19 Oracle Database Applianceのトラブルシューティング

変更の検証およびOracle Database Applianceの問題のトラブルシューティングに使用できるツールについて理解します。

Oracle Database Appliance構成収集ユーティリティについて

Oracle Database Appliance構成収集は、アプライアンス内のすべてのコンポーネントの構成情報を収集します。

このユーティリティは、他のユーティリティで使用できる特定のタイムスタンプを持つ構成収集を生成します。この収集には、JSONファイルと統合HTML構成レポートの形式で、すべてのOracle Database Applianceコンポーネントの構成詳細が含まれます。アプライアンス構成のスナップショットを作成すると、アプライアンスでの問題のデバッグが容易になり、特定の日時におけるすべてのオブジェクト・バージョンおよび構成詳細の包括的な記録が提供されます。また、構成の変更を経時的に追跡するための重要な参照として機能します。

構成収集ツールは、次のコンポーネントに関する詳細を取得および格納します:
  • DCSコントローラ、DCSエージェント、DCS管理者などのDCSフレームワーク、CPUプール、Oracle Grid Infrastructure、Oracle Database、オペレーティング・システム、Oracle ILOM、BIOS、Oracle ASR、ファームウェア、Oracle HMPなど。
  • オペレーティング・システム、ストレージ、Oracle Clusterware、Oracle KVMなど。

odaconfigcli collectconfig [-loc] [-redact] [-silent]コマンドを使用して、構成収集を実行します。

# odaconfigcli collectconfig 

Oracle Database Appliance system config collection:

-- Performing validations:

-- Collecting configuration from the system test1
The config collection is being created at:
/opt/oracle/odaconfig/cnr_data/odaconfig_test1_23_01_2025_19_38_47

1. Collecting system info
Collecting system details [e.g. version, hardwaretype, etc] ....
Collecting storage details ....
Collecting RPM drift info ....
Collecting AFD state ....
Collecting network info ....

2. Collecting Baremetal database info
Collecting system info ....
Collecting component info ....
Collecting dbstorage info ....
Collecting database info ....
Collecting dbhome info ....
Collecting backupconfig info ....
Collecting cpupool info ....
Collecting network info ....
Collecting objectstoreswift info ....
Collecting backupreport info ....

3. Processing Odaconfig report. Please note ** it will take few minutes ** to collect all the command outputs
Collecting ODA stack information
Collecting fixed commands information
Generating html ODAConfig report

4. Setting file protection to the files on config collection.

5. Not redacting the collection

Finished config collection and creating jsons. Following is the collection summary:
Config collect bundle created at: /opt/oracle/odaconfig/cnr_data/odaconfig_testoda803c1n1_23_01_2025_19_38_47
HTML ODAConfig report can be found at: /opt/oracle/odaconfig/cnr_data/odaconfig_testoda803c1n1_23_01_2025_19_38_47/odaconfig_testoda803c1n1_23_01_2025_19_38_47.html
Logs for this run can be found at : /opt/oracle/odaconfig/cnr_data/odaconfig_testoda803c1n1_23_01_2025_19_38_47/logs

ベア・メタル・システムからユーティリティを実行すると、この情報はベア・メタルDCSメタデータで使用可能なため、出力にはDBシステムとその構成のリストが含まれます。収集された構成データは、JSONファイルと統合HTMLレポートの形式で提供されます。CLIには、構成収集用のリダクション・オプションがあり、サニタイズとマスクの2つのモードがあります。サニタイズ・モードでは、ホスト名やデータベース名などの機密エンティティは代替文字列に置き換えられますが、マスク・モードでは*に置き換えられます。

ユーティリティを実行するための前提条件

  • このユーティリティは、ベア・メタル・システムからrootユーザーとして実行する必要があります。
  • このユーティリティは、マルチユーザー・アクセス対応システムおよびパスワードなしのマルチユーザー・アクセス対応システムでも実行できます。ユーティリティはodacli-viewを使用するため、これらの環境ではパスワード・プロンプトは必要ありません。マルチユーザー・アクセス対応の環境で出力をリダクションする場合は、パスワード入力が不要になるように、odaadminユーザーからのodacliのパスワードなしログインが有効になっていることを確認します。
  • ユーティリティはodaadmcliを使用してハードウェア情報を収集するため、oakdサービスが実行されている必要があります。
  • 通常、新しいシステムで収集するDCS構成は最小限であるため、システムをプロビジョニングする必要があります。

コマンドおよびパラメータ

odaconfigcli collectconfig [-loc] [-redact] [-silent]
パラメータ 説明

--loc

(オプション)結果の場所をカスタマイズします。デフォルトは/opt/oracle/odaconfig/cnr_dataです。

--redact

(オプション)構成収集内の機密エンティティをリダクションします。許可される値は、sanitizeおよびmaskです。

sanitize: 機密エンティティは置換文字列で置換されます

mask: 機密エンティティは'*'で置換されます

--silent

(オプション)すべての確認を抑制します。

JSONファイルでツールのカスタム・コマンドを指定できます。たとえば:

# /opt/oracle/odaconfig/customize/commands_output.json:

     "name" : "DCS Extra",
      "commands":
            [
              {
                "command": "rpm -qa | grep -e dcs -e oda-hw-mgmt -e hami -e mysql",
                 "filename": "dcsextra_rpmqadcs.out"
              },
              {
                "command": "/opt/oracle/dcs/bin/odacli list-featuretracking",
                 "filename": "dcsextra_listfeaturetracking.out"
              },
              {
                "command": "/opt/oracle/dcs/bin/odacli list-dataguardstatus",
                 "filename": "dcsextra_listdataguardstatus.out"
              },
              {
                "command": "/opt/oracle/dcs/bin/odacli list-schedules",
                 "filename": "dcsextra_listschedules.out"
              },
              {
..........

............

    "os":
    {
      "name" : "Operating System",
      "commands":
            [
               {
                 "command": "lscpu",
                 "filename": "os_lscpu.out"
               },
               {
                 "command": "free",
                 "filename": "os_free.out"
               },
               {
                 "command": "top -bn1 | head -n 50",
                 "filename": "os_top50.out"
               },

関連トピック

SSH構成の設定および削除について

SSH構成を設定および削除する方法を説明します。

以前のOracle Database Applianceリリースでは、DCSエージェントは、システムで構成されたSSH接続をクリーン・アップするために、30分ごとに実行されるスケジュール済SSHクリーナ・ジョブを使用していました。Oracle Database Applianceリリース19.24以降、DCSエージェントはSSH構成を削除しません。

DCSエージェントには、Oracle Database ApplianceでSetup SSHジョブを非アクティブ化するために使用できるODA_MANAGED_SSHという新しいagentconfigパラメータがあります。ノード間のSSH構成を必要とするジョブを実行する前に、SSHを設定する必要があります。SSH構成が必要なジョブを実行する場合、ジョブは事前構成済のSSH設定を使用します。SSHキーが存在するが機能していないか、SSH構成が存在しない場合、ジョブにエラーが表示されます。ジョブを再実行する前に、ノード間の動作しているSSH等価を設定する必要があります。

Oracle Database Applianceエラー相関レポートの表示

エラー相関レポートの表示方法、およびレポートを解釈してアプライアンスをトラブルシューティングする方法を理解します。

エラー相関レポートについて

DCSジョブが失敗すると、エラー相関ジョブが自動的に作成され、エラー相関レポートが生成されます。生成されたエラー相関レポートにBUIからアクセスして確認し、考えられるエラー解決方法を調べることができます。

エラー相関レポートには次のものが含まれます。
  • ログ・メッセージ: 様々なログ・ファイルからのエラー、例外および警告。
  • 失敗したタスク・メッセージ: DCSジョブが失敗したときに表示されたエラー・メッセージ。
  • リリース・ノート: 問題の解決に役立つ『Oracle Database Applianceリリース・ノート』の関連する既知の問題。
  • ドキュメント: エラーの解決に役立つOracle Database Applianceドキュメント・ライブラリの関連トピック。
エラー相関レポートは、失敗したそれぞれのDCSジョブに対して生成され、BUIからアクセスできます。Oracle Database Appliance高可用性デプロイメントでは、エラー相関レポートに両方のノードのログ・ファイルから導出されたエラー情報が含まれます。

ODACLIコマンドを使用したエラー相関レポートの表示

odacli describe-job -i failed_dcs_job_id --ecrコマンドを実行することで、失敗したDCSジョブのエラー相関レポートを表示できます。出力例については、このガイド内の「odacli describe-job」のトピックを参照してください。

