18.4.7.6 サンドボックスに対する操作

APEXアプリケーションとサンドボックスを関連付けるには、「Oracle Cloud Applications (SaaS) REST Service」ページの「コンポーネント設定」、「共有コンポーネント」でサンドボックス名を定義します。

Oracle Fusion Applicationsビジネス管理者は、SaaSアプリケーションのビジネス・オブジェクト・データ・モデルをカスタマイズするときに、サンドボックスと呼ばれる名前付きのプライベート開発領域のコンテキスト内で保留中の変更を実施します。サンドボックス内で実施された変更は、本番アプリケーションを使用するエンド・ユーザーには表示されません。Oracle APEXでは、サンドボックスでアクティブにカスタマイズしているビジネス・オブジェクトのRESTエンドポイントに対してOracle Cloud Apps RESTデータ・ソースが動作可能なアプリケーションを作成できます。

管理者は、「Oracle Cloud Applications (SaaS) REST Service」ページの「コンポーネント設定」、「共有コンポーネント」を使用して、APEXアプリケーションで適切なサンドボックス名を構成するだけです。説明は、「Oracle Cloud Applications (SaaS) REST Serviceの構成」を参照してください。サンドボックス名を定義すると、アプリケーション・ビルダーは、そのアプリケーションでRESTデータ・ソースを作成、編集および実行するときに、そのサンドボックスに存在するビジネス・オブジェクトの保留中のバージョンを反映するRESTエンドポイントを使用します。

これにより、Fusion Applicationsビジネス・オブジェクトのカスタマイズは、カスタマイズしたバージョンのビジネス・オブジェクト・データの操作が必要なAPEXアプリケーションと並行して反復的に開発できるようになります。Fusion Appsバックエンドに新しいカスタム・オブジェクトを追加する場合は、そのカスタム・オブジェクトをサンドボックスから使用するために新しいRESTデータ・ソースを定義できます。既存のオブジェクトに新しいカスタム属性を追加すると、APEXは、そうしたカスタム属性もサンドボックスで認識します。以前に特定のOracle SaaS RESTエンドポイントにAPEX RESTデータ・ソースを定義していた場合は、その間に実施した新しいカスタマイズを反映するように簡単に更新できます。たとえば、サンドボックスで属性を追加すると、次のステップを実行するだけで、APEXアプリケーションでも新しいカスタム属性を反復的に認識できます:

  1. 既存のRESTデータ・ソースを編集し、「データ・プロファイル」を編集して、再検出をクリックします。APEXにより、新しい属性が表示され、それらが含まれるようにデータ・プロファイルを拡張できるようになります。

  2. このRESTデータ・ソースを使用しているページ内の既存のリージョンを編集し、コンテキスト・メニューから「列の同期化」を選択します。これにより、当該のリージョンに新しい列が含まれます。「列の同期化」の実行時に、リージョン内の列またはページ・アイテムにコメント・アウトするマークが付いていると、それらはコメント・アウトされたままになり、新しいフィールドのみがコメントされていない列またはページ・アイテムとして必要に応じて追加されます。

サンドボックスをパブリッシュするときには、APEXアプリケーションでサンドボックス名をクリアするだけで、すぐにパブリッシュ済のRESTエンドポイントの使用が再開されます。