phaseアクティビティ作成時の処理内容

phaseアクティビティを作成すると、表55-1に記載されているアーティファクトが作成されます。

表55-1 phaseアクティビティとともに作成されるアーティファクト

アーティファクト 説明

BPELスコープ

phaseアクティビティをドロップしたBPELプロセス内の場所に、新しいBPELスコープが作成されてBPELプロセスに挿入されます。スコープには、phaseアクティビティの名前が指定されます。スコープ内にはいくつかの標準BPELアクティビティが作成されます。最も重要なアクティビティは、Oracle MediatorへのinvokeアクティビティとOracle Mediatorからのreceiveアクティビティです。

Oracle Mediatorコンポーネント

BPELプロセス・サービス・コンポーネントのSOAコンポジット・アプリケーションとともに、新しいOracle Mediatorサービス・コンポーネントが作成されます。Oracle Mediatorサービス・コンポーネントは、BPELコンポーネントのphaseアクティビティに接続されます。このBPELコンポーネントは、プロセス・モデル内でphaseアクティビティがドロップされたレベル1のBPELプロセスを構成するコンポーネントです。Oracle Mediatorサービス・コンポーネントの入出力は、phaseアクティビティの入出力によって定義されます。

Oracle Mediatorプラン(Oracle Mediatorサービス・コンポーネントの処理命令)は非常に単純です。処理命令の作成はOracle Business Rulesサービス・コンポーネントに委任されます。

Oracle Business Rulesコンポーネント

BPELプロセス・サービス・コンポーネントのSOAコンポジット・アプリケーション内に、新しいOracle Business Rulesサービス・コンポーネントが作成され、BPELプロセス・サービス・コンポーネントのphaseアクティビティに関連付けられているOracle Mediatorコンポーネントに接続されます。Oracle Business Rulesサービス・コンポーネントには、ルール・ディクショナリが含まれています。ルール・ディクショナリには、ファクト・タイプ、ルールセット、ルール、デシジョン表や同様のアーティファクトなど、Oracle Business Rulesエンジン・アーティファクトのメタデータが含まれています。ルール・ディクショナリは、Oracle Business Rulesサービス・コンポーネントの作成過程で、次のデータを使用して事前に初期化されます。

  • ファクト・タイプ・モデル: ルールのモデル化に使用するデータ・モデル。ルール・ディクショナリには、phaseアクティビティの入力に対応するファクト・タイプ・モデルと、Oracle Mediatorサービス・コンポーネントとOracle Business Rulesサービス・コンポーネント間の規定の一部として必要な固定データ・モデルの一部が移入されます。

  • ルールセット: ルールのコンテナであり、ルールのグループ化メカニズムとして使用されます。ルールセットはサービスとして公開できます。1つのルールセットがルール・ディクショナリ内に作成されます。

  • デシジョン表: Oracle Business Rulesから見ると、デシジョン表は、ルールの条件およびアクション部分のファクト・タイプ・モデルの要素が同じルールの集合であるため、それらのルールは表形式でビジュアル化できます。新規デシジョン表はルールセット内に作成されます。

  • デシジョン・サービス: ルールセットをOracle Business Rulesサービス・コンポーネントのサービスとして公開するために作成されます。Oracle Mediatorでは、サービス・インタフェースを使用してデシジョン表を評価します。