BUIからのエラー相関レポートの表示

BUIの「Activities」ページからエラー相関レポートを表示するには:
  1. ブラウザ・ユーザー・インタフェースにログインします。
    https://host-ip-address:7093/mgmt/index.html
  2. 「Activity」タブをクリックします。
  3. 「Activities」ページで、エラー相関レポートを表示する失敗したDCSジョブの「Failure」または「InternalError」リンクをクリックします。失敗したDCSジョブのみがエラー相関レポートに関連付けられています。
  4. 「Actions」メニューをクリックし、「View Error Correlation Report」を選択して、失敗したDCSジョブのエラー相関レポートを表示することもできます。
  5. エラー相関レポートには次のタブが含まれます。
    • Log Messages: DCSエージェント、DCS管理、Oracle HAMI、MySQLおよびOracle FPPのログが表示されます。各セクションを展開して詳細を表示できます。ログがあるコンポーネントのみが表示されます。エラーが見つからない場合は、「Log Messages」セクションにメッセージNo errors or exceptions found in logsが表示されます。
    • Failed Task Messages: タスクが失敗したときに表示された具体的なエラー・メッセージが表示されます。
    • Release Notes: 問題の解決に役立つ『Oracle Database Applianceリリース・ノート』の関連する既知の問題が表示されます。これらの各リンクをクリックして、リリース・ノート・エントリを表示できます。関連する既知の問題が見つからない場合は、メッセージNo matching results were found.が表示されます。
    • Documentation: エラーの解決に役立つOracle Database Applianceドキュメント・ライブラリの関連トピックが表示されます。これらの各リンクをクリックして、Oracle Database Applianceドキュメントのドキュメント・トピックを表示できます。
BUIの「Diagnostics」ページからエラー相関レポートを表示するには:
  1. BUIで、「Diagnostics」タブをクリックします。
  2. 「Diagnostics」ページで、失敗したジョブの「Collect Diagnostic Data」をクリックします。
  3. 「Collect Diagnostics」ページでは、失敗したDCSジョブのエラー相関レポートとジョブ詳細が個別のタブに表示されます。エラー相関レポートをローカル・システムにダウンロードするには、「Report File Name」リンクをクリックします。
  4. 「Job details」タブにはジョブのステップが表示され、「Error Correlation Report」には「Log Messages」「Failed Task Messages」「Release Notes」および「Documentation」タブが含まれます。

トラブルシューティングのためのLinuxカーネル・コア・エクストラクタの有効化について

Linuxカーネル・コア・エクストラクタを管理してアプライアンスをトラブルシューティングする方法を理解します。

Linuxカーネル・コア・エクストラクタについて

Linuxカーネル・パニックは、障害のあるハードウェア、ドライバのクラッシュ、ソフトウェアのバグなどの様々な理由で発生する可能性があります。カーネル・パニックの原因を特定するには、クラッシュしたカーネルのvmcoreを収集して分析することが不可欠です。kdumpサービスを使用して、最初のカーネル・クラッシュ後にvmcoreが収集されます。このプロセスは、メモリーの多いシステムでは低速になり、使用可能な領域が不足しているときには、vmcoreの生成に失敗することがよくあります。Oracle Database Applianceベア・メタル・システムでLinuxカーネル・コア・エクストラクタが有効になっている場合、kdumpカーネルのクラッシュ・ユーティリティによって、vmcoreが生成されずにトラブルシューティングに役立つ情報が収集されます。

Linuxカーネル・コア・エクストラクタのコマンド

生成されたクラッシュ・レポートをリストします。
# /usr/sbin/oled lkce list
Followings are the crash*out found in /var/oled/lkce dir:
/var/oled/lkce/crash_20220307-154542.out
最後の3つを除く既存のすべてのクラッシュ・レポートをパージします。
# /usr/sbin/oled lkce clean
lkce deletes all but last three /var/oled/lkce/crash*out files. do you want to proceed(yes/no)? [no]:
すべてのクラッシュ・レポートをパージします。
# /usr/sbin/oled lkce clean --all
lkce removes all the files in /var/oled/lkce dir. do you want to proceed(yes/no)? [no]:
デフォルトでは、クラッシュ・レポートには次のクラッシュ・コマンドの出力が含まれます。/etc/oled/lkce/crash_cmds_fileに他のクラッシュ・コマンドを追加できます。
#
# This is the input file for crash utility. You can edit this manually
# Add your own list of crash commands one per line.
#
bt
bt -a
bt -FF
dev
kmem -s
foreach bt
log
mod
mount
net
ps -m
ps -S
runq
quit
デフォルトでは、vmcoreの生成は無効になっています。次のようにvmcoreの生成を有効にできます。
# oled lkce configure --vmcore=yes
Restarting kdump service... done!
lkce: set vmcore to yes
Linuxカーネル・コア・エクストラクタのその他のコマンドについては、Linuxカーネル・コア・エクストラクタのヘルプを参照してください。
# oled lkce help
Usage: lkce options
options:
    report report-options -- Generate a report from vmcore
    report-options:
        --vmcore=/path/to/vmcore        - path to vmcore
        [--vmlinux=/path/to/vmlinux]        - path to vmlinux
        [--crash_cmds=cmd1,cmd2,cmd3,..]    - crash commands to include
        [--outfile=/path/to/outfile]        - write output to a file
 
    configure [--default]   -- configure lkce with default values
    configure [--show]  -- show lkce configuration -- default
    configure [config-options]
    config-options:
        [--vmlinux_path=/path/to/vmlinux]   - set vmlinux_path
        [--crash_cmds_file=/path/to/file]   - set crash_cmds_file
        [--kdump_report=yes/no]         - set crash report in kdump kernel
        [--vmcore=yes/no]           - set vmcore generation in kdump kernel
        [--max_out_files=<number>]        - set max_out_files
 
    enable  -- enable lkce in kdump kernel
    disable -- disable lkce in kdump kernel
    status  -- status of lkce
 
    clean [--all]   -- clear crash report files
    list        -- list crash report files

DCSエラー・メッセージに関する詳細の表示

トラブルシューティングのためにDCSエラーの詳細を表示する方法を理解します。

DCSエラーに関する情報の表示について

DCS操作中のエラーの詳細を表示するには、コマンドdcserr error_codeを使用します。

# /opt/oracle/dcs/bin/dcserr
dcserr error_code
 
# dcserr 10001
10001, Internal_Error, "Internal error encountered: {0}."
// *Cause: An internal error occurred.
// *Action: Contact Oracle Support Services for assistance.
/
# dcserr 1001
Unknown error code

ブラウザ・ユーザー・インタフェース(BUI)でDCSエラーの詳細を表示するには、BUIの「Search」ボックスにDCSエラー・コードを入力します。検索結果には、DCSエラー・コードの原因と処置が表示されます。

BUIを使用した診断データの収集

エラーのトラブルシューティングのために診断データを収集する方法を理解します。

診断データの収集について

ブラウザ・ユーザー・インタフェースの「Diagnostics」タブを使用して、デプロイメントおよびインストールされているコンポーネントに関する診断情報を表示します。

「Diagnostic Collection」ページでは、使用可能な診断コレクションを表示できます。「Collect Diagnostic Data」をクリックして、診断収集を開始します。データが収集されたら、収集ファイルのパスをクリックしてファイルをダウンロードします。

「Collect Diagnostics」ページで、診断データ収集のジョブIDを指定します。オプションで、収集のタグと説明を指定します。ジョブIDの詳細が表示されます。「Collect」をクリックして、診断データの収集を開始します。

特定のジョブの「Actions」ドロップダウンから「Collect Diagnostics」を選択して、「Activity」ページから診断を収集することもできます。「Collect」をクリックして、診断データの収集を開始します。

診断収集を削除するには、「Diagnostic Collection」ページで特定の収集を選択し、「Delete」をクリックします。

この診断収集機能は、odaadmcli manage diagcollectコマンドに代わるものではありません。odaadmcli manage diagcollectコマンドを使用して、BUIのこの新機能とは別に、診断収集を有効にすることもできます。odaadmcli manage diagcollectコマンドおよびBUIからの診断収集では、内部でtfactlコマンドが使用されます。BUIからの診断収集は、tfactlによって収集されないDCSメタデータから他のデータを収集し、関連するDCSジョブの失敗の根本原因分析のためのより優れたコンテキストを提供することを目的としています。

パッチ適用中のDCSコンポーネント更新時のエラーの解決

パッチ適用中にDCSコンポーネントを更新するときのエラーのトラブルシューティング方法を理解します。

.

