14.1.2 Jaegerを使用した分散トレースの実行

Jaegerを使用して分散トレースを実行する方法を理解するために、XAのサンプル・アプリケーションについて考えてみましょう。

サンプル・アプリケーションによって実装されるシナリオでは、口座部門アプリケーションがXAトランザクションを作成して部門から部門に送金します。組織内の2つの部門は、部門1と部門2です。インストール・バンドルで提供されているサンプルXAアプリケーションの詳細は、「XAトランザクション・プロトコル」を参照してください。

分散トレースを実行する前に、アプリケーションをデプロイし、トランザクションを開始していることを確認してください。
  1. istioctlを使用してJaeger UIを開きます。
    istioctl dashboard jaeger
  2. アプリケーションを使用してトランザクションを実行します。
    サンプルXAアプリケーションの場合は、口座サービスを使用して、部門1から一定金額を引き出し、その金額を部門2に預け入れます。
  3. Jaeger UIで、「Search」タブをクリックします。
  4. 「Service」 ドロップダウン・リストで「istio-ingressgateway」を選択します。
  5. 「Find Traces」をクリックし、タイムスタンプが数秒前のトレースを探します。
    サンプルXAアプリケーションを使用した最新のトランザクションのトレースが、次の図のように表示されます。
    トレース
  6. トレースをクリックすると、詳細を確認できます。
  7. 「Service」および「Operation」の下で、すべてのリクエストのフローを確認します。

    Istioイングレス・ゲートウェイは、リクエストを受け取り、それをイニシエータ・サービスである口座サービスに転送します。口座サービスから、トランザクションを開始するためのコールがTCSに送信されました。