合せおよび更新メソッドを提供します。どのようなタスク定義でも、複数URI表示がサポートされ、異なるURIは異なるアプリケーションに対して使用されます。メソッドgetTaskDisplayInfoにより、特定のタスク定義のURIを問い合せることができます。メソッドsetTaskDisplayInfoにより、新規のURIを定義したり、既存のURIを更新することができます。setTaskDisplayInfoをコールできるのは、workflow.admin権限があるユーザーのみですが、getTaskDisplayInfoは認証されたユーザーがコールできます。

ランタイム構成サービスを使用すると、管理者は単純なタスク・ペイロード属性とこれらのマップ済属性間のマッピングを作成できます。

パブリック・マップ済属性のペイロード・マッピングを更新できるのは、workflow.mapping.publicFlexFieldまたはworkflow.mapping.protectedFlexField権限があるユーザーのみです。保護されたマップ済属性のペイロード・マッピングを更新できるのは、workflow.mapping.protectedFlexField権限があるユーザーのみです。いずれの認証済ユーザーも、このサービスの問合せメソッドを使用できます。

管理者は、各種マップ済属性を表す属性ラベルを作成できます。これらの属性ラベルは、属性にわかりやすいラベルを提供します(たとえば、マップ済属性TextAttribute1を表すラベルLocationを作成できます)。特定のマップ済属性に複数のラベルを関連付けることができます。ユーザーがOracle BPM Worklistで特定のタスクの属性リストを表示すると、この属性ラベルが表示されます。特定のタスク・タイプの属性ラベルは、タスク・メタデータ・サービスのgetTaskAttributesForTaskDefinitionメソッドをコールして決定できます。

属性ラベルを定義する際は、サービスによって次のフィールドに値が自動的に移入されます。これらの属性の値を属性ラベルの作成時または更新時に指定する必要はありません。

  • Id

  • CreatedDate

  • WorkflowType

  • Active

パブリック・マップ済属性のタスク属性フィールドの有効値は、次のとおりです。

  • TextAttribute1からTextAttribute20まで

  • FormAttribute1からFormAttribute10まで

  • UrlAttribute1からUrlAttribute10まで

  • DateAttribute1からDateAttribute10まで

  • NumberAttribute1からNumberAttribute10まで

その後、タスク・ペイロード・フィールドと属性ラベルとのマッピングを作成できます。たとえば、ペイロード・フィールドcustomerLocationを属性ラベルLocationにマップできます。様々なタスク・タイプで同じ属性ラベルを共有できます。これにより、同じ意味を持つ異なるタスク・タイプのペイロード属性を同じ属性ラベルにマップできます。

ノート:

単純なXMLタイプのペイロード・フィールドは直接マップでき、また、XPath式は複雑なペイロード・フィールドから単純なXMLタイプ値を選択するために指定できます。

ランタイム構成サービスでは、次のメソッドも提供されます。

  • サーバーでサポートされているDynamic Assignment Functionを問い合せるためのメソッド

  • Oracle BPM Worklistおよび他のアプリケーションでのタスク詳細の表示に使用するタスク表示URLを管理するためのメソッド

  • サーバーのHTTPおよびJNDI URLを取得するためのメソッド

表34-9に、ランタイム構成サービスの一般的な操作の一部を示します。パッケージoracle.bpel.services.workflow.runtimeconfigは、ランタイム構成サービスに対応しています。

ランタイム構成サービスの詳細は、『Oracle SOA Suiteワークフロー・サービスJava APIリファレンス』を参照してください。

表34-9 ランタイム構成サービス

メソッド 説明

CreateAttributeLabel

特定のタスク・マップ済属性を表す新規の属性ラベルを作成します。

createPayloadMapping

属性ラベルとタスク・ペイロード・フィールド間の新規マッピングを作成します。

DeleteAttributeLabel

既存の属性ラベルを削除します。

deletePayloadMapping

既存のペイロード・マッピングを削除します。

getAttributeLabelUsages

ラベルが現在使用されているマッピング(存在する場合)の属性ラベル(すべての属性ラベル、または特定のタイプの属性ラベル)のリストを取得します。

getDynamicAssignmentFunctions

このサーバーに実装されているDynamic Assignment Functionのリストを返します。

getTaskDisplayInfo

具体的なタスク定義のタスク・インスタンス表示に使用されるURIに関連する情報を取得します。

getTaskStatus

特定のタスク定義やコンポジット・インスタンスに対応するタスク・インスタンスのステータスを取得します。

GetWorkflowPayloadMappings

特定のヒューマン・ワークフロー定義に関するすべてのマップ済属性マッピングのリストを取得します。

setTaskDisplayInfo

具体的なタスク定義のタスク・インスタンス表示に使用されるURIに関連する情報を設定します。

updateAttributeLabel

既存の属性ラベルを更新します。