DCSコンポーネントについて

パッチ適用中にodacli update-dcscomponentsコマンドを実行すると、Oracle HAMI、MySQLおよびDCSコンポーネントを更新する前に、MySQLのインストールについての事前チェックが自動的に検証されます。事前チェックのいずれかが失敗した場合、このコマンドは事前チェック・レポートのログ・ファイルの場所/opt/oracle/dcs/log/jobfiles/jobId/dcscomponentsPreCheckReport.logへの参照でエラーが発生します。事前チェック・レポートを確認し、修正処理を実行してから、odacli update-dcscomponentsコマンドを再実行します。事前チェックのエラーがない場合は、Oracle HAMI、MySQLおよびDCSコンポーネント(DCS Agent、DCS CLI、DCSコントローラなど)の更新でパッチ適用プロセスが続行します。

ノート:

odacli update-dcscomponentsコマンドを実行する前に、odacli update-dcsadminコマンドを実行します。

odacli update-dcscomponentsコマンドが正常に完了した場合:

コマンド出力は次のようになります。

# ./odacli update-dcscomponents -v 19.26.0.0.0            
{
  "jobId" : "3ac3667a-fa22-40b6-a832-504a56aa3fdc",
  "status" : "Success",
  "message" : "Update-dcscomponents is successful on all the node(s):DCS-Agent
shutdown is successful. MySQL upgrade is done before. Metadata migration is
successful. Agent rpm upgrade is successful. DCS-CLI rpm upgrade is successful.
DCS-Controller rpm upgrade is succ",
  "reports" : null,
  "createTimestamp" : "December 8, 2024 02:37:37 AM CST",
  "description" : "Update-dcscomponents job completed and is not part of Agent
job list",
  "updatedTime" : "December 8, 2024 02:39:10 AM CST"
}

事前チェック・レポートのログ・ファイル(場所: /opt/oracle/dcs/log/jobfiles/jobId/dcscomponentsPreCheckReport.log)には、次の内容が含まれています:

Pre-check Name: Space check
Status: Success
Comments: Required space 3 GB is available in /opt

Pre-check Name: Port check
Status: Success
Comments: Port 3306 is available for running ODA MySQL

Pre-check Name: ODA MySQL rpm installation dry-run check
Status: Success
Comments: ODA MySQL rpm dry-run passed

Pre-check Name: Check for the existence of MySQL connector/J library
Status: Success
Comments: ODA MySQL connector/J library found

Pre-check Name: Check for the existence of Metadata migration utility
Status: Success
Comments: Metadata migration utility found

dcs-admin version: 
Pre-check Name: dcs-admin version validation
Status: Success
Comments: dcs-admin is already updated :19.26.0.0.0

Config File Exist dcscontroller: 
Pre-check Name: Check DCS config files exists for dcscontroller
Status: Success
Comments: Files /opt/oracle/dcs/conf/dcs-controller.yml and /opt/oracle/dcs/conf/dcs-controller-logback.xml exist
 
Config File Exist dcsagent: 
Pre-check Name: Check DCS config files exists for dcsagent
Status: Success
Comments: Files /opt/oracle/dcs/conf/dcs-agent.yml and /opt/oracle/dcs/conf/dcs-agent-logback.xml exist

Validate scheduler cron expressions:
Pre-check Name: Validate scheduler cron expressions
Status: Success
Comments: Scheduler cron expressions for existing job schedules are up to date 

odacli update-dcscomponentsコマンドが失敗した場合:

Oracle Database Appliance単一ノード・システムでは、コマンド出力は次のようになります。

# ./odacli update-dcscomponents -v 19.26.0.0.0            

DCS-10008:Failed to update DCScomponents: 19.25.0.0.0
Internal error while patching the DCS components :
DCS-10231:Cannot proceed. Pre-checks for update-dcscomponents failed. Refer to
/opt/oracle/dcs/log/jobfiles/jobId/dcscomponentsPreCheckReport.log
on node 0 for details.

Oracle Database Applianceの高可用性システムでは、コマンド出力は次のようになります。

# ./odacli update-dcscomponents -v 19.26.0.0.0            

Internal error while patching the DCS components :
DCS-10231:Cannot proceed. Pre-checks for update-dcscomponents failed. Refer to
/opt/oracle/dcs/log/jobfiles/jobId/dcscomponentsPreCheckReport.log
on node 0 and /opt/oracle/dcs/log/jobfiles/jobId/dcscomponentsPreCheckReport.log
on node 1 for details.

このコマンドはすべての事前チェックを1つずつ実行し、事前チェックのいずれかがFailedとしてマークされている場合は最後にエラーになります。事前チェックが失敗した場合、エラー・メッセージが事前チェック・レポート・ログの場所への参照とともにコンソールに表示されます。事前チェック・レポートのログ・ファイルの場所は、/opt/oracle/dcs/log/jobfiles/jobId/dcscomponentsPreCheckReport.logです。

Pre-check Name: Space check
Status: Failed
Comments: Available space in /opt is 2 GB but minimum required space in /opt is 3 GB 

Pre-check Name: Port check
Status: Success
Comments: Port 3306 is available for running ODA MySQL

Pre-check Name: ODA MySQL rpm installation dry-run check
Status: Success
Comments: ODA MySQL rpm dry-run passed

Pre-check Name: Check for the existence of MySQL connector/J library
Status: Success
Comments: ODA MySQL connector/J library found

Pre-check Name: Check for the existence of Metadata migration utility
Status: Success
Comments: Metadata migration utility found

Pre-check Name: dcs-admin version validation
Status: Success
Comments: dcs-admin is already updated :19.20.0.0.0

Config File Exist dcscontroller: 
Pre-check Name: Check DCS config files exists for dcscontroller
Status: Success
Comments: Files /opt/oracle/dcs/conf/dcs-controller.yml and /opt/oracle/dcs/conf/dcs-controller-logback.xml exist
 
Config File Exist dcsagent: 
Pre-check Name: Check DCS config files exists for dcsagent
Status: Success
Comments: Files /opt/oracle/dcs/conf/dcs-agent.yml and /opt/oracle/dcs/conf/dcs-agent-logback.xml exist

Validate scheduler cron expressions:
Pre-check Name: Validate scheduler cron expressions
Status: Success
Comments: Scheduler cron expressions for existing job schedules are up to date

領域チェック・エラーが原因でodacli update-dcscomponentsコマンドが失敗した場合:

事前チェック・レポート・ログには次が含まれています。

Pre-check Name: Space check
Status: Failed
Comments: Available space in /opt is 2 GB but minimum required space in /opt is 3 GB 

Pre-check Name: Port check
Status: Success
Comments: Port 3306 is available for running ODA MySQL

Pre-check Name: ODA MySQL rpm installation dry-run check
Status: Success
Comments: ODA MySQL rpm dry-run passed

Pre-check Name: Check for the existence of MySQL connector/J library
Status: Success
Comments: ODA MySQL connector/J library found

Pre-check Name: Check for the existence of Metadata migration utility
Status: Success
Comments: Metadata migration utility found

Pre-check Name: dcs-admin version validation
Status: Success
Comments: dcs-admin is already updated :19.20.0.0.0

Config File Exist dcscontroller: 
Pre-check Name: Check DCS config files exists for dcscontroller
Status: Success
Comments: Files /opt/oracle/dcs/conf/dcs-controller.yml and /opt/oracle/dcs/conf/dcs-controller-logback.xml exist
 
Config File Exist dcsagent: 
Pre-check Name: Check DCS config files exists for dcsagent
Status: Success
Comments: Files /opt/oracle/dcs/conf/dcs-agent.yml and /opt/oracle/dcs/conf/dcs-agent-logback.xml exist

Validate scheduler cron expressions:
Pre-check Name: Validate scheduler cron expressions
Status: Success
Comments: Scheduler cron expressions for existing job schedules are up to date

ポート・チェック・エラーが原因でodacli update-dcscomponentsコマンドが失敗した場合:

事前チェック・レポート・ログには次が含まれています。

Pre-check Name: Space check
Status: Success
Comments: Required space 3 GB is available in /opt

Pre-check Name: Port check
Status: Failed
Comments: No port found in the range ( 3306 to 65535 )

Pre-check Name: ODA MySQL rpm installation dry-run check
Status: Success
Comments: ODA MySQL rpm dry-run passed

Pre-check Name: Check for the existence of MySQL connector/J library
Status: Success
Comments: ODA MySQL connector/J library found

Pre-check Name: Check for the existence of Metadata migration utility
Status: Success
Comments: Metadata migration utility found

Pre-check Name: dcs-admin version validation
Status: Success
Comments: dcs-admin is already updated :19.20.0.0.0

Config File Exist dcscontroller: 
Pre-check Name: Check DCS config files exists for dcscontroller
Status: Success
Comments: Files /opt/oracle/dcs/conf/dcs-controller.yml and /opt/oracle/dcs/conf/dcs-controller-logback.xml exist
 
Config File Exist dcsagent: 
Pre-check Name: Check DCS config files exists for dcsagent
Status: Success
Comments: Files /opt/oracle/dcs/conf/dcs-agent.yml and /opt/oracle/dcs/conf/dcs-agent-logback.xml exist

Validate scheduler cron expressions:
Pre-check Name: Validate scheduler cron expressions
Status: Success
Comments: Scheduler cron expressions for existing job schedules are up to date

MySQL RPMインストールのドライラン・チェック・エラーが原因でodacli update-dcscomponentsコマンドが失敗した場合:

事前チェック・レポート・ログには次が含まれています。

Pre-check Name: Space check
Status: Success
Comments: Required space 3 GB is available in /opt

Pre-check Name: Port check
Status: Success
Comments: Port 3306 is available for running ODA MySQL

Pre-check Name: ODA MySQL rpm installation dry-run check
Status: Failed
Comments: ODA MySQL rpm dry-run failed. Failed due to the following error :
Exception details are displayed below

Pre-check Name: Check for the existence of MySQL connector/J library
Status: Success
Comments: ODA MySQL connector/J library found

Pre-check Name: Check for the existence of Metadata migration utility
Status: Success
Comments: Metadata migration utility found

Pre-check Name: dcs-admin version validation
Status: Success
Comments: dcs-admin is already updated :19.20.0.0.0

Config File Exist dcscontroller: 
Pre-check Name: Check DCS config files exists for dcscontroller
Status: Success
Comments: Files /opt/oracle/dcs/conf/dcs-controller.yml and /opt/oracle/dcs/conf/dcs-controller-logback.xml exist
 
Config File Exist dcsagent: 
Pre-check Name: Check DCS config files exists for dcsagent
Status: Success
Comments: Files /opt/oracle/dcs/conf/dcs-agent.yml and /opt/oracle/dcs/conf/dcs-agent-logback.xml exist

Validate scheduler cron expressions:
Pre-check Name: Validate scheduler cron expressions
Status: Success
Comments: Scheduler cron expressions for existing job schedules are up to date

MySQLコネクタ/Jライブラリ・チェック・エラーが原因でodacli update-dcscomponentsコマンドが失敗した場合:

事前チェック・レポート・ログには次が含まれています。

Pre-check Name: Space check
Status: Success
Comments: Required space 3 GB is available in /opt

Pre-check Name: Port check
Status: Success
Comments: Port 3306 is available for running ODA MySQL

Pre-check Name: ODA MySQL rpm installation dry-run check
Status: Success
Comments: ODA MySQL rpm dry-run passed

Pre-check Name: Check for the existence of MySQL connector/J library
Status: Failed
Comments: MySQL connector/J library does not exist. Ensure update-repository with latest serverzip bundles ran first without any issues prior to running update-dcscomponents

Pre-check Name: Check for the existence of Metadata migration utility
Status: Success
Comments: Metadata migration utility found

dcs-admin version: 
Pre-check Name: dcs-admin version validation
Status: Success
Comments: dcs-admin is already updated :19.20.0.0.0

Config File Exist dcscontroller: 
Pre-check Name: Check DCS config files exists for dcscontroller
Status: Success
Comments: Files /opt/oracle/dcs/conf/dcs-controller.yml and /opt/oracle/dcs/conf/dcs-controller-logback.xml exist
 
Config File Exist dcsagent: 
Pre-check Name: Check DCS config files exists for dcsagent
Status: Success
Comments: Files /opt/oracle/dcs/conf/dcs-agent.yml and /opt/oracle/dcs/conf/dcs-agent-logback.xml exist

Validate scheduler cron expressions:
Pre-check Name: Validate scheduler cron expressions
Status: Success
Comments: Scheduler cron expressions for existing job schedules are up to date

メタデータ移行ユーティリティのチェック・エラーが原因でodacli update-dcscomponentsコマンドが失敗した場合:

事前チェック・レポート・ログには次が含まれています。

Pre-check Name: Space check
Status: Success
Comments: Required space 3 GB is available in /opt

Pre-check Name: Port check
Status: Success
Comments: Port 3306 is available for running ODA MySQL

Pre-check Name: ODA MySQL rpm installation dry-run check
Status: Success
Comments: ODA MySQL rpm dry-run passed

Pre-check Name: Check for the existence of MySQL connector/J library
Status: Success
Comments: ODA MySQL connector/J library found

Pre-check Name: Check for the existence of Metadata migration utility
Status: Failed
Comments: Metadata migration utility does not exist. Ensure update-repository with latest serverzip bundles ran first without any issues prior to running update-dcscomponents.

dcs-admin version: 
Pre-check Name: dcs-admin version validation
Status: Success
Comments: dcs-admin is already updated :19.20.0.0.0

Config File Exist dcscontroller: 
Pre-check Name: Check DCS config files exists for dcscontroller
Status: Success
Comments: Files /opt/oracle/dcs/conf/dcs-controller.yml and /opt/oracle/dcs/conf/dcs-controller-logback.xml exist
 
Config File Exist dcsagent: 
Pre-check Name: Check DCS config files exists for dcsagent
Status: Success
Comments: Files /opt/oracle/dcs/conf/dcs-agent.yml and /opt/oracle/dcs/conf/dcs-agent-logback.xml exist

Validate scheduler cron expressions:
Pre-check Name: Validate scheduler cron expressions
Status: Success
Comments: Scheduler cron expressions for existing job schedules are up to date

スケジューラのcron式が原因でodacli update-dcscomponentsコマンドで警告が表示された場合:

Oracle Database Applianceリリース19.19またはそれ以前から最新リリースへのパッチを適用して、odacli update-dcscomponentsコマンドを実行すると、既存のジョブ・スケジュール・リストのデフォルトのcron式が変更されている場合に、事前チェック・レポートのログ・ファイルに警告が表示されることがあります。事前チェック・レポート・ログには次が含まれています。

Pre-check Name: Space check
Status: Success
Comments: Required space 3 GB is available in /opt

Pre-check Name: Port check
Status: Success
Comments: Port 3306 is available for running ODA MySQL

Pre-check Name: ODA MySQL rpm installation dry-run check
Status: Success
Comments: ODA MySQL rpm dry-run passed

Pre-check Name: Check for the existence of MySQL connector/J library
Status: Success
Comments: ODA MySQL connector/J library found

Pre-check Name: Check for the existence of Metadata migration utility
Status: Success
Comments: Metadata migration utility found

dcs-admin version: 
Pre-check Name: dcs-admin version validation
Status: Success
Comments: dcs-admin is already updated :19.20.0.0.0

Config File Exist dcscontroller: 
Pre-check Name: Check DCS config files exists for dcscontroller
Status: Success
Comments: Files /opt/oracle/dcs/conf/dcs-controller.yml and /opt/oracle/dcs/conf/dcs-controller-logback.xml exist
 
Config File Exist dcsagent: 
Pre-check Name: Check DCS config files exists for dcsagent
Status: Success
Comments: Files /opt/oracle/dcs/conf/dcs-agent.yml and /opt/oracle/dcs/conf/dcs-agent-logback.xml exist

Validate scheduler cron expressions:
Pre-check Name: Validate scheduler cron expressions
Status: Warning
Comments: Following cron expressions in the scheduler were modified from their default values. Starting 19.20, DCS Agent converts 7 fields cron expression into 6 fields cron expression. No further action needed.
Schedule ID : 3f671ee7-1a03-43fd-b98b-ce33eb09de08 , Custom cron expression : 10
25 * 1/1 * ? 2023

Status: Warningは、update-dcscomponentsの事前チェックで、既存のジョブ・スケジュール・リストにカスタムcron式が検出されたことを意味します。DCSエージェントでは、DCSコンポーネントにパッチを適用した後に、7つのフィールドのカスタムcron式が同等の6つのフィールドのcron式に自動的に変換されます。

アプライアンスのコンポーネント情報の表示

アプライアンスにインストールされているすべてのコンポーネントの詳細およびRPMドリフト情報を表示します。

ブラウザ・ユーザー・インタフェースでの部品表の収集と表示

ブラウザ・ユーザー・インタフェースにある「Appliance」タブを使用して、デプロイメントおよびインストールされているコンポーネントについて情報を収集し表示します。「Advanced Information」タブには、次のコンポーネントに関する情報が表示されます。

  • グリッド・インフラストラクチャ・バージョンおよびホーム・ディレクトリ

  • データベース・バージョン、ホームの場所およびエディション

  • 構成されたデータベースの場所および詳細

  • アプライアンスに適用されたすべてのパッチ

  • ファームウェアコントローラおよびディスク

  • ILOM情報

  • BIOSのバージョン

  • RPMのリスト

「List of RPMs」セクションで、「Show」をクリックしてから「RPM Drift」をクリックして、アプライアンスにインストールされているRPMと最新のOracle Database Applianceパッチ・バンドル更新リリースに含まれているRPMの違いを表示します。

「Collect Bill of Materials」をクリックして収集を開始し、ジョブを発行します。ジョブIDが表示されます。収集が完了したら、「Refresh」をクリックして情報をリフレッシュします。

コンポーネント・レポートを保存するには「Download」をクリックします。このレポートを使用すると、デプロイメントの問題の診断に役立ちます。

コマンドラインからの部品表の表示

部品表は、ベア・メタルおよび仮想化プラットフォームのデプロイメントのコマンドラインから使用することもできます。インストールされたコンポーネントに関する情報は、設定されたスケジュールに従って収集され、ベア・メタル・デプロイメントの場合は/opt/oracle/dcs/Inventory/、仮想化プラットフォームの場合は/opt/oracle/oak/Inventory/ディレクトリに格納されます。ファイルはoda_bom_TimeStamp.jsonという形式で格納されます。コマンドdescribe-systemを使用して、コマンドラインで部品構成表を表示します。コマンド・オプションおよび使用上のノートは、Oracle Databaseコマンドライン・インタフェースの章を参照してください。

例19-1 ベア・メタル・デプロイメントのコマンドラインから部品表を表示するコマンドの例

# odacli describe-system -b
ODA Components Information 
------------------------------
Component Name                Component Details                                            
---------------               ----------------------------------------------------------------------------------------------- 
NODE                          Name : oda1 
                              Domain Name : testdomain.com 
                              Time Stamp : April 21, 2020 6:21:15 AM UTC 

  
RPMS                          Installed RPMS : abrt-2.1.11-55.0.1.el7.x86_64,
                                               abrt-addon-ccpp-2.1.11-55.0.1.el7.x86_64,
                                               abrt-addon-kerneloops-2.1.11-55.0.1.el7.x86_64,
                                               abrt-addon-pstoreoops-2.1.11-55.0.1.el7.x86_64,
                                               abrt-addon-python-2.1.11-55.0.1.el7.x86_64,
                                               abrt-addon-vmcore-2.1.11-55.0.1.el7.x86_64,
                                               abrt-addon-xorg-2.1.11-55.0.1.el7.x86_64,
                                               abrt-cli-2.1.11-55.0.1.el7.x86_64,
                                               abrt-console-notification-2.1.11-55.0.1.el7.x86_64,
                                               abrt-dbus-2.1.11-55.0.1.el7.x86_64,
                                               abrt-libs-2.1.11-55.0.1.el7.x86_64,
                                               abrt-python-2.1.11-55.0.1.el7.x86_64,
                                               abrt-tui-2.1.11-55.0.1.el7.x86_64,
                                               acl-2.2.51-14.el7.x86_64,
                                               adwaita-cursor-theme-3.28.0-1.el7.noarch,
                                               adwaita-icon-theme-3.28.0-1.el7.noarch,
                                               aic94xx-firmware-30-6.el7.noarch,
                                               aide-0.15.1-13.0.1.el7.x86_64,
                                               alsa-firmware-1.0.28-2.el7.noarch,
                                               alsa-lib-1.1.8-1.el7.x86_64,
                                               alsa-tools-firmware-1.1.0-1.el7.x86_64,
                                               at-3.1.13-24.el7.x86_64,
                                               at-spi2-atk-2.26.2-1.el7.x86_64,
                                               at-spi2-core-2.28.0-1.el7.x86_64,
                                               atk-2.28.1-1.el7.x86_64,
                                               attr-2.4.46-13.el7.x86_64,
                                               audit-2.8.5-4.el7.x86_64,
                                               audit-libs-2.8.5-4.el7.x86_64,
                                               audit-libs-python-2.8.5-4.el7.x86_64,
                                               augeas-libs-1.4.0-9.el7.x86_64,
                                               authconfig-6.2.8-30.el7.x86_64,
                                               autogen-libopts-5.18-5.el7.x86_64,
                                               avahi-libs-0.6.31-19.el7.x86_64,
                                               basesystem-10.0-7.0.1.el7.noarch,
                                               bash-4.2.46-33.el7.x86_64,
                                               bash-completion-2.1-6.el7.noarch,
                                               bc-1.06.95-13.el7.x86_64,
                                               bind-export-libs-9.11.4-9.P2.el7.x86_64,
                                               bind-libs-9.11.4-9.P2.el7.x86_64,
                                               bind-libs-lite-9.11.4-9.P2.el7.x86_64,
                                               bind-license-9.11.4-9.P2.el7.noarch,
                                               bind-utils-9.11.4-9.P2.el7.x86_64,
                                               binutils-2.27-41.base.0.7.el7_7.2.x86_64,
                                               biosdevname-0.7.3-2.el7.x86_64,
                                               blktrace-1.0.5-9.el7.x86_64,
                                               bnxtnvm-1.40.10-1.x86_64,
                                               boost-date-time-1.53.0-27.el7.x86_64,
                                               boost-filesystem-1.53.0-27.el7.x86_64,
                                               boost-iostreams-1.53.0-27.el7.x86_64,
....
....
....

例19-2 仮想化プラットフォームのコマンドラインから部品表を表示するコマンドの例

# oakcli describe-system -b

例19-3 保存場所から部品表レポートを表示するコマンドの例

# ls -la /opt/oracle/dcs/Inventory/
total 264
-rw-r--r-- 1 root root 83550 Apr 26 05:41 oda_bom_2018-04-26_05-41-36.json

ブラウザ・ユーザー・インタフェースへのログイン時のエラー

ブラウザ・ユーザー・インタフェースへのログインに問題がある場合は、ブラウザまたは資格証明が原因である可能性があります。

ノート:

Oracle Database Applianceでは、自己署名証明書を使用します。ブラウザ・ユーザー・インタフェースへのログイン方法は、ブラウザによって決まります。ブラウザとブラウザのバージョンによっては、証明書が自己署名されているために無効である、または信頼されていない、あるいは接続がプライベートでないという警告やエラーが表示されることがあります。エージェントおよびブラウザ・ユーザー・インタフェースの自己署名証明書を受け入れるようにしてください。

ブラウザ・ユーザー・インタフェースにログインするには、次のステップを実行します。

  1. ブラウザ・ウィンドウを開きます。
  2. 次のURLに移動します: https://ODA-host-ip-address:7093/mgmt/index.html
  3. セキュリティ証明書(または証明書)を取得し、セキュリティ例外を確認し、例外を追加します。
  4. Oracle Database Applianceの資格証明を使用してログインします。
    oda-adminパスワードをまだ設定していない場合は、システム・セキュリティ要件に準拠するようにデフォルト・パスワードを変更するよう求めるメッセージが表示されます。
  5. エージェント・セキュリティ証明書に例外を追加していない場合は、エージェント証明書の受入れに関するメッセージが表示されます。
  6. ブラウザで別のタブを使用して、次のURLに移動します: https://ODA-host-ip-address:7070/login
  7. セキュリティ証明書(または証明書)を取得し、セキュリティ例外を確認し、例外を追加します。
  8. ブラウザ・ユーザー・インタフェースのURLをリフレッシュします: https://ODA-host-ip-address:7093/mgmt/index.html

ノート:

macOS CatalinaやGoogle ChromeなどのブラウザでOracle Database Applianceブラウザ・ユーザー・インタフェースへのログインに問題が発生した場合は、製品の正式サイトの説明に従って回避策を使用する必要がある場合があります。

Oracle Database Applianceの再イメージ化時のエラー

Oracle Database Applianceの再イメージ化時に発生するエラーのトラブルシューティング方法を説明します。

Oracle Database Applianceの再イメージ化に失敗し、ストレージ検出でのエラーやGIルート・スクリプトの実行、ディスク・グループのRECOの作成などの古いヘッダーの問題が発生した場合は、cleanup.plを指定して強制モードを使用します。

# cleanup.pl -f

再イメージ化が正常に行われるようにするには、セキュア消去ツールを実行して、古いヘッダーをストレージ・ディスクから削除します。OAK/ASMヘッダーが削除されていることを確認します。

# cleanup.pl -erasedata
# cleanup.pl -checkHeader

再イメージ化操作を再試行します。

診断を実行するためのOracle Autonomous Health Frameworkの使用

Oracle Autonomous Health Frameworkは、収集された診断データを収集および分析し、システムの状態に影響する前に問題を事前に特定します。

Oracle Autonomous Health Frameworkのインストールについて

Oracle Database Applianceリリース19.26にプロビジョニングまたはパッチ適用すると、Oracle Autonomous Health Frameworkは自動的にインストールされます。

アプライアンスをOracle Database Applianceリリース19.26にプロビジョニングまたはパッチ適用すると、Oracle Autonomous Health Frameworkがパス/opt/oracle/dcs/oracle.ahfにインストールされます。

次のコマンドを実行して、Oracle Autonomous Health Frameworkがインストールされていることを確認できます。
[root@oak ~]# rpm -q oracle-ahf
oracle-ahf-193000-########.x86_64

ノート:

Oracle Database Applianceリリース19.26にプロビジョニングまたはパッチを適用すると、Oracle Autonomous Health FrameworkはOracle ORAchkヘルス・チェック・ツールおよびOracle Trace File Analyzerコレクタを自動的に提供します。
Oracle ORAchkヘルス・チェック・ツールは、Oracleソフトウェア・スタックのプロアクティブなヘルス・チェックを実行し、既知の問題をスキャンします。Oracle ORAchkヘルス・チェック・ツールは、次のカテゴリのOracle RACデプロイメントの重要な構成設定を監査します。
  • オペレーティング・システムのカーネル・パラメータおよびパッケージ
  • Oracle Databaseのデータベース・パラメータおよびその他のデータベース構成設定
  • Oracle Grid Infrastructure (Oracle ClusterwareおよびOracle Automatic Storage Managementを含む)
Oracle ORAchkはシステム全体を認識します。構成にベスト・プラクティスが付随しているかどうかをチェックします。
Oracle Trace Fileコレクタには、次の主な利点とオプションがあります。
  • 単一ノードから実行する単一コマンドへの、すべてのクラスタ・ノード上のすべてのOracle Grid InfrastructureおよびOracle RACコンポーネントに関する診断データ収集のカプセル化
  • データ・アップロード・サイズを削減するためにデータ収集時に診断ファイルを削減するオプション
  • 一定期間および特定の製品コンポーネント(Oracle ASM、Oracle Database、Oracle Clusterware)に対する診断データ収集を分離するオプション
  • Oracle Database Appliance内の単一ノードに対する収集された診断出力の一元管理(必要な場合)
  • すべてのログ・ファイルおよびトレース・ファイルでの問題を示す状態のオンデマンド・スキャン
  • 問題を示す状態に関するリアルタイム・スキャン・アラート・ログ(たとえば、データベース・アラート・ログ、Oracle ASMアラート・ログおよびOracle Clusterwareアラート・ログなど)

Oracle ORAchkヘルス・チェック・ツールの使用

Oracle ORAchkを実行して構成設定を監査し、システムの状態を確認します。

ノート:

ORAchkを実行する前に、最新バージョンのOracle Autonomous Health Frameworkを確認し、ダウンロードしてインストールします。Oracle Autonomous Health Frameworkの最新バージョンのダウンロードおよびインストールの詳細は、My Oracle Supportノート2550798.1を参照してください。

新規インストールのためのOracle Database Appliance 19.26ベアメタル・システムでのORAchkの実行

Oracle Database Appliance 19.26にプロビジョニングまたはアップグレードすると、Oracle Autonomous Frameworkを使用してORAchkが/opt/oracle/dcs/oracle.ahfディレクトリにインストールされます。

orachkを実行するには、次のコマンドを使用します。
[root@oak bin]# orachk

すべてのチェックが終了すると、詳細なレポートが利用可能になります。出力には、HTML形式のレポートの場所と、レポートをアップロードする場合のzipファイルの場所が表示されます。たとえば、失敗したチェックのみを表示するフィルタを選択し、失敗、警告、情報または合格ステータスのチェックを表示したり、任意の組合せを選択できます。

Oracle Database Appliance評価レポートおよびシステムの状態を確認し、特定された問題のトラブルシューティングを行います。レポートには、特定の領域に焦点を当てるためのサマリーとフィルタが含まれています。

Oracle Database Appliance 19.26仮想化プラットフォームでのORAchkの実行

Oracle Database Appliance 19.26にプロビジョニングまたはアップグレードすると、Oracle Autonomous Frameworkを使用してORAchkが/opt/oracle.ahfディレクトリにインストールされます。

orachkを実行するには、次のコマンドを使用します。
[root@oak bin]# oakcli orachk

ブラウザ・ユーザー・インタフェースでのOracle ORAchkヘルス・チェック・ツール・レポートの生成および表示

ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracle ORAchkヘルス・チェック・ツール・レポートを生成します。

  1. oda-adminユーザー名とパスワードを使用してブラウザ・ユーザー・インタフェースにログインします。
    https://Node0–host-ip-address:7093/mgmt/index.html
  2. 「Monitoring」タブをクリックします。
  3. 「Monitoring」ページの左側のナビゲーション・ペインで、「ORAchk Report」をクリックします。
    「ORAchk Reports」ページに、生成されたすべてのORAchkレポートのリストが表示されます。
  4. 表示するORAchkレポートの「Actions」メニューで、「Actions」をクリックします。
    Oracle Database Appliance評価レポートが表示されます。これにはデプロイメントの状態の詳細が含まれ、現在のリスク、アクションの推奨事項および追加情報のリンクが一覧表示されます。
  5. オンデマンドORAchkレポートを作成するには: 「ORAchk Reports」ページで、「Create」をクリックし、確認ボックスで「Yes」をクリックします。
    ORAchkレポートを作成するジョブが発行されます。
  6. リンクをクリックすると、ジョブのステータスが表示されます。ジョブが正常に完了したら、「ORAchk Reports」ページでOracle Database Appliance評価レポートを表示できます。
  7. ORAchkレポートを削除するには: 削除するORAchkレポートの「Actions」メニューで、「Delete」をクリックします。

ブラウザ・ユーザー・インタフェースでのデータベース・セキュリティ評価レポートの生成および表示

ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、データベース・セキュリティ評価レポートを生成および表示します。

  1. oda-adminユーザー名とパスワードを使用してブラウザ・ユーザー・インタフェースにログインします。
    https://Node0–host-ip-address:7093/mgmt/index.html
  2. 「セキュリティ」タブをクリックします。
  3. 「Security」ページの左側のナビゲーション・ペインで、「DBSAT Reports」をクリックします。
    「Database Security Assessment Reports」ページに、生成されたすべてのDBSATレポートのリストが表示されます。
  4. 表示するORAchkレポートの「Actions」メニューで、「Actions」をクリックします。
    Oracle Databaseセキュリティ評価レポートが表示されます。これにはデプロイメントの状態の詳細が含まれ、現在のリスク、アクションの推奨事項および追加情報のリンクが一覧表示されます。
  5. DBSATレポートを作成するには: 「DBSAT Reports」ページで、「Create」をクリックし、確認ボックスで「Yes」をクリックします。
    DBSATレポートを作成するジョブが発行されます。
  6. リンクをクリックすると、ジョブのステータスが表示されます。ジョブが正常に完了したら、「DBSAT Reports」ページでOracle Database Appliance評価レポートを表示できます。
  7. DBSATレポートを削除するには: 削除するDBSATレポートの「Actions」メニューで、「Delete」をクリックします。

Oracle Trace File Analyzer (TFA)コレクタ・コマンドの実行

tfactlのインストール場所およびコマンドのオプションを理解します。

tfactlを使用した診断情報の収集について

Oracle Database Appliance 19.26にプロビジョニングまたはアップグレードすると、Oracle Trace File Analyzer (TFA)コレクタが/opt/oracle.ahf/bin/tfactlディレクトリにインストールされます。TFAのコマンドライン・ユーティリティtfactlは、ディレクトリ/opt/oracle.ahf/bin/tfactlから、または単にtfactlと入力して起動できます。

次のコマンド・オプションを使用して、tfactlを実行できます。

 /opt/oracle.ahf/bin/tfactl diagcollect -ips|-oda|-odalite|-dcs|-odabackup|
-odapatching|-odadataguard|-odaprovisioning|-odaconfig|-odasystem|-odastorage|-database|
-asm|-crsclient|-dbclient|-dbwlm|-tns|-rhp|-procinfo|-afd|-crs|-cha|-wls|
-emagent|-oms|-ocm|-emplugins|-em|-acfs|-install|-cfgtools|-os|-ashhtml|-ashtext|
-awrhtml|-awrtext -mask -sanitize

表19-1 tfactlツールのコマンド・オプション

オプション 説明
-h

(オプション)このコマンドのすべてのオプションについて説明します。

-ips

(オプション)このオプションを使用して、指定したコンポーネントの診断ログを表示します。

-oda

(オプション)このオプションを使用して、アプライアンス全体のログを表示します。

-odalite

(オプション)このオプションを使用して、odaliteコンポーネントの診断ログを表示します。

-dcs

(オプション)このオプションを使用して、DCSログ・ファイルを表示します。

-odabackup

(オプション)このオプションを使用して、アプライアンスのバックアップ・コンポーネントの診断ログを表示します。

-odapatching

(オプション)このオプションを使用して、アプライアンスのパッチ適用コンポーネントの診断ログを表示します。

-odadataguard

(オプション)このオプションを使用して、アプライアンスのOracle Data Guardコンポーネントの診断ログを表示します。

-odaprovisioning

(オプション)このオプションを使用して、アプライアンスのプロビジョニング・ログを表示します。

-odaconfig

(オプション)このオプションを使用して、構成関連の診断ログを表示します。

-odasystem

(オプション)このオプションを使用して、システム情報を表示します。

-odastorage

(オプション)このオプションを使用して、アプライアンスのストレージの診断ログを表示します。

-database

(オプション)このオプションを使用して、データベース関連のログ・ファイルを表示します。

-asm

(オプション)このオプションを使用して、アプライアンスの診断ログを表示します。

-crsclient

(オプション)このオプションを使用して、アプライアンスの診断ログを表示します。

-dbclient

(オプション)このオプションを使用して、アプライアンスの診断ログを表示します。

-dbwlm

(オプション)このオプションを使用して、指定したコンポーネントの診断ログを表示します。

-tns

(オプション)このオプションを使用して、TNSの診断ログを表示します。

-rhp

(オプション)このオプションを使用して、高速ホーム・プロビジョニングの診断ログを表示します。

-afd

(オプション)このオプションを使用して、Oracle ASMフィルタ・ドライバの診断ログを表示します。

-crs

(オプション)このオプションを使用して、Oracle Clusterwareの診断ログを表示します。

-cha

(オプション)このオプションを使用して、クラスタ状態モニターの診断ログを表示します。

-wls

(オプション)このオプションを使用して、Oracle WebLogic Serverの診断ログを表示します。

-emagent

(オプション)このオプションを使用して、Oracle Enterprise Managerエージェントの診断ログを表示します。

-oms

(オプション)このオプションを使用して、Oracle Enterprise Manager Management Serviceの診断ログを表示します。

-ocm

(オプション)このオプションを使用して、指定したコンポーネントの診断ログを表示します。

-emplugins

(オプション)このオプションを使用して、Oracle Enterprise Managerプラグインの診断ログを表示します。

-em

(オプション)このオプションを使用して、Oracle Enterprise Managerデプロイメントの診断ログを表示します。

-acfs

(オプション)このオプションを使用して、Oracle ACFSストレージの診断ログを表示します。

-install

(オプション)このオプションを使用して、インストールの診断ログを表示します。

-cfgtools

(オプション)このオプションを使用して、構成ツールの診断ログを表示します。

-os

(オプション)このオプションを使用して、オペレーティング・システムの診断ログを表示します。

-ashhtml

(オプション)このオプションを使用して、指定したコンポーネントの診断ログを表示します。

-ashtext

(オプション)このオプションを使用して、アプライアンスの診断ログを表示します。

-awrhtml

(オプション)このオプションを使用して、アプライアンスの診断ログを表示します。

-awrtext

(オプション)このオプションを使用して、指定したコンポーネントの診断ログを表示します。

-mask

(オプション)このオプションを使用して、ログ・コレクション内の機密データをマスクすることを選択します。

-sanitize

(オプション)このオプションを使用して、ログ・コレクション内の機密データをサニタイズ(リダクション)することを選択します。

使用上のノート

Trace Fileコレクタ(tfactlコマンド)を使用して、Oracle Database Applianceコンポーネントのすべてのログ・ファイルを収集できます。

コマンドodaadmcli manage diagcollectを同様のコマンド・オプションとともに使用して、同じ診断情報を収集することもできます。

-maskおよび-sanitizeオプションの使用方法の詳細は、次のトピックを参照してください。

診断収集の機密情報のサニタイズ

Oracle Autonomous Health Frameworkは、適応分類およびリダクション(ACR)を使用して機密データをサニタイズします。

診断データのコピーを収集した後、Oracle Trace File AnalyzerおよびOracle ORAchkは、適応分類およびリダクション(ACR)を使用して収集内の機密データをサニタイズします。ACRは機械学習ベースのエンジンを使用して、指定されたファイルのセット内で事前定義されたエンティティ・タイプのセットをリダクションします。また、ACRは、ファイルおよびディレクトリ名に含まれるエンティティをサニタイズまたはマスクします。サニタイズでは、機密性の高い値がランダムな文字に置き換えられます。マスキングでは、機密性の高い値が一連のアスタリスク(*)に置き換えられます。

ACRは現在、次のエンティティ・タイプをサニタイズします。
  • ホスト名
  • IPアドレス
  • MACアドレス
  • Oracle Database名
  • 表領域名
  • サービス名
  • ポート
  • オペレーティング・システムのユーザー名

ACRは、ブロック・ダンプおよびredoダンプに出現するデータベースのユーザー・データもマスクします。

例19-4 リダクション前のブロック・ダンプ

14A533F40 00000000 00000000 00000000 002C0000 [..............,.] 
14A533F50 35360C02 30352E30 31322E37 380C3938 [..650.507.2189.8] 
14A533F60 31203433 37203332 2C303133 360C0200 [34 123 7310,...6] 

例19-5 リダクション後のブロック・ダンプ

14A533F40 ******** ******** ******** ******** [****************]
14A533F50 ******** ******** ******** ******** [****************]
14A533F60 ******** ******** ******** ******** [****************] 

例19-6 リダクション前のREDOダンプ

col 74: [ 1] 80
col 75: [ 5] c4 0b 19 01 1f
col 76: [ 7] 78 77 06 16 0c 2f 26 

例19-7 リダクション後のREDOダンプ

col 74: [ 1] **
col 75: [ 5] ** ** ** ** **
col 76: [ 7] ** ** ** ** ** ** **

AWR、ASHおよびADDMレポートのSQL文のリテラル値のリダクション

自動ワークロード・リポジトリ(AWR)、アクティブ・セッション履歴(ASH)および自動データベース診断モニター(ADDM)レポートはHTMLファイルであり、ホスト名、データベース名、サービス名などの機密エンティティがHTML表の形式で含まれています。これらの機密エンティティに加えて、表のバインド変数やリテラル値を含めることができるSQL文も含まれます。これらのリテラル値は、データベースに格納されている機密性の高い個人情報(PI)である場合があります。ACRは、このようなレポートを処理して、通常の機密エンティティとSQL文に存在するリテラル値の両方を識別およびリダクションします。

odaadmcliコマンドを使用した機密情報のサニタイズ

odaadmcli manage diagcollectコマンドを使用して、Oracle Database Applianceコンポーネントの診断ログを収集します。収集中に、ACRを使用して診断ログをリダクション(サニタイズまたはマスク)できます。
odaadmcli manage diagcollect [--dataMask|--dataSanitize]

コマンドの--dataMaskオプションは、すべてのコレクションの機密データをブロックし、たとえば、myhost1*******に置き換えます。デフォルトはNoneです。--dataSanitizeオプションは、すべての収集の機密データをランダムな文字に置き換え、たとえば、myhost1orzhmv1に置き換えます。デフォルトはNoneです。

適応分類およびリダクション(ACR)の有効化

Oracle Database Applianceは、機密データをサニタイズするための適応分類およびリダクション(ACR)をサポートしています。

Oracle Database Applianceは診断データのコピーを収集した後、適応分類およびリダクション(ACR)を使用して収集内の機密データをサニタイズします。odacli enable-acrおよびodacli disable-acrコマンドを使用して、ローカル・ノードだけでなく、両方のノード間でACRを有効または無効にできます。

関連項目:

適応分類およびリダクション(ACR)のステージング・サーバーの設定の詳細は、My Oracle Supportノート2882798.1を参照してください。

例19-8 ACRの現在のステータスの表示

bash-4.2# odacli describe-acr
Trace File Redaction: Enabled

例19-9 ACRの有効化

bash-4.2# odacli enable-acr

Job details                                                      
----------------------------------------------------------------
                ID:  12bbf784-610a-40a8-b409-e74c58bc35aa
               Description:  Enable ACR job
                Status:  Created
                Created:  April 8, 2021 3:04:13 AM PDT

例19-10 ACRの無効化

bash-4.2# odacli disable-acr

Job details                                                      
----------------------------------------------------------------
                ID:  1d69f8b3-3989-4192-bbb9-6518e425061a
               Description:  Disable ACR job
                Status:  Created
                Created:  April 8, 2021 3:04:13 AM PDT

例19-11 アプライアンスのプロビジョニング時のACRの有効化

アプライアンスのプロビジョニング中にACRを有効にするには、プロビジョニングに使用するJSONファイルにacrオプションを追加します。JSONファイルのacrEnableフィールドにtrueまたはfalseを指定します。acrオプションを指定しない場合、ACRは無効になります。

"acr": {
    "acrEnable": true
}

Oracle Trace File Analyzer収集の機密情報のサニタイズ

Oracle Trace File Analyzerの診断収集をリダクション(サニタイズまたはマスク)できます。

自動リダクションの有効化

自動リダクションを有効にするには、次のコマンドを使用します。

tfactl set redact=[mask|sanitize|none] 

コマンドの-maskオプションは、すべてのコレクションの機密データをブロックし、たとえば、myhost1*******に置き換えます。-sanitizeオプションは、すべての収集の機密データをランダムな文字に置き換え、たとえば、myhost1orzhmv1に置き換えます。noneオプションは、コレクション内の機密データをマスクまたはサニタイズしません。デフォルトはnoneです。

オンデマンド・リダクションの有効化

コレクションは、たとえば、tfactl diagcollect -srdc ORA-00600 -maskまたはtfactl diagcollect -srdc ORA-00600 -sanitizeでオンデマンドでリダクションできます。

  1. すべての収集内の機密データをマスクするには:
    tfactl set redact=mask
  2. すべての収集内の機密データをサニタイズするには:
    tfactl set redact=sanitize

例19-12 特定のコレクションに含まれる機密データのマスキングまたはサニタイズ

tfactl diagcollect -srdc ORA-00600 -mask
tfactl diagcollect -srdc ORA-00600 -sanitize

BUIでのエンティティのリダクションとサニタイズ

ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、トレース・ファイルのリダクションの有効化と無効化、ファイルのリダクション、およびサニタイズされたエンティティの表示と非表示の切替えを行います。

  1. oda-adminユーザー名とパスワードを使用してブラウザ・ユーザー・インタフェースにログインします。
    https://Node0–host-ip-address:7093/mgmt/index.html
  2. 「セキュリティ」タブをクリックします。
  3. 「Security」ページの左側のナビゲーション・ペインで、「Trace File Redaction」をクリックします。
  4. 「Trace File Redaction Status」タブをクリックします。
    現在のACRステータスが表示されます。
  5. 現在のACRステータスに基づいてACRステータスを有効または無効にできます。たとえば、ACRステータスが無効になっている場合は、「Enable」をクリックしてACRを有効にします。ACRステータスを変更するジョブが発行されます。
  6. 「Refresh Status」をクリックして、ACRステータスの表示をリフレッシュします。
  7. 「Redact Files」タブをクリックします。
  8. リダクションするファイルの「Input File Path」を指定します。このファイルは、.tar.gzまたは.zipファイル形式である必要があります。
  9. 「Redaction Mode」「Sanitize」または「Mask」を選択します。
  10. 「Redact」をクリックします。ファイルをリダクションするジョブが発行されます。
  11. 「Show Sanitized Entities」タブをクリックします。
  12. 「List of sanitized entities」を指定し、「Show」をクリックします。サニタイズされたエンティティのリストが表示されます。

Oracle ORAchk出力の機密情報のサニタイズ

Oracle ORAchk出力をサニタイズできます。

Oracle ORAchk出力をサニタイズするには、-sanitizeオプション(orachk -profile asm -sanitizeなど)を含めます。既存のログ、HTMLレポートまたはzipファイル(orachk -sanitize file_nameなど)を渡すことによって、ポスト・プロセスをサニタイズすることもできます。

例19-13 特定のコレクションIDに含まれる機密情報のサニタイズ

orachk -sanitize comma_delimited_list_of_collection_IDs

例19-14 相対パスによるファイルのサニタイズ

orachk -sanitize new/orachk_node061919_053119_001343.zip 
orachk is sanitizing
/scratch/testuser/may31/new/orachk_node061919_053119_001343.zip. Please wait...

Sanitized collection is:
/scratch/testuser/may31/orachk_aydv061919_053119_001343.zip
orachk -sanitize ../orachk_node061919_053119_001343.zip 
orachk is sanitizing
/scratch/testuser/may31/../orachk_node061919_053119_001343.zip. Please wait...

Sanitized collection is:
/scratch/testuser/may31/orachk_aydv061919_053119_001343.zip

例19-15 Oracle Autonomous Health Frameworkのデバッグ・ログのサニタイズ

orachk -sanitize new/orachk_debug_053119_023653.log
orachk is sanitizing /scratch/testuser/may31/new/orachk_debug_053119_023653.log.
Please wait...

Sanitized collection is: /scratch/testuser/may31/orachk_debug_053119_023653.log

例19-16 完全健全性チェックの実行

orachk -localonly -profile asm -sanitize -silentforce

Detailed report (html) - 
/scratch/testuser/may31/orachk_node061919_053119_04448/orachk_node061919_053119_04448.html

orachk is sanitizing /scratch/testuser/may31/orachk_node061919_053119_04448.
Please wait...

Sanitized collection is: /scratch/testuser/may31/orachk_aydv061919_053119_04448

UPLOAD [if required] - /scratch/testuser/may31/orachk_node061919_053119_04448.zip
サニタイズ値を逆に検索するには、次のコマンドを使用します。
orachk -rmap all|comma_delimited_list_of_element_IDs

orachk -rmapを使用して、Oracle Trace File Analyzerによってサニタイズされた値を検索することもできます。

例19-17 サニタイズされた要素の逆マップの出力


orachk -rmap MF_NK1,fcb63u2

________________________________________________________________________________
| Entity Type | Substituted Entity Name | Original Entity Name |
________________________________________________________________________________
| dbname      | MF_NK1               | HR_DB1            |
| dbname      | fcb63u2              | rac12c2           |
________________________________________________________________________________
orachk -rmap all

ディスク診断ツールの実行

ディスク診断ツールを使用すると、ディスクの問題の原因を特定するのに役立ちます。

このツールにより、ノードごとに14のディスク・チェックのリストが生成されます。詳細を表示するには、次のコマンドを入力します(nはディスク・リソース名を表します)。

# odaadmcli stordiag n
たとえば、NVMe pd_00の詳細情報を表示するには:
# odaadmcli stordiag pd_00

Oracle Database Applianceハードウェア監視ツールの実行

Oracle Database Applianceハードウェア監視ツールは、Oracle Database Applianceサーバーの様々なハードウェア・コンポーネントのステータスを表示します。

ツールは、トレース・ファイル・アナライザ・コレクタによって実装されます。ベア・メタル・システムおよび仮想化システムの両方で、このツールを使用します。Oracle Database Applianceハードウェア監視ツールのレポートは、コマンドを実行したノードのみを対象としています。出力に表示される情報は、表示するように選択したコンポーネントによって異なります。

ベア・メタル・プラットフォーム

コマンドodaadmcli show -hを実行することで、監視対象コンポーネントの一覧を表示できます

特定のコンポーネントに関する情報を表示するには、コマンド構文odaadmcli show componentを使用します。componentは、問い合せるハードウェア・コンポーネントです。たとえば、コマンドodaadmcli show powerは、特にOracle Database Appliance電源装置に関する情報を表示します。

# odaadmcli show power

NAME            HEALTH  HEALTH_DETAILS   PART_NO.  	SERIAL_NO.
Power_Supply_0  OK            -          7079395     476856Z+1514CE056G

(Continued)
LOCATION    INPUT_POWER   OUTPUT_POWER   INLET_TEMP         EXHAUST_TEMP
PS0         Present       112 watts      28.000 degree C    34.938 degree C

仮想化プラットフォーム

コマンドoakcli show -hを実行することで、監視対象コンポーネントの一覧を表示できます。

特定のコンポーネントに関する情報を表示するには、コマンド構文oakcli show componentを使用します。componentは、クエリするハードウェア・コンポーネントです。たとえば、コマンドoakcli show powerは、特にOracle Database Appliance電源装置に関する情報を表示します。

# oakcli show power

NAME            HEALTH HEALTH_DETAILS PART_NO. SERIAL_NO.          
Power Supply_0  OK      -             7047410   476856F+1242CE0020
Power Supply_1  OK     -              7047410   476856F+1242CE004J

(Continued)

LOCATION  INPUT_POWER OUTPUT_POWER INLET_TEMP         EXHAUST_TEMP
PS0       Present     88 watts     31.250 degree C    34.188 degree C
PS1       Present     66 watts     31.250 degree C    34.188 degree C

ノート:

Oracle Database Appliance Serverハードウェア監視ツールは、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォーム上でODA_BASEの初期起動中に有効になります。起動時に、ツールは約5分間、基本統計を収集します。その際に、「Gathering Statistics…」というメッセージが表示されます。

ブラウザ・ユーザー・インタフェースの無効化

ブラウザ・ユーザー・インタフェースを無効にすることもできます。ブラウザ・ユーザー・インタフェースを無効にすることは、コマンドライン・インタフェースでのみアプライアンスを管理できることを意味します。

  1. アプライアンスにログインします。
    ssh -l root oda-host-name
  2. DCSコントローラを停止します。高可用性システムの場合、両方のノードでコマンドを実行します。
    systemctl stop initdcscontroller

Oracleサポート・サービス用のログ・ファイルの用意

Oracleサポート・サービスからのサポートが必要なシステム障害がある場合は、Oracleが問題の診断をサポートできるように、ログ・レコードを提供する必要がある場合があります。

アプライアンスの診断情報は、次の方法で収集できます。
  • /opt/oracle/dcs/Inventory/ディレクトリに保存されている部品構成表レポートを使用して、必要に応じてOracle Supportがエラーのトラブルシューティングを行えるようにします。
  • Trace Fileコレクタ(tfactlコマンド)を使用して、Oracle Database Applianceコンポーネントのすべてのログ・ファイルを収集できます。
  • odaadmcli manage diagcollectコマンドを使用して、Oracle Support Servicesに送信する診断ファイルを収集します。
  • /opt/oracle/dcs/da/da_repoディレクトリにあるエラー相関レポートを使用します。

odaadmcli manage diagcollectコマンドは、Oracle Database Applianceに格納されているログ・ファイルの情報を、Oracle Support Servicesで使用する単一のログ・ファイルに統合します。ファイルの場所は、コマンド出力で指定されます。

例19-18 ある期間のログ・ファイル情報の収集(機密データはマスク処理)

# odaadmcli manage diagcollect --dataMask --fromTime 2019-08-12 --toTime 2019-08-25
DataMask is set as true
FromTime is set as: 2019-08-12
ToTime is set as: 2019-08-25
TFACTL command is: /opt/oracle/tfa/tfa_home/bin/tfactl
Data mask is set.
Collect data from 2019-08-12
Collect data to 2019-08